JPH04108195A - キャスト塗被紙の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は再湿潤キャスト塗被紙の製造方法に関する。更
に詳しくは、キャスト塗被紙を製袋用に加工する際水性
糊から浸出した水によりキャスト面とキャスト面が接着
すること（以後湿潤ブロッキングという）の無い製袋適
性の優れた包装用キャスト塗被紙の製造方法に関するも
のである。

〔従来の技術〕

再湿潤キャスト塗被紙の製造方法においては顔料及び接
着剤からなる塗被組成物を紙基材の上に塗被し、塗被層
はエアーフォイル、エアーキャップ、赤外線ヒーター　
シリンダードライヤー等の乾燥装置により一旦乾燥され
、その後水成いは分散剤、界面活性剤等を含有する水溶
液で該塗被層を再湿潤して可塑化して鏡面光沢を有する
加熱仕上げ面に圧接して光沢仕上げすることが行われる
（たとえば米国特許２７５９８４７号明細書、特公昭４
８−３８００５号公報、特開昭５１−１０２１１１号公
報参照）。

しかしながら、かかる公知の方法によるキャスト塗被紙
を包装用として製袋する際、水性糊の水が浸出しキャス
ト面とキャスト面が湿潤ブロッキングを起し製袋加工に
支障を来たすという問題がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明者はかかる問題を解消するため種々検討した結果
、再湿潤キャスト塗被紙の製造方法において、原紙基材
の上に塗被された顔料及び接着剤からなる塗被組成物の
塗被層を一旦乾燥させる際の乾燥条件に着眼し、水によ
り容易に再膨潤軟化しない塗被層を得る乾燥条件を見出
し本発明を完成するに到った。

従って、本発明の目的は製袋加工適性の優れた包装用キ
ャスト塗被紙の製造方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は顔料及び接着剤を主成分とする塗被組成物を紙
基材の上に塗被し、塗被層を乾燥後再湿潤し鏡面光沢を
有する加熱仕上げ面に圧接して強光沢仕上げするキャス
ト塗被紙の製造方法において、再湿潤前の塗被層を乾燥
するためのエアードライヤーの熱風温度を１４０℃以上
、吹出し風圧を４０ｍｍＡｑ以下にすることを特徴とす
るキャスト塗被紙の製造方法である。

本発明において塗被層を形成するた約に用いられる塗被
組成物は公知のものがそのまま使用でき、顔料としては
クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、二酸化
チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、プラスチックピグメ
ント等の如き通常の塗被紙用顔料の一種又は一種以上が
適宜選択して使用される。

接着剤としてはカゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白
質、スチレン−ブタジェン共重合体、メチルメタアクリ
レート・ブタジェン共重合体等の共役ジエン系重合体ラ
テックス、アクリル酸エステル及び／又はメタアクリル
酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合体
ラテックス、エチレン酢酸ビニル共重合体等ビニル系重
合体ラテックス或いはこれら各種の重合ラテックスをカ
ルボキシ基含有単量体で変性したアルカリ可溶性或いは
アルカリ非溶解性の重合体ラテックス等が挙げられる。

又、塗被組成物中には接着剤と架橋結合するメラミン樹
脂、ホルマリン、ジルコニウム塩等の一般に用いられる
耐水化剤が適宜選択して使用される。

本発明の塗被組成物はエアーナイフコーターブレードコ
ーター、ロールコータ−、バーコーター等の一般の塗被
紙製造に用いられる塗被装置で原紙の上に塗被される。

塗被時の塗被液の固形分濃度は３５〜７０重量％、好ま
しくは４０〜６０重量％の範囲である。

原紙を構成する原料バルブは広葉樹晒りラフ′トバルブ
、針葉樹晒クラフトバルブ、古紙バルブ等から適宜選択
されて用いられ、公知の抄紙機で抄造されて紙基材が製
造される。

原紙への塗被組成物の塗被量は１５〜５０ｇ／　ｍ２、
好ましくは２０〜３５ｇ／ｍ’である。

塗被層は一旦乾燥されるが、本発明のためにはエアード
ライヤーが好適で、熱風温度は乾燥速度５０〜２００ｍ
／分にふいて１４０℃以上、好ましくは１４０〜１７０
℃の範囲、吹出し風圧は４５１１１ＪＩＩＡＱ　（水柱
）以下、好ましくは５〜３５ｍｍＡｑの範囲である。

温度が低いと水による膨潤軟化に耐え得るキャスト塗被
紙表面が得られず、温度が高過ぎると経済性に欠けると
いうマイナスがある。

本発明では吹出し風圧はできるだけ低いほうが耐水性の
優れた塗被層が得られるので好ましいが、５　ｍｍＡｑ
以下では塗被層の乾燥が不十分になるので好ましく無く
、４５ｍｍＡｑ以上では塗被層の接着剤が過度に塗膜の
表層に移行するので不適である。

詳細な作用機構は明らかにされていないが、本発明の乾
燥条件の範囲内では塗被組成物中の接着剤成分の紙基材
表面への移行が押さえられ、かつ接着剤と耐水化剤の強
固な反応が達成される結果、水に対する膨潤軟化に抵抗
を有する塗被層が得られるものと考えられる。

このようにして得られた塗被層を有する塗被紙は、その
後水成いは分散剤、界面活性剤、離型剤等を含有する水
溶液を用いて塗被層を再湿潤して可塑化した後鏡面光沢
を有する加熱仕上げ面に圧接して塗被表面を仕上げた後
も耐湿潤ブロッキング性に優れたキャスト塗被紙となる
。

〔実施例〕

以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが
、勿論本発明はこれによって限定されるものではない。

尚、以下において部及び％とあるのは、すべて重量部及
び重量％を示す。

実施例１〜４及び比較例１〜３ ２８％濃度のアンモニア水０．８８、カゼイン８部及び
水４４．５　Ｒを加熱溶解して得られたカゼイン水溶液
５３．３部と水１００部をカラレスミキサー中に投入し
、攪拌下に炭酸カルシウム（白石工業社製、ブリリアン
ト−１５）４０部及びカオリン（エンゲル　ハード　ミ
ネラルズアンド　ケミカルズ（ＥＭＣ）社製、ＵＷ　（
ウルトラホワイト）−９０）６０部を加え、２０％酢酸
カルシウム水溶液３．５部を徐々に添加した。その後、
スチレン−ブタジェンラテックスを１６部、ステアリン
酸カルシウム２部、酸化ジルコニウムアンモニウム０．
２部を添加し、塗料の固形分濃度を４５％に調整した。

前記の方法で調製した塗料をエアーナイフコーターで米
坪１００ｇ／ｍ２の原紙に２５ｇ／＋ｍ２塗布し、エア
ードライヤーの熱風温度と熱風吹出し風圧を組み合わせ
た乾燥条件（第１表に示す実施例１乃至実施例４及び比
較例１乃至比較例３）で乾燥した。

その後、ピロリン酸ソーダＯ８５％水溶液で再湿潤し、
キャストドラムに加熱圧着し、キャストコート紙を得た
。これらのキャスト塗被紙について下記の湿潤ブロッキ
ング測定法を用いて評価し、その結果を第１表に示す。

湿潤ブロッキングの測定及び評価法 キャストコート面に水を塗布し、直ちにキャストコート
面同士を重ねあわせて、実験室用プレスを用いて２００
ｋｇ／ｃ＋ｎ２６０分間プレスし、キャスト面を剥がし
た時の状況を次のように評価する。

キャスト面の剥がれがないもの・　・○キャスト面の剥
がれがあるもの・　・△で表示した。

第１表 本発明によればキャスト面が水に対して再膨潤軟化しな
いので、製袋時に水性糊のしみ出しによるブロッキング
トラブルのないキャスト塗被紙を得ることができ、製袋
加工における効率を著しく改善するという効果を有する
。

第１表から明らかなように、再湿潤前の塗被紙の乾燥は
熱風温度を１４０ｔ’以上及び熱風風圧を４０ｍｍＡｑ
以下に保つ（実施例１乃至実施例４）と、湿潤ブロッキ
ングは良好であるが、熱風温度を１４０℃以下及び熱風
風圧を４０　ｍｍＡｑ以上に保つ（比較例１乃至比較例
３）と湿潤ブロッキングは良くない。

〔発明の効果〕

特許出願人　　王子製紙株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、顔料及び接着剤を主成分とする塗被組成物を紙基材
   の上に塗被し、塗被層を乾燥後再湿潤し鏡面光沢を有す
   る加熱仕上げ面に圧接して強光沢仕上げするキャスト塗
   被紙の製造において、再湿潤前の塗被層を乾燥するため
   のエアードライヤーの熱風温度を１４０℃以上、吹出し
   風圧を４０ｍｍＡｑ以下にすることを特徴とするキャス
   ト塗被紙の製造方法。