JPH04105458U

JPH04105458U - 電池用液口栓部

Info

Publication number: JPH04105458U
Application number: JP473091U
Authority: JP
Inventors: 伸柏原; 英次新田
Original assignee: 日本電池株式会社
Priority date: 1991-01-16
Filing date: 1991-01-16
Publication date: 1992-09-10

Abstract

(57)【要約】【目的】液口にワンタッチで装着でき、自動装着機によ
る装着に適した液口栓を得ることを目的とする。【構成】本考案による電池用液口栓部は、電池の電槽に
設けられた液口突出部と、液口栓とからなる。その液口
栓は防沫筒と防沫筒内側に設けられた内側防沫筒及び防
沫筒外側に設けられた外部突出部を備えている。防沫筒
の外側，液口栓の外側突出部の先端部内側または、液口
突出部に丸み突起部を備えており、液口突出部に液口栓
を嵌入すれば、この丸み突起部が圧接されることにより
液口突出部に液口栓が装着される構成としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【００２１】

【産業上の利用分野】

本考案は鉛電池、ニッケル・カドミニウム電池などのに用いるネジ部のない液口栓部に関するものである。

【００２２】

【従来の技術】

従来、鉛電池及びアルカリ電池において液栓は実公昭58-21484号公報，特公昭 62-40820号公報等に記載のごとく、ネジ式で装着していた。すなわちパッキングをネジで装着するものであった。このような従来の液栓構造を図４(a),(b) に示す。図中、１及び１′はネジ部であり、２及び２′はゴムパッキンであり、３及び３′は排気口である。

【００２３】電池は硫酸あるいは水酸化カリウムのようなアルカリを電解液にするものが多い。よって、充電等により液減りすると、例えば鉛電池では硫酸濃度が高くなるので空量は低下し、また電池寿命は短くなる。そのため定期的に電槽に設けた液口部より水を補給して硫酸濃度が一定範囲に保たれるようにしている。

【００２４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで硫酸あるいは水酸化カリウム水溶液は極めて強力な酸あるいはアルカリであるため電池の外部に漏れると周辺の金属やプラスチックあるいは機器を激しく腐食する。これを防ぐには電池の液口栓は着脱自在な構造であるとともに、その材質は液密性に優れ、かつ硫酸やアルカリ性水溶液に侵されないものでなくてはならない。

【００２５】従来の電池用液口栓の材質はＰＰ（ポリプロピレン樹脂）からなり、液密を確保するためゴムパッキンをネジにより装着して使用される。

【００２６】ところが、ゴムパッキンはドーナツ形をしており、また弾性体でもあるので、つかむと容易に変形してしまう。そのため、ゴムパッキンを液口栓の螺着部へ装着する場合、自動装着機にかけることが困難であった。

【００２７】

【課題を解決するための手段】

本考案による電池用液口栓部は、電池の電槽に設けられた液口突出部と、液口栓とからなり、該液口栓は防沫筒と防沫筒内側に設けられた内側防沫筒及び防沫筒外側に設けられた外部突出部を備え、防沫筒の上端部に液口突出口の内径より大きい外径を持つ丸み突起部を有し、かつ液口栓の外側突出部の先端部内側に液口突出部の外径より小さな内径を持つ丸み突起部を有することを特徴とする。

【００２８】または、液口突出部はその内側もしくは外側または両側に丸み突起部を備え、液口突出部に液口栓を装着した状態では、該丸み突起部が防沫筒の外側もしくは外側突出部の内側またはその両方と圧接するような構成であることを特徴とする。

【００２９】

【作用】

本考案は、耐酸性あるいは耐アルカリ性を備え弾性を有する素材を用い、ネジ部を要せずかつゴムパッキンも要せず、ワンタッチで液口栓を液口に挿入できるような構造にしたものである。

【００３０】ネジ部を廃することによって挿入は一方向の力だけでよく自動装置にかけやすくなる。

【００３１】本考案においては液口栓は防沫筒の上部に液口突出部の内径より多きい外径を持つ丸み突出部と外側突出部の先端部内側に液口突出部の外径より小さい内径を持つ丸み突出部とを持つので、液口突出部は内側と外側から二重に液口栓によって緊着され、ゴムパッキングがなくても液洩れのおそれはなく、十分な液密性が得られる。

【００３２】液口栓の着脱においては、丸み突出部の変型を要するが、材質に応じたギャップ幅を適切に設定することによりスムーズに脱着させることができる。

【００３３】

【実施例】

以下本考案の液口栓部の実施例を図を用いて説明する。

【００３４】図３は液口突出部を有する電槽であり、図２は本考案の液口突出部の一実施例を示す断面図である。図中、１０は液口突出部である。

【００３５】図１は本発明の液口栓部の一実施例を示す断面図であって、２１は外側突出部であり、２２は外側突出部の先端部内側に設けられた丸み突起部である。２３は防沫筒である。２４は防沫筒２３の上端部に設けられた丸み突起部であり、液口突出部の内径より大きな外径を有する。液口栓の外側突出部の先端部内側に設けられた丸み突起部２２は液口突出部１０の外径より小さな内径にしている。２５は排気部、２６は内側防沫筒である。

【００３６】本考案の液口栓は従来品と加速振動試験（加速度：３Ｇ、振幅：2.3 〜2.5mm 、振動時間２時間）を行っても同程度の液漏れであった。

【００３７】なお、液口突出部の材料としてはポリエチレン，ポリプロピレン，ＡＳ樹脂，ＡＢＳ樹脂などが使用でき、液口栓の材料としてはポリエチレン，ポリプロピレンまたオレフィン系の熱可塑性エラストマー等が使用できる。

【００３８】ポリプロピレン，ポリエチレンはゴム弾性を持ち、液口栓はさらに大きなゴム弾性を持ち、上記構造にするとゴムパッキン及びネジ部なしで液密保持ができる。

【００３９】上記においては、液口栓の防沫筒の上端部と外側突出部の先端部内側に丸み突起部を有する場合について説明したが、それらの丸み突起部に代えて、またはそれらに加えて、液口突出部の内側もしくは外側または両側に丸み突起物を設けてもよい。

【００４０】

【考案の効果】

本考案により液口栓を液口に装着する人手がかからなくなり、自動装置機を用いた装着が可能になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の液口栓部の断面図。

【図２】本考案の液口突出部の断面図。

【図３】電池外観図（液口栓は含まず）。

【図４】従来の液口栓を示した図。

【符号の説明】

１０液口突出部２１外部突出部２２丸み突起部２３防沫筒２４上端部突起部２５排気部２６内側防沫筒

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】電池の電槽に設けられた液口突出部(10)
と、液口栓とからなる電池用液口栓部であって、該液口
栓は防沫筒(23)と防沫筒(23)内側に設けられた内側防沫
筒(26)及び防沫筒(23)外側に設けられた外部突出部(21)
を備え、防沫筒の上端部に液口突出口(10)の内径より大
きい外径を持つ丸み突起部(24)を有し、かつ液口栓の外
側突出部(21)の先端部内側に液口突出部(10)の外径より
小さな内径を持つ丸み突起部(22)を有することを特徴と
する電池用液口栓部。
【請求項２】電池の電槽に設けられた液口突出部(10)
と、液口栓とからなる電池用液口栓部であって、該液口
栓は防沫筒(23)と、防沫筒(23)内側に設けられた内側防
沫筒(26)と、防沫筒(23)外側に設けられた外部突出部(2
1)を備え、該液口突出部(10)はその内側もしくは外側ま
たは両側に丸み突起部を備え、液口突出部(10)に液口栓
を装着した状態では、該丸み突起部が防沫筒(23)の外側
もしくは外側突出部(21)の内側またはその両方と圧接す
るような構成であることを特徴とする電池用液口栓部。