JPH04105545U - 樹脂製キヤリアボツクス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 例えば、ウェーハ搬送に用いる樹脂製キャリ
アボックス等の帯電防止技術向上を目的とする。 【構成】 樹脂製キャリアの素材４の内部を、空洞に
し、その内部に接触帯電によってプラス極性傾向を示す
繊維３とボール２を有し、その内壁を金属１で覆う構造
とする。 【効果】 常時素材が除電され、静電気によって生じる
設備の誤動作等の障害がとり払われる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば半導体製造工程中で、ウェーハを薬液処理する工程で、ウ ェーハ搬送のために用いる樹脂製キャリアボックス等の帯電防止技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来よりこの種、樹脂製キャリアボックスは、塵埃付着は不都合なので、帯電 の除電方法として、従来イオナイザーにより空気中にコロナ放電により発生させ たプラスとマイナスイオンをキャリアボックス表面に接触させ、キャリアボック ス内の帯電を中和させていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術では、上述したとおり、イオナイザー装置による除電が主であった 。イオナイザーとは空気中にコロナ放電を発生させることでその近傍にある空気 をイオン化し、帯電している物質にイオン化した空気を吸い付け除電する装置で ある。この装置は、樹脂製キャリアボックスの除電範囲が、イオナイザーの範囲 内という制約およびイオナイザー購入・保守の費用がかさむという問題があった 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記課題を解決するために樹脂製キャリアボックス自体に除電機能 をもたせるため、プラス極性傾向を示すナイロンなどの繊維とポールを金属板に て覆う構造とするものである。

【０００５】

【作用】

上記構造において、金属板内部にあるナイロンなどの繊維とポールが樹脂製キ ャリアに振動を与えることで、接触帯電を起こす。この帯電が金属板内部に蓄積 され、樹脂の接触帯電（マイナス帯電）と中和され、樹脂の帯電が防止できる。

【０００６】

【実施例】

以下、この考案の一実施例について図面を参照して説明する。図１（ａ），（ ｂ）はキャリアボックスの素材であるテフロン樹脂の棒で、その中に埋め込まれ た金属板とその構造を示す。図１（ａ），（ｂ）において、１は金属板、２はナ イロンポール、３はナイロン繊維である。全体に振動を与えることにより、安易 にナイロンポール２が動く。そのことにより、ナイロン繊維３と接触し、接触帯 電が摩擦により発生する。この帯電が金属板１を介してテフロン樹脂４の帯電を 中和し、テフロンの帯電を防止することができる。

【０００７】 この実施例によれば、テフロン樹脂４の中に除電機能が埋め込まれているため 、常に帯電防止が図られている利点がある。例えば、半導体製造ラインで用いら れるキャリアボックスの主な素材樹脂はテフロンである。ここでは帯電による素 子破壊，静電吸着を強く要求される点から常にテフロン樹脂の帯電防止を求めら れる。このような場面でこの考案の利点が発揮できる。

【０００８】

【考案の効果】

上記実施例に示すように、常時素材であるテフロン樹脂が除電されていること により、静電気によって生じる設備の誤動作などの障害が防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ） この考案の一実施例である樹脂製キャリアボッ
クスの素材の横断面図 （ｂ） その素材の縦断面図

【符号の説明】

１ 金属板 ２ ナイロンなどプラス極性傾向を示す材質のポール ３ ナイロンなどプラス極性傾向を示す性質の繊維 ４ テフロン樹脂

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】樹脂製キャリアの素材の内部を空洞にし、
   その内部に接触帯電によりプラス極性傾向を示す繊維と
   ボールを有し、その内壁を金属で覆うことを特徴とする
   樹脂製キャリアボックス。