JPH0410147Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

この考案は、運搬台からハンドルが着脱できる
ハンドル着脱式運搬台の改良に関する。

【従来の技術】

従来この種のハンドル着脱式運搬台としては、
例えば運搬台に折畳装置を介してハンドルを設け
た構造のもの、あるいは運搬台の表面に穴を明け
ておき、倒立Ｕ字状のハンドルの下端軸部を上記
穴に差込み着脱する構造のもの等が知られてい
る。 しかしながら前者ではハンドルが取り外せない
ので、物品を積み込んだ状態でハンドルが不用と
なつた場合にもハンドル分のスペースが必要とな
り省スペースを図ることができない欠点がある。 また、後者の場合にも、運搬台の縁部近傍に上
下に貫通する穴を明ける必要があると共に、運搬
に際してはハンドル取付位置が運搬台内に設置さ
れるので物品の積み込み面積を狭める結果とな
る。 また着脱用の穴は不使用の場合は上向きに開口
しているのでごみ等がつまりやすい欠点がある。

【考案が解決しようとする問題点】

この考案は上記事情に鑑み鋭意研究の結果創案
されたものであつて、その主たる課題は、 運搬台の表面積を総て物品の積み込み面積とし
て使用することができると共に、ハンドルを各方
向に自在に着脱できる簡単な構成からなるハンド
ル着脱式運搬台を提供するにある。

【問題点を解決するための手段】

上記課題を解決するために、この考案は、 ハンドルを運搬台に着脱自在に取り付けられる
ハンドル着脱式運搬台において、 (a) ハンドルの下端で左右離間位置から外方へ略
水平に突出する左右一対の連結部を設け、 (b) 運搬台４の下面で前記一対の連結部に対応す
る間隔に離間して水平に突出すると共にその先
端が運搬台の側縁より突出しないよう設定され
て、異なる方向に複数組設けられた左右一対を
１組とする連結受具を設け、 (c) 前記連結部と連結受具とによる連結が、軸と
該軸を嵌合する筒との組合せからなつている、
という技術的手段を講じている。

【作用】

この考案は、ハンドルの連結部と運搬台の下側
に設けられた連結受具とが、軸と筒の組合せによ
る着脱構成からなつているので、ハンドルの連結
部を運搬台の連結受具に外側から押し込んでハン
ドルを運搬台に取り付けることができる。 また、該ハンドルの連結部を引き抜き方向に引
くことによりハンドルを外すことができる。 連結受具は多方向に配設されているので運搬方
向に応じて適宜位置の連結受具に連結部を押し込
みハンドルを取り付けて運搬できる。 また連結受具は運搬台の下側で且つ側縁より突
出しないので運搬台の表面を総て物品積み込み用
に利用することができる。

【実施例】

以下にこの考案のハンドル着脱式運搬台に係る
好適実施例を第１図以降の図面に基づいて説明す
る。 このハンドル着脱式運搬台１は、下端に一対の
連結部３ａ，３ｂを有するハンドル２と、上記連
結部３ａ，３ｂに対応する連結受具５ａ，５ｂを
有する運搬台４とからなつている。 即ち、ハンドル２は倒立Ｕ字状の金属パイプ２
０とその下端を連設する横桟２１を有し、その隅
部から水平に突出する軸状の連結部３ａ，３ｂが
一体形成されている。 一方、運搬台４はアングル状の金属材を矩形に
形成した金属枠からなる基台４０と、その四隅に
固着されたキヤスタ４１と、基台４０の底面に二
重に交差して横架された中空パイプ４２と、中空
パイプ４２の中央部分に構成された座台４３とか
らなつている。 上記中空パイプ４２は、本実施例の場合、二本
の丸パイプを同一水平面（レベル）でそれぞれ縦
横に交差するように一体連設して掛け渡されてお
り、運搬台４の各辺で一定間隔、即ち一対の連結
部３ａ，３ｂの間隔に対応して離間する一対の連
結部３ａ，３ｂを90度間隔で４組形成した図示例
構成からなつている。 上記構成からなつているので、ハンドル２の連
結部３ａ，３ｂを運搬台４の連結受具５ａ，５ｂ
に押し込んでハンドル２を運搬台４の任意の辺側
に取り付けることができる。 ここで、中空パイプ４２には丸パイプに限定さ
れず角パイプその他適宜形状を用いてもよく、連
結部３ａ，３ｂは上記中空形状に対応させればよ
い。 また、上記ハンドル２の連結部３ａ，３ｂを連
結受具５ａ，５ｂから引き抜き方向に引くことに
よりハンドル２を外すことができる。 次に、ハンドル２の連結部３ａ，３ｂが運搬台
４の連結受具５ａ，５ｂに嵌込まれた際に両者の
連結を拘束するストツパ機構Ｓを設けることが好
ましい。 本実施例では、第４図に示す如く、連結部３
ａ，３ｂがの軸先端側の周方向にリング溝６が設
けられており、該リング溝６に一端が切り欠かれ
た係止リング７が嵌合したストツパ機構が設けら
れている。 従つて、連結部３ａ，３ｂを連結受具５ａ，５
ｂに嵌め込むと係止リング７の弾発力によつて両
者の連結力を一層高めることができる。 このストツパ機能の構成は上記実施例に限定さ
れることなく、公知の係合構成を用いてもよいこ
と勿論である。 また、連結部３ａ，３ｂの長さを長く設定して
おけば、引張り方向の力がトルクに変換されて連
結受具５ａ，５ｂから抜けにくくなり、連結力を
高めることも可能である。 上記の如く連結部３ａ，３ｂと連結受具５ａ，
５ｂとの連結力を高めることによつて、ハンドル
２を進退方向に動かして運搬台４を前後進させる
ことができる。 上記各実施例では、連結部３ａ，３ｂを軸と
し、連結受具５ａ，５ｂを中空パイプとしたが、
逆に連結受具５ａ，５ｂを軸にし、連結部３ａ，
３ｂを中空パイプその他の筒構造としてもよい。 また運搬台４は矩形に限らず、多角形、円形、
楕円形状等であつてもよく、また連結受具の配設
位置は運搬台に対して90度間隔に４箇所設けるも
のであつても、或は一部の取付を省略する構成で
あつてもよい。 またその素材は、金属、合成樹脂、木材その他
種類を問わない。

【考案の効果】

この考案は上記構成から成つているので、簡単
な操作でハンドルを運搬台から着脱することがで
きると共に、左右一対の連結部分が連結受具に支
承されるので、軸が真円形状であつてもハンドル
が転倒しないよう取り付けることができる。 また運搬台に物品を積み込んだ後に、運搬方向
の連結受具を選び、ハンドルの連結部を押し込ん
で取り付けることができるので運搬作業を容易化
することができる。 更に、運搬台の表面にはハンドルの着脱構成が
表れることがないので、運搬台の表面の総てを物
品積み込み面として利用することができるので隙
間なく物品を積み込むことができる。 また、ハンドルを外した際には連結受具が外方
へ突出することがないので、同種のハンドル着脱
式運搬台を隙間なく並べることができる。 特に、このハンドル着脱式運搬台を設置面積が
限定されるトラツク等に載置して、積み込み物品
を補充商品として保管する保管用荷台として用い
る場合には有効に活用することができて好まし
い。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のハンドル着脱式運搬台の実
施例を示す分解斜視図、第２図は運搬台の平面
図、第３図は側面図、第４図ａはストツパ機構の
一例を示す要部断面図、同図ｂは連結部のリング
溝の断面図である。 １……ハンドル着脱式運搬台、２……ハンド
ル、４……運搬台、３ａ，３ｂ……連結部、５
ａ，５ｂ……連結受具、４０……基台、４１……
キヤスタ、４２……中空パイプ、４３……座台、
６……リング溝、７……係止リング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ハンドルを運搬台に着脱自在に取り付けたハ
   ンドル着脱式運搬台において、 ハンドルの下端で左右離間位置から外方へ略
   水平に突出する左右一対の連結部と、 運搬台の下面で前記一対の連結部に対応する
   間隔に離間して水平に突出すると共にその先端
   が運搬台の側縁より突出しないよう設定され
   て、異なる方向に複数組設けられた左右一対を
   １組とする連結受具とからなつて、 前記連結部と連結受具とによる連結が、軸と
   該軸を嵌合する筒との組合せからなつているこ
   とを特徴とするハンドル着脱式運搬台。 (2) ハンドルの連結部が軸からなると共に運搬台
   の連結受具が筒からなつており、該連結受具が
   運搬台に90度間隔で４個所配向されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載のハンドル着脱式運搬台。 (3) 運搬台が、キヤスタを四隅に設けた矩形枠状
   の基台と、該基台裏面に同一水平面で直角に交
   差する一対の中空パイプからなつて、それぞれ
   の先端が運搬台の四辺にそれぞれ一対の連結受
   具を形成しており、ハンドルが中空パイプから
   なる連結受具に嵌脱自在な軸部を連結部として
   下端両隅部に有していることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載のハンドル着脱
   式運搬台。 (4) ハンドルの連結部が運搬台の連結受具に嵌込
   まれた際に両者の連結を拘束するストツパ機構
   が設けられていることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のハンドル着脱式運搬
   台。