JPH04104950A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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JPH04104950A
JPH04104950A JP2220684A JP22068490A JPH04104950A JP H04104950 A JPH04104950 A JP H04104950A JP 2220684 A JP2220684 A JP 2220684A JP 22068490 A JP22068490 A JP 22068490A JP H04104950 A JPH04104950 A JP H04104950A
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Toshio Obata
小畑 利夫
Masakazu Koga
昌和 古賀
Kiwa Okino
喜和 沖野
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野〕 本発明は、Ba+a−x Mm 0k−Tilt(但し
、Mは所定の元素、k及びXは所定の数値)を基本成分
とし、磁器コンデンサの誘電体として好適な誘電体磁器
組成物に関するものである。
[従来の技術] Bak−xM−0−−T i O*  (但し、Mは所
定の元素、k及びXは所定の数値)を基本成分とする誘
電体磁器組成物としては、例えば、本件出願人がすでに
特許出願し、特開昭60−118667号公報において
公開されたものがある。
この特開昭60−118667号公報において公開され
た誘電体磁器組成物は、Bak−8M80、Ti0− 
 (但し、MはMg、Zn、Sr。
及びCaの少なくとも1種の金属、kは1.0〜1.0
4の範囲の数値、Xは0.02〜0.05の範囲の数値
)から成る100重量部の基本成分と、B 20− と
S i Oz とMO(但し、MOはB a O、M 
g O、Z n O、S r O及びCa0(7)内の
少なくとも1種の金属酸化物)とから成る0、2〜10
.0重量部の添加成分と、の混合物を焼成したものであ
り、 且つ前記B、O,と5insとMOとの組成範囲が、こ
れ等の組成をモル%で示す三角図における、前記B* 
O,が15モル%、前記S iOtが25モル%、前記
MOが60モル%の組成を示す第1の点Aと、前記B、
O,が30モル%、前記S i Ozが1モル%、前記
MOが69モル%の組成を示す第2の点Bと、前記B2
O3が90モル%、前記SiO2が1モル%、前記MO
が6モル%の組成を示す第3の点Cと、前記B2O2が
89モル%、前記Si○2が10モル%、前記MOが1
モル%の組成を示す第4の、6 Dと、前記B * O
−が24モル%、前記SiO2が75モル%、前記MO
が1モル%の組成を示す第5の点Eと、を順に結55本
の直線で囲まれた領域内とされているものである。
この誘電体磁器組成物は、非酸化性雰囲気において12
00℃以下という比較的低い温度の焼成で得ることがで
きるので、内部電極としてニッケル等の卑金属を使用す
ることができ、熱エネルギーの節約とあいまって、磁器
コンデンサを低コストで製造することができるという優
れたものである。
また、この誘電体磁器組成物は、比誘電率ε。
が2000以上、誘電体損失tanδが2.5%以下、
抵抗率ρがlX10’MΩ・cm以上という電気的特性
を有しており、−25℃〜+85℃の温度範囲で静電容
量の温度変化率がTcが±10%以内(J I SでB
特)という優れた特性を有する磁器コンデンサを得るこ
とができるものである。
[発明が解決しようとする課題] ところで、電子機器等の小型化、高集積化の進展に伴な
い、磁器コンデンサなどの電子部品に対しても小型化・
大容量化が求められている。
磁器コンデンサを小型化・大容量化する方法の一つとし
ては、誘電体層の厚さを薄(する方法があるが、誘電体
層の厚さをあまり薄(しすぎると、その直流破壊電圧が
低下して絶縁破壊を生じ、耐電圧についての信頼性を保
てなくなってしまう。
このため、誘電体層の厚さをどこまで薄くできるかの指
標としてC−R積がある。このC−R積は静電容量Cと
絶縁抵抗Rとの積であり、誘電体層の厚みを薄くして絶
縁破壊を生じるような場合は、その値が小さくなり、誘
電体層の厚みを薄(しても絶縁破壊を生じないような場
合は、その値が大きくなる。
従って、磁器コンデンサの誘電体層に用いる誘電体磁器
組成物としては、このC−R積の値ができるだけ大きい
ことが望ましい。
しかし、上記従来の誘電体磁器組成物は、焼成条件、誘
電率εm 、j a nδ、抵抗率ρ、静電容量の温度
変化率Tcは優れているものの、C−R積は高々400
MΩ・μF程度であった。
本発明の目的は、非酸化性雰囲気における1250℃以
下の温度で焼結させることができ、比誘電率ε1が28
00以上、誘電体損失tanδが2.5%以下であり、
C−R積が400MΩ・μF以上、−25℃〜+85℃
の温度範囲で静電容量の温度変化率が±10%以内(J
 I SでB特)の磁器コンデンサを得ることができる
誘電体磁器組成物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る誘電体磁器組成物は、B ak−xM、0
−TiO2(但し、MはSr及び/またはCa、には1
.00〜1.04、Xは0.01〜0.05)からなる
基本成分と、B t OsとS i OtとMO(但し
MOは、Bad、MgO。
SrO及びCaOから選択された1種または2種以上の
酸化物)からなる第一添加成分と、Crz OsとMn
Oからなる第二添加成分との混合物を焼結したものから
なり、 前記第一添加成分と第二添加成分が、前記基本成分10
0重量部に対して0.2〜10.0重量部の割合で含ま
れ、 前記第一添加成分の組成範囲が、B、O,とSiO□と
MOの組成比をモル%で示す三元図におイテ、B2O3
が1モル%、S i Ozが39モル%、MOが60モ
ル%の組成を示す点Aと、B2O2が25モル%、Si
O□が25モル%、MOが50モル%の組成を示す点B
と、B m O−が39モル%、SiOxが60モル%
、MOが1モル%の組成を示す点Cと、B2O3が4モ
ル%、Si Owが95モル%、MOが1モル%の組成
を示す点りと、Bt Osが1モル%、S i Owが
95モル%、MOが4モル%の組成を示す点Eとをこの
順に結ぶ5本の直線で囲まれた領域内にあり、 前記M n Oが、前記第一添加成分100重量部に対
して5〜40重量部の割合で含まれ、前記Crz Ox
が、前記第一添加成分100重量部に対して10〜30
重量部の割合で含まれていることを特徴とするものであ
る。
ここで、基本成分の組成式中におけるkの値を1.00
〜1.04の範囲としたのは、kの値が1.00〜1.
04の範囲にある場合は所望の電気的特性を有する焼結
体を得ることができるが、kの値が1.00未満になっ
た場合はtanδが2.5%以上、C−R積が400未
満になってしまい、また、kの値が1.04を越えた場
合は1250℃の温度の焼成で緻密な焼結体を得ること
ができないからである。
また、基本成分の組成式中におけるM成分の元素の割合
であるXの値を0.01〜o、osの範囲としたのは、
Xの値が0.01〜0.05の範囲にある場合は所望の
電気的特性を有する焼結体を得ることができるが、Xの
値が0.01未満になった場合は静電容量の温度変化率
Tcが±10%を越えてしまい、また、Xの値が0.0
5を越えた場合は静電容量の温度変化率Tcが±10%
を越えてしまうからである。
また、M成分のSrとCaはいずれも■族の金属であり
、はf同様に働き、いずれかを、または両方を同時に使
用しても同様の効果が得られる。
なお、添加成分の中には、本発明の目的を阻害しない範
囲で微量の鉱化剤を添加し、焼結性を向上させてもよい
し、また、その他の物質を必要に応じて添加してもよい
また、基本成分を得るための出発原料としては、後述す
る実施例で示したもの以外の、例えばBad、SrO,
CaO等の酸化物、水酸化物、炭酸塩またはその他の化
合物を使用してもよい。
また、第一添加成分と第二添加成分が、基本成分100
重量部に対して0.2〜10.0重量部の割合で含まれ
るとしたのは、第一添加成分と第二添加成分が基本成分
100重量部に対して0.2〜10.0重量部の割合で
含まれる場合は1250℃の焼成で所望の電気的特性を
有する緻密な焼結体を得ることができるが、第一添加成
分と第二添加成分が基本成分100重量部に対して0.
2重量部未満になった場合は1250℃の温度の焼成で
緻密な焼結体を得ることができず、また、第一添加成分
と第二添加成分が基本成分100重量部に対してio、
o重量部を越えた場合は比誘電率ε、が2800未満、
tanδが2.5%以上、C−R積が400未満となっ
てしまうからである。
また、第一添加成分の組成範囲を、Bt osとS i
 O2とMOとの組成比をモル%で示す三元図において
、前記した点A〜点Eをこの順に結ぶ5本の直線で囲ま
れた領域内としたのは、第一添加成分の組成範囲をこの
領域内のものとすれば、所望の電気的特性を有する焼結
体を得ることができるが、第一添加成分の組成範囲をこ
の領域外とすれば、1250℃の温度の焼成で緻密な焼
結体を得ることができないか、C−R積が400未満に
なるか、またはtanδが2.5%以上になってしまう
からである。
また、MO酸成分あるB a O、M g O、S r
 O及びCaOははf同様に働き、いずれか一つを使用
してもよいし、または適当な比率で使用してもよい。
また、MnOが第一添加成分100重量部に対して5〜
40重量部の割合で含まれているとしたのは、MnOが
第一添加成分100重量部に対して5〜40重量部の割
合で含まれていれば、1250℃の焼成で所望の電気的
特性を有する緻密な焼結体を得ることができるが、M 
n Oが第一添加成分100重量部に対して5重量部未
満になった場合は、1250℃の温度の焼成で緻密な焼
結体を得ることができず、また、MnOが第一添加成分
100重量部に対して40重量部を越えた場合は、比誘
電率ε、が2800未満になるからである。
また、Crz Osが第一添加成分100重量部に対し
て10〜30重量部の割合で含まれているとしたのは、
Cr z Ozが第一添加成分100重量部に対して1
0〜30重量部の割合で含まれていれば、1250℃の
焼成で所望の電気的特性を有する緻密な焼結体を得るこ
とができるが、Cr z○3が第一添加成分100重量
部に対して10重量部未満になった場合は、C−R積が
400未満となり、また、Cr20mが第一添加成分1
00重量部に対して30重量部を越えた場合は、比誘電
率ε、が2800未満となるからである。
なお、添加成分を得るための出発原料としては、後述す
る実施例で示したもの以外の酸化物、水酸化物、炭酸塩
またはその他の化合物を使用してもよい。
[実施例] まず、第1表中の試料N001の場合について説明する
基」りえ丑m 配合1の化合物(純度99.0%以上)を各々秤量し、
これらの化合物をポットミルに複数個のアルミナボール
及び2.5j2の水とともに入れ、15時間撹拌混合し
て、混合物を得た。
である。
次に、前記混合物をステンレスポットに入れ、熱風乾燥
器を用い、150℃で4時間乾燥し、この乾燥した混合
物を粗粉砕し、この粗粉砕した混合物をトンネル炉を用
い、大気中において約1200℃で2時間仮焼し、前記
組成式(1)で表わされる組成の基本成分の粉末を得た
11底旦且11 また、配合2に示す化合物からなる第一添加成分と、配
合3に示す化合物からなる第二添加成分とを各々秤量し
、これらをポリエチレンポットに、複数個のアルミナボ
ール及び300mβのアルコールとともに加え、10時
間撹拌混合して、混合物を得た。
ここで、配合1の化合物の重量(g)は、前記基本成分
の組成式B all< MI OkT i 02が、B
 a +、aoS r o、olc a o、oIo 
1.o2Ti Oz ・−(1]となるように、不純物
を考慮した上で算出した値配合3 ここで、配合2の各化合物の重量(g)は、B2O3が
7モル部、SiO2が49モル部、CaC0−が44モ
ル部の組成となるように算出した値である。
また、配合3の各化合物の重量(g)は、Bz Os 
、Sing 、CaCO3からなる第一添加成分に対し
、MnOが25重量部、Crz Osが20重量部の組
成となるように算出した値である。
次に、前記混合物を大気中において約1000℃の温度
で2時間仮焼し、これをアルミナポットに複数個のアル
ミナボール及び300mI2の水とともに入れ、15時
間粉砕し、その後、150℃で4時間乾燥させ、前1己
組成の添加成分の粉末を得た。
困j二二二1」11 次に、100重量部(1000g)の基本成分と、1.
0重量部(Log)の添加成分とをボールミルに入れ、
更に、これらの基本成分と添加成分との合計重量に対し
て15重量%の有機バインダーと50重量%の水を入れ
、これらを混合及び粉砕して誘電体磁器組成物の原料と
なるスラリーを得た。
ここで、有機バインダーとしては、アクリル酸エステル
ポリマー グリセリン及び縮合リン酸塩の水溶液からな
るものを使用した。
焼P磁0シートの汗ン 次に、前記スラリーを真空脱泡機に入れて脱泡処理し、
二〇脱泡処理したスラリーをポリエステルフィルム上に
リバースロールコータ−を用いて所定の厚さで塗布し、
この塗布されたスラリーを100℃に加熱して乾燥させ
、厚さ約25μmの長尺な未焼結磁器シートを得た。
そして、この長尺な未焼結磁器シートを裁断して10c
m角の未焼結磁器シートを得た。
ペーストの  と また1粒径平均1.5μmのニッケル粉末10gと、エ
チルセルローズ0.9gをブチルカルピトール9.1g
に溶解させたものを撹拌機に入れ、10時間撹拌して導
電性ペーストを得た。
そして、前記未焼結磁器シートの片面にこの導電ペース
トからなるパターン(長さ14mm、幅7mm)を50
個、スクリーン印刷法によって形成させ、乾燥させた。
磁0シートの 次に、この未焼結磁器シートを、導電性ペーストからな
るパターンが形成されている側を上にして2枚積層した
。この積層の際、隣接する上下の未焼結磁器シート間に
おいて、導電性ペーストからなるパターンが長手方向に
約手程度ずれるようにした。
そして、更に、この積層物の上下両面に厚さ60μmの
未焼結磁器シートを各々4枚ずつ積層して積層物を得た
声   の     と  ゛ 次に、約50℃の温度下において、この積層物の厚さ方
向に約40トンの圧力を加えて、この積層物を構成して
いる複数枚の未焼結磁器シートを相互に圧着させた。そ
して、この積層物を格子状に裁断して、50個の積層体
チップを得た。
チップの 次に、この積層体チップを雰囲気焼成が可能な炉に入れ
、この炉内を大気雰囲気にし、100’C/hの速度で
600℃まで昇温させ、未焼結磁器シート中の有機バイ
ンダーを燃焼させた。
その後、炉内の雰囲気を大気雰囲気から還元雰囲気(H
,(2体積%)+Nt(98体積%))に変え、炉内の
温度を600℃から焼結温度の1250”Cまで100
℃/hの速度で昇温させ、この温度で3時間保持し、そ
の後、100℃/hの速度で600℃まで降温させ、炉
内の雰囲気を大気雰囲気(酸化性雰囲気)に変え、60
0℃の温度を30分間保持して酸化処理を行い、その後
、室温まで冷却して積層焼結体チップを得た。
外1じ【極jす1戒 次に、この積層焼結体チップの対向する端面のうちで、
内部電極の端部が露出している端面に一対の外部電極を
形成し、第1図に示すような、3層の誘電体磁器層10
,10.10と、2層の内部電極12.12と、一対の
外部電極14゜14とからなる積層磁器コンデンサ10
が得られた。
ここで、外部電極14は、前記端面に亜鉛とガラスフリ
ット(glass fritlとビヒクル(vehic
le)とからなる導電性ペーストを塗布し、この導電性
ペーストを、乾燥後、大気中において550℃の温度で
15分間焼き付けて亜鉛電極層16とし、更にこの亜鉛
電極層16の上に無電解メツキ法で銅層18を形成させ
、更にこの銅層18の上に電気メツキ法でPb−5n半
田層20を設けることによって形成した。
なお、この積層磁器コンデンサの誘電体磁器層10の厚
さは0.02mm、一対の内部電極12.12の対向面
積は5mmX 5mm=25mm”である。また、焼結
後の誘電体磁器層10の組成は、焼結前の基本成分及び
添加成分の混合物の組成と実質的に同じある。
気・、 の′1 次に、この積層磁器コンデンサを用いて、比誘電率ε、
、tanδ及びC−R積を求めたところ、第1表に示す
ように、比誘電率ε、が3050、tanδが1.6%
、C−R積が580MΩ・μFとなった。
また、この積層磁器コンデンサの静電容量の温度特性を
一25℃〜+85℃の範囲で求めたところ、第2図に示
す通りとなり、+20℃の静電容量を基準にした変化率
ΔC−28+△C08゜は、第1表に示す通り、八C−
zsが−8,1%。
ΔCや、、が+3.9%となった。
ココで、比誘電率c、、tanδ、C−R積及び静電容
量の温度特性は次の要領で求めた。
fAl比誘電率ε、は、温度20℃、周波数1 kHz
 、電圧0.5V (実効値)の条件で静電容量を測定
し、この測定値と内部電極の対向面積25mm”と内部
電極間の誘電体磁器層の厚さ0.02mmから計算で求
めた。
FB+誘電体損失tanδ(%)は上記比誘電率ε、と
同一条件で求めた。
(CIC−R積は、温度20℃においてDC50Vを1
分間印加してその絶縁抵抗(MΩ)を測定し、この絶縁
抵抗(MΩ)と静電容量(μF)との積より計算で求め
た。
fDl静電容量の温度特性は、恒温槽の中に積層磁器コ
ンデンサを入れ、−25℃、0℃、+20℃、+40℃
、+60℃、+85℃の各温度において、周波数1kH
z、電圧0.5■(実効値)の条件で静電容量を測定し
、20℃の時の静電容量に対する各温度における変化率
を求めることによって求めた。
以上、No、1の試料について述べたが、N002〜3
0についても、基本成分および添加成分の組成を第1表
の左横に示すように変えた他は、No、1の試料と全く
同一の方法で積層磁器コンデンサを作成し、同一の方法
で電気的特性な測定した。N002〜30の試料の電気
的特性は第1表の右欄に示す通りとなった。
なお、第1表において、基本成分の欄のに−x、x、に
は、基本成分の組成式中の各元素の原子数の割合、即ち
Tiの原子数を1とした場合の各元素の原子数の割合を
示す。
第1表から明らかなように、本発明に従う試料によれば
、1250℃以下の温度の焼成で焼結させることができ
、比誘電率ε、が2800以上、誘電体損失tanδが
2.5%以下、C−R積が400MΩ・μF以上、静電
容量の温度変化率Tcが一25℃〜+85℃で±10%
以内(B特)となるものである。
これに対し、No、4.6,9.10,12゜15.1
8〜24.29及び30の試料は、所望の電気的特性を
備えていない、従って、これらのNo、の試料は本発明
の範囲外のものである。
次に、本発明に係る誘電体磁器組成物の組成範囲の限定
理由について、第1表に示す結果を参照しながら説明す
る。
まず、基本成分の組成式中におけるkの値について説明
する。
kの値が、試料N008に示すように、1.00の場合
には所望の電気的特性を有する焼結体を得ることができ
るが、試料No、24に示すように0.98の場合には
janδが6.6%、C−R積が50となってしまう。
従って、kの下限値は1.0である。
また、kの値が、試料NO47に示すように、1.04
の場合には所望の電気的特性の焼結体を得ることができ
るが、試料N021に示すように、1.05の場合には
1250℃の温度では緻密な焼結体を得ることができな
い。従って、kの上限値は1.04である。
次に、基本成分の組成式中におけるXの値について説明
する。
Xの値が、試料No、3に示すように、0.01の場合
には所望の電気的特性を有する焼結体を得ることができ
るが、試料No、22に示すように、零の場合には静電
容量の温度変化率Tcが±10%を越えてしまう。従っ
て、Xの下限値は0.01である。
また、Xの値が、試料No、5に示すように、0.05
の場合には所望の電気的特性を有する焼結体を得ること
ができるが、試料No、23に示すように、0.06の
場合には静電容量の温度変化率Tcが±10%を越えて
しまう。従って、Xの上限値はO,’05である。
次に、添加成分の添加量について説明する。
添加成分の添加量が、試料No、11に示すように、1
00重量部の基本成分に対して0.2重量部の場合には
、1250℃の焼成で緻密な焼結体を得ることができる
が、試料No、29に示すように、零の場合には125
0℃で緻密な焼結体を得ることができない、従って、添
加成分の添加量の下限値は、100重量部の基本成分に
対して0.2重量部である。
また、添加成分の添加量が、試料No、13に示すよう
に、100重量部の基本成分に対して10.0重量部の
場合には、所望の電気的特性の焼結体を得ることができ
たが、試料No、20に示すように、12重量部の場合
には比誘電率ε8が2630、tanδが2.7%、C
−R積が350であった。従って、添加成分の添加量の
下限値は、100重量部の基本成分に対して10.0重
量部である。
次に、添加成分の好ましい組成範囲について、第2図の
Ba Ox −S i Ox −MOの組成比を示す三
元図を用いて説明する。
この三元図において、点A〜点Eをこの順に結ぶ本発明
範囲の境界に位置する試料No、2゜3.14,16.
17及び本発明範囲内に位置する試料No、1.5,7
,8,11,13゜25.26.27.28によれば、
所望の電気的特性を有する焼結体を得ることができた。
これに対し、この三元図において、本発明範囲外に位置
する試料No、4.6,10,15゜30によれば、1
250℃の温度で緻密な焼結体を得ることができないか
、C−R積が400に満たないか、またはtanδが2
.5%以上になってしまった。
従って、添加成分の組成は、第2図のB、O。
−3iO□−MOの組成比を示す三元図において、B2
O3が1モル%、Singが39モル%、MOが60モ
ル%の組成を示す点Aと、B2O2が25モル%、5i
Ozが25モル%、MOが50モル%の組成を示す点B
と、B −0*が39モル%、5iftが60モル%、
MOが1モル%の組成を示す点Cと、B2O3が4モル
%、S i Ozが95モル%%MOが1モル%の組成
を示す点りと、B2O2が1モル%、Singが95モ
ル%、MOが4モル%の組成を示す点Eとをこの順に結
ぶ5本の直線で囲まれた範囲が好ましい。
更に、MoはBad、MgO,SrO,CaOの内の少
なくとも一種以上であればよいことがわかる。
次に、M n Oの添加量について説明する。
M n Oの添加量が、試料No、27に示すように、
100重量部の添加成分に対して5重量部の場合には緻
密な焼結体を得ることができたが、試料No、9に示す
ように、零の場合には1250℃の温度では緻密な焼結
体を得ることができなかった。従って、M n Oの添
加量の下限値は100重量部の添加成分に対して5重量
部である。
また、MnOの添加量が、試料No、28に示すように
、100重量部の添加成分に対して40重量部の場合に
は所望の電気的特性有する焼結体を得ることができたが
、試料No、12に示すように、45重量部の場合には
比誘電率εが2560と2800に及ばなかった。従っ
て、M n Oの添加量の上限値は、100重量部の添
加成分に対して40重量部である。
次に、Cra Osの添加量について説明する。
Crt Osの添加量が、試料No、25に示すように
、100重量部の添加成分に対して10重量部の場合に
は所望の電気的特性有する焼結体を得ることができるが
、試料No、19に示すように、100重量部の添加成
分に対して5重量部の場合にはC−R積が370と40
0に満たない。従って、Crz Oxの添加量の上限値
は、100重量部の添加成分に対して10重量部である
また、Crt Osの添加量が、試料No、26に示す
ように、100重量部の添加成分に対して30重量部の
場合には所望の電気的特性を有する焼結体を得ることが
できるが、試料No、18に示すように、35重量部の
場合には比誘電率ε8が2660と2800に及ばなか
った。
なお、上記実施例では積層体チップを還元性雰囲気中に
おいて焼結させたが、N2やArなどの中性雰囲気中に
おいて焼結させてもよい。
また、上記実施例では酸化性雰囲気中における積層体チ
ップの熱処理温度を600℃としたが、この熱処理温度
は、焼結温度より低い温度であればよく、500〜10
00℃の範囲で行なうことができる。どのような温度に
するかは、電極材料にッケル等)の酸化と誘電体磁器組
成物の酸化とを考慮して種々変更する必要がある。
[発明の効果] 本発明によれば、C−R積が400MΩ・μF以上の磁
器コンデンサを得ることができ、従って、所要の耐電圧
を保持させながら磁器コンデンサの小型化・大容量化を
図ることができるものである。
しかも、本発明によれば、誘電体磁器組成物を1250
℃以下の温度の焼成で緻密に焼結させることができるの
で、焼成のための熱エネルギーを節約できるとともに、
磁器コンデンサの内部電極の金属としてニッケル等の安
価な卑金属を使用することができ、従って、磁器コンデ
ンサの製造コストを低下させることができるものである
また、本発明によれば、誘電体磁器組成物の比誘電率ε
、が2800以上、誘電体損失tanδが2.5%以下
となるので、所要の電気的特性を有する磁器コンデンサ
を得ることができるものである。
更に、本発明によれば、静電容量の温度変化率が一25
℃〜+85℃で±10%以内、即ちJIS規格のB特性
を満足する磁器コンデンサを得ることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る磁器コンデンサの断面図
、第2図は試料No、1の磁器コンデンサの静電容量の
温度特性図、第3図は第一添加成分の組成範囲を示す三
元図である。 10・・・誘電体磁器層   12・・・内部電極14
−・・外部電極     16−・−亜鉛電極層18・
・・銅層 20 =−P b −S n半田層 第1図 代理人 弁理士 窪 1)法 明

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】  Ba_k_−_xM_xO_kTiO_2(但し、M
    はSr及び/またはCa、kは1.00〜1.04、x
    は0.01〜0.05)からなる基本成分と、B_2O
    _3とSiO_2とMO(但しMOは、BaO,MgO
    ,SrO及びCaOから選択された1種または2種以上
    の酸化物)からなる第一添加成分と、Cr_2O_2と
    MnOからなる第二添加成分との混合物を焼結したもの
    からなり、 前記第一添加成分と第二添加成分が、前記基本成分10
    0重量部に対して0.2〜10.0重量部の割合で含ま
    れ、 前記第一添加成分の組成範囲が、B_2O_2とSiO
    _2とMOの組成比をモル%で示す三元図において、B
    _2O_2が1モル%、SiO_2が39モル%、MO
    が60モル%の組成を示す点Aと、B_2O_3が25
    モル%、SiO_2が25モル%、MOが50モル%の
    組成を示す点Bと、B_2O_2が39モル%、SiO
    _2が60モル%、MOが1モル%の組成を示す点Cと
    、B_2O_2が4モル%、SiO_2が95モル%、
    MOが1モル%の組成を示す点Dと、B_2O_2が1
    モル%、SiO_2が95モル%、MOが4モル%の組
    成を示す点Eとをこの順に結ぶ5本の直線で囲まれた領
    域内にあり、前記MnOが、前記第一添加成分100重
    量部に対して5〜40重量部の割合で含まれ、前記Cr
    _2O_3が、前記第一添加成分100重量部に対して
    10〜30重量部の割合で含まれていることを特徴とす
    る誘電体磁器組成物。
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