JP4090195B2 - カーポート，テラス等の屋外構築物 - Google Patents
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- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はカーポート，テラス等の屋外構築物に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
この種カーポート，テラス等の屋外構築物は，一般に２本乃至４本の支柱上に屋根フレームを配置し，該屋根フレームに合成樹脂又は金属波板製の防雨用単機能の屋根パネルを複数枚，例えば４〜５枚程度を並列配置してその屋根を形成するものとされている。
【０００３】
一方近時電動門扉，照明灯付き門柱，更にはガーデニング用に庭園灯，散水装置，噴水装置等の電力使用の屋外設置商品が多種販売され，これらの電源は地中にコードを埋設して当該商品位置まで導くことによって家庭用電源を用いるものとされており，これら屋外設置商品は生活の快適性を確保して好ましいが，これらの設置は初期投資以外に電力使用によるランニングコストが掛ることによって，その普及が阻害されている傾向がある。
【０００４】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので，その解決課題とするところは，上記従前の屋外構築物として使用し得るとともに，必要に応じて上記電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給をなし得るようにしたカーポート，テラス等の屋外構築物を提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に添って，請求項１に記載の発明を，屋根フレームとともに屋根を形成する規格屋根パネルとして，それぞれ屋根側枠長さに応じた長さにして、屋根奥行を多数に等分して矩形に設定した規格寸法に基づいて形成した厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の標準パネルと，薄板金属基板上面にソーラーセルを一体に配置して電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給を行なう防雨と発電用複合機能のソーラーパネルの２種のパネルを備え、該２種のうちのソーラーパネルの面強度を確保による捩れ防止と屋根吹上げの耐風圧性の補強兼用端部とするように該ソーラーパネルにその上記薄板金属基板の外周長短４辺又は長辺２辺と短辺１辺の裏面端部にそれぞれ曲げ加工による上記厚肉合成樹脂製の標準パネルの端部厚さと同等厚さとする４辺又は３辺の膨出部と該曲げ加工の先端を面内方向に折返して該薄板金属基板と重合した同じく４辺又は３辺の折返し重合部とを形成し、上記標準パネルとソーラーパネルの短辺側端部を、屋根フレームの前枠と後枠の共通構造の受溝に挿入装着する一方、長辺側端部を屋根フレームの側枠と母屋又は母屋同士の共通構造のパネル受座と押え材により挟持することによって該標準パネルとソーラーパネルによる２種の規格屋根パネルを屋根フレームに対して互換的且つ面一に固定自在としてなることを特徴とするカーポート，テラス等の屋外構築物としたものである。
【０００６】
請求項２に記載の発明は，上記屋根フレームを既設屋根フレームとし、上記規格屋根パネルのソーラーパネルを，既設フレームにおける厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の既設パネルの取換え用に使用して、該既設屋根フレームの一部の既設パネルを除去して該既設パネルに上記ソーラーパネルを代替使用してなることを特徴とする請求項１に記載のカーポート，テラス等の屋外構築物としたものである。
【０００７】
本発明は，これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すると，Ａは，本例において屋外構築物とした，例えば一対の支柱１に屋根３を片持ち配置したカーポート，４は該屋根３の屋根フレーム，１６は該屋根フレーム４とともに上記屋根３を構成する規格屋根パネルであり，該規格屋根パネル１６は，これを，厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の標準パネル１７と，薄板金属基板１９上面にソーラーセル２２を一体に配置して電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給を行なう防雨と発電用複合機能のソーラーパネル１８の２種のパネルを備えたものとし、該標準パネル１７とソーラーパネル１８を屋根フレーム４に互換的且つ面一に固定自在としてある。
【０００９】
本例にあって上記屋根３は，一対の支柱１から平行に突設した上り２を介して形成した屋根フレーム４と該屋根フレーム４に配置した規格屋根パネル１６とによって構成してあり，屋根フレーム４は，例えば前枠５，後枠（雨樋）６，左右の側枠９による外周の囲繞枠と，これらの間に配設した，例えば上記前枠５と後枠６に平行な単一又は複数の母屋１０及び該母屋１０上にこれと交差して載置固定した上記側枠９に平行な同じく単一又は複数の中間枠（アーチ枠）１１とを備えて平面格子状をなすようにしてあり、該屋根フレーム４の囲繞枠に規格屋根パネル１６を側枠９に平行に多数枚，本例にあっては４枚配置することによって屋根３をなすようにしてある。
【００１０】
本例の規格屋根パネル１６は，例えば屋根３の出幅，即ち側枠９長さに応じた長さを持ち，屋根３の奥行，即ち前枠５及び後枠６の長さを略４等分した，２．４乃至２．７ｍ×０．７ｍ程度の，平面矩形の寸法を規格寸法とした矩形板によるものとしてあり，このとき該規格屋根パネル１６は，それぞれ上記寸法による平面矩形の標準パネル１７とソーラーパネル１８との２種として上記屋根３を形成するものとしてあり，上記屋根フレーム４にこれら標準パネル１７とソーラーパネル１８のパネル端部を係合保持することによってその互換的な固定を可能としてある。
【００１１】
このとき本例の規格屋根パネル１６における上記標準パネル１７は，これを厚肉端部を有する厚肉合成樹脂製とし、ソーラーパネル１８は、その面強度の確保による捩れ防止と屋根吹上げの耐風圧性の補強兼用端部とするように該ソーラーパネル１８にその上記薄板金属基板１９の外周長短４辺又は長辺２辺と短辺１辺、本例にあっては長辺２辺と短辺１辺の裏面端部にそれぞれ曲げ加工による上記厚肉合成樹脂製の標準パネル１７の端部厚さと同等厚さとする４辺又は３辺、本例にあっては３辺の膨出部２０と該曲げ加工の先端を面内方向に折返して該薄板金属基板１９と重合した同じく４辺又は３辺、本例にあっては同じく３辺の折返し重合部２１とを形成してある。
【００１２】
即ち本例において標準パネル１７は，これを，例えばポリカーボネート，アクリル等の耐候性の良好な，例えば２．０ｍｍ程度の厚さの厚肉合成樹脂板による防雨単機能のものとする一方，ソーラーパネル１８は，例えば０．５ｍｍ程度の薄肉金属板，特に溶融アルミ−亜鉛メッキを施した鋼板による薄板金属基板１９の表面幅方向中間位置に長手方向に向けて所定多数，例えば１０枚のソーラーセル２２（例えばアモルファス太陽電池によるソーラーセル）を並置するように接着固定した後，該ソーラーセル２２と基板１９外周スペースの全面にフッ素樹脂をコーティングすることによって，上記ソーラーセル２２を基板１９に一体に配置した防雨と発電用複合機能のものとしてある。
【００１３】
上記ソーラーパネル１８の上記薄板金属基板１９における上記膨出部２０は，本例において薄板金属基板１９における左右両側一対の長辺と前後一方の短辺との３辺に形成具備した挟持用のものとし，該膨出部２０は，例えば各ソーラーパネル１８の基板１９の端縁に下向きに円弧をなすように薄板金属基板１９端部に曲げ加工を施すことによって形成して，それぞれ上記標準パネル１７の厚さ，即ち端部厚さと同等厚さとするとともに上記３辺に一連に連続するように配置したものとしてあり，このとき該曲げ加工の各膨出部２０先端は，これをそれぞれ基板１９の，例えば裏面に沿ってその面内方向に折り返して，本例にあって２〜３ｃｍ程度の幅で薄板金属基板１９裏面に面接状に重合することによって，上記薄板金属基板１９の補強をなす折返し重合部２１を形成したものとしてある。
【００１４】
このように形成した規格屋根パネル１６における上記標準パネル１７とソーラーパネル１８は，その短辺側端部を、屋根フレーム４の前枠５と後枠６の共通構造の受溝８に挿入装着する一方、長辺側端部を屋根フレーム４の側枠９と母屋１０又は母屋１０同士の共通構造のパネル受座１２と押え枠１３により挟持することによって該標準パネル１７とソーラーパネル１８による２種の規格屋根パネル１６を屋根フレーム４に対して、上記互換的且つ面一に固定自在としたものとしてあり、従って屋根３は、これを，規格屋根パネル１６の全枚数の一部を厚肉合成樹脂製の防雨単機能の標準パネル１７とし、その余を防雨と発電用複合機能のソーラーパネル１８として形成したものとしてあり、該ソーラーパネル１８を使用することによって上記電力使用の屋外設置商品に対する昼間の直接の電力供給乃至夜間のバッテリー（図示省略）を介した電力供給が可能になり，家庭用電源を使用することなく，例えば電動門扉の開閉，門柱の照明灯の点灯，庭園灯の点灯，散水装置の作動，噴水装置の作動等の電力をまかなうことができる。
【００１５】
図１の例においては，上記カーポートとした屋外構築物Ａの，上記４枚の規格屋根パネル１６のうち，２枚を上記標準パネル１７，２枚をソーラーパネル１８として，それぞれその端部を屋根フレーム４に係合保持することによって屋根３を形成した例であるが，２枚のソーラーパネル１８の合計発電量を７３Ｗｈ，バッテリーを１２Ｖ，２０Ａｈのものとすると，オーバードア，引戸等の電動門扉１〜２台，門柱の照明等数台，散水等に充分な電力供給を行なうことができる。
【００１６】
図中１４は屋根フレーム４と押え枠１３との固定ネジ，１５は屋根フレーム４のパネル受座１２乃至押え枠１３等に設置した規格屋根パネル１６との間の防水用パッキング材，２３はソーラーパネル１８裏面のコネクター，２４はリード線，２５はシール，銘板，バーコードラベル等の貼着表示，２６はソーラーパネル１８の出荷時のソーラーセル養生用の養生フィルムである。
【００１７】
図示した例は以上のとおりとしたが，上記屋根フレームを既設屋根フレームとし、上記規格屋根パネルのソーラーパネルを，既設フレームにおける厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の既設パネルの取換え用に使用して、該既設屋根フレームの一部の既設パネルを除去して該既設パネルに上記ソーラーパネルを代替使用したものとすること，屋外構築物をテラス等の上記カーポート以外の支柱上に屋根を備えた屋外独立設置のものとすること等を含めて，本発明の実施に当って，屋外構築物，屋根フレーム，規格屋根パネル，その標準パネル及びソーラーパネル等の各具体的材質，形状，構造，数，寸法，これらの関係，これらに対する付加等は，上記発明の要旨に反しないかぎり様々の形態のものとすることができる。
【００１８】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから，請求項１に記載の発明は，規格屋根パネルを用いるとともに該規格の屋根パネルを，合成樹脂製の防雨単機能の標準パネルと，薄板金属基板にソーラーセルを一体的に配置したソーラーパネルとの２種構成として，標準パネルによる屋根形成，標準パネルとソーラーパネルによる屋根構成，ソーラーパネルによる屋根構成を選択的且つ互換的になし得るようにすることによって従前の屋外構築物として使用し得るとともに，必要に応じて電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給をなし得るようにする一方、ソーラーパネルの薄板金属基板の裏面端部３辺に膨出部と同じく３辺の折返し重合部とを形成して、ソーラーパネルの強度を充分に確保し，屋根パネルとして捩れ等がなく，屋根の吹上力に対する耐風圧性を向上したものとするとともにこれら標準パネルとソーラーパネルの固定を屋根フレームに面一に固定できるようにしたカーポート，テラス等の屋外構築物を提供することができる。
【００１９】
請求項２に記載の発明は，上記ソーラーパネルを既設パネル取替兼用とすることによって，既設の屋外構築物の屋根パネルに代えてこれを設置して，該既設の屋外構築物を同様に上記屋外設置商品に電力供給をなし得るものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 カーポートの斜視図である。
【図２】 図１のＡ−Ａ線縦断面図である。
【図３】 図２の前枠側端部拡大断面図である。
【図４】 図２の後枠側端部拡大断面図である。
【図５】 図１のＢ−Ｂ線縦断面図である。
【図６】 ソーラーパネルの平面図である。
【図７】 ソーラーパネルの背面図である。
【図８】 ソーラーパネルの端部構造を示す拡大図である。
【符号の説明】
Ａ カーポート
３ 屋根
４ 屋根フレーム
８ 受溝
１２ パネル受座
１３ 押え材
１６ 規格屋根パネル
１７ 標準パネル
１８ ソーラーパネル
１９ 基板
２０ 膨出部
２１ 折返し重合部
２２ ソーラーセル
【発明の属する技術分野】
本発明はカーポート，テラス等の屋外構築物に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
この種カーポート，テラス等の屋外構築物は，一般に２本乃至４本の支柱上に屋根フレームを配置し，該屋根フレームに合成樹脂又は金属波板製の防雨用単機能の屋根パネルを複数枚，例えば４〜５枚程度を並列配置してその屋根を形成するものとされている。
【０００３】
一方近時電動門扉，照明灯付き門柱，更にはガーデニング用に庭園灯，散水装置，噴水装置等の電力使用の屋外設置商品が多種販売され，これらの電源は地中にコードを埋設して当該商品位置まで導くことによって家庭用電源を用いるものとされており，これら屋外設置商品は生活の快適性を確保して好ましいが，これらの設置は初期投資以外に電力使用によるランニングコストが掛ることによって，その普及が阻害されている傾向がある。
【０００４】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので，その解決課題とするところは，上記従前の屋外構築物として使用し得るとともに，必要に応じて上記電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給をなし得るようにしたカーポート，テラス等の屋外構築物を提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に添って，請求項１に記載の発明を，屋根フレームとともに屋根を形成する規格屋根パネルとして，それぞれ屋根側枠長さに応じた長さにして、屋根奥行を多数に等分して矩形に設定した規格寸法に基づいて形成した厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の標準パネルと，薄板金属基板上面にソーラーセルを一体に配置して電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給を行なう防雨と発電用複合機能のソーラーパネルの２種のパネルを備え、該２種のうちのソーラーパネルの面強度を確保による捩れ防止と屋根吹上げの耐風圧性の補強兼用端部とするように該ソーラーパネルにその上記薄板金属基板の外周長短４辺又は長辺２辺と短辺１辺の裏面端部にそれぞれ曲げ加工による上記厚肉合成樹脂製の標準パネルの端部厚さと同等厚さとする４辺又は３辺の膨出部と該曲げ加工の先端を面内方向に折返して該薄板金属基板と重合した同じく４辺又は３辺の折返し重合部とを形成し、上記標準パネルとソーラーパネルの短辺側端部を、屋根フレームの前枠と後枠の共通構造の受溝に挿入装着する一方、長辺側端部を屋根フレームの側枠と母屋又は母屋同士の共通構造のパネル受座と押え材により挟持することによって該標準パネルとソーラーパネルによる２種の規格屋根パネルを屋根フレームに対して互換的且つ面一に固定自在としてなることを特徴とするカーポート，テラス等の屋外構築物としたものである。
【０００６】
請求項２に記載の発明は，上記屋根フレームを既設屋根フレームとし、上記規格屋根パネルのソーラーパネルを，既設フレームにおける厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の既設パネルの取換え用に使用して、該既設屋根フレームの一部の既設パネルを除去して該既設パネルに上記ソーラーパネルを代替使用してなることを特徴とする請求項１に記載のカーポート，テラス等の屋外構築物としたものである。
【０００７】
本発明は，これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すると，Ａは，本例において屋外構築物とした，例えば一対の支柱１に屋根３を片持ち配置したカーポート，４は該屋根３の屋根フレーム，１６は該屋根フレーム４とともに上記屋根３を構成する規格屋根パネルであり，該規格屋根パネル１６は，これを，厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の標準パネル１７と，薄板金属基板１９上面にソーラーセル２２を一体に配置して電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給を行なう防雨と発電用複合機能のソーラーパネル１８の２種のパネルを備えたものとし、該標準パネル１７とソーラーパネル１８を屋根フレーム４に互換的且つ面一に固定自在としてある。
【０００９】
本例にあって上記屋根３は，一対の支柱１から平行に突設した上り２を介して形成した屋根フレーム４と該屋根フレーム４に配置した規格屋根パネル１６とによって構成してあり，屋根フレーム４は，例えば前枠５，後枠（雨樋）６，左右の側枠９による外周の囲繞枠と，これらの間に配設した，例えば上記前枠５と後枠６に平行な単一又は複数の母屋１０及び該母屋１０上にこれと交差して載置固定した上記側枠９に平行な同じく単一又は複数の中間枠（アーチ枠）１１とを備えて平面格子状をなすようにしてあり、該屋根フレーム４の囲繞枠に規格屋根パネル１６を側枠９に平行に多数枚，本例にあっては４枚配置することによって屋根３をなすようにしてある。
【００１０】
本例の規格屋根パネル１６は，例えば屋根３の出幅，即ち側枠９長さに応じた長さを持ち，屋根３の奥行，即ち前枠５及び後枠６の長さを略４等分した，２．４乃至２．７ｍ×０．７ｍ程度の，平面矩形の寸法を規格寸法とした矩形板によるものとしてあり，このとき該規格屋根パネル１６は，それぞれ上記寸法による平面矩形の標準パネル１７とソーラーパネル１８との２種として上記屋根３を形成するものとしてあり，上記屋根フレーム４にこれら標準パネル１７とソーラーパネル１８のパネル端部を係合保持することによってその互換的な固定を可能としてある。
【００１１】
このとき本例の規格屋根パネル１６における上記標準パネル１７は，これを厚肉端部を有する厚肉合成樹脂製とし、ソーラーパネル１８は、その面強度の確保による捩れ防止と屋根吹上げの耐風圧性の補強兼用端部とするように該ソーラーパネル１８にその上記薄板金属基板１９の外周長短４辺又は長辺２辺と短辺１辺、本例にあっては長辺２辺と短辺１辺の裏面端部にそれぞれ曲げ加工による上記厚肉合成樹脂製の標準パネル１７の端部厚さと同等厚さとする４辺又は３辺、本例にあっては３辺の膨出部２０と該曲げ加工の先端を面内方向に折返して該薄板金属基板１９と重合した同じく４辺又は３辺、本例にあっては同じく３辺の折返し重合部２１とを形成してある。
【００１２】
即ち本例において標準パネル１７は，これを，例えばポリカーボネート，アクリル等の耐候性の良好な，例えば２．０ｍｍ程度の厚さの厚肉合成樹脂板による防雨単機能のものとする一方，ソーラーパネル１８は，例えば０．５ｍｍ程度の薄肉金属板，特に溶融アルミ−亜鉛メッキを施した鋼板による薄板金属基板１９の表面幅方向中間位置に長手方向に向けて所定多数，例えば１０枚のソーラーセル２２（例えばアモルファス太陽電池によるソーラーセル）を並置するように接着固定した後，該ソーラーセル２２と基板１９外周スペースの全面にフッ素樹脂をコーティングすることによって，上記ソーラーセル２２を基板１９に一体に配置した防雨と発電用複合機能のものとしてある。
【００１３】
上記ソーラーパネル１８の上記薄板金属基板１９における上記膨出部２０は，本例において薄板金属基板１９における左右両側一対の長辺と前後一方の短辺との３辺に形成具備した挟持用のものとし，該膨出部２０は，例えば各ソーラーパネル１８の基板１９の端縁に下向きに円弧をなすように薄板金属基板１９端部に曲げ加工を施すことによって形成して，それぞれ上記標準パネル１７の厚さ，即ち端部厚さと同等厚さとするとともに上記３辺に一連に連続するように配置したものとしてあり，このとき該曲げ加工の各膨出部２０先端は，これをそれぞれ基板１９の，例えば裏面に沿ってその面内方向に折り返して，本例にあって２〜３ｃｍ程度の幅で薄板金属基板１９裏面に面接状に重合することによって，上記薄板金属基板１９の補強をなす折返し重合部２１を形成したものとしてある。
【００１４】
このように形成した規格屋根パネル１６における上記標準パネル１７とソーラーパネル１８は，その短辺側端部を、屋根フレーム４の前枠５と後枠６の共通構造の受溝８に挿入装着する一方、長辺側端部を屋根フレーム４の側枠９と母屋１０又は母屋１０同士の共通構造のパネル受座１２と押え枠１３により挟持することによって該標準パネル１７とソーラーパネル１８による２種の規格屋根パネル１６を屋根フレーム４に対して、上記互換的且つ面一に固定自在としたものとしてあり、従って屋根３は、これを，規格屋根パネル１６の全枚数の一部を厚肉合成樹脂製の防雨単機能の標準パネル１７とし、その余を防雨と発電用複合機能のソーラーパネル１８として形成したものとしてあり、該ソーラーパネル１８を使用することによって上記電力使用の屋外設置商品に対する昼間の直接の電力供給乃至夜間のバッテリー（図示省略）を介した電力供給が可能になり，家庭用電源を使用することなく，例えば電動門扉の開閉，門柱の照明灯の点灯，庭園灯の点灯，散水装置の作動，噴水装置の作動等の電力をまかなうことができる。
【００１５】
図１の例においては，上記カーポートとした屋外構築物Ａの，上記４枚の規格屋根パネル１６のうち，２枚を上記標準パネル１７，２枚をソーラーパネル１８として，それぞれその端部を屋根フレーム４に係合保持することによって屋根３を形成した例であるが，２枚のソーラーパネル１８の合計発電量を７３Ｗｈ，バッテリーを１２Ｖ，２０Ａｈのものとすると，オーバードア，引戸等の電動門扉１〜２台，門柱の照明等数台，散水等に充分な電力供給を行なうことができる。
【００１６】
図中１４は屋根フレーム４と押え枠１３との固定ネジ，１５は屋根フレーム４のパネル受座１２乃至押え枠１３等に設置した規格屋根パネル１６との間の防水用パッキング材，２３はソーラーパネル１８裏面のコネクター，２４はリード線，２５はシール，銘板，バーコードラベル等の貼着表示，２６はソーラーパネル１８の出荷時のソーラーセル養生用の養生フィルムである。
【００１７】
図示した例は以上のとおりとしたが，上記屋根フレームを既設屋根フレームとし、上記規格屋根パネルのソーラーパネルを，既設フレームにおける厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の既設パネルの取換え用に使用して、該既設屋根フレームの一部の既設パネルを除去して該既設パネルに上記ソーラーパネルを代替使用したものとすること，屋外構築物をテラス等の上記カーポート以外の支柱上に屋根を備えた屋外独立設置のものとすること等を含めて，本発明の実施に当って，屋外構築物，屋根フレーム，規格屋根パネル，その標準パネル及びソーラーパネル等の各具体的材質，形状，構造，数，寸法，これらの関係，これらに対する付加等は，上記発明の要旨に反しないかぎり様々の形態のものとすることができる。
【００１８】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから，請求項１に記載の発明は，規格屋根パネルを用いるとともに該規格の屋根パネルを，合成樹脂製の防雨単機能の標準パネルと，薄板金属基板にソーラーセルを一体的に配置したソーラーパネルとの２種構成として，標準パネルによる屋根形成，標準パネルとソーラーパネルによる屋根構成，ソーラーパネルによる屋根構成を選択的且つ互換的になし得るようにすることによって従前の屋外構築物として使用し得るとともに，必要に応じて電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給をなし得るようにする一方、ソーラーパネルの薄板金属基板の裏面端部３辺に膨出部と同じく３辺の折返し重合部とを形成して、ソーラーパネルの強度を充分に確保し，屋根パネルとして捩れ等がなく，屋根の吹上力に対する耐風圧性を向上したものとするとともにこれら標準パネルとソーラーパネルの固定を屋根フレームに面一に固定できるようにしたカーポート，テラス等の屋外構築物を提供することができる。
【００１９】
請求項２に記載の発明は，上記ソーラーパネルを既設パネル取替兼用とすることによって，既設の屋外構築物の屋根パネルに代えてこれを設置して，該既設の屋外構築物を同様に上記屋外設置商品に電力供給をなし得るものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 カーポートの斜視図である。
【図２】 図１のＡ−Ａ線縦断面図である。
【図３】 図２の前枠側端部拡大断面図である。
【図４】 図２の後枠側端部拡大断面図である。
【図５】 図１のＢ−Ｂ線縦断面図である。
【図６】 ソーラーパネルの平面図である。
【図７】 ソーラーパネルの背面図である。
【図８】 ソーラーパネルの端部構造を示す拡大図である。
【符号の説明】
Ａ カーポート
３ 屋根
４ 屋根フレーム
８ 受溝
１２ パネル受座
１３ 押え材
１６ 規格屋根パネル
１７ 標準パネル
１８ ソーラーパネル
１９ 基板
２０ 膨出部
２１ 折返し重合部
２２ ソーラーセル
Claims (2)
- 屋根フレームとともに屋根を形成する規格屋根パネルとして，それぞれ屋根側枠長さに応じた長さにして、屋根奥行を多数に等分して矩形に設定した規格寸法に基づいて形成した厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の標準パネルと，薄板金属基板上面にソーラーセルを一体に配置して電力使用の屋外設置商品に直接乃至バッテリーを介した電力供給を行なう防雨と発電用複合機能のソーラーパネルの２種のパネルを備え、該２種のうちのソーラーパネルの面強度を確保による捩れ防止と屋根吹上げの耐風圧性の補強兼用端部とするように該ソーラーパネルにその上記薄板金属基板の外周長短４辺又は長辺２辺と短辺１辺の裏面端部にそれぞれ曲げ加工による上記厚肉合成樹脂製の標準パネルの端部厚さと同等厚さとする４辺又は３辺の膨出部と該曲げ加工の先端を面内方向に折返して該薄板金属基板と重合した同じく４辺又は３辺の折返し重合部とを形成し、上記標準パネルとソーラーパネルの短辺側端部を、屋根フレームの前枠と後枠の共通構造の受溝に挿入装着する一方、長辺側端部を屋根フレームの側枠と母屋又は母屋同士の共通構造のパネル受座と押え材により挟持することによって該標準パネルとソーラーパネルによる２種の規格屋根パネルを屋根フレームに対して互換的且つ面一に固定自在としてなることを特徴とするカーポート，テラス等の屋外構築物。
- 上記屋根フレームを既設屋根フレームとし、上記規格屋根パネルのソーラーパネルを，既設フレームにおける厚肉合成樹脂製の防雨用単機能の既設パネルの取換え用に使用して、該既設屋根フレームの一部の既設パネルを除去して該既設パネルに上記ソーラーパネルを代替使用してなることを特徴とする請求項１に記載のカーポート，テラス等の屋外構築物。
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