JPH04108363A - 熟成卵の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、熟成卵の連続製造方法に関し、特に、熟成卵
、即ち完熟類及び半熟卵を連続して製造するための卵の
連続加熱調理方法に関する。

（ロ）従来の技術 周知のように熟成卵は、卵を水中に横たえた優加熱して
、又は、卵受は孔内に立たせた状態で保持させて、遠赤
外線を照射することにより加熱して製造させている。

しかし、茹卵は、例えば輪切りにしたときに、卵黄が卵
白の中央に位置して体裁のよいのが望まれるが、水中に
横たえた優加熱して製造された卵では、卵黄が浮力で上
方に移動するため伸卵黄を中央に位置させた熟成卵を製
造するには、卵中の卵黄の位置が偏らないように、加熱
中に卵を適宜回転させて、卵黄の位置が中央に来るよう
にさせながら、加熱し凝固させている。

（ハ）発明が解決しようとする課題 しかし、熟成卵を加熱製造する過程において、卵に衝撃
を与えないように卵を回転させることは、熟成卵を少量
作る場合には可能であるが、量産化するには、多くの卵
を衝撃を避けて熱湯中で揃って回転させるので、装置の
構造が複雑化し、また、大型化して問題である。

また、茹卵は、卵を所定温度以上の温度に加熱し凝固さ
せて製造されるが、卵の急激な加熱は、破卵率を高め、
茹卵の歩留才りを低下させるので避けなければならず、
茹卵の製造の都度、所定の温度制御下に、改めて加熱し
なければならない。

したがって、−回使用した加熱された水を排出し、所定
の温度の水を汲み込むなめに燃料費が増大して、コスト
が高くなる上に、加熱された水の入った大容量の容器を
取扱うために、常に作業員に危険が伴い問題であった。

一方、赤外線及び遠赤外線を照射して卵を熟成温度以上
の温度に加熱する場合には、卵を立たせた状態で保持さ
せ、上下方向から遠赤外線を照射して加熱するが１．赤
外線及び遠赤外線は保持具により遮られるために卵の照
射が均一にならず、また、卵の胴部と両端部とでは、卵
の形状により、体積当たりの受光する赤外線及び遠赤外
線量が相違し、加熱温度が相違する。このような不均一
な加熱は、卵の破卵率を増加させて問題である。

ｔた、卵の鈍端部及び鋭端部は卵の胴部に比して強く加
熱されるために、茹卵における卵白の軟らかさが一様に
ならず問題である。

本発明は、従来における熟成卵の製造法及び製造装置に
おける製造された熟成卵の卵黄の位置及び卵白の軟らか
さ、熟成卵の製造歩留まり、熟成卵製造時の作業員の危
険性及び製造コストに係る問題点を一挙に解消すること
を目的としている。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明は、製造された熟成卵において、破卵を避けて極
力短時間で、熟成卵を比較的安価に製造することができ
る熟成卵の製造方法を提供することを目的としている。

即ち、本発明は、卵を加熱媒体により加熱して卵の少な
くとも一部を凝固させる熟成卵の製造方法において、加
熱される卵の温度に対し温度差が３０℃以下で、卵より
高い温度を有する加熱媒体により卵を加熱し、次いで、
加熱される卵の温度に対し温度差が３０℃以下で、前記
加熱媒体の温度より高い温度を有する加熱媒体により、
温度を段階的に上昇させて、卵を加熱することを特徴と
する熟成卵の製造方法にある。

本発明において、卵は、立てられた状態で加熱されるの
が、熟成卵中で卵黄が中央に位置するようになるので好
ましい、熟成させられる卵は、卵殻表面上に流される加
熱された水即ち加熱水により、又は、更に該加熱水から
発生する蒸気と直接接触して、郡全体が同一の温度下で
一様に加熱されるのが好ましい。

したがって、本発明においては、卵の加熱時に卵殻上に
流される加熱水は、卵の上に一様に注がれ、卵殻表面上
を、−様に或は万遍なく流れて卵を加熱するのが好まし
いが、帯状に、ランダムに卵殻上を流れるように卵殻上
に注いでもよい。

本発明において、破卵率を極力低下させるために、加熱
される卵は、該卵に対して３０　’Ｃ以下の温度差の高
い温度を有する加熱水により加熱される。したがって、
卵の表面温度及び加熱水の温度が、センサにより絶えず
監視されるのが好ましい。

本発明において、破卵を避けながら加熱時間の短縮をは
かるために、加熱されて温度が高められた卵に対して可
及的に３０℃以下の温度差の高い温度を有する加熱水に
より卵を加熱させるために、加熱される卵は異なる温度
の加熱水により段階的に温度を上昇させて加熱される０
例えば、完熟卵の場合では、第１段目の加熱水の温度を
３０℃とし、第２段目の加熱水の温度を６０℃とし、第
３段目の温度を加熱水の９０℃として、卵を加熱するこ
とができる。

本発明においては、製造された熟成卵が、強制的に冷却
される場合は、冷却される卵より３０℃以下の温度差で
低い温度の加熱水を卵に散水して行われる。

したがって、本発明の熟成卵の製造においては、温度の
異なる加熱水は、夫々循環使用されるので、使用水量は
比較的少なく、センサにより監視することにより、温度
制御が容易である。

（ホ）作用 本発明の熟成卵の製造方法は、立てられた卵に、該卵よ
り３０°Ｃ以下の温度差で高い温度の加熱水を注ぎ、卵
の表面を伝わらせて流下させて卵の加熱を行うので、破
卵することなく加熱される。しかも温度の異なる加熱水
により、段階的に加熱するので、加熱に要する時間を短
縮することができる。

本発明において、卵のカラザの延びる方向が重力の方向
と一致することとなり、卵黄の浮力と下側のカラザに生
じる力とが釣り合い、熟成される卵の中で、卵黄は、中
心部に位置したまま、その位置を変えることなく加熱さ
れる。また、卵に注がれる加熱水は、その流量の多寡に
より、卵殻上を流れる加熱水の流れ方が相違するが、加
熱水が膜状に卵を包むように流れるときは、卵は加熱水
により均一に加熱でき、また、注がれる加熱水が帯状に
流れるときは、加熱水と該加熱水から発生する蒸気とで
卵が均一に加熱されることとなる。

本発明において、加熱水の流れは、加熱水の切換の際及
び使用加熱水量の節減等において、断続されるが、断水
時には、加熱水から発せられる水蒸気により加熱される
こととなり、加熱される卵と加熱水の温度差を破卵しな
い適当な範囲に設定しながら、加熱することができ、可
及的に破卵を避けて卵を加熱することがてきる。

したがって、本発明によると、卵黄の偏らない卵を高い
歩留まりで製造することができる。

（へ）実施例 次に、添付図面を参照して、本発明の実施態様の−につ
いて説明するが、以下の説明及び例示によって、本発明
は何等限定されるものではない。

第１図は、本発明の一実施例を示す熟成卵製造装置の概
略を一部断面で示した部分的側断面図であり、第２図は
、卵の支持水部分の概略を示す平面図であり、第３図は
、第１図に示される実施例における加熱水の循環路を示
す概略の流路図である。

本例において、熟成卵製造装置１は、ハウジング２を備
えており、該ハウジング２内には、複数の熟成卵製造領
域が上方から下方に多段に形成されている。

本例において、第１の製造領域３は、ハウジング２の上
部に形成されており、製造領域３の上方に加熱水供給槽
４が設けられている。該加熱水供給槽４は、卵を加熱す
るためのものであり、加熱水を卵の上に注ぐための複数
の加熱水流下孔５が、底部６に形成されている。加熱水
供給槽４には、複数の加熱水流出ロアが形成されている
加熱水供給管８が上方に延びて設けられており、また、
片側端部に溢流堰９が設けられ、該溢流堰９から溢流し
た加熱水は、溢流排出管１０から下方に位置する加熱水
受槽１１に排出される。

本例において、加熱水供給槽４と加熱水受槽１１の間に
、非支持用棚板１２が設けられている。

非支持用棚板１２には、熟成される卵支持用の支持穴１
３が複数形成されており、この複数の支持穴１３の夫々
は、その中心が、加熱水供給槽底部６の加熱水流下孔５
の下方に位置して設けられている。

第２図に示されるように、本例においては、卵支持用の
支持穴１３の内側には、卵１４を支持するための突起１
５が形成されており、卵はこの突起１５に支持され、該
卵の卵殻表面１６と支持穴１３の壁面１７の間に、加熱
水流出用の間隙１８を形成する。

加熱水受槽１１は、非支持用棚板１２の下方に設けられ
、非支持用棚板１２の全域に互って設けられている。加
熱水受槽１１は、各製造領域に設けられており、端部に
設けられている加熱排水管１９は、夫々、−段下の加熱
水受槽１１に連通しており、夫々の製造領域で使用され
た加熱水は、−段下の加熱水受槽１１に排出する。

本例は以上のように構成されているので、熟成卵を製造
する場合、卵１４を非支持用棚板１２の支持穴１３内に
、例えば鈍端部を上にして配置させる。支持穴１３に卵
を配置させたところで、ハウジング２内の棚受け（図示
されていない）にに配置して、扉を閉めてハウジング２
を密閉する。

最初は、卵の温度が、例えば、約５℃と低いために、例
えば３５℃、の予熱槽２３の低温水を加熱水供給管８か
ら加熱水供給槽４内に供給する。この低温水は、加熱水
供給槽４の加熱水流下孔５から、非支持用棚板１２の支
持穴１３に配置されている卵１４の鈍端部に注がれる。

卵１４の鈍端部に注がれた低温水は、卵殻の周囲を薄膜
状に流れて卵を、低湯水の温度又はその温度近くに加熱
する。

卵への低温水の散水を所定時間続けたところで、加熱水
供給槽４へ供給する加熱水を、温度が約６５℃の加熱水
とし、卵の加熱温度を段階的に上昇させる。この約６５
℃の加熱水の散水を所定時間続ける。半熟卵の場合は、
この段階で製造される。完熟環の場合は、更に、加熱水
供給槽４に温度が約９０℃の加熱水が供給され、卵に約
９０℃の加熱水を所定時間散水して、卵の加熱温度を更
に段階的に上昇させて、完熟環の製造を行う。

本例においては、何れの加熱工程においても、加熱水は
、卵殻上に薄膜状に流して、卵を加熱させた。このよう
に卵殻上を薄膜状に流すと、加熱水は卵の全表面を包み
込んで流下するために、熱伝達率は大きくなり、しかも
、卵を均一に加熱することができる。また、加熱水供給
槽４内及び散水段階で蒸発する蒸気によってハウシング
２内は充たされるので、薄膜状に流下する加熱水は、外
側から同温度の水蒸気によって加熱されるのて、卵は一
定の温度で均一に加熱されることとなる。

したがって、本例においては、卵と加熱水の温度差を所
定温度差以下に保つので、破卵率を極度に低くでき、し
かも、異なる温度の加熱水を使用して効率の良い加熱を
行うので、熟成卵を製造する時間を短縮することができ
る。

第３図には、加熱水の循環路の概略が示されている。

第１図に示される実施例において、最下段の加熱水受槽
１１には、加熱排出管２０が設けられており、この加熱
排出管２０は三方流路切換弁２１に接続している。三方
流路切換弁２１の一方の流路２２は、予熱槽２３に接続
し、他方の流路２４は、加熱槽２５に接続している。加
熱槽２５の、流出口２６はポンプ２７に接続し、逆止弁
２８を経て加熱装置２９に接続している。一方、予熱°
槽２３の流出口３０はポンプ３１に接続し、逆止弁３２
を経て冷却用のファン（図示されていない）を備える冷
却装置３３に接続している。冷却装置３３の流出路３４
は加熱装置２９に接続し、加熱装置２９の流出路は、温
度センサを備える温度測定部３５及び開閉弁３６を介し
て、加熱水供給管８に接続している。

本例の加熱水循環路は、以上のように構成されているの
で、熟成卵の製造時には、三方流路切換弁２１は加熱槽
２５に接続しており、−度加熱に使用された高温の加熱
水は、加熱排出管２０から三方流路切換弁２１の流路２
４を介して加熱槽２５に送られる。加熱槽２５に送られ
た高温の加熱水は、ポンプ２７の作動により逆止弁２８
を経て加熱装置２９に送られ、所定温度に加熱される。

所定温度に加熱された高温の加熱水は、開閉弁３６を介
して加熱水供給管８に送られ卵の加熱に使用される。

一方、卵の予熱時には、三方流路切換弁２１は予熱槽２
３に接続しており、−度、予熱に使用された低温の加熱
水は、加熱排出管２０から三方流路切換弁２１の流路２
２を介して予熱槽２３に送られる。予熱槽２３に送られ
た低温の加熱水は、ポンプ３１の作動により逆止弁３２
を経て冷却装置３３で所定温度に冷却されるか、又は加
熱装置２９で所定温度に加熱されて、開閉弁３６を介し
て、加熱水供給管８に送られ卵の加熱に使用される。

本例は、説明の便宜上予熱槽と加熱槽の２槽を有する構
成について説明したが、予熱工程の予熱水の温度を３５
℃とし、第１段の加熱工程の温度を６５℃とし第２の加
熱工程の温度を９０℃とする場合は、予熱水用の１基の
予熱槽と夫々温度の異なる加熱水を入れる加熱槽を２槽
設けることができ、また、循環時加熱水を加熱して連続
的に温度を上昇させることもできる。

以上のように、本例においては、加熱水は、予熱槽２３
及び加熱槽２５を設けて、予熱と加熱をバルブの切換に
よって藺草にでき、温度制御も加熱装置及び冷却装置に
より容易に行われるから、自動化が容易である。

また、本例においては、密閉型であるので、紫外線灯等
の殺菌装置をハウジング内に取り付けることができるの
で、製造後においても、加熱及び保温が可能であり、常
時、衛生的で温かい熟成卵を提供することができる 本例において、水蒸気による加熱は、水蒸気の発生が多
い高い温度域、例えば６０℃以上の温度において行うこ
とができる。

（ト）発明の効果 本発明の熟成卵の製造方法は、加熱される卵より３０°
Ｃ以下の温度差で高い温度の加熱水を注ぎ、卵の表面を
伝わらせて流下させて卵の加熱を行うので、卵の加熱温
度を破卵を避けて極力高い温度にすることとなり、従来
の熟成卵の製造方法に比して、短時間で、卵黄を偏らせ
ることなく、破卵率を低下させて熟成卵を製造すること
ができる。

したがって、本発明によると、従来の熟成卵の製造方法
に比して、高い熱効率で、卵黄の偏らない熟成卵を高い
歩留まりで製造することができる。

また、本発明においては、卵の加熱は、所定温度に加熱
された水を卵殻上に流して行われるので、加熱時におけ
る加熱条件の調節は、加熱装置を流れる加熱水の温度セ
ンサによる温度制御と〜加熱水流量の操作によって行わ
れることとなり、これらは、例えば、スイッチ操作及び
バルブ操作により簡単に行うことができるものであり、
操作の性質上、自動化が容易であり、従来の場合のよう
に熱湯を扱うことがなくなり、製造の際の危険性が排除
される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す熟成卵製造装置の概
略を一部断面で示した部分的側断面図であり、第２図は
、卵の支持大部分の概略を示す平面図であり、第３図は
、第１図に示される実施例における加熱水の循環路を示
す概略の流路図である。 図中の符号については、１は熟成卵製造装置、２はハウ
ジング、３は製造領域、４は加熱水供給槽、５は加熱水
流下孔、６は加熱水供給槽の底部、７は加熱水供給口、
８は加熱水供給管、９は溢流堰、１０は溢流排出管、１
１は加熱水受槽、１２は非支持用棚板、１３は非支持穴
、１４は卵、１５は突起、１６は卵殻表面、１７は支持
穴の壁面、１８は間隙、２１は三方流路切換弁、２２及
び２４は流路、２３予熱槽、２５は加熱槽、２７及び３
１ｍはポンプ、２８及び３２は逆止弁、２９は加熱装置
、３３は冷却装置、３５は温度測定部並びに３６は開閉
弁である。 第１図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）卵を加熱媒体により加熱して卵の少なくとも一部
   を凝固させる熟成卵の製造方法において、加熱される卵
   の温度に対し温度差が３０℃以下で、卵より高い温度を
   有する加熱媒体により卵を加熱し、次いで、加熱される
   卵の温度に対し温度差が３０℃以下で、前記加熱媒体の
   温度より高い温度を有する加熱媒体により、温度を段階
   的に上昇させて、卵を加熱することを特徴とする熟成卵
   の製造方法。
2. （２）加熱媒体が、加熱された水と該加熱された水と同
   温度の水蒸気であり、卵の高い温度における加熱時に、
   加熱媒体の加熱された水を卵に断続的に流下させて、加
   熱媒体の加熱された水と加熱媒体の水蒸気とにより交互
   に卵を加熱することを特徴とする請求項１に記載の熟成
   卵の製造方法。