JPH04110663A - 尿中銅イオン検出用試薬組成物及び検出要素 - Google Patents

尿中銅イオン検出用試薬組成物及び検出要素

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JPH04110663A
JPH04110663A JP22993490A JP22993490A JPH04110663A JP H04110663 A JPH04110663 A JP H04110663A JP 22993490 A JP22993490 A JP 22993490A JP 22993490 A JP22993490 A JP 22993490A JP H04110663 A JPH04110663 A JP H04110663A
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color
urine
dibromo
pyridylazo
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JP22993490A
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Takehiko Umezawa
梅沢 毅彦
Yasushi Akiyoshi
秋吉 泰
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 先天性代謝異常疾患であるウィルソン症は、臓器特に肝
臓や脳に銅が過剰に沈着し、その障害を招来する重大な
疾患である。本疾患では尿中銅量が増加し、これをスク
リーニング検査等で早期に発見して銅キレート剤のD−
ペニシラミン等の投与により治療が可能である。本発明
は尿中銅イオンの存在を多数の検体について短時間に簡
便な操作で検出できる試薬組成物及びその試薬組成物を
含む乾式の検出要素に関する。
[従来の技術] 生体成分中の銅イオンの測定には原子吸光法が用いられ
るが、この測定法は感度は高いものの、特別な測定機を
必要とし、その操作が煩雑であり多数の検体を短時間内
に処理するスクリーニングには適していない。
銅の比色定量にはバンクプロインがよく知られているが
、測定感度が低い。最近いくつかの高感度比色試薬が開
発されている。尿中銅イオンの比色定量試薬としてrJ
、 C11n、 Chem、 CI in、 Bioc
hemJ19巻541頁(1981年)には6−メチル
ピコリン酸チオアミドが記載されているが、測定に際し
て溶媒抽出後分光光度計を用いて測定する必要があるの
で、スクリーニング検査には適していない。特開昭6l
−87H4には、35−ジブロモピリジルアゾ−N、I
t−ジアルキルアニリン銹導体が銅の定量分析用試薬と
して開示されている。rclin、chem、J35巻
(4号)522頁(1989年)にはこの化合物を用い
る血清中の銅イオンの比色定量法が記載されている。し
かし、尿に関しては述べられていないし、また、測定に
分光光度計が必要である。「臨床化学」8巻266頁(
1979年)には吸光係数の極めて高い水溶性ポルフィ
ンを用いた血清銅の微量比色定量法が記載されているが
、この化合物を用いる方法は除蛋白を必要とするため、
多数の検体のスクリーニングに適した分析法ではない。
尿中の銅イオンスクリーニングには簡単な操作で発色し
、その色変化を目視で確実に判定できるような簡便なも
のが望まれている。
しかし、このようなスクリーニングに適した検出用試薬
組成物あるいは検出要素(試験片)はこれまで開発され
ていない。
検出感度に最も寄与度の大きいのは発色剤の吸光係数で
あり、銅イオンと反応して最も大きな吸光係数をもつも
のとして、ポルフィン化合物があるが、除蛋白操作を要
する点てスクリーニングテストには適当ではない。4−
(3,S−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N、 N−
ジエチルアニリン銹導体はrclinChem、j 3
5巻522頁(1989年)に述べられているごとく、
ポルフィンに次いで銅イオンと結合したときの吸光係数
が高い。
血清中の銅イオンの検出でアスコルビン酸を用いること
は rclin、 Chem、 J35巻522頁(1
9119年)に記載されているが、尿検体ではフリーの
アスコルビン酸が存在して、pl(が低い場合、生成し
た色素の退色が極めて早く、30分前後で判別困難とな
る。
多数の検体を検査するスクリーニング検査では反応させ
てから判定までに時間がかかる場合があってフリーの7
スコルビン酸を低いp++で用いることはできない。
検体が血清の場合、陰イオン性界面活性剤は発色濃度を
高めるために極めて重要であることがrAnal、 C
him^ctaJ 176巻41頁<1985年)に記
載されている。
本発明者らは尿中銅イオンのスクリーニングに適した検
出用試薬組成物及び検出要素として、発色試薬の色変化
のみで、尿中銅イオンの有無或いは半定量ができる試薬
組成物及び検出要素を開発すべく、試薬を構成する成分
の組み合せを検討した結果、本発明をなすに至った。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、尿中成分をスクリーニング検査するに
適した、操作が簡便で、微量の銅イオン濃度を色変化に
より目視などで即時に確実に判定又は半定量できる試薬
組成物及びその試薬組成物を含む乾式の検出要素を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の課題は、尿中銅イオンの検出を色変化により判定
するに適する試薬組成物の成分として、4−(3,5−
ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N、 Nヘジエチルア
ニリン誘4体、アスコルビン酸塩、界面活性剤、及び、
使用時にpuを4.5から7.5の範囲とするpH調節
剤又はpl!緩衝剤を含む尿中銅イオン検出用試薬組成
物及びその試薬組成物を含む乾式の検出要素により解決
された。
[課題を解決するための手段の詳細な説明]銅イオンと
結合して発色する化合物(発色剤)である4−<3.5
−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N N−ジュー1−
JLフアニリン誘導体として、4−(35−ジブロモ−
2ピリジルアゾ)−N、N−ジェチルアニリ:/ (C
hemicalAbstracts登録番号(CASR
Nと略記)100743−66−6)、4−<3.5−
ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N−エチル−N−スル
ホブロビルアニリ:/ (CASRN100743−6
5−5)がある。
フリーのアスコルビン酸にアルカリを加えたりアスコル
ビン酸ナトリウムのようなアスコルビン酸塩を用い、p
Hを4.5から7.5の範囲とすることにより、銅イオ
ンと発色剤とが結合による発色の逮色を実質的に排除す
ることができる(退色に至る時間を大幅に伸ばすことが
できる)ことを見出した。この場合には、12時間後で
も判別が可能である。フリーのアスコルビン酸に加える
アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などが一般的である。アスコルビン酸塩としては、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マ
グネシウム等のアルカリ土類金属塩を用いることができ
る。
pHの調整は酸性の場合は水酸化ナトリウムのようなア
ルカリ剤で、アルカリ性の場合は酢酸、燐酸酸、拘擺酸
などの酸剤で、使用時のpl+を4.5がら75の範囲
とする。pHが4.5未満の酸性側では前記発色剤と銅
イオンの結合により生成した色素の色が消失する。pi
(7,5を越えるアルカリ性側では、尿検体の場合前記
発色剤と銅との結合により生成した色素の色安定性が悪
い。pH緩衝剤を用いてp)lを4,5から7,5の範
囲とすることもできる。pH緩衝剤としては酢酸、燐酸
、琥珀酸、拘湘酸、フタル酸G oodの緩衝剤(rB
iochemistryJ 5巻(2号)、467−4
77頁<1966年)、rAnalytical Bi
ochemistryJ104@30(1−310頁(
1980年)に記載)のうちのMES、 B15−Tr
is、 ADA、PIPES、 ACES、MOPSO
,BESなどを用いることができる。
尿検体でも陰イオン性界面活性剤は発色濃度を高めるの
に有効であるが、さらに非イオン性界面活性剤が発色濃
度を高めるのに極めて有効であることを見出した。用い
られる陰イオン生界面活性剤として、アルキル硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エス
テル塩、ポリオ牛ジエチレンフェニルエーテル硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスル
ホン酸塩等がある。代表的なものとして、ドデシル硫酸
ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ポリオ牛/エチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エス
テルナトリウム等がある。非イオン性界面活性剤として
はソルビタン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂
肪酸部分エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸モノエステル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキンエチレンアルキル
フェニルエーテル、ボッオキシエチレンポリオキ/プロ
ピレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸部分エス
テル、ポリオキシエチレンソルビト−ル脂肪酸部分エス
テル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸ンエ
タノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオ
キシエチレン脂肪酸アミドなどを用いることができる。
好ましい非イオン性界面活性剤の具体例として、ポリオ
キシエチレンオクチルフェニルエーテル(Triton
 X−100など)、p−ノニルフェノキンポリグリシ
ドールなどがある。
本発明の試薬組成物は水溶液の形にして、多数並べた試
験管列或いはマイクロプレートの穴に分注される。これ
ら試験液群に被験尿検体を)叫次分注することにより、
各試験液の色が赤色から紫色に変色することにより銅イ
オン存在の有無を検出することができる。標準液の呈色
或いは標準色票との比較により半定量が可能である。ま
た、マイクロプレートを用いた場合、マイクロプレート
各式の反応液の着色をその吸収スペクトルの575nm
付近の吸収極大波長の光によりマイクロリーダーで読よ
みとることにより、吸光度分析を行うことも可能である
本発明の1態様として、本発明の試薬組成物を含有する
吸水性多孔性材料からなる銅イオン検出要素がある。吸
水性多孔性材料としては濾紙、硫酸紙、不織布、ミクロ
フィルター等を用いることができる。用いる材料の厚さ
は約0.3+vmから約2mm、好ましくは約0.5+
nn+から約1.2)の範囲である。厚さが薄い場合、
検体の吸い込み量が少ないため1、反応による色変化が
小さく、目視による判定が困難となる。一方、厚すぎる
場合、検体の吸い込みにむらを生じ易く、判定を誤る恐
れがある。
試薬組成物を吸水性多孔性材料へ含有させる方法として
は、試薬組成物の溶液に吸水性多孔性材料を浸漬し乾燥
することにより行うことができる。
また、多孔性材料作成段階で試薬組成物を含有すル4f
l成液とし、これを用いて多孔性材料を作成することに
より行うことがてきる。具体的には、濾紙作成段階で、
抄紙液に試薬組成物を溶かし込み、抄紙することにより
作成することがてきる。
本発明の別の1態様として、水不透過性支持体の上に親
水性の天然高分子あるいは合成高分子の水溶液を塗布し
吸水層を作成し、その上に多孔性材料層を積層した一体
型多層分析要素で、多孔性層に銅イオン検出試薬組成物
を含有させた尿中銅イオン検出用一体型多層要素がある
水不透過性支持体としてはポリエチレンテレフタレート
、セルロースエステル(セルロースジアセテート、セル
ローストリアセテート、七ロースアセテートプロピオネ
ートなど)、ポリカルボネート、ポリスチレン、ポリメ
チルメタアクリレートなどの透明な有機ポリマーフィル
ムを用いることができる。白色不透明の支持体を用いる
こともできる。この場合、二酸化チタン微粒子などを上
記有機ポリマーフィルム作成時に分散含有させて作成す
ることができる。
吸水層は水を吸収して膨潤する親水性ポリマーを主成分
とする石である。用いることができる親水性ポリマーと
しては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、アガロース、プル
ラン、プルラン誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン等がある。吸水層
の乾燥時の被覆量は、約3g/mから約100g/m、
好ましくは約5g/dから約30g/n?の範囲である
多孔性材料層には非繊維質多孔性材料、繊維質多孔性材
料が用いられる。非繊維質多孔性材料としては、メンブ
ランフィルタ−1不織布等が用いられる。繊維質多孔性
材料としては、濾紙、織物布地、編物布地等が用いられ
る。
尿中銅イオン検出試薬組成物の試薬成分は次の濃度範囲
にあることが好ましい。
(1)発色剤 4〜(3,5−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N、 
N−ジアルキ゛ルアニリン誘導体は溶液1ml、中に4
0ナノモルから140ナノモルの範囲、 4−(3,5−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N−エ
チル−N−スルホプロピルアニリンの場合、 溶液1m
L中に20Bgから70Bgの範囲、 これより少ない濃度では、銅イオン結合による色変化が
少な(目視判定が困難となる。この範囲を越える濃度で
は、発色剤そのものの着色濃度が高く、微量の銅イオン
結合による色変化が判りにくく、目視判定が困難となる
(2)アスコルビン酸塩は用時溶解し、溶液1n+L中
にo、oosミリモルから0.25ミリモルの範囲を含
有することが好マしい。アスコルビン酸ナトリウムを用
いる場合、溶液1社中に1+lIgから50Il1gの
範囲を含有することが好ましい。
アスコルビン酸の濃度が低い場合、発色剤に銅イオンが
結合して生成した色の安定性が低く、短時間内に退色す
る。濃度の上限は特にないが、溶解性から限られる。
(3) pI(調節剤又はpH緩衝剤 pH調節剤又はpH緩衝剤は、溶液1mL中に0.04
ミl[から0.8ミlIモルの範囲を含有することが好
ましい。
この濃度以下では生成した色の安定性が悪い。濃度の上
限は特にないが、高い場合溶解時間がかかるので自ずか
ら限界がある。
(4)界面活性剤は溶液1mL中に0.0NIJモルか
らo、tosリモルの範囲、 ドデシルスルホン酸ナトリウムの場合、溶液1−L中に
3mgから60Bの範囲 界面活性剤濃度が低い場合発色剤への銅イオン結合によ
る色変化が少ない。濃度の上限は特にないが、溶液を保
存中に内容物が析出しない範囲に限られる。
これらの試薬成分の相互の量比はつぎのとおりである。
4−(3,5−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N、 
N−ジアルキルアニリンlI導体1に対しモル比で、ア
スコルビン酸塩は0.05X 103から6X 103
の範囲、界面活性剤は0.lX10’から2.5X10
’の範囲、p)l調節剤又はp)I緩衝剤を用いる場合
は0.3X103から20x 103の範囲である。
本発明の検出用試薬組成物を吸水性多孔性材料、又は一
体型多層要素に含有せしめる場合、1rrr当り4−(
3,5−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−N、N−ジア
ルキルアニ リ ン誘導体は 25マイクロモルから1
80マイクロモルの範囲が好ましい。この量より少ない
場合、銅イオンの結合による色変化が少なく目視による
判定は困難となり、多い場合は発色剤自身の着色濃度が
高(銅イオン結合による色変化を目視によっては判定し
にくくなる。アスコルビン酸塩は3ミリモルから180
ミリモルの範囲、 界面活性剤は5ミリモルか ら25
ミリモルの範囲、pHg節剤又はpi(緩衝剤を用いる
場合は24ミリモルから300ミリそルの範囲を含有す
ることが好ましい。
これらの試薬成分の相互の量比は、発色剤1に対しモル
比で、それぞれ、界面活性剤は0.lX103からlX
IO3の範囲、アスコルビン酸塩は0.05X 103
から6X103の範囲、pH調節剤又はpI(緩衝剤を
用いる場合0.3X 103から12X 103の範囲
内である。
吸水性多孔性材料に本発明の検出試薬組成物を含有せし
める1例として、酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液にドデシ
ル硫酸ナトリウム及びアスコルビン酸ナトリウムを溶解
し、濾紙15c’当たりこの液1mLの割合で含浸せし
め、乾燥した後、4−(3,5−ジブロモ−2−ピリジ
ルアゾ)−N、N−ジアルキルアニリンのメタノール溶
液に含浸乾燥して作成することができる。また、酢酸−
酢酸ナトリウム緩衝液に水溶性の4−(3,5−ジブロ
モ−2−ピリジルアゾ)−Nエチル−N−スルホプロピ
ルアニリン及び ドデシル硫酸ナトリウム及びアスコル
ビン酸ナトリウムを溶解し、濾紙15cm2当たりこの
液1mLの割合で含浸せしめ乾燥して作成することがで
きる。
一体型多層要素に本発明の検出試薬組成物を含有せしめ
る1例として、二酸化チタン微粒子を分散した白色セル
ローストリアセテートフィルム(支持体)にゼラチン水
溶液に酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液にドデシル硫酸ナト
リウム及びアスコルビン酸ナトリウムを溶解した液を混
合した液を塗布乾燥し、その上にトリコツIJi敷地を
ラミネートし、その上に4−(3,5−ジブロモ−2−
ピリジルアゾ)N、N−ジアルキルアニリンのメタノー
ル溶液を塗布乾燥し作成することができる。吸水層の乾
燥時の被覆量は、約3g/mから約100g/m′、好
ましくは約5g/rrrから約30g/n(の範囲で、
厚さは約3μmから約100μmの範囲、好ましくは約
5μmから約30μmの範囲である。
[発明の効果] 本発明の尿中銅イオン検出用試薬組成物及びそれを含む
検出要素は、尿検体の銅イオンの存否のスクリーニング
検査に用い、簡単な操作で、短時間で多数の検体につい
て目視による判定を確実に実施することができる、とい
う優れた効果を有する。
畷酉直 [実施例1コ ■試薬組成物溶液の調製 (組成物A)(本発明)4−(3,5−ジブロモ−2−
ピリジルアゾ)−N−エチル−N−スルホプロピルアニ
リン25μg1ドデシル硫酸ナトリウム30mg、アス
コルビン酸ナトリウム25mgを1mLの[]、44M
酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液pH5,0)に溶解した。
(組成物B)(本発明)4−(35−ジブロモ−2〜ピ
リジルアゾ)−N−エチル−11−スルホプロピルアニ
リン25μg1p−ノニルフェノキンポリグリンドール
50mg、アスコルビン酸ナトリウム25Bを1mLの
0.2MMES−水酸化ナトリウム緩衝液(pH6,0
)に溶解した。
(組成物C)(比較例)組成物Aでアスコビン酸ナトリ
ウムをアスコビン酸25mgに置き変えた組成物。
溶液のpH測定値は32であった。
(組成物D)(比較例)組成物Aでアスコビン酸ナトリ
ウムを除いた組成物。
■硫酸銅水溶液についての色変化の観察■で調製した組
成物A−D各40μLを平底のマイクロプレートに分注
し、下表の既知濃度の硫酸銅水溶液各40μLを加え、
色変化を観察した。色変化は数秒以内に起こった。結果
を次の表に示す。
硫酸銅水溶液では、銅lppm以上の濃度で明瞭な色変
化が観察された。1 ppm未満の濃度では色変化は余
り明瞭ではなかった。
■尿検体による色変化の観察 ■と同様な操作で、硫酸銅水溶液の代わりに、尿検体S
1、S2、S3、S4を用いて色変化を観察した。
被検者S1は健常人で、原子吸光法により測定した尿中
の銅量は0. lppm以下であった。S2はウィルソ
ン症で治療中で銅排泄量の低い患者で、尿中の銅量は0
.6ppmSS3、S4はウィルソン症患者の尿で、尿
中の銅量はそれぞれ1. lppm、 2. lppm
であった。
結果を次の表に示す。
試薬組成物A、B、Cでは被験者S3、S4で明瞭な色
変化が観察され、健常人或いは治療中の患者と明確に区
別できた。
試薬組成物A及びBは12時間以上経過して色変化を観
察しても明瞭に識別可能であったが、試薬組成物Cは色
変化を明瞭に識別可能である時間は30分前後であった
従って本発明の試薬組成物ASBは患者の尿検体を明瞭
な色変化で目視により識別可能であり、本発明が目的と
するスクリーニング検査に適していることが明らかであ
る。一方、フリーのアスコルビン酸を含みp+(が4.
5未満の試薬組成物Cは多数の検体を取り扱うスクリー
ニング検査には不適当であることが明らかである。
試薬組成物りは尿検体を加えてからの色変化が淡く、明
瞭な色変化が観察できなかった。アスコルビン酸或いは
その塩を含まない組成物りは多数の検体を取り扱うスク
リーニング検査には不適当であることが明らかである。
[実施例2コ ■試薬組成物溶液の調製 (組成物E)(本発明)4−(3,5−’;ブロモー2
−ピリジルアゾ)−N−エチル−N−スルホプロピルア
ニリン65μg1ドデシル硫酸ナトリウム15mg5ア
スフルビン酸ナトリウム25mgを 1mLの0.2M
酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(p)15.0>に溶解し
た。
(組成物F)(本発明)4−(3,5−ジブロモ−2−
ビリジルアソ)−N−エチル−N−スルホプロピルアニ
リン100μgSp−ノニルフェノキシポリグリシドー
ル50mg。
アスコルビン酸ナトリウム25mgを1mLの0.2M
 MES−水酸化ナトリウム緩衝液(pH6,0>に溶
解した。
■組成物を濾紙に含浸した試験片の作製アトバンチツク
社製の採血用濾紙を組成物E、組成物Fにそれぞれ浸漬
し、濾紙15cm2あたり組成物1mLの割合で含浸し
た。これを乾燥した後、2HX5mmに細断し、ポリエ
チレンテレフタレート製の白色スティックに画面テープ
で貼り着け、試験片を作製した。
■硫酸銅水溶液についての試験片の色変化■て作製した
試験片を硫酸銅水溶液に挿入して、銅を含ませた後引き
出し、色変化を観察した。色変化は10秒以内に起こっ
た。観察した結果を次の表に示す。
実施例1と同じく、銅tppm以上を含む水溶液で明瞭
な色変化が目視により観察された。
■尿検体による試験片の色変化 ■と同様な操作で硫酸銅水溶液の代わりに尿検体S1、
S2、$3、$4を試験片に含ませ、色変化を観察した
。結果を次の表に示す。
胃コI 検体S3、S4では色変化が明瞭に観察された。
尿検体に試験片を挿入して尿を含ませた後、色変化を観
察するという簡単な操作だけで、更に精密検査を必要と
するか否かのスクリーニングを容易に行うことができる
ことが明らかである。
[実施例3] ■一体型多層要素を用いた試験片の作製(試験片α)水
不透過性の透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(
透明支持体)に10重量%のゼラチン水溶液を下塗り層
として塗布し、この層に多孔性材料として編物布地(5
0デニール相当のポリエチレンテレフタレート紡績糸を
36ゲージ編みした厚さ約250μmのトリコット編物
布地)を貼り、乾燥した。この上に実施例2の試薬組成
物E、Fを、それぞれ編物布地15cm2あたり組成物
1mLの割合で塗布し乾燥した。これを4n+mX 4
mmに細断し、ポリエチレンテレフタレート製白色ステ
ィ/りに画面テープで支持体側を貼り試験片を作製した
(試験片β)試験片αと同様にして、多孔性材料として
編物敷地の代わりにアトバンチ、り社製ノ採血用濾紙を
貼って作製した。
■尿検体による色変化の観察 試験片を尿検体に入れて、尿検体を含ませた後、引き出
し、色変化を観察した。色変化は10秒以内に起こった
。結果を次の表に示す。
試験片α及び試験片βを用いた場合の結果検体S3、S
4では色変化が明瞭に観察された。
尿検体に多層一体型試験片を挿入して尿を含ませた後、
色変化を観察するという簡単な操作だけで、更に精密検
査を必要とするか否かのスクリーニングを容易に行うこ
とができることが明らかである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)4−(3,5−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−
    N,N−ジアルキルアニリン誘導体、アスコルビン酸塩
    、界面活性剤、pHを4.5から7.5の範囲とするp
    H調節剤を含む尿中銅イオン検出用試薬組成物。
  2. (2)4−(3,5−ジブロモ−2−ピリジルアゾ)−
    N,N−ジアルキルアニリン誘導体の1に対しモル比で
    、アスコルビン酸塩が0.05×10^3から6×10
    ^3の範囲、界面活性剤が0.1×10^3から2.5
    ×10^3の範囲である請求項1に記載の試薬組成物。
  3. (3)請求項1に記載の組成物を含有する吸水性多孔性
    材料からなる尿中銅イオン検出要素。
  4. (4)水不透過性支持体の上に、親水性高分子層、請求
    項1に記載の組成物を含有する多孔性材料層がこの順に
    積層されてなる尿中銅イオン検出用一体型多層要素。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014228468A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 栗田工業株式会社 シリカ濃度測定方法及び装置

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