JPH0410170B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0410170B2
JPH0410170B2 JP3095280A JP3095280A JPH0410170B2 JP H0410170 B2 JPH0410170 B2 JP H0410170B2 JP 3095280 A JP3095280 A JP 3095280A JP 3095280 A JP3095280 A JP 3095280A JP H0410170 B2 JPH0410170 B2 JP H0410170B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
roughened
formula
film
polypropylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP3095280A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56128507A (en
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP3095280A priority Critical patent/JPS56128507A/ja
Publication of JPS56128507A publication Critical patent/JPS56128507A/ja
Publication of JPH0410170B2 publication Critical patent/JPH0410170B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は電気特性に極めて優れた超高圧油浸
絶縁電気ケーブルに関するものである。 以下この発明を最も具体的な例である油浸絶縁
電気ケーブル(以下OFケーブルと略称する)に
ついて説明する。 近年大都市部及び大規模な工業地域での電力需
要は著しく増大する傾向にあり、これら大都市並
びに工業地帯へと電力供給に用いられるOFケー
ブルに対しては予想を超える耐圧性及び低誘電体
損失が要求されるようになつている。 かかる耐圧性及び低誘電体損失に関しては該
OFケーブルを構成する絶縁層材料及び絶縁油が
重要な因子となつている。 一般にOFケーブルの絶縁層にはクラフト紙が
用いられることが多いが、耐圧性の向上及び、誘
電体損失の低下の目的から、該クラフト紙よりも
誘電体損失の少ない又、耐電圧値の高いラミネー
ト紙及び合成紙などがその候補として種々と検討
されている。 しかしこのうちラミネート紙は、セルローズ紙
をその一構成として用いているため、ε、tanδ値
をポリプロピレンなどの低損失ポリオレフイン樹
脂フイルムより低くすることが困難であり、又接
着剤として用いられるポリプロピレンまたは共重
合ポリプロピレンの押出ラミネート層が通常無配
向であるため、これが炭化水素系絶縁油に浸漬さ
れた際、その膨潤による絶縁層の厚さ増加が通常
の許容レベル以上になる恐れがあるなどの問題が
免がれない。例えば120℃にてドデシルベンゼン
油に3日間浸漬したときの厚さ増加率は10〜30%
にも達する。 ラミネート紙を絶縁材料として用いたOFケー
ブルは、かかる膨潤による厚さの増大により経時
的に絶縁層間の面圧が上昇し、これにより絶縁油
の流通性が徐々に悪化しケーブル特性を低下させ
るとともにケーブルに熱応力が加わつたりした際
に絶縁層に坐屈を生じさせる等の不都合を生じる
に至るものである。 一方合成紙系絶縁材料に関してはかかる欠点が
少なくケーブルの電気特性はほぼ満足し得る結果
が得られているが、この合成紙はクラフト紙に比
べてテープの曲げ剛性が著しく劣り、OFケーブ
ルに用いた場合、その布設時などに加わる曲げに
より座屈じわが発生しこれがケーブル特性に重大
な悪影響を及ぼし未だ実用化されるには至つてい
ない。 ところで、ポリエチレン、ポリプロピレン、架
橋ポリエチレン、ポリ−4−メチルペンテンなど
のポリオレフインフイルムは、ε、tanδ値が低く
これを絶縁材料として用いたOFケーブルは送電
時の誘電損失が少ないなどの利点があり、OFケ
ーブル用絶縁材料として早くから注目されて来
た。 しかしかかるポリオレフインフイルムは通常の
炭化水素系絶縁油との相容性は申分ないが、絶縁
油流通性を増すためにエンボス加工などによりフ
イルム表面に付与した凹凸が、ケーブルとして使
用される際の数十〜百数十度の温度下で該凹凸の
高さが漸次減少し遂には上記絶縁油流通性を著し
く低下させてしまう欠点が避けられない。 そしてプラスチツクフイルムを絶縁材料として
用いた場合の一般的な傾向として、これが絶縁油
に対する親和性(具体的には易合浸性、流通性)
を向上させようとすると、他方耐油性(具体的に
は耐膨潤性、耐寸法変化性、耐フイルム成分溶出
性、フイルム強度保持性など)が低下してしまう
性質があり、これがプラスチツクのみを絶縁材料
としたOFケーブルの実現を困難にする重大な原
因と考えられている。 ここに発明者等は、以上の事情に鑑み、絶縁材
料として上述したプラスチツク材料の優れた電気
特性を充分に具現させると共に、絶縁油に対する
優れた耐油性及び親和性を保持し、これにより非
常に高度の耐圧性を有するOFケーブルを得るべ
く鋭意検討を重ねた結果、特定の粗面化ポリプロ
ピレン複合フイルムを絶縁層材として用いると共
に特定の絶縁油を含浸させることによりこれが達
成されることを見出しこの発明に至つたものであ
る。 即ちこの発明は、導体上に、厚さ40〜300μの
2軸延伸ポリプロピレンフイルムの少なくとも片
≦に、 (a) 1.2<[η]≦3.0のポリプロピレン樹脂100重
量部及び (b) 骨格構造中に、下記の群より選ばれた結合の
少なくとも1種以上を有する重合体の1種ない
し2種以上の混合物で、この混合物を構成する
ポリマーの溶解性パラメーターの重量平均値が
8.5以上である物質1〜200重量部
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】の混合物により粗面化 層を被覆形成してなり、該粗面化の厚さが全フイ
ルム厚さの1〜50%、又この粗面化層表面のJIS
B 0601−1976法による最大粗さRmaxが5μ≦
Rmax≦50μでありかつ高さ5μ以上の突起の数が
少なくとも一方向において2個/5mm以上、更に
該粗面化フイルムを10枚重ね合せこれに1Kg/cm2
の荷重を作用させたときの見掛け圧縮弾性率P
Kg/cm2が5≦P≦30であるようにしてなる表面粗
面化複合フイルムを巻回積層し、これに溶解性パ
ラメーターSP値が0.2≦|SP−8.2|≦2.5なる炭
化水素系絶縁油をこれに含浸させた油浸絶縁体層
を設けたことを特徴とする油浸絶縁電気ケーブル
である。 この発明において用いられる2軸延伸ポリプロ
ピレンフイルムとしては、一般に用いられるプロ
ピレンのホモポリマーを2軸延伸したものが全て
用いられる。しかし極く少量、具体的には1重量
%以下であればC2〜C3の脂肪族オレフインを共
重合させたものであつても良い。そして特に、沸
騰へプタン中の抽出残留分で測定されるアイソタ
クチツク度が90〜98%、ASTMD−1238−73の
条件(230℃、荷重2160g)で測定されるメルト
インデツクスが0.5〜20g/10分のポリプロピレ
ンが特に好ましい。 このポリプロピレンには、それの電気特性、耐
油性及び機械強度等を低下させない範囲で、ポリ
プロピレン以外の他のポリオレフイン、例えばポ
リエチレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペン
テンなどを該ポリプロピレン100重量部(以下断
りなき限り部と云う)に対して20部以下の範囲で
加えても良い。更に他の有極性ポリマー、例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリスルフオン、
ポリカーボネート、ポリフエニレンオキシドなど
を同様に10部以下の割合で加えても良い。そして
更に常法の如くこのポリプロピレンに対する各種
の安定剤、可塑剤、滑剤、充填剤、架橋剤などを
添加することも差支えない。 この発明においてポリプロピレンフイルムとし
て2軸延伸したものを用いる理由は、フイルムの
耐熱性が向上しOFケーブルとしての電気特性が
改善されるからである。 また、2軸延伸ポリプロピレンフイルムの厚さ
は、OFケーブルとしてテープ状に巻回した場合
に座屈じわを回避するために40μ以上、好ましく
は100μ以上である必要があり、一方、インパル
ス破壊電圧は厚さの増加と共に低下する傾向にあ
り、その低下を防ぐために300μ以下、好ましく
は200μ以下である必要がある。 このポリプロピレンフイルムは単層であること
が望ましいが、ポリプロピレンの2層以上の積層
品でも良く、更に通常の電気特性、耐油性を損わ
ない範囲で他のフイルム、シート具体的には、架
橋ポリエチレン、シラン架橋ポリエチレン、ポリ
スチレン、ポリブテン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリフエニレンオキシド、ポリスルホン、
ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド等のフイルム、他のフイルム以外のシート材、
例えば合成紙、不織布などを積層フイルム中の一
構成材としても良い。 次にこのポリプロピレンの少なくとも一面に対
して後に詳述する組成の粗面化層を被覆し複合フ
イルムとするのである。 この粗面化層はJIS B 0601−1976法による最
大粗さRmaxが5μ≦Rmax≦50μ望ましくは10μ≦
Rmax≦30μの範囲にあるようにする。この値が
5μ以下では絶縁層間の油流通性が不充分となり
ケーブル屈曲時のしわ発生が許容レベル以上とな
つて使用に耐えず、又50μ以上ではインパルス破
壊強度が低下するなど好ましくない。 又この粗面化層の突起の密度については、高さ
5μ以上の突起の数が1方向において2個/5mm
以上であり、この数未満では、ケーブルの屈曲変
化に応じてこの絶縁油移動量確保に充分な油流通
性が得られずケーブルの実用化に問題が生ずる恐
れがある。 この粗面化層の圧縮弾性率は、5〜30Kg/cm2
ましくは10〜20Kg/cm2であることが必要で、この
下限未満ではケーブル屈曲時のしわ発生を適切に
吸収できず逆に上限を超えても上述のしわ発生が
大きくいづれも好ましくない。尚上記の圧縮弾性
率とは、該粗面化層用のフイルムを10枚重ね合
せ、これに1Kg/cm2の荷重をかけた際の厚さ変化
率から算出した見かけの圧縮弾性率を意味する。 次に上述した粗面化層は次の組成の混合物から
なるものである。即ち (a) 1.2≦[η]≦3.0のポリプロピレン樹脂100重
量部及び (b) 骨格構造中に、下記の群より選ばれた結合の
少なくとも1種以上を有する重合体の1種ない
し2種以上の混合物で、この混合物を構成する
ポリマーの溶解性パラメーターの重量平均値が
8.5以上である物質1〜200重量部、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 ここで上記(a)成分のポリプロピレンとしては
135℃のテトラリン中で測定した固有粘土[η]
(単位dl/g)が1.2以上3.0以下のもの、好まし
くは1.4以上2.4以下のものが使用できる。[η]
はポリプロピレンの分子量の大きさに比例する値
で、[η]が1.2未満の場合には上記(b)成分を混合
して得たフイルムを延伸した場合フイルム強度が
低下し実用上問題があり、また、[η]が3.0を越
えるとポリプロピレンフイルムに溶融ラミネート
する場合に溶融粘度が大きすぎて安定してラミネ
ートすることができないからである。 次に上記(b)物質はポリプロピレンに対して相溶
性の低いものである。 一般に相互に相溶性の悪いポリマーのブレンド
物を延伸すると白化シートになつたり、フイルム
内部にボイドまたは微細孔が生ずることは良く知
られている。本発明では、このような事実に基づ
いてOFケーブルを絶縁材料としての耐油性と親
油性の両特性を好適に両立させるのに有効な粗面
化層の形成を実現したものである。 即ち、本発明においては、上述の(a)のポリプロ
ピレン樹脂に対して、この樹脂と相溶性の悪い物
質として(b)物質をブレンドしてシールとしこれを
延伸することにより、得られるシート上に高さ5
〜50μの表面凹凸を形成させるものである。(b)物
質は、ポリプロピレン樹脂との非相溶を実現する
ためにポリプロピレンの溶解性パラメーター(以
下SP値という)8.2より大きい8.5以上のSP値を
有し、且つ分子構造中に特定の極性結合を有する
重合体であることが必要である。非相溶性ポリマ
ーの溶解性パラメータは実験的にも求めることが
できるが、より簡便な方法としては、凝集エネル
ギー定数の加成性を利用Smallの方法により算出
できる。(Encyclopedia of Polymer Science
and technolgy 855(1965)Intevscience
Publishersに記載されている。 次に上記(b)物質、即ちポリプロピレンに対して
非相溶性ポリマーの具体的な例としては、ポリス
ルホン(SP値8.7)、ポリエーテルスルホン(同
9.9)、ポリカーボネート(同9.7)、ポリエチレン
テレフタレート(同9.1)、ポリブチレンテレフタ
レート(同9.0)、ポリエチレンテレフタレート−
イソフタレート共重合体(同9.1)、ポリブチレン
テレフタレート−イソフタレート(およびその他
のポリエステル)(同9.1)、ポリフエニレンスル
フイド(同10.8)、ポリフエニレンオキシド(同
8.8)などが挙げられるが、特にこれらに限定さ
れるものではなく、ポリマー混合物を構成する
個々のポリマーについて重量平均したSP値が上
述の8.5以上となるように、各種の有極性、無極
性のポリマー群から適宜選択して組合せ使用する
ことができる。そしてこの(b)物質の混合量はポリ
プロピレン100部に対して1〜200好ましくは10〜
100部である。 次に粗面化層の突起密度をより高めるために更
に平均粒径5〜50μの無機及び有機の粒子をポリ
プロピレン樹脂100重量部に対して20重量部を越
えない範囲で添加するのが良い。その粒子は炭化
水素系絶縁油中に溶出してもそのtanδに悪影響を
及ぼさないものであることが肝要で、具体的には
ガラス微粉末、テフロン微粒子、超高分子量ポリ
エチレンなどが挙げられる。 この発明において、上述したポリプロピレンの
片面あるいは両面に粗面化層を組合せた表面粗面
化複合フイルムを得るには、一般に行われる複合
製膜プロセスによるのが最も簡便である。即ち
(ポリプロピレン+非相溶性ポリマー)/ポリプ
ロピレン/(ポリプロピレン+非相溶性ポリマ
ー)、または)ポリプロピレン+非相溶性ポリマ
ー)/ポリプロピレンなる2層又は3層構成によ
る複合シートを製膜し、これを逐次(または同
時)2軸延伸あるいは1軸延伸する方法である。
あるいは又、予め1軸延伸されたポリプロピレン
フイルムの片面または両面に上述の(ポリプロピ
レン+非相溶性ポリマー)ブレンド物を押出ラミ
ネートし、得られた複合フイルムをテンター内に
導入し交叉方向に延伸することによつても得られ
る。 更に又平滑な2軸延伸ポリプロピレンフイルム
の少なくとも片面に、上記プロセスで別途調整し
た片面に粗面を有するシートをドライラミネート
することも可能である。 以上の表面粗面化複合フイルムの全膜厚に対す
る粗面化層の厚さ比は1〜50%、より好ましくは
5〜20%であるのが良く、この上限を超えるとフ
イルムのインパルス破壊電圧が極度に悪化し、下
限以下では油流通性が適度に保持できなくなり好
ましくない。 次に以上の如くして得られる絶縁材用の表面粗
面化複合フイルムは、これを具体的にケーブルの
場合には導体上に巻回積層させ、これに炭化水素
系絶縁油を含浸させ油浸絶縁体層を形成させるの
である。 この場合、この発明の目的である適度の耐油性
及び油親和性を両立させるために、該絶縁油の
SP値はポリプロピレンのSP値(8.2)と余りかけ
はなれたものでないことが肝要で具体的には0.2
≦|SP−8.2|≦2.5、好ましくは1.0≦|SP−8.2
|≦2.5であるのが良い。 使用油としては鉱物油、パラフイン油、ドデシ
ルベンゼン油(SP値8.0)、ナフテン油、ジアリ
ルアルカン油、ポリブテン油(SP値7.5)などで
あり、特に上記SP値を満足する代表的なものと
して、1−フエニル−1−(3,4−ジメチル)
フエニルエタン(SP値9.72)、1,2−ジフエニ
ルエタン(同9.78)などで代表されるジアリルア
ルカン油、又これに類似する化合物として9.0〜
11.0の範囲のSP値を有する次式 で示されるものが好適に使用される。 以上の記載及び後記実施例から明らかなよう
に、本発明は絶縁体層形成用材料として上記に記
載の特定の樹脂による表面粗面化複合フイルムを
用いこれに特定の絶縁油を含浸させたことによ
り、該絶縁材の耐油性及び親油性が好適に両立さ
れることにより上記の諸問題が一掃され油浸電気
ケーブルの特性を向上させ得たものでありその工
業的価値は大である。 以下実施例によりこの発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 ポリプロピレンペレツト(沸騰n−ヘプタン抽
出残分96%、メルトインデツクス2.0)を280℃の
Tダイにより4mm厚のシートに押出し、このシー
トを125℃に加熱しつつ長手方向に5倍延伸した。
得られた延伸シートの片面に、 (a) ポリプロピレン樹脂([η]=1.45)100重量
部 (b) ポリスルホン(UCC社Udel1700)15 〃 の組成の混合物を270℃で溶融ラミネートし、得
られた積層物をテンター内に導き、160℃で幅方
向に約8.5倍延伸し、次に同方向に5%弛緩させ
つつ、160℃で6秒間熱処理し冷却して巻取つた。
得られたフイルムの厚さ、性質などは次の通りで
あつた。 厚さ(μ)(内粗面化層 55) 145 Rmax値(μ) 32.1 突起数(5μ以上)(個/5mm) 長手方向 9 幅方向 11 圧縮弾性率(Kg/cm2) 19 以上のフイルムを22mm幅にスリツトし、これを
40mmφの導体上に20mm厚に被覆巻回し(巻付け時
張力0.5Kg/22mm幅)、次にこれに通常のOFケー
ブル絶縁油でありDDBハード油を浸漬し、100℃
に保持して油流抵抗の経時変化を調べた。その結
果1週間経過時の値は初期値の1.05倍でこれは
OFケーブルとして充分満足し得るものであつた。 又上記モデルケーブルについて、1600D(ケー
ブル外径の20倍)の逆向き2往復のベンド試験を
行つたところ、テープじわ、テープ切れ、ギヤツ
プ乱れは全く発生せずテーピング時の状態を略保
つていた。 実施例 2 実施例1の1軸延伸ポリプロピレンシートの両
面に、 (a) ポリプロピレン樹脂([η]=1.45)
100重量部 (b) ポリブチレンテレフタレート−イソフタレー
ト共重合体(テレフタル酸・イソフタル酸モル
比 65:35) 100 〃 の組成の混合物を押出被覆し、これをテンター内
に導き162℃で幅方向に8.8倍に延伸し、次に同方
向に5%弛緩させつつ160℃で6秒間熱処理し冷
却をして巻取つた。このフイルムの厚さ、性質等
は次の通りであつた。 厚さ(μ)(内粗面化層上下各 41) 172 Rmax値(μ) 36.5 突起数(5μ以上)(個/5mm) 長手方向 12 幅方向 15 圧縮弾性率(Kg/cm2) 18 このフイルムを用いて実施例1と同様にしてモ
デルケーブルを得、その油流抵抗を調べたところ
充分満足できるものであつた。 次に上記フイルムを5cm角に切り出し無荷重、
無緊張下に60〜120℃のDDBハード油中に3日間
浸漬したときの突起高さ(Rmax値)の保持率は
第1図の通りで120℃で90%以上と高いレベルに
あつた。 実施例3及び比較例 表1の仕様にて第2図に示すケーブル構造の実
施例3及び比較例として従来タイプのクラフト絶
縁紙を用いた電力ケーブルを製造し、諸特性を調
べた。尚第2図において、1は銅を素材とした6
分割導体、2は油通路、3は例えばステンレステ
ープとカーボン紙とを合せ巻きして形成した導体
バインダー層、4は油浸絶縁層、5は金属化紙と
アルミニウムテープを合せ巻きしてなる金属遮蔽
層、6は例えば銅線織込布テープなどの巻回によ
るコアバインダー層、7は鉛被シース、そして8
は塩化ビニル被覆シースである。 各々のケーブルについて得られた諸特性を表2
に示す。
【表】
【表】
【表】 上表の結果によれば、従来のセルロース紙を用
いたOFケーブルに比べ、本発明によるOFケーブ
ルでは低静電容量、高破壊ストレスが実現できて
いることが判る。即ち、従来より薄い絶縁層で従
来以上の電気絶縁特性を実現できることが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明で絶縁層材料として用いた複
合フイルムの粗面化層の突起高さ保持率が高温油
中で著しく高いことを示す図、第2図は本発明の
一実施例ケーブルの断面図である。 1……導体、2……油通路、4……油浸絶縁
層、5……金属遮蔽層、6……コアバインダー
層、7……被鉛シース、8……塩ビシース。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導体上に、厚さ40〜300μの2軸延伸ポリプ
    ロピレンフイルムの少なくとも片面に、 (a) 1.2≦[η]≦3.0のポリプロピレン樹脂100重
    量部、及び (b) 骨格構造中に、下記の群より選ばれた結合の
    少なくとも1種以上を有する重合体の1種ない
    し2種以上の混合物で、この混合物を構成する
    ポリマーの溶解性パラメーターの重量平均値が
    8.5以上である物質1〜200重量部
    【式】 【式】 【式】【式】 【式】の混合物により粗面 化層を被覆形成してなり、該粗面化の厚さが全
    フイルム厚さの1〜50%、又この粗面化層表面
    のJIS B 0601−1976法による最大粗さRmax
    が5μ≦Rmax≦50μでありかつ高さ5μ以上の突
    起の数が少なくとも一方向において2個/5mm
    以上、更に該粗面化フイルムを10枚重ね合せこ
    れに1Kg/cm2の荷重を作用させたときの見掛け
    圧縮弾性率PKg/cm2が5≦P≦30であるように
    してなる表面粗面化複合フイルムを巻回積層
    し、これに溶解性パラメーターSP値が0.2≦|
    SP−8.2|≦2.5なる炭化水素系絶縁油を含浸さ
    せた油浸絶縁体層を設けたことを特徴とする油
    浸絶縁電気ケーブル。 2 上記表面粗面化複合フイルムが少なくとも1
    軸方向に延伸されていることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の油浸絶縁電気ケーブル。 3 上記炭化水素系絶縁油の溶解性パラメーター
    SPの値が1.0≦|SP−8.2|≦2.5であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の油浸絶縁電
    気ケーブル。
JP3095280A 1980-03-13 1980-03-13 Oil-immersed insulated electric cable Granted JPS56128507A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3095280A JPS56128507A (en) 1980-03-13 1980-03-13 Oil-immersed insulated electric cable

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3095280A JPS56128507A (en) 1980-03-13 1980-03-13 Oil-immersed insulated electric cable

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56128507A JPS56128507A (en) 1981-10-08
JPH0410170B2 true JPH0410170B2 (ja) 1992-02-24

Family

ID=12318010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3095280A Granted JPS56128507A (en) 1980-03-13 1980-03-13 Oil-immersed insulated electric cable

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS56128507A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS56128507A (en) 1981-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1157323A (en) Insulating mica paper and tapes thereof
EP1188166B1 (en) Insulated electrical conductor
US4347169A (en) Electrical insulating oil and oil-filled electrical appliances
JPH0379803B2 (ja)
US4434209A (en) Capacitor
JP4192323B2 (ja) 油浸ソリッド電力ケーブル
JPH0410170B2 (ja)
JP3453150B2 (ja) 油含浸ケーブルおよび含浸油
US3271509A (en) Electrical insulation for condenser bushings and the like
JPH047043B2 (ja)
JPS6054732B2 (ja) 油浸絶縁用絶縁体
JP3803139B2 (ja) 直流油浸電力ケーブル
JP3973722B2 (ja) 直流油浸電力ケーブル
JP4265044B2 (ja) 交流of電力ケーブル
JPS6367286B2 (ja)
JPS6115536B2 (ja)
JP2001084848A (ja) 直流of電力ケーブル
JPS6367287B2 (ja)
JPS58189905A (ja) 油浸プラスチツク絶縁電力ケ−ブル
JPH0221084B2 (ja)
JPH0831287B2 (ja) 油浸ケ−ブル用絶縁材料
JPH0581937A (ja) 電力ケーブル
WO1993012529A1 (en) Metallized plastic film capacitor
JPS596524A (ja) 油浸コンデンサ
JPS6145510A (ja) 油含浸コンデンサ−