JP5835445B2 - 照明装置付屋根構造体 - Google Patents
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Description
本発明に係る照明装置付屋根構造体を実施するための第一の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態では、照明装置付屋根構造体をカーポート用屋根として利用した場合を例に挙げて説明する。
光透過性板材10は、例えば、略矩形状に形成されており、その周縁部が枠材20に支持されて、照明装置付屋根構造体1の屋根面を構成している。光透過性板材10は、照明装置付屋根構造体1の屋根形状に応じてその形状が決定されている。光透過性板材10は、少なくとも太陽光の一部を透過する材質にて形成されている。このような材質であれば、どのような板材であってよく、例えば、光透過性樹脂板11であってもよいし、光透過性硝子板(図示せず)であってもよい(本実施の形態では、光透過性樹脂板11が採用されている)。
図1に示すように、枠材20は、金属形材からなる梁材22で構成されている。梁材22は、柱材21によって支持されている。柱材21は、所定の間隔で立設されており、その下端部にベースプレート23を有している。ベースプレート23には、地盤の基礎に設けられたアンカーボルト(図示せず)が挿通されて、柱材21を地盤に固定するようになっている。梁材22は、隣り合う柱材21間で架け渡される大梁24と、柱材21の上部に固定されて片持ち支持される片持ち梁25と、隣り合う片持ち梁25の先端部間に架け渡されるつなぎ梁26とで構成されている。これらの大梁24、片持ち梁25およびつなぎ梁26は、中空状に形成されており、必要に応じて、内側あるいは外側に補強リブ(図示せず)が形成されている。
ソーラーパネル70は、太陽光を半導体に当てることで電子を放出させ、その電子を外部に取り出すことで発電するように構成されている。図1に示すように、ソーラーパネル70は、その受光面が、光透過性板材10の下面(太陽が位置する方向とは逆側)に対向するように設けられている。特に、本実施の形態では、ソーラーパネル70は、光透過性板材10の下面に受光面(ソーラーパネル70の上側面)が沿うように布設されている。ソーラーパネル70は、変形可能なフレキシブルソーラーパネル71(フレキシブルパネル)にて構成されており、湾曲した光透過性板材10の形状に追従可能になっている。
図6および図7に示すように、照明装置30は、図1に示したソーラーパネル70(フレキシブルソーラーパネル71)で変換した電気エネルギーを蓄えるバッテリー33を備える電源部31と、バッテリー33からの電力供給を制御する制御部41と、バッテリー33から供給される電力で点灯する発光ダイオード52にて構成される発光部51とを一体的に有している。照明装置30は、その外殻を構成するケーシング61を有しており、このケーシング61内に、制御部41と電源部31と発光部51とが設けられている。電源部31は、発光部51の上部(太陽が位置する側)に配置されている。ケーシング61は、図7の左右両側に位置する一対の側フレーム61a,61a(図3も参照)と、図6の左右両側(図7の紙面表裏方向)に位置する一対のエンドカバー61b,61b(図4も参照)とで構成されている。側フレーム61aは、アルミニウム製またはアルミニウム合金製の押出形材から構成されており、後述するリフレクター55、カバー56を一体的に支持するように構成されている。エンドカバー61bは、樹脂成形品にて構成されており、図2のA−A線方向に延びる側フレーム61aの両端部を覆うように配置されている。エンドカバー61bは、ビス61c(図4参照)によって、側フレーム61aに固定されている。
図6および図7に示すように、電源部31のバッテリー33は、制御部41の下方で、後記する放熱部材72の側部に配置されている。バッテリー33は、アルカリ蓄電池、ニッケル-水素蓄電池、リチウムイオン電池などで構成される。バッテリー33は、前記の電池に限られるものではなく、小型で軽量、高性能の充電式電池であればどのような蓄電池であってもよい。これらの中で、リチウムイオン電池はエネルギー密度が高いため、特に好ましい。一般的には、正極はLiCoO2、負極はC、セパレータとしての電解質にはLiCiO4、LiPF6などのLiイオンを含む有機電解液が使用されている。ここでLiイオンは正極、負極の材料の結晶中に出入りすることができ、充電、放電できる仕組みとなっている。Liイオン電池内において、充電中はセパレータを介してLiイオンが正極から負極に移動し、逆に放電中はLiイオンが負極から正極に移動する。
図6および図7に示すように、制御部41は、照明装置30の上部で、バッテリー33および発光部51の上方に配置されている。制御部41は、バッテリー33および発光部51に接続されており、バッテリー33から発光部51へ供給される電力のオン・オフや供給量を制御するものである。制御部41には、周囲の明るさに応じて発光部51を点灯させる光センサ(図示せず)が設けられている。光センサは、例えば照明装置30の下面で発光部51の照明の妨げにならない位置に設けられている。
図6および図7に示すように、発光部51には、発光ダイオード52が用いられている。発光ダイオード52は、電子と正孔の再結合によって可視光あるいは紫外光を発する発光素子を利用するものであれば、どのようなタイプのものであってもよい。発光素子としては、例えば、赤色、緑色、青色ダイオードのいずれの発光ダイオードを使用してもよいし、またこれら3色の発光ダイオードを組み合わせて白色光を発するものとしてもよい。図5乃至図7に示すように、発光ダイオード52は、所定の間隔で直線状に複数配設されている。
図10は本発明に係る照明装置付屋根構造体を実施するための第二の形態を示した斜視図である。
枠材20は、梁材22にて構成されている。梁材22は柱材21にて支持されている。本実施の形態では、梁材22は、隣り合う柱材21間に架け渡される大梁24と、並列する大梁24間に架け渡される小梁28と、大梁24間に架け渡され光透過性板材10を支持する支持部材29とで構成されている。支持部材29は円弧状に形成されており、小梁28の上方で湾曲するように配置されている。支持部材29の側面と大梁24の上面には、支持溝27がそれぞれ形成されており、この支持溝27に光透過性板材10の周縁部が挿入されて、梁材22に光透過性板材10が支持されている。
光透過性板材10は、光透過性樹脂板あるいは光透過性硝子板から構成されている。光透過性板材10は、支持部材29の曲率に合わせてアーチ状に湾曲して形成されている。光透過性樹脂板および光透過性硝子板の材質・成分は、第一実施形態のものと同様である。
照明装置30は、第一実施形態の照明装置30と同様の構成である。なお、本実施の形態では、第一実施形態と比較して、求められる明るさが明るいので、バッテリーおよび発光ダイオード(ともに図示せず)も多数設けられている。
本実施の形態におけるソーラーパネル70も、第一の実施の形態のソーラーパネル70と同等の構成である。すなわち、ソーラーパネル70は、その受光面が、光透過性板材10の下面に受光面が当接するように布設されている。ソーラーパネル70は、変形可能なフレキシブルソーラーパネル71(フレキシブルパネル)にて構成されており、湾曲した光透過性板材10の形状に沿って追従するように布設されている。フレキシブルソーラーパネル71は、接着剤を介して光透過性板材10の下面に貼り付けられている。
本実施の形態によれば、第一実施形態で得られる作用効果以外に、照明装置30を光透過性板材10よりも強度の大きい枠材20に固定するようにしたことによって、支持可能重量が大きい。したがって、第一実施形態よりも重量の重い照明装置30を支持することができ、明るさを多く確保することができる。これによって、待合スペース用屋根3としての明るさを十分に確保することができる。また、照明装置30の容量が大きいので、ソーラーパネル70の受光面積を大きくして発電容量を大きくしたことがより有効となる。
2 カーポート用屋根
3 待合スペース用屋根
10 光透過性板材
11 光透過性樹脂板
20 枠材
30 照明装置
31 電源部
33 バッテリー
51 発光部
52 発光ダイオード
55 リフレクター
56 カバー
61 ケーシング
67 換気口
68 ファン
70 ソーラーパネル
71 フレキシブルソーラーパネル(フレキシブルパネル)
72 放熱部材
73 基板
74 放熱フィン
Claims (1)
- 光透過性板材と、この光透過性板材を支持する枠材と、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するソーラーパネルと、照明装置とを備えた照明装置付屋根構造体であって、
前記照明装置は、このソーラーパネルで変換した電気エネルギーを蓄えるバッテリーを備える電源部と、
前記バッテリーから供給される直流の電力で点灯する発光ダイオードにて構成された発光部とを、前記照明装置の外殻を構成する一つのケーシング内に有しており、
前記光透過性板材は、上に凸となる湾曲部のみを備えており、
前記ソーラーパネルは、前記光透過性板材の形状に追従可能であって前記光透過性板材の下面に布設されており、
前記ソーラーパネルと前記照明装置は別体で設けられ、
前記枠材は、その表面に陽極酸化皮膜処理が施されたアルミニウムまたはアルミニウム合金製の押出形材にて構成されている
ことを特徴とする照明装置付屋根構造体。
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