JPH04104435U - 内容物の保存性に優れた多層容器 - Google Patents

内容物の保存性に優れた多層容器

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JPH04104435U JP1991007152U JP715291U JPH04104435U JP H04104435 U JPH04104435 U JP H04104435U JP 1991007152 U JP1991007152 U JP 1991007152U JP 715291 U JP715291 U JP 715291U JP H04104435 U JPH04104435 U JP H04104435U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】内容物の変色劣化を防止し、錫溶出量のコント
ロール及び成形時の汚れを防止する。 【構成】フランジ付無継目容器が、フランジ及び側壁部
44の内面に対応する部分が酸変性オレフィン樹脂6で
予め塗装され且つ底部3の内面に対応する部分が未塗装
である積層体ブランクの絞り成形で形成されている。こ
れにより、錫の溶出量を容器内の残存酸素等の捕捉に要
する適正量に制御できると共に、絞り成形時の摩擦によ
る汚れの発生が防止できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、食品等の内容物の変色劣化防止能に優れた多層容器に関し、より詳 細には容器内面に部分塗装面を設けたことにより錫溶出量のコントロール及び成 形時の容器の汚れが防止された多層容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より密封性及び易開封性を兼ね揃えた容器として、所謂ピーラブルシール 蓋付容器が知られている。このピーラブル蓋付容器は金属箔の両面に熱可塑性樹 脂フィルムをラミネートした積層体を絞り成形したフランジ付容器と、金属箔の 両面に熱可塑性樹脂フィルムをラミネートした可撓性基体より成るヒートシール 蓋から成っており、通常内容物として食料品が充填され、ヒートシール蓋をシー ルした後加熱殺菌が行われている。
【0003】 かかる密封性及びガスバリヤー性に優れる容器を、内容物充填後に加熱殺菌を 行っても、保存期間が長くなると、密封後に容器内に残存する酸素や食品中に存 在する酸素或いは食品中の活性酵素により、食品が変色したり或いは酸化によっ て香味(フレーバー)が損なわれるという問題があった。
【0004】 このような問題を解決するものとして、本考案者等により、容器内面に錫層の 露出した容器が提案されている(実願平1−116190号、特願平2−526 75号)。これらの考案等においては容器内面に露出する錫層によって容器内の 残存酸素等を捕捉し、内容物の変色劣化を防止するものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
上記容器は、内容物の保存性という点においては十分満足のいくものであるが 、錫層が露出しているので、絞り成形時にポンチにより内面錫層が削り取られる ために汚れが生じることがある。また錫層の露出量によっては、残存酸素等の捕 捉に必要な量を超える錫が溶出する場合があり、これらの点において未だ十分満 足のいくものではなかった。
【0006】 従って、本考案の目的は、成形時の汚れ及び必要量以上の錫の溶出を防止する ことが可能であるとともに、内容物の変色劣化防止能に優れた密封性及び易開封 性を有する多層容器を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば、熱可塑性樹脂フィルムとブリキ箔との積層体から成り、樹脂 フィルムが外面側及びブリキ箔が内面側となるように絞り成形され且つ底部の内 面に錫層が露出しているフランジ付無継目容器と、ガスバリヤー性基体とその内 外面を被覆する樹脂保護層との積層体から成る可撓性蓋体と、フランジ上面と蓋 体内面との間に介在する酸変性オレフィン樹脂層を介してヒートシールにより形 成されたシール部とから成る多層容器において、前記フランジ付無継目容器が、 フランジ及び側壁部の内面に対応する部分が酸変性オレフィン樹脂で予め塗装さ れ且つ底部の内面に対応する部分が未塗装である積層体ブランクの絞り成形で形 成されたものである内容物の保存性に優れた多層容器が提供される。
【0008】
【作 用】
本考案の多層容器は、フランジ付無継目容器がフランジ部及び側壁部の内面に 対応する部分が酸変性オレフィン樹脂で予め塗装され且つ底部の内面に対応する 部分が未塗装である積層体ブランクから絞り成形されていることに特徴がある。
【0009】 すなわち、本考案においては、容器内面に一定量の錫層を露出させることによ り、錫の還元作用によって容器内の残存酸素や内容物に含まれる活性酵素等を捕 捉して、内容物の酸化劣化を防止することができるのである。このため内容物の 香味(フレーバー)保持性が極めて良好であり、また食品によってはその成分に よりブリキ箔が腐食されるおそれがあっても、錫の溶出により鉄の溶出が防止で きるのでフレーバー保持性を良好に保持することが可能となる。
【0010】 前述したように、容器内面の錫の露出面積が多くなると、錫の溶出が必要量を 上回り好ましくないが、本考案では、錫の露出層を容器内面の底部に対応する部 分のみに制限しているので、錫の溶出量を還元作用に要する量に調整することが 可能となるのである。
【0011】 積層体ブランクを容器へ成形するための絞り成形に際して、ポンチの移動によ る摺擦を受けるのは容器の側壁部内面に対応する部分であるが、本考案において はこの部分に酸変性オレフィン樹脂が予め塗装されているので、ポンチによって 錫層が削り取られることもなく、容器及びポンチに汚れが生じることが防止され るのである。
【0012】 本考案の容器においては、蓋体がシールされるべきフランジ部にも酸変性オレ フィン樹脂が施されているので、ヒートシール性に優れ、密封性及び易開封性に 優れた容器とすることが可能である。更に、容器本体がガスバリヤー性に優れた ブリキ箔に樹脂フィルムをラミネートした積層体から成り、蓋体も内外面に保護 樹脂層を設けたガスバリヤー性基体から成っているので、容器本体のガスバリヤ ー性にも優れ、この点においても内容物の優れた保存性が確保されるのである。
【0013】
【考案の好適実施態様】
本考案を添付図面に基づいて説明する。 本考案の多層容器の一例の平面図及び側断面図を示す「図1」及び「図2」( 「図2」は、「図1」のA−A断面)において、容器本体1は底部3、側壁部4 及びフランジ部5から成り、絞り成形によって無継目に成形されている。この容 器本体1はフランジ部5の上面と蓋体2の内面とが接合されシール部7を形成し て密封される。
【0014】 「図2」のB部分(側壁部)及びC部分(底部)の拡大図である「図3」及び 「図4」において、容器本体1の側壁部4は容器の内面側となる酸変性オレフィ ン樹脂6、中間層となるブリキ箔9及び外面側の熱可塑性樹脂フィルム10から 成っており、底部3においては容器の内面側となるブリキ箔9及び外面側の熱可 塑性樹脂フィルム10から成っている。図に示すブリキ箔9は、スチール層11 の両表面に錫層12が施されているが、スチール層11の片面のみに錫層を有す るものを使用することもできる。
【0015】 「図2」のD部分(フランジ部)の拡大図である「図5」において、蓋体2は 、図に示すようにガスバリヤー性基体13とその内外面を被覆する樹脂保護層1 4及び15との積層体から成る可撓性のものである。容器本体1のフランジ部5 は側壁部4から連続した積層構造となっており、蓋体2と接合すべき上面側は酸 変性オレフィン樹脂6、中間層としてブリキ箔9及び外面側が熱可塑性樹脂フィ ルム10から成っている。この酸変性オレフィン樹脂層6を介して蓋2の内面保 護樹脂層14がヒートシールにより容器フランジ部と接合されて、シール部7が 形成される。
【0016】 (容器本体の成形) このように底部においてのみブリキ箔の錫層が露出した容器本体を成形するに あたっては、「図6」に示すように、容器外面側となる熱可塑性樹脂フィルムと ブリキ箔との積層体ブランク16に、予め容器側壁部及びフランジ部に対応する ようにブリキ箔側にドーナッツ状に酸変性オレフィン樹脂6を塗装しておき、こ の塗装積層体ブランクを絞り成形に付することにより容易に成形することができ る。積層体ブランクは通常熱可塑性樹脂フィルムのラミネート面に接着用プライ マーを塗布乾燥したものと、加熱されたブリキ箔を加熱されたラミネートロール を通して加熱圧着し、更に冷却して作成される。また、絞り成形によって形成さ れた無継目容器は、フランジ加工に付され、次の工程でフランジ周縁部をカール し、更にカール部をシール面より下げて形成される。
【0017】 (ブリキ箔) ブリキ箔9は、図に示したスチール層11の両表面に錫層12が施されたもの 以外にも、スチール層11の片面のみに錫層を有するものを使用することもでき る。この場合は容器の外面層となる熱可塑性樹脂フィルムはスチール層側に施す 。
【0018】 ブリキ箔の厚さは20乃至200μm、特に35乃至150μmの範囲にある ことが好ましい。またスチール層を被覆する錫層が、錫2.5 乃至25g/m^2の 範囲にあるものを好適に使用できる。
【0019】 (熱可塑性樹脂フィルム) 容器本体外面側に用いられる熱可塑性樹脂フィルムは、ポリプロピレン、ポリ エチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重 合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−アクリレート共重合体、ポリ オレフィン・アイオノマー等のオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート 、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタ レート共重合体、ポリエチレン/ブチレンテレフタレート共重合体、ポリエチレ ンナフトエート等のポリステル樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6 /ナイロン6,6共重合体、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン6,6/ナ イロン610共重合体、ナイロン6/ナイロン11共重合体等のポリアミド樹脂 等である。
【0020】 これらは結晶性、部分結晶性、非晶性のいずれのものも使用できるが、結晶性 、部分結晶性のものが好適に使用できる。また顔料、着色剤、光及び熱安定剤、 難燃化剤、滑剤等を含有することももちろん可能である。
【0021】 性能及び経済性の点で特に好ましい樹脂フィルムは、ポリプロピレンフィルム 及びポリエステルフィルムである。 熱可塑性樹脂フィルムの厚さは、5乃至100μm、特に15乃至80μmの 範囲にあることが好ましい。
【0022】 (酸変性オレフィン樹脂) 容器本体側壁部及びフランジ部の内面側に設けられる酸変性オレフィン樹脂は 、酸乃至酸無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂或いはこの変性オレフィ ン樹脂を分散させて成る有機塗料層を挙げることができる。
【0023】 具体的には、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリエチレン 等のオレフィン樹脂に、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン 酸、フマル酸、無水イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン系不飽和カルボン酸 乃至はその無水物をグラフト重合させたものが使用され、カルボキシル基に基づ くカルボニル基濃度が5乃至700mmol/100g樹脂のもの、特に10乃 至500mmol/100g樹脂のものを好適に使用できる。
【0024】 酸変性オレフィン樹脂は、前述したように容器外面側となる熱可塑性樹脂とブ リキ箔との積層体のブリキ箔側に、通常オルガノゾルの状態で塗布乾燥して被覆 されるか、樹脂フィルムを加熱融着して被覆するか、またはホットメルトした樹 脂を被覆融着させて被覆することもできる。
【0025】 酸変性オレフィン樹脂の厚さは1乃至20μm程度のものである。また、酸変 性オレフィン樹脂をエポキシ−フェノール樹脂系塗料、エポキシ−アミノ樹脂系 塗料、エポキシ−アクリル樹脂系塗料、エポキシ−ビニル樹脂系塗料に分散させ たものを用いることもできる。この場合、酸変性オレフィン樹脂はプライマー固 形分基準で2乃至50重量%、特に1乃至20重量%の量で用いることが好まし い。
【0026】 (蓋 体) 蓋体の素材に使用されるガスバリヤー性基体は、アルミ箔、スチール箔、ブリ キ箔、ステンレス箔等の金属箔、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポ リ塩化ビニリデン共重合体、m−キシリレンアジパミド(MXD6ナイロン)、 SELARPA(デュポン社製品、商品名)、ポリアクリルニトリル、液晶ポリ エステル、アラミード(全芳香族ナイロン)などのガスバリヤー性に優れた樹脂 フィルム等を挙げることができる。
【0027】 蓋体に透明性が要求される場合には、樹脂フィルムが使用される。ガスバリヤ ー性基体の厚さは材質、使用目的によっても異なるが、通常5乃至50μmのも のが使用される。
【0028】 ガスバリヤー性基体の内外面を被覆する保護樹脂層は、ヒートシール性の熱可 塑性樹脂が使用される。例えば前述の熱可塑性樹脂及び酸変性オレフィン樹脂と 同様のもの或いはこれらを併用したものなどが使用できる。
【0029】 また外面側の保護樹脂層は、これ以外にも塗料、印刷塗料等の塗膜が使用でき る。これらの塗膜としては、例えばフェノールホルムアルデヒド樹脂、フラン− ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアル デヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ア ルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ト リアリルシアヌレート樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂 等の熱硬化性塗料;或いは、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢 酸ビニル共重合体部分ケン化物、塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル −マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリエステル樹脂等 の熱可塑性樹脂塗料等を挙げることができる。これらの樹脂塗料は単独でも2種 以上の組合せでも使用できる。
【0030】 ガスバリヤー性基体への樹脂保護層の被覆は、樹脂フィルムではラミネートに より行われるが、この際必要に応じて接着用プライマーが使用できる。塗料で被 覆を行う場合は塗布後加熱乾燥することにより保護層が形成される。
【0031】 蓋体はガスバリヤ−性基体とその内外面を被覆する樹脂保護層より成る積層体 を所定の形状、寸法に打ち抜いて作成される。また蓋体のガスバリヤー性基体に 金属箔を用いて、これにスコア加工及び開封タブの取付加工を行うことにより、 所謂イージーオープン蓋とすることもできる。
【0032】 蓋体と容器本体とのシールは、容器本体に内容物を充填した後、蓋体を被せ、 高周波誘導加熱等のヒートシール装置によって、酸変性オレフィン樹脂をその軟 化点以上の温度に加熱してヒートシールして、酸変性オレフィン樹脂を介して蓋 体の内面とフランジ部の上面とを接着結合させることによりシール部が形成され 、本考案の多層容器が形成される。
【0033】
【考案の効果】
本考案によれば、容器本体のフランジ部及び側壁部の内面に対応する部分が酸 変性オレフィン樹脂で予め塗装され且つ底部の内面に対応する部分が未塗装であ る積層体ブランクの絞り成形で形成することにより、成形時の汚れ及び必要量以 上の錫の溶出を防止することが可能となるとともに、容器底部に露出する錫の還 元作用により、容器内の残存酸素や内容物に含まれる活性酵素等が捕捉され、内 容物の酸化劣化を防止することができ、このため内容物の香味(フレーバー)保 持性が極めて良好な多層容器を提供することが可能となった。
【0034】
【実施例】
実施例1 ブリキ箔(スズメッキ量11g/m^2、厚さ75μm)に無水マレイン酸変性 ポリプロピレン−エチレン共重合体(平均カルボニル基濃度40meq/100 g重合体、融点170℃、MI50)をエポキシフェノール系塗料に10phr 分散したプライマーを外径130mm,内径50mmのドーナッツ状に塗布し、 加熱焼き付けを行った。次いでプライマーの裏面側ブリキ箔上に、ウレタン樹脂 系プライマーを介してチタン白入りポリプロピレン系フィルム(厚さ40μm) をラミネートし、その後50℃でエージングを行い、ドーナッツ状プライマー層 を片面に有する樹脂フィルムラミネートブリキ箔を作成した。これを素材として 、樹脂フィルム側が外面であり、かつドーナッツ状プライマーの中心無塗装部分 が内面底部になり、その径が50mmであるフランジ付無継目カップ状容器をプ レス成形機を用いて連続作成した(容器A)。
【0035】 また同様の容器を内面ドーナッツ状プライマー層が外径130mm、内径が各 々70、90、100mmとなるように塗布された素材から連続生産した(容器 B,C,D)。
【0036】 内容物としてマッシュルーム及び食塩、クエン酸、アスコルビン酸より成る調 味液を充填し、ポリプロピレン/接着剤/アルミ箔/接着剤/ポリプロピレンよ り成る蓋材をヒートシールした。このマッシュルーム入り容器を115℃で45 分間加熱殺菌処理を行い、その後35℃にて保管した後、一定期間毎に内容物に 対する保存性、内容品中の錫の量を測定した。また容器生産時の容器及びパンチ の汚れを調べた結果を併せて示す。
【0037】 表より明らかなように内容品の保存性については、どの容器も優れていたが、 容器側壁をプライマーで覆うに従って錫溶出量が少なくなり、成形ポンチ、容器 の汚れも無くなった。
【0038】
【表1】 ┌───┬───┬─────┬───────────────────┐ │ │ │ │ 錫溶出量(ppm) 35℃保存 │ │容 器│保存性│ 汚れ * ├────┬────┬────┬────┤ │ │ │ │ 1日 │1週間 │1ケ月 │3ケ月 │ ├───┼───┼─────┼────┼────┼────┼────┤ │A 50 │ 〇 │>1000│ 18 │ 23 │ 50 │ 52 │ │B 70 │ 〇 │ 70 │ 36 │ 41 │ 65 │ 69 │ │C 90 │ 〇 │ 10 │ 53 │ 62 │ 88 │ 86 │ │D100 │ 〇 │ 10 │ 70 │ 87 │ 97 │111 │ └───┴───┴─────┴────┴────┴────┴────┘ *汚れが発生するまでの生産個数
【0039】 実施例2 実施例1と同様の方法で、無水マレイン酸ポリプロピレン−エチレン共重合体 のオルガノゾル(固形分量10%)を外径130mm、内径が50mm及び10 0mmのドーナッツ状に塗布した樹脂フィルムラミネートブリキ箔より、ドーナ ッツ状プライマーの中心無塗装部分が内面底部になるフランジ付無継目カップ状 容器をプレス成形機を用いて連続作成した(容器E,F)。 同様にマッシュルーム及び調味液を充填し、115℃45分間の殺菌処理を行 った。一定期間毎に内容物に対する保存性、錫溶出量を測定した。また容器生産 時の容器及びポンチの汚れを調べた結果を併せて表2に示した。
【0040】
【表2】 ┌───┬───┬─────┬───────────────────┐ │ │ │ │ 錫溶出量(ppm) 35℃保存 │ │容 器│保存性│ 汚れ * ├────┬────┬────┬────┤ │ │ │ │ 1日 │1週間 │1ケ月 │3ケ月 │ ├───┼───┼─────┼────┼────┼────┼────┤ │E 50 │ 〇 │>1000│ 15 │ 21 │ 48 │ 51 │ │F 100│ 〇 │ 10 │ 68 │ 85 │ 95 │112 │ └───┴───┴─────┴────┴────┴────┴────┘ *汚れが発生するまでの生産個数
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の多層容器の一例の平面図である。
【図2】「図1」のA−A断面である。
【図3】「図2」のB部分の拡大図である。
【図4】「図2」のC部分の拡大図である。
【図5】「図2」のD部分の拡大図である。
【図6】本考案の容器本体を作成するための積層体ブラ
ンクを表わす図である。
【符合の説明】1は容器本体、2は蓋体、3は底部、4
は側壁部、5はフランジ部、6は酸変性オレフィン樹脂
層、9はブリキ箔、10は熱可塑性樹脂フィルム、12
は錫層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 77/20 M 9145−3E (72)考案者 五領田 俊雄 神奈川県横浜市神奈川区台町11−26ライオ ンズマンシヨン台町503 (72)考案者 山口 尹通 神奈川県横浜市瀬谷区相沢五丁目37の7

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂フィルムとブリキ箔との積層
    体から成り、樹脂フィルムが外面側及びブリキ箔が内面
    側となるように絞り成形され且つ底部の内面に錫層が露
    出しているフランジ付無継目容器と、ガスバリヤー性基
    体とその内外面を被覆する樹脂保護層との積層体から成
    る可撓性蓋体と、フランジ上面と蓋体内面との間に介在
    する酸変性オレフィン樹脂層を介してヒートシールによ
    り形成されたシール部とから成る多層容器において、前
    記フランジ付無継目容器が、フランジ及び側壁部の内面
    に対応する部分が酸変性オレフィン樹脂で予め塗装され
    且つ底部の内面に対応する部分が未塗装である積層体ブ
    ランクの絞り成形で形成されたものである内容物の保存
    性に優れた多層容器。
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