JPH04109719U - 光学走査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速回転による空気抵抗が小さく、回転する
鏡体内でのレーザービームの光路長が常に一定であり、
かつ、小型化を図り得る両面鏡体を得る。 【構成】 中心軸線１３ｂを含む平面１１ａ（１２ａ）
で分割された透明体からなる円柱体の上記平面の両面が
反射面であって、上記中心軸線を回転中心軸とした円柱
状鏡体１０で構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、レーザープリンタ等における光学走査装置、特にレーザー光を偏 向させる回転反射鏡に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３に示すように、一方の面をアルミニウム蒸着などで鏡面仕上げされた透明 体からなる一対の矩形平板１，２をそれらの反射面を互に接合して一つの両面反 射面を有する鏡体３を構成し、その反射面たる接合面４に含まれる軸線５を回転 中心軸とした、レーザープリンタ等を用いられる反射鏡体からなるレーザービー ム偏向器が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

平板を接合して構成された従来のレーザービーム偏向用の反射鏡は、全体とし て直方形であるので、高速回転時の空気抵抗が大きく偏向器駆動モータに大きな 負荷がかかる。 また、レーザービームの入出射面は、反射面と平行した平面であるから、反射 面へのビームの入射角が変化しガラス面の透過率が変化してしまう問題点がある 。 さらに、反射面が偏光器駆動モータの出力軸の中心線を含むように、偏光器の 回転中心線と上記モータ出力軸の中心線とを厳密に一致させて偏光器をモータ軸 に結合させる組立作業も面倒である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は光学走査装置が、中心軸線を含む平面で分割された透明体からなる 円柱体の上記平面の両面が反射面であり、かつ、上記中心軸線を回転中心軸とし た円柱状鏡体からなることに特徴がある。

【０００５】

【作用】

半円柱体の各平面を互に接合して合体した円柱体であるから、高速回転時の空 気抵抗も少なく、また、レーザービームの鏡体に対する入出射方向は、円柱形鏡 体の周面に対する法線方向と一致するので透過率が常に一定であり、さらに鏡体 は円柱形であるので、駆動モータの出力軸に対する芯出しも容易である。

【０００６】

【実施例】

図１において、ビーム偏向器としての鏡体１０は透明体で作られており、同形 の半円柱体１１と１２の各平面部１１ａ，１２ａを互に接合した円柱体をなして いる。上記各平面部１１ａ，１２ａには接合前に予じめアルミ蒸着などの鏡面加 工が施されており、従って鏡体１０は両面反射鏡を形成する。 円柱形の鏡体１０は、底部の中心に軸１３ａを有する支持部材１３に、軸１３ ａの中心軸線１３ｂが鏡体１０の接合面（１１ａ，１２ａ）に含まれるようにし て固定支持される。そして軸１３ａが偏向器駆動用モータの出力軸に適宜連結さ れ、鏡体１０が回転駆動されることによってビーム偏向器の働きをする。

【０００７】 図２において、レーザー光源（図示せず）からのレーザービームＬが円柱状鏡 体１０の回転中心０に向って入射するように、レーザービームＬと鏡体１０との 相対位置が定められている。従って、鏡面のレーザービームに対する傾きの変化 に関係なく、鏡面の回転中心で反射したレーザービームは鏡体１０の円柱面に対 して常に直角に出射する。 鏡体１０はガラス材または透明合成樹脂で形成される。

【０００８】

【考案の効果】

この考案によれば、鏡体が円柱状であるから、鏡体の高速回転による空気抵抗 が小さく、従って駆動モータの小型化を図ることができる。また、回転する鏡体 の鏡体内でのレーザービームの光路長が常に一定であるから透過率も常に一定に なる。さらに、円柱形であるから正確な回転中心を求めることが容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の光学走査装置の一実施例を示す斜視図
である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】従来の光学走査装置の一例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１０ 鏡体 １１,１２ 半円柱体 １１ａ,１２ａ 接合平面部 １３ｂ 中心軸線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中心軸線を含む平面で分割された透明体か
   らなる円柱体の上記平面の両面が反射面であり、かつ、
   上記中心軸線を回転中心軸とした円柱状鏡体からなる光
   学走査装置。