JPH04106367U - 半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツボ - Google Patents
半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツボInfo
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- JPH04106367U JPH04106367U JP1369691U JP1369691U JPH04106367U JP H04106367 U JPH04106367 U JP H04106367U JP 1369691 U JP1369691 U JP 1369691U JP 1369691 U JP1369691 U JP 1369691U JP H04106367 U JPH04106367 U JP H04106367U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】黒鉛ルツボ上面への一酸化ケイ素の付着を抑制
し、且つたとえ付着したとしても、シリコン単結晶成長
面への一酸化ケイ素付着物の落下を抑制し、もって無欠
陥結晶比率の向上を図る。 【構成】石英ルツボ5内の半導体素材が溶融したときの
黒鉛ルツボ4の上面を石英ルツボ5の上面よりも低く形
成し、且つ黒鉛ルツボ4の上面の少なくとも外周部を外
方に向って高さを減じるように形成4bしたことを特徴
とする。
し、且つたとえ付着したとしても、シリコン単結晶成長
面への一酸化ケイ素付着物の落下を抑制し、もって無欠
陥結晶比率の向上を図る。 【構成】石英ルツボ5内の半導体素材が溶融したときの
黒鉛ルツボ4の上面を石英ルツボ5の上面よりも低く形
成し、且つ黒鉛ルツボ4の上面の少なくとも外周部を外
方に向って高さを減じるように形成4bしたことを特徴
とする。
Description
【0001】
この考案は半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツボの改良に関する。
【0002】
半導体単結晶、例えば高純度シリコン単結晶を製造する方法としては、黒鉛製
のルツボによって保持された石英製のルツボに多結晶シリコンを投入し、該多結
晶シリコンをヒーターによって溶解し、該シリコン融液を種結晶に基づいて徐々
に引き上げつつ凝固させて製造する方法が知られている。従来この方法において
用いられていた黒鉛ルツボは、図4に示すように、石英ルツボ5内の半導体素材
が溶融したときの黒鉛ルツボ9の上面が、石英ルツボ5の上面よりも高く形成さ
れており、また黒鉛ルツボ9の上面は平面に形成されていた。
【0003】
上記従来の黒鉛ルツボ9の上面は水平にカットされているが、黒鉛ルツボ9の
上面の温度は低いために、シリコン融液6から蒸発する一酸化ケイ素が黒鉛ルツ
ボ9の上面に析出し、カス状となって付着10しやすい形状であった。またシリ
コン溶融時での石英ルツボ5の上面が黒鉛ルツボ9の上面よりも低いために、雰
囲気ガスに乱気流が生じると、黒鉛ルツボ9の上面上の一酸化ケイ素付着物10
がシリコン単結晶の成長面に落下しやすい形状となっており、これらのためにシ
リコン単結晶の無欠陥比率が必ずしも十分に高いとはいえなかった。
【0004】
したがって本考案は、黒鉛ルツボ上面への一酸化ケイ素の付着を抑制し、且つ
たとえ付着したとしても、シリコン単結晶成長面への一酸化ケイ素付着物の落下
を抑制することにより、無欠陥結晶比率の高い半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツ
ボを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、石英ルツボ内の半導体素材が溶融したときの黒鉛ルツボの上面を石
英ルツボの上面よりも低く形成し、且つ黒鉛ルツボの上面の少なくとも外周部を
外方に向って高さを減じるように形成することにより、上記目的を達成したもの
である。
【0006】
黒鉛ルツボ上面の少なくとも外周部は外方に向って高さを減じるように形成さ
れているから、黒鉛ルツボ上面に付着しようとする一酸化ケイ素は黒鉛ルツボの
外側に落下しやすくなり、黒鉛ルツボ上面への一酸化ケイ素の付着が抑制される
。またたとえ黒鉛ルツボ上面に一酸化ケイ素が付着したとしても、石英ルツボの
上面が黒鉛ルツボの上面よりも高いために、シリコン単結晶成長面への一酸化ケ
イ素の落下は抑制され、これらによって無欠陥比率の高い半導体単結晶を得るこ
とができる。
【0007】
本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本考案による黒鉛ルツボの
一実施例を用いた半導体単結晶引上装置の一例の縦断面図を示し、減圧容器1の
内部には該減圧容器1と同軸に保温筒2が配置されており、該保温筒2の内部に
は保温筒2と同軸にヒーター3が配置されており、該ヒーター3の内部にはヒー
ター3と同軸に且つ回転自在に黒鉛ルツボ4が配置されており、該黒鉛ルツボ4
内に石英ルツボ5が保持されている。石英ルツボ5内には多結晶シリコンが投入
され、該多結晶シリコンはヒーター3による加熱を受けてシリコン融液6となり
、該シリコン融液6を種結晶7に基づいて徐々に引き上げることにより、シリコ
ン単結晶8を得るものである。
【0008】
図2は図1中A部拡大断面図を示し、本実施例の黒鉛ルツボ4の上面の内周部
は平面4aに形成されているが、黒鉛ルツボ4上面の外周部はテーパー状に、す
なわち円錐面4bに形成されている。また石英ルツボ5内の半導体素材が溶融し
たときの石英ルツボ5の上面は、黒鉛ルツボ4の上面よりも高く形成されている
。この突出量hは2〜5mmとすることができる。なお半導体素材を加熱する前
には、石英ルツボ5外面と黒鉛ルツボ4内面との間には石英ルツボ5を黒鉛ルツ
ボ4内に嵌入できる程度の間隙がある。また素材を加熱すると、石英ルツボ5は
軟化して黒鉛ルツボ4の内面になじんで密着する。したがって半導体素材を加熱
するに従って、石英ルツボ5は黒鉛ルツボ4内に沈み込む。本実施例は、加熱に
よって石英ルツボ5が黒鉛ルツボ4内に沈み込んでもなお、石英ルツボ5の上面
が黒鉛ルツボ4の上面よりも高くなるように形成されているものである。
【0009】
本実施例は以上のように形成されており、黒鉛ルツボ4上面の外周部が面取り
されているために、黒鉛ルツボ4の上面に付着しようとする一酸化ケイ素は黒鉛
ルツボの外側に落下しやすくなり、したがって黒鉛ルツボ4上面への一酸化ケイ
素の付着が抑制される。またたとえ黒鉛ルツボ4上面に一酸化ケイ素が付着した
としても、石英ルツボ5の上面が黒鉛ルツボ4の上面よりも高いためにバリアと
しての機能を果たし、シリコン単結晶成長面への一酸化ケイ素の落下は抑制され
、この結果無欠陥比率の高い半導体単結晶を得ることができる。
【0010】
下記表1は、黒鉛ルツボ4上面への一酸化ケイ素の付着の有無を、図4に示し
た従来の黒鉛ルツボ9を用いたときと比較して示したものであり、同表より明ら
かなように、本実施例では黒鉛ルツボ4上面への一酸化ケイ素の付着を顕著に低
減することができた。
【0011】
【表1】
【0012】
更に上記実施例を図4に示した従来例と比較して、不良本数率の改善率と単結
晶化率の改善率とを求めた。不良本数率とその改善率は、N本の単結晶を引き上
げたときにn本に崩れが生じたとき、
不良本数率=n/N×100%
改善率=(従来例の不良本数率) −(本実施例の不良本数率)
で求めた。また単結晶化率とその改善率は、無欠陥単結晶をd=1、引き上げ途
中で崩れたものをd=0.5、テールで崩れたものをd=0.8として、
単結晶化率=ΣNd/N×100%
改善率=(本実施例の単結晶化率)−(従来例の単結晶化率)
で求めた。この結果、
不良本数率の改善率≒7%
単結晶化率の改善率≒4%
を得た。すなわち本実施例によって不良本数率についても単結晶化率についても
相当に改善することができた。
【0013】
なお上記実施例では黒鉛ルツボ4上面の内周部を平面4aに形成し外周部を円
錐面4bに形成したが、黒鉛ルツボ4上面の全部を円錐面4bに形成することも
できる。また黒鉛ルツボ4の上面は図3に示すように、断面円弧面4cに形成す
ることもできる。すなわち黒鉛ルツボ4の上面は、少なくともその外周部を外方
に向って高さを減じるように形成すればよい。
【0014】
本考案によって黒鉛ルツボ上面への一酸化ケイ素の付着が抑制され、また黒鉛
ルツボ上面に一酸化ケイ素が付着したとしても、シリコン単結晶成長面への一酸
化ケイ素の落下が抑制され、したがって無欠陥比率の高い半導体単結晶を製造す
ることができる黒鉛ルツボが得られた。
【図1】本考案の一実施例を用いた半導体単結晶引上装
置の一例の縦断面図
置の一例の縦断面図
【図2】該実施例の要部縦断面図
【図3】別の実施例の要部縦断面図
【図4】従来例の要部縦断面図
1…減圧容器 2…保温筒 3…ヒーター
4…黒鉛ルツボ 4a…平面 4b…円錐面 4c…断面円弧面
5…石英ルツボ 6…シリコン融液 7…種結晶 8…シリコン単結
晶 9…黒鉛ルツボ 10…一酸化ケイ素付着物
4…黒鉛ルツボ 4a…平面 4b…円錐面 4c…断面円弧面
5…石英ルツボ 6…シリコン融液 7…種結晶 8…シリコン単結
晶 9…黒鉛ルツボ 10…一酸化ケイ素付着物
Claims (1)
- 【請求項1】石英ルツボを保持した半導体単結晶引上装
置の黒鉛ルツボにおいて、前記石英ルツボ内の半導体素
材が溶融したときの黒鉛ルツボの上面を石英ルツボの上
面よりも低く形成し、且つ黒鉛ルツボの上面の少なくと
も外周部を外方に向って高さを減じるように形成したこ
とを特徴とする半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツボ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991013696U JP2513641Y2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツボ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991013696U JP2513641Y2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツボ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04106367U true JPH04106367U (ja) | 1992-09-14 |
JP2513641Y2 JP2513641Y2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=31901554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991013696U Expired - Lifetime JP2513641Y2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 半導体単結晶引上装置の黒鉛ルツボ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2513641Y2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5235634A (en) * | 1975-09-16 | 1977-03-18 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | Method for forming yellow photographic image |
JPS63319288A (ja) * | 1987-06-23 | 1988-12-27 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 鍔付石英るつぼ |
JPH01160894A (ja) * | 1987-12-16 | 1989-06-23 | Mitsubishi Metal Corp | 単結晶引上装置 |
-
1991
- 1991-02-18 JP JP1991013696U patent/JP2513641Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5235634A (en) * | 1975-09-16 | 1977-03-18 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | Method for forming yellow photographic image |
JPS63319288A (ja) * | 1987-06-23 | 1988-12-27 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | 鍔付石英るつぼ |
JPH01160894A (ja) * | 1987-12-16 | 1989-06-23 | Mitsubishi Metal Corp | 単結晶引上装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2513641Y2 (ja) | 1996-10-09 |
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