JPH04110178U - 管路清掃具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 清掃を必要とする管路の内径に合わせた調整
を容易にすると共に、管路内面の清掃を確実に行なう。 【構成】 複数のリング体３を軸体２に横並び状に取り
付け、両端のリング体３にストッパ板６を当接して、リ
ング３体の軸方向移動を拘束する。リング体３は管路の
内径に見合った外径のものを複数種類用意し、管路の内
径に合せてリング体３を交換する。軸体２端部のアーム
部４にワイヤ端部を掛着させて管路内に挿入し管路内を
摺動させることにより、管路の清掃を行なう。管路内の
摺動時の応力が複数のリング体３に分散して作用するた
め、リング体３の変形量が少なくなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は土中に埋設された長尺な管路の内部を清掃する管路清掃具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電線ケーブルや光ケーブル等のケーブルの敷設は土中に埋設された複数の管体 を連結して長尺な地下管路を形成し、この管路内にケーブルを挿入することによ って行なわれている。このケーブルの挿入に先立っては管路内に侵入した土砂、 汚泥、水等の異物を除去する必要があり、内部に管路清掃具を摺動させて管路内 を清掃することが行なわれている。この管路清掃具は、従来以下の構造のものが 使用されていた。

【０００３】 布体をワイヤに巻回して結束させ、ワイヤを管路内に挿通させて管路内を摺 動させて清掃する構造のもの（タイプ１）。

【０００４】 図３に示す構造のもの（タイプ２）。即ち、ネジ切りされた軸体３１に芯材 ３２を取り付け、この芯材３２に発泡ウレタンパッド３３及び両面接着テープ３ ４を順次複数回積層して所定厚みとし、これらの外側に布体（図示省略）を結縛 した構造となっている。又、これら積層体の両側にはプラスチックからなるスト ッパ板３５を当接し、このストッパ板３５の外側をワッシャ３６及びナット３７ で固定している。更に、軸体３１の両端部に連結用リング３８を取り付け、この 連結用リング３８にワイヤ端部を連結している。発泡ウレタンパッド３３は管路 清掃具の外径を管路の内径に合せて調整するため、異なる厚さのものを選択して その複数を積層するものである。この構造では、管路清掃具を管路内に挿入し、 いずれか一方のワイヤを引くことにより、管路清掃具が管路内面に摺接状態で移 動するため、異物の除去を行なうことが出来る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 タイプ１の管路清掃具は、布体を管路の径に合わせる事が難しいと共に、布体 の結縛が面倒であって、布体交換時の作業性が悪いものとなってた。同様に、タ イプ２の管路清掃具においても、管路の径に合わせた発泡ウレタンパッドの積層 作業が容易でない。又、管路内の摺動時に積層した発泡ウレタンパッドが摺動方 向にずれ易く、このずれによって管路内面との良好な摺接状態を保持することが 出来ない不都合を有していた。

【０００６】 本考案は上記事情を考慮してなされたものであり、管路内径に合わせた径を容 易に得る事が出来、而も摺動時のずれがなく管路内を良好に清掃することが出来 るようにした管路清掃具を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は長尺な管路内を摺動して管路を清掃する管 路清掃具において、前記管路の内径に合わせた外径を有する複数のリング体と、 前記摺動力が伝達される軸体とを備え、前記複数のリング体が軸方向移動を拘束 された状態で軸体に並列状に着脱自在に取り付けられていることを特徴としてい る。

【０００８】

【作用】

複数のリング体が軸体に横並び状に取り付けた構造では、管路摺動時の摩擦力 や応力がリング体に分散して作用するため、リング体の変形が抑制され、管路内 面の清掃を確実に行なうことが出来る。又、管路の内径に合わせた複数の外径の リング体を用意し、管路に応じてリング体を選択して軸体に取り付けることによ り、管路の内径に合わせた調整を容易に行なうことが出来る。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案の一実施例の分解斜視図を示し、ネジ切りが施された軸体２に複 数のリング体３が横並び状に取り付けられて管路清掃具１が構成されている。軸 体２はアーム部４を有する連結部材５がその両側に螺着され、この連結部材５の アーム部４にワイヤの端部を掛着させることにより管路内を移動する摺動力がワ イヤから伝達される。各リング体３はその軸体２が中央部分を挿通することによ り、横並び状態で軸体２に着脱自在に取り付けられる。リング体３としては、発 泡ウレタン、ゴム等の弾性材により形成することが出来る。この場合、リング体 ３は管路の内径に合わせた外径のものを複数種類、用意しておき、清掃を必要と する管路の内径に合った外径のリング体３を選択して、軸体２に取り付けること により、管路径に容易に対応させることが出来るので、そのための作業が簡単と なる。これらのリング体３は軸体２の挿通孔を除いて中実になっていると共に、 その幅も略同等となっている。又、横並びされた両端側に位置するリング体３に は同心円状の段部３ａが窪み形成されており、この段部３ａに対してその外側か らストッパ板６が当接する。このストッパ板６はプラスチック、金属等により形 成されており、両端側のリング体３に当接することにより、横並びされたリング 体３の軸方向移動を両側で拘束する。これにより、リング体３は軸対２の定位置 に固定される。尚、このストッパ板６にはワッシャ７が外側から当接し、このワ ッシャ７をナット８で押え付けることにより、ストッパ板６の軸対２に対する固 定がなされる。

【００１０】 図２は上記構成部材を組み付けて管路清掃具１とした状態を示し、連結部材５ のアーム部４にワイヤ端部のクリップ１０が掛着されている。又、横並びされた リング体３の上からは破線で示す布体１１が巻き付けられ、この状態で土中の管 路内に挿入される。この挿入に際しては、管路の径に合わせた外径のリング体３ が使用されるため、布体１１が管路の内面に確実に摺接する。従って、ワイヤを 引いて管路清掃具１を管路内に摺動させることにより、管路内の土砂等の異物を 確実に除去することが出来る。而も、かかる管路内の摺動時において、リング体 ３が複数横並び状となっており、摺動時の摩擦力や応力が複数のリング体３に分 散して作用するためリング体３の変形が少ないと共に、布体１１のずれがなく、 清掃を円滑に行なうことが出来る。更に、布体１１を取り替えるだけで次の管路 清掃にも使用することが出来るため、使用上便利なものとなっている。

【００１１】 本考案は上記実施例に限定されることなく種々変更が可能である。例えば、リ ング体３として通常のプラスチック等の剛性素材を使用しても良い。又、連続発 泡ウレタン等の吸湿性素材をリング体３に使用しても良く、これによりリング体 ３のみで管路清掃が可能になるため、布体を巻き付ける必要がなくなる。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば管路内径に合った径のリング体を複数、 並列状に軸体に着脱自在に取り付けた構造のため、管路内径に合わせた調整が容 易となると共に、清掃時のずれがなくなり、確実な清掃が可能となる。又、布体 を取り替えるだけで済むから、作業性、経済性が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の分解斜視図である。

【図２】本考案の一実施例の全体斜視図である。

【図３】従来の管路清掃具の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 管路清掃具 ２ 軸体 ３ リング体 ６ ストッパ板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 長尺な管路内を摺動して管路を清掃する
   管路清掃具において、前記管路の内径に合わせた外径を
   有する複数のリング体と、前記摺動力が伝達される軸体
   とを備え、前記複数のリング体が軸方向移動を拘束され
   た状態で軸体に並列状に着脱自在に取り付けられている
   ことを特徴とする管路清掃具。