JPH03995Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、音声再生手段を備えた水中マツサー
ジ器に関し、特に音楽などの音響情報をなした音
響電気信号によつて、音楽などに合わせて水を振
動させて、水中でマツサージを行なう水中マツサ
ージ器に関するものである。

（従来の技術） 従来、音響電気信号によつて浴槽などの水を振
動させるようにした振動装置として、第２図に示
すものを出願人は提案している（実願昭63−
43729号）。即ち、該振動装置は、コイルハウジン
グ１ａに励磁コイル１ｂを環状に巻回した励磁体
１と、該励磁体１と所定間隔をおいて対向する扁
平環状のマグネツト２と、該励磁体１を振動自在
とする板ばね３とを備え、励磁体１、マグネツト
２及び板ばね３をケース体４内に設置し、ケース
体４を浴槽の底壁５に取付けて構成され、励磁コ
イル１ｂに音楽信号（音響電気信号）を印加する
ことにより音楽信号に同期する振動を発生して浴
槽の水を振動させるようにしたものである。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、この振動装置の振動は底板を介
して水に伝搬されるようにしているので、振動装
置にて発生した振動は浴槽にて減衰され、浴槽の
振動により形成される波動振動も小さなものとな
り、波動振動によるマツサージ効果が十分に得ら
れないという問題点を有していた。

本考案の目的は、振動発生部とスピーカとの組
体による構成とし、振動発生部を水中に入れて使
用するようにして、スピーカの音楽などを聞きな
がらその音楽などに合わせた振動による水中マツ
サージが得られるようにした、振動伝搬効率のよ
い水中マツサージ器を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本考案は前記問題点を解決するために、音楽的
な音響情報をなした音響電気信号を出力する音響
出力部と、一端を水中に入れ他端を空気中に出し
て使用される防水構造のケースと、前記ケースの
一端に設置され前記音響電気信号によつて振動す
る振動発生部と、前記ケースの他端に設置され前
記音響電気信号によつて鳴動するスピーカとを備
えた水中マツサージ器とした。

（作用） 本考案によれば、振動発生部を水中に浸漬させ
て音響出力部から音響電気信号を与えると、該振
動発生部が音響電気信号と同期して振動して該振
動が直線に水を振動させる。一方、スピーカは空
気中にあつて、前記音響電気信号が与えられて該
音響電気信号によつて鳴動する。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示す使用状態にお
ける水中マツサージ器の正面図、第３図は第１図
の一部断面側面図である。

図において、６は外部からの音響電気信号によ
つて振動を発生する振動発生部、７は該音響電気
信号を音響信号に変換する音声再生用のスピー
カ、８は一端に振動発生部６を取付け、他端にス
ピーカ７を取付けている防水構造のケース、９，
１０はそれぞれ振動発生部６、スピーカ７のオ
ン・オフ用スイツチ、１１は音響電気信号の入力
線、１２はこの水中マツサージ器を浴槽などに取
付けるための吸着板である。ブロツクで示した１
３は音響出力部で、バツテリ電源を備え、ラジ
オ、カセツトデツキなどが組入れられていて、浴
室の外などに設置され、音楽などの音響情報をな
した音響電気信号を入力線１１に出力する。

この水中マツサージ器は振動発生部６を水Ａ中
に入れ、スピーカ７を空気中に出して使用され
る。振動発生部６は、音響電気信号によつて励磁
される励磁コイル１４と、該励磁コイル１４によ
つて振動する扁平環状のマグネツト１５とを備え
ている。

第４図は振動発生部６の断面図である。

励磁コイル１４は環状に巻回されてケース８の
内側に固定され、リード線１６を介して、入力線
１１の音響電気信号によつて励磁される。ケース
８の外部には、励磁コイル１４の中心軸との対向
位置に支持台１７が形成され、該支持台１７に板
ばね１８がねじ１９によつて固定されている。該
板ばね１８の周縁にはマグネツト１５を固着した
ヨーク２０がリベツト２１によつて連結され、マ
グネツト１５を振動自在にしている。マグネツト
１５は励磁コイル１４と所定間隔をおいて対向配
置され、励磁コイル１４をマグネツト１５の磁界
の範囲内に位置させている。そしてマグネツト１
５を含む振動体は、網状の保護部材２２によつて
手などが触れることがないように保護されてい
る。

以上の構成において、振動発生部６を水Ａ中に
入れて、吸着板１２を浴槽などの適宜の場所に吸
着させて取付けると、マグネツト１５を含む振動
体は水Ａ中に浸漬される。音響出力部１３から音
楽などの音響電気信号を出力すると、スピーカ７
はこれを音響信号に変換して鳴動する。同時に、
励磁コイル１４には該音響電気信号による交番電
流が流れて、マグネツト１５が該交番電流と同期
して振動し、該振動が水Ａに伝播する。入浴中の
使用者は、スピーカ７による音楽を聴きながら、
該音楽に合わせた振動によつて水中マツサージを
受けることができる。また、吸着板１２によるケ
ース８の取付場所を変えて水中マツサージ器を移
動させると、その場所で同様に音楽を聞きながら
該音楽に合わせた水中マツサージを受けることが
できる。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、音響出力
部からの音楽などの音響情報をなした共通の音響
電気信号によつて、振動発生部が駆動され且つス
ピーカが鳴動されるようにしたので、音楽を聴き
ながらこれに合わせた振動よるマツサージが得ら
れる。そして振動発生部は水中において振動して
これが水に伝搬されるので振動伝搬効率のよい水
中マツサージ器が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す水中マツサージ
器の正面図、第２図は従来の振動装置の断面図、
第３図は第１図のマツサージ器の一部断面した側
面図、第４図は振動発生部の断面図である。 ６……振動発生部、７……スピーカ、８……ケ
ース、１１……音響電気信号の入力線、１２……
吸着板、１３……音響出力部、１４……励磁コイ
ル、１５……マグネツト、１８……板ばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 音楽的な音響情報をなした音響電気信号を出力
   する音響出力部と、 一端を水中に入れ他端を空気中に出して使用さ
   れる防水構造のケースと、 前記ケースの一端に設置され前記音響電気信号
   によつて振動する振動発生部と、 前記ケースの他端に設置され前記音響電気信号
   によつて鳴動するスピーカとを備えた、 ことを特徴とする水中マツサージ器。