JPH0410627Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、広告記事表示面にシートを使用した
大型看板に関するものである。

（従来の技術） １ｍ×２ｍ或いは２ｍ×２ｍさらには数ｍ×数
ｍ程度の大きさの大型看板の設置場所は支柱上や
屋上等の高所であるのが普通である。このような
大型看板は、鋼板等を屈曲するか溶接するかして
ロの字型の主枠を形成し、主枠の両面周縁に角パ
イプ等から成る補強枠を介して面板をあてがい、
抑え金具で面板を固定する構造が一般的である。
広告記事表示面となる面板の素材は、アクリル樹
脂等の硬質プラスチツクが使用される。２ｍ×２
ｍ程度の看板までは、面板は１枚板であるから、
面板１枚の重量は30Kg前後もある。

（解決しようとする問題点） このように、従来の大型看板の面板は、普通は
１枚板であり、重量が相当あるため、面板製作、
運搬、保管が大変面倒であり、看板組立作業に多
数の人員を必要とした。

しかも、従来の大型看板は看板が強風を受けた
際に主枠のねじれにより面板が破損して地上に飛
散するすることがあり、安全対策上問題があつ
た。

そこで、本考案は、広告記事表示面に硬質プラ
スチツク製面板に代えてシートを使用する大型看
板の構造を提案することにより、係る問題点を解
消するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の問題点を解決するために、主
枠の一面もしくは両面周縁に補強枠を取り付け、
表面に広告記事を表示したシートの周縁部を補強
枠の凹溝に挿入し、抑え部材で該シートを該凹溝
に圧締固定したことを特徴とするものである。

（実施例） 本考案の柱上電飾看板として実施した例を図面
を参照して説明すると次の通りである。

図例の大型看板は、主枠１と、蝶番２により主
枠１の一面周縁に開閉自在に取り付けられた補強
枠３と、主枠１の他面周縁に固定された前記補強
枠３と同形状の補強枠４と、広告記事を表面に表
示した強靱で難燃性の透明なシート５と、該シー
ト５の周縁部を前記補強枠３及４の凹溝６，７に
圧締して該シート５をぴんと張つた状態で固定す
るシート抑え部材８と、シート５の周縁部と補強
枠３及び４を被覆し主枠１に固定される抑え枠９
とから構成されている。

主枠１は変形溝型の鋼板やステンレス板或いは
アルミ板等をロの字型に屈曲或いは溶接して形成
されている。

補強枠３及び４は主枠１に対応するロの字型に
形成されており、いずれも中空であつて、その外
面側に凹溝６，７が形成されており、凹溝６，７
の底部には適数個のボルト１０が適宜間隔を配し
て突設されている。

シート５はポリエステル繊維製の網を塩化ビニ
ール樹脂で被覆したシートの表面に広告記事を表
示したもので、補強枠３及び４にほぼ見合う外形
寸法に裁断されておりその周縁部には前記凹溝
６，７のボルト１０に対応して透孔が開穿してあ
る。シート５の素材は、前記のポリエステル繊維
製の網を塩化ビニール樹脂で被覆したシートの他
に、看板の設置条件等を勘案して、キヤンバスシ
ートのような天然繊維製のシート合成繊維製シー
ト、天然繊維と合成繊維の混紡シート、さらに
は、塩化ビニール等の軟質プラスチツクシート等
から選択することが出来る。

シート抑え部材８は補強枠３及び４の凹溝６，
７に遊嵌する平たい棒状で、前記凹溝６，７のボ
ルト１０に対応してボルト挿通孔１１が開穿して
ある。

抑え枠９はアングル材を前記補強枠３及び４に
対応するロの字型に溶接して形成され、ボルト１
２にて補強枠３及び４に固定される。

補強枠３及び４へシート５を張設するについて
は、周縁部で引つ張つて若干緊張させた状態のシ
ート５を補強枠３及び４に当てがい、シート５の
広告記事を位置決めして前記凹溝６，７のボルト
１０をシート５の透孔に挿通し、次いでシート抑
え部材８のボルト挿通孔１１に前記ボルト１０を
挿通してシート抑え部材８を凹溝６，７に遊嵌す
ると共に、前記ボルト１０にナツト１３を螺合し
てシート５及びシート抑え部材８を補強枠３及び
４に圧締固定するのである。

他図中符合１４は止ボルトで、内部の清掃等の
ために開閉するとき以外は補強枠３が開閉しない
ように、補強枠３に固定された抑え枠９と主枠１
とを連結固定している。１５は看板の支柱であ
る。

尚、図例にあつては、凹溝６，７が補強枠３及
び４の主枠１への取り付け面とは反対の面に設け
られているが、90°偏位させて抑え枠９のボルト
１２の螺合面側に設けても良い。又、図例にあつ
ては補強枠３を主枠１に蝶番２で取り付けて開閉
枠とすると共に補強枠４を主枠１に溶接して固定
枠としているが、本考案はかかる開閉式看板だけ
でなく、補強枠３及び４をともに主枠１に固定的
に取り付けて非開閉式看板として実施することが
可能であるし、図例の如く主枠１の両面にシート
５を張設する両面看板にも主枠１の片面にだけシ
ート５を張設する片面看板にも実施可能である。
もとより、非電飾看板に実施することも可能であ
る。

（効果） 以上に説明すたところから明らかな通り、本考
案によれば、広告記事表示面にシートを使用する
ため、その重量が硬質プラスチツク製面板の十数
分の一となり、製作・運搬・保管がすこぶる簡便
となる上、従来のアクリル樹脂等の硬質プラスチ
ツク製面板のように破損して飛散するおそれがな
く安全であり、硬質プラスチツク製面板と比較し
て製造コストも安価となる。

更に、本考案は、シートを補強枠の凹溝にシー
ト抑え部材で圧締して固定するから、シートをぴ
んと張つた状態で張設することが出来、爾後にシ
ートの緩みや弛みが来ないのに加えて、シートの
張設作業が簡単で多数の人員を必要とせず、看板
組立作業が従来のアクリル樹脂等の硬質プラスチ
ツク製面板を使用する看板の組立作業と比較して
至極簡易となる等の効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の１実施例を示すもので、第１図
は断面図、第２図は第１図のＡ線で囲つた部分の
拡大図、第３図は抑え枠とシートを取り除いた状
態の正面図である。 １……主枠、３，４……補強枠、５……シー
ト、６，７……凹溝、８……シート抑え部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主枠の一面もしくは両面周縁に補強枠を取り付
   け、表面に広告記事を表示したシートの周縁部を
   補強枠の凹溝に挿入し、抑え部材で該シートを該
   凹溝に圧締固定したことを特徴とする大型看板。