JPH0394700A - 核酸検出方法 - Google Patents

核酸検出方法

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JPH0394700A
JPH0394700A JP15261090A JP15261090A JPH0394700A JP H0394700 A JPH0394700 A JP H0394700A JP 15261090 A JP15261090 A JP 15261090A JP 15261090 A JP15261090 A JP 15261090A JP H0394700 A JPH0394700 A JP H0394700A
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nucleic acid
probe
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JP15261090A
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Kinya Kato
欽也 加藤
Harumi Iwashita
岩下 晴美
Nobuko Yamamoto
伸子 山本
Masanori Sakuranaga
桜永 昌徳
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、相補性を有する2種の核酸によるハイブリッ
ド形成反応を利用した核酸の検出方法及び該方法を利用
した遺伝子病に特有な遺伝子の検出方法に関する。
[従来の技術] 一本鎖のDNAやRNAが互いに相補性を有している場
合、相補性を有する部分が結合して二本鎖となりハイブ
ッリドを形成する.このハイブリダイゼーション反応を
利用した核酸の検出や定量のための方法としてサザン法
等の種々の方法があり、遺伝子のクローニング、遺伝子
組換え、所望の遺伝子のスクリーニング、あるいは検体
遺伝子を用いた疾病の診断等の各種遺伝子工学的手法に
おける基本的技術の一つとなっている.核酸のパイプリ
ダイゼーションを利用した分析方法としては、DNAや
RNAからなるプローブにハイブリッドの検出のための
標識を施し、これを試料核酸とパイプリダイズさせ、形
成されるハイブリッドをプローブに付与した標識を利用
して検出する方法が一般的である。
このプローブの標識化の方法としては、放射性同位元素
をプローブに導入する方法、あるいは発光反応、発色反
応、蛍光反応等に必要な化合物等をプローブに導入ある
いは結合させる方法等が用いられている。
プローブとしては、例えば動物、植物、微生物等から直
接分離した核酸断片、所定の基準に従ってクローニング
したクローン化核酸断片、合成機器によって合成したオ
リゴヌクレオチド等が、分析の目的等に応じて利用され
ている。
[発明が解決しようとする課題] 遺伝子工学の発展にともない、パイプリダイゼーション
を利用した核酸の分析法の利用頻度や応用範囲も拡大し
つつあり、より簡便な操作で感度良い分析が行なえる方
法に対する要請が高まっている。
例えば、放射性同位元素を用いた標識化は、ハイブリッ
ドの検出感度が良い等の利点を有する反面、放射性物質
を扱うので、そのための高価な試薬、特別な機器、装置
等が必要であり、また操作に危険性を伴なう。
これに対して、ビオチンーアビジンー抗アビジン抗体一
蛍光色素複合体の蛍光反応を利用する酵素による標識化
に代表される非放射性標識は、安全かつ簡便な操作によ
り標識化及び検出が行なえ、用いる試薬も安価であると
いう利点を有するが、プローブの標識に用いた場合に検
出感度が低くなり易いという欠点がある。
また.、各種分析においては、標識化されるプローブと
して100塩基以上のヌクレオチド鎖長を有する核酸断
片が用いられる場合が多い。このような比較的長い核酸
断片は、その標識化が比較的容易であるという利点を有
するが、合成機による合成が困難であり、その調達に生
体からの分離操作やクローニング等の煩雑な作業が必要
となるという欠点がある。
これに対し、100塩基未満の長さの核酸断片は、合成
機器によって容易に合成できるという利点がある。しか
しながら、標識化、特にニツクトランスレーションや酵
素による標識化が容易でないという短所がある。
更に、複数種のプローブを用いて複数種の核酸を同時に
分析したい場合に、形成されたハイブリッドにどのプロ
ーブが含まれているのかを判別するためには、各核酸に
対応するプローブのそれぞれに異なる標識を施す必要が
ある。しかしながら、このような操作は極めて煩雑であ
る。
一方、疾病と関連する遺伝子の検出方法へのパイプリダ
イゼーションを利用した核酸の分析法の応用が注目され
ている。
遺伝子レベルでの変異等によって誘発される疾病として
、例えばフェニルケトン尿症、サラセミアなどの遺伝性
ヘモグロビン異常症、OTC(ornitjne tr
anscarbamylase)欠損症, Duche
nne型筋ジストロフィー等種々の遺伝子病が知られて
いる。
また、ある種の癌の発生に遺伝子変異による蛋白質の変
異が関与しているとの報告がある。
あるいは、AIDS,ATL等の重篤な疾患がレトロウ
ィルスによって引き起されている可能が高まっている。
遺伝子病の診断は、一般的には、遺伝子病に特徴的な酵
素の活性やタンパク質の量を測定し、その結果からこれ
らの欠損や異常があるかどうかを判断することによって
行なわれているが、場合によっては疾患の指標となる酵
素の存在がサンプリングの困難な臓器等の部分に極在し
、検体の入手が困難であったり、また測定すべき指標酵
素を特定できないこともあり、このれらの診断方法は必
ずしも満足できるものではない。
また、ウィルス感染症の診断は、もっぱらELISA法
やPA法により行なわれてきたが、これらの方法は必ず
しも正確なものではない。
遺伝子病、癌、ウィルス感染を、検体の採取が比較的容
易であり、正確な検査が期待できる遺伝子レベルでの診
断によって正確に早期発見できれば、適切な治療を早期
に行なうことができ、遺伝子レベルでの診断方法に対す
る要望が高まっている。
その有力な方法の一つとして、例えばRFLP(res
triction fragment length 
polymorphism)がある。
この方法は、ヒトの全遺伝子を制限酵素によって切断し
て得たDNA断片をアガロースゲル電気泳動で展開し、
これを放射性同位元素等により標識化したプローブDN
Aとハイブリダイズさせ、標識を利用して検出されるハ
イブッリドの電気泳動パターンを、正常遺伝子で同様に
して得た電気泳動パターンと比較することによって疾病
と関連する遺伝子の存在を検出する方法である。
RFLP等を利用した遺伝子の解析による遺伝子病の診
断法は、より確実な診断を行なう上で極めて有用な方法
として注目されている。
しか゛しながら、これらの方法の実施に際しては、試験
者に対して分子生物学的知識や熟練した技術が要求され
、しかも操作が極めて煩雑であるため、医師、検査技術
者等の医療に携わっている者が容易に実施できる方法で
はない。
また、これらの方法は、DNAの切断、サザンブロッテ
ィング、ハイプリダイゼーションの各工程にそれぞれ1
日程度の時間を要し、最終的な結果を得るまでに長時間
を要し、一回の検査に取り扱える検体数に限りがあるの
で、多くの患者のDNAを多項目にわたって検査するの
は極めて困難な作業となる。
また、核酸のパイプリダイゼーションを利用した検出方
法の細菌等の微生物の分類法、特に病原菌の検定への応
用が注目されている。
微生物の分類学的な同定は、その微生物の生態学的性状
や生化学的性状を、標準微生物と比較検討することによ
って行なわれてきた。
ところが、このような方法では、検査法の違いによって
性状の判定が異なったり、どの性状に重点をおくかによ
って同定結果が異ったりする場合がある。
検体が感染症を引き起した患者から得た細菌等の場合、
その同定結果に誤りがあると、適切な対応処置ができな
いことになるので、より確実な同定法が特に必要とされ
る。
そこで、近年、より確実な同定法を提供する目的で、細
菌感染症における原因細菌の検出、同定にDNA−DN
Aハイブリダイゼーション法を用いる試みがなされてき
ている。
この方法は、細菌のDNAのなかで該細菌に特徴的な塩
基配列に着目してそれを基準配列とし、該基準配列と相
同性の高い塩基配列が検体細菌から抽出したDNA中に
存在するかどうかを、該基準配列を検出できるプローブ
を用いたパイプリダイゼーション法によって調べること
によって、検体細菌の分類学的な同定を行なう方法であ
る。
この方法におけるプローブとしては、細菌の染色体から
クローン化したDNA断片、細菌の保持しているブラス
ミドそのもの、合成オリゴヌクレオチド等が用いられる
具体的には、プローブとして 1)クローン化したランダムフラグメントを用いる方法
、 2)リボゾームRNAを用いる方法及び3)リボゾーム
RNAの塩基配列から選択した種や属に特徴的な塩基配
列を有する合成オリゴヌクレオチドを用いる方法がある
上記1)の方法として、細菌から抽出したDNAを適当
な制限酵素で切断して得たランダムフラグメントをクロ
ーン化し、そのなかから目的の分類群とのみ特異的に反
応するクローンを選択してプローブとして用いる方法が
、例えば、Criale, M. S., Flowe
rs, R.S. et al.; DNAprobe
s, 143,−148. 1986等により知られて
いる。
上記2)の方法としては、Edelstein, P.
 14.;J.CIin. Microbiol., 
23:481−484. 1986に開示された方法が
知られている。この方法は、細菌のりボゾームRNAが
同一分類群内で比較的類似していることに着目した方法
であり、細菌の染色体中に多数の遺伝子コピーが存在す
るので、リボゾームRNAを用いれば検出感度が高くな
るという利点がある. 上記3)の方法としては、Proteus属のりボゾー
ムRNAの塩基配列から選択した、Proteus属に
属する細菌の属、種または亜種等に特異的な塩基配列を
プローブに利用した例が[Haun,G.&Gobel
, tl. ; FEMS Microbiol. L
ett., 43: 187−194  (1987)
コに報告されている。
しかながらこれらの方法においても、先に述べたハイブ
リダイゼーションを利用した核酸の各種分析方法におけ
る問題点を共通して有している。
本発明は、以上述べたようなハイブリダイゼーション法
を利用する従来の各種検出方法における問題点に鑑みな
されたものであり、その目的は、簡便かつ正確に実施で
きるハイブリダイゼーション法を利用した核酸の検出方
法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、核酸塩基配列が未同定である試料核酸と、核
酸塩基配列が既に同定されているプローブ核酸との反応
における被検出核酸・プローブ核酸ハイブリッドの形成
を検出することにより、該試料核酸中の被検出核酸の存
在を検出する核酸検出方法において、前記試料核酸に前
記ハイブリッドの検出に利用する標識が施されているこ
とを特徴とする核酸の検出方法を提供する. また、本発明は、標識化被検出核酸とパイプリダイズす
るプローブ核酸の2種以上な担体に固定したことを特徴
とする核酸検出用固定化プローブを提供する。
本発明の方法は、ヒト、動物、植物、細菌等の微生物、
真菌、原生動物等の生体に由来するDNAやRNA、ク
ローン化DNA,組換えDNA、合成DNA等の各種核
酸の検出、定量に利用でき、検出対象となる核酸(被検
出核酸)の種類は限定されない。
本発明の方法においては、まず、分析すべき試料核酸の
ヌクレオチド鎖長を必要に応じて調節し、これを標識化
する。
これら試料核酸は天然物より抽出されるものが使用でき
、この試料核酸の標識化には、一般にプローブの標識に
利用されている方法、例えば放射性同位元素(RI)に
よる標識化、例えばビオチン、ジニトロフェニルヌクレ
オチド誘導体等の蛍光、発光または発色を誘発するのに
必要な酵素や化合物等の非放射性標識物質(non−R
.’I)を、試料核酸に導入あるいは結合させる方法な
どが利用できる。
試料核酸の標識化には、末端標識法、置換合成法、ニッ
クトランスレーション法などが利用できる。
なお、通常、同程度の標識量を用いた場合に、一般にR
I標識に比べてnonR!標識は低感度であるが、本発
明の方法においてはnonR I標識を用いた場合でも
高感度な検出が可能となる。
従来の方法では、短いヌクレオチド鎖長のプローブ核酸
を標識化して用いる場合が多いが、このような場合には
、標識取り込み部の量が制限され、標識の取り込み量に
限界がある。
これに対して、本発明の方法では、標識化される試料核
酸のヌクレオチド鎖長が長い場合には、試料核酸が多数
の標識取り込み部を有するので、nonRIによる標識
の場合でも、標識取り込み量を多くすることでその低感
度性を補填することができ、高感度な検出が可能となる
. 試料核酸が二本鎖の場合は、ハイブリダイゼーションを
行なう前の適当な段階、例えば標識化の後に、それを一
本鎖化する。
一方、プローブ核酸としては、被検出核酸と効果的にハ
イブリダイズできる塩基配列を有する核酸であればどの
ようなものでも利用できるが、DNA合成装置で手軽に
人工的に合成できる比較的短いヌクレオチド鎖長(例え
ばl00塩基以下)のオリゴヌクレオチドが利用し易い
本発明においては、プローブ核酸としてより短いヌクレ
オチド鎖長を有するものが利用でき、その長さは、例え
ば、検出を行うに十分の精度を保障し、かつ高純度でプ
ローブを作成できるという点から、被検出核酸のヌクレ
オチド鎖長の1/10以下、好ましくはl/20以下、
より好ましくは1730以下とすることができる. このような短いヌクレオチド鎖長のプローブ核酸を用い
ることで、プローブ核酸自体の合成、入手あるいは調製
が極めて容易となる、ハイブリダイゼーションの′反応
時間を短縮できる、ブロープ核酸への標識化の工程が省
略できる、高感度な検出が可能となるなどの利点がある
本発明おける短いヌクレオチド鎖長のプローブ核酸の利
用は、プローブ核酸に標識を施さないので、標識化に必
要な要件がプローブ核酸に要求されないことからも可能
となっている。
例えば、ニックトランスレーション法や標識酵素の結合
による標識では、標識される核酸がある程度以上のヌク
レオチド鎖長を有する必要があるが、本発明で利用する
プローブ核酸にはこのような要件は要求されない。従っ
て、入手(調製)し易く、かつ上述のように高感度な検
出を実現し得る短いヌクレオチド鎖長のものがプローブ
核酸として利用できるようになる。
プローブ核酸と標識化した試料核酸との反応には、固定
化プローブ核酸を標識化した試料核酸と接触させる方法
が好適に利用できる。
プローブ核酸の固定化には、ニトロセルロース、ナイロ
ン膜等の適当な固定化用担体に、物理的吸着法や化学反
応を利用してプローブ核酸を固定化する方法など、核酸
の固定化に用いられている種々の方法を利用することが
できる。
プローブ核酸と標識化した試料核酸とのハイブリダイゼ
ーションは、常法に従って行なうことができる。
例えば、ハイブリッド形成反応の条件は、用いられるプ
ローブ核酸の有するヌクレオチド鎖長や塩基配列によっ
て異なる。一般的には、ホルムアミド、適当な塩及びD
enhardt溶液を含むパイプリダイゼーション溶液
中で、温度をコントロールして行なわれる。
その後、塩濃度を下げた溶液や温度を上げた溶液など条
件の異なる溶液で、担体な洗浄することによって、ハイ
ブリッドを形成していないDNAを担体から洗い出すこ
とができる。
このハイブリッド形成反応の条件及び洗浄の条件として
は、所望とする目的に応じた最適条件を適宜選択すれば
良い。
形成されたハイブリッドの検出は、用いた標識の種類に
応じた操作によって行われる.なお、形成されたハイブ
リッドの有する標識量を定量的に分析することによって
、被検出核酸の定量を行なうことができる。
以上の操作において、プローブ核酸として、複数種の核
酸を用いることにより、試料核酸中に複数の被検出核酸
が含まれている場合にそれらを同時に検出することがで
きる。
すなわち、複数種の被検出核酸のそれぞれに対応した複
数種のプローブ核酸を、どの位置にどのプローブ核酸が
配置されているかがわかるように所定の配列で固定化し
、標識化した試料核酸と反応させ・る。反応終了後、ハ
イブリットの形成位置を標識を利用して検出し、陽性を
示す位置から対応するプローブ核酸の種類を特定し、そ
の結果から試料核酸中に含まれていた被検出核酸の種類
を判定できる。
この複数種のプローブ核酸を用いる方法では、プローブ
核酸が予め設定された位置で固定されているので、どの
プローブ核酸に試料核酸がパイプリダイズしたかが、こ
のプローブ核酸の予め設定された固定位置から容易に判
定できる。
従って、標識化したプローブを固定化した試料核酸と反
応させる従来の方法におけるように、複数種のプローブ
核酸のそれぞれを選別できるように、各プロープ核酸で
異なる標識を用いる必要がない。
複数種のプローブ核酸を用いる場合のプローブ核酸とし
は、種々のものが利用できる。なお、同一操作で複数種
のプローブ核酸でのハイブリッド形成反応を同時に効率
良く行なわせるには、各プローブ核酸のヌクレオチド鎖
長を、複数種のプローブ核酸における個々のハイブリッ
ド形成反応が同一条件化で進行するために必要な長さに
調節しておくことが好ましい. 具体的には、例えば個々のハイブリッド形成反応におい
て形成されるハイブリッドの解離温度(T.:一本鎖化
する温度)をそろえておくと良い. すなわち,T1値算出には、用いるハイブリダイゼーシ
ョン溶液の種類によって種々の数式が用いられている。
たとえば、0.9MNaCβ中では20mar以下のオ
リゴヌクレオチドのT.は、 T.=2x (A+T) +4x (G+C)(A,T
,G,Cはそれぞれアデニン、チミン、グアニン、シト
シンの数を示す。) で示される(続生化学実験講座1、遺伝子研究法II%
P236参照)。
そこで、これに従い、それぞれのプローブ核酸の塩基配
列をこの式に代入して各プローブ核酸でのT.値がそろ
うようにそれらの長さを選択すると良い。
以上説明した本発明の核酸の検出方法は、遺伝子病、癌
、ウィルス感染症に特有な遺伝子の検出に有用である. 本発明の方法による遺伝子病等に特有な遺伝子の検出の
一例として、以下に示す過程を含む方法を挙げることが
できる。
a)検査項目である疾病の指標となる遺伝子と関連する
プロープ核酸を適当な担体に固定化する過程。
b)検体染色体DNA (試料核酸)に標識を施す過程
. C)過程aで得た固定化プローブと過程bで得た標識化
DNAを反応させる過程。
d)過程Cで形成されたハイブッリドを標識を利用して
検出する過程。
上記過程aで使用される核酸プローブとしては、遺伝子
病等の遺伝子に特有な塩基配列の認識に必要な塩基配列
を有するものが適宜選択されてい用いられ、そのヌクレ
オチド鎖長は特に限定されない。
例えば、一塩基対の置換による点突然変異に基づく疾患
を検出する場合には、一塩基の違いを効果的に、かつ感
度良く判定する上で、核酸プローブとしては、100塩
基以下、好ましくは25塩基以下、より好ましくは17
〜20塩基からなるオリゴヌクレオチドが用いられる。
また、点突然変異に対応する置換部位は、プローブ核酸
としての才リゴヌクレオチドの中央に位置するように配
置するのが、より正確な判定を行なう上で好ましい。
過程aにおいて、同一担体上に予め決められた配列で複
数検査項目に対応した複数種のプローブ核酸を固定して
おけば、複数項目にわたった検査を同時に行なうことが
できる。
なお、具体的な操作は先に説明した複数種のプローブを
用いる方法に従って行なうことができる。
過程bにおける検体DNAとしては、染色体DNAその
もの、染色体DNAを適当な制限酵素によって適当な長
さに切断したもの等が利用できる。
なお、多項目の検査を同時に行なう場合には、制限酵素
で適当な長さに切断した断片を利用するのが効率が良い
また、標識化には先に挙げた方法等が利用できる。
過程Cにおけるハイブリッド形成反応は、先に述べたよ
うな方法によって行なうことができる。
なお、点突然変異を検出する場合、一つのヌクレオチド
の違いだけでは、プローブと核酸とのミスマッチが発生
して、点突然変異に有無の差別化ができない場合がある
しかしながら、ハイブリッドのT.は、ミスマッチハイ
ブリッドにおける相補的でない塩基対数、プローブ核酸
のG(グアニン)及びC(シトシン)の含量、プローブ
核酸のヌクレオチド鎖長、点突然変異の位置、ミスマッ
チの種類等によって影響されるので、所望の点突然変異
の検出を阻害するミスマッチハイブリッドの発生のない
温度条件等を、用いるプローブ核酸の構成等に応じて選
択することが重要である. 例えば、ミスマッチハイブリッドに含まれる相補的でな
い塩基対1つあたりT.は5〜lO℃降下する。
従って、ハイブダイゼーションの温度は、所望とするハ
イブリッドのT.と形成し得るミスマッチハイブリッド
のT.を考慮して選択する必要がある。
また、同一担体上に複数種のプローブ核酸を固定化して
用いる場合には、上述のミスマッチに係る要件に加えて
、各プローブ核酸により形成されるハイブリットのT1
が揃うように、これらのヌクレオチド鎖長等を調節して
おくと良い。
上記過程dは、用いた標識に応じた方法によって行なわ
れる。
上記の方法において、細菌やウィルス等の微生物に特有
の塩基配列を有する核酸をプローブとして用い、試料と
して微生物から分離した核酸を用いることによって、微
生物の分類学的な同定を行なうことができる。
その際のプローブ核酸としては、細菌の分類の場合には
、20mer程度のヌクレオチド鎖長を有するもの、ウ
ィルスの分類の場合には20mer程度のヌクレオチド
鎖長を有するものが好適である。
[実施例] 実施例1 1−1)プローブ核酸の固定化; DNA合成機(ABI社、381A型)によりブラスミ
ドpuc 19の一部を構成する以下のDNA塩基配列
を有するプローブとして用いる41merオリゴヌクレ
オチド(I)を合成した。
・・・ (I) 合成物の一部を用い、7M尿素を含む15%ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動によりその純度を調べたところ、
合成物の純度は90%以上であると判定されたので、こ
の合成物は精製せずに以下の操作に直接用いた。
この合成物の200ng/μl濃度のスポット用溶液を
調製し、その2μlずつをニトロセルロースフィルター
(シュライヒャー&シャネル社製)にスポット(スポッ
ト径3mm)L、乾燥させた後、80℃、2時間の焼付
けを行なった. l−2)試料核酸の標識化及びハイブリダイゼーション
溶液の調製; 試料核酸として、ブラスミドpBR 322  (試料
A)、ブラスミドpt!C 19 (試料B)及びプラ
スミドpBR 322とブラスミドplJc 19の混
合物(試料C、混合重量比1:1)を用意し、これらの
試料を個々に用いて試料の標識化及びハイブリダイゼー
ション溶液の調製を以下の操作によって行なった。
試料A,BまたはCの1μgを含む溶液2μlに、IO
XTA緩衝液2.0μl及び水16.0μlを混合し、
得られた混合液に10単位の旧ndm (TOYOBO
社製)を加え、37℃で2時間放置して、反応させた。
次に、反応液に2.0単位の74DNAポリメラーゼ(
 TOYOBO社製)を加え、更に22℃で反応させた
1時間経過後、反応液に、2mM dATP 2. O
u l ,2mM dCTP 2. 0μl及び2mM
 dGTP 2.0μl  (TOYOBO社製)を加
え、更にビオチン化UTP (BRL社製)の6.0μ
lを加え、37℃で放置した。
40分経過したところで、反応液に100mM EDT
AlOμlを加えて反応を停止させた後、95℃で5分
間で加熱処理し、これを一本鎖化した。
この加熱処理された反応液(40μl)を、パイプリダ
イゼーション溶液調製用の以下の割合で各組戊分を含む
溶液の14. 9mlと混合し、ハイブリダイゼーショ
ン溶液を得た。
溶液組成; 100%ホルムアミド    ・・・9ml20X S
SC          ・・・5m150X Den
hardt溶液   ・0.4ml1M  リン酸ナト
リウム緩衝液(pH6.5 )・・・0. 4ml 50. 0mg/ml濃度の超音波変性サケ精子DNA
(Sigmer社製)       ・・・O. lm
l以上の操作によって、試料A,B及びCからそれぞれ
調製された3種のパイプリダイゼーション溶液を得た。
l−3)ハイブ′リダイゼーション; 上記l−2)項の操作で得た3種のハイブリダイゼーシ
ョン溶液を個々に用いて、以下の操作によるハイブリダ
イゼーションを行なった。
まず、先に用意したプローブ核酸をスポット状に固定゛
したフィルターを、200mlの3XSSCとDenh
ardt溶液の混合液(混合容量比1:1)に42℃、
30分間浸漬してプレハイブリダイゼーションを行なっ
た後、そこに試料A,BまたはCからのハイブリダイゼ
ーション溶液(3ml )を加え、ポリエチレン袋内に
密封し、42℃で放置した。
12時間経過後、フィルターを取出し、常法(Bioi
ndustry, Vol. 3. No. 6. 1
989, p479−504等参照)に従って洗浄、呈
色反応を行−なった。
その結果、試料Bからのパイプリダイゼーション溶液を
用いた場合及び試料Cからのハイブリダイゼーション溶
液を用いた場合に、フィルターのプローブ核酸のスポッ
トに青紫色の発色が認められ、試料B及びC中にpuc
 19が存在することが確認された。
実施例2 2−l)プローブ核酸の固定化; DNA合成機(ABI社、381 A型)によりブラス
ミドpuc 19の一部を構成する以下のDNA塩基配
列を有する41merオリゴヌクレオチド(プローブA
)と、ブラスミドpBR 322の一部を構成する以下
のDNA塩基配列を有する41mer才リゴヌクレオチ
ド(プローブB)を合成した。
プローブA プローブB これらの合成物の純度を、実施例1の1−1)項と同様
の操作で調べたところ、いずれも95%以上の純度を有
していた。これらの合成物は精製せずに以下の操作に直
接用いた。
これらの合成物のそれぞれの200ng/μl濃度のス
ポット用溶液を調製し、その2μlずつをニトロセルロ
ースフィルター(シュライヒヤー&シャネル社製)にプ
ローブAとBのスポットが第1図に示すように配列され
るようにスポット、乾燥させた後、80℃、2時間の焼
付けを行なった.2−2)試料核酸の標識化及びパイプ
リダイゼーション溶液の調製; 試料核酸として以下のものを用意した。
3式料D : ブラスミドpuc 19と大腸菌JM109株(TAK
ARA社製)から常法により調製した染色体DNAの混
合物(混合重量比、1:1) 試料E; ブラスミドpBR 322と大腸菌HBIOI株(TO
YOBO社製)から常法により調製した染色体DNAの
混合物(混合重量比、1:1) 試料F; 大腸菌HBIOI株から常法により調製した染色体DN
A これらの試料を個々に用い、実施例1の1−2)項と同
様にして各試料の標識化及びパイプリダイゼーション溶
液の調製を行ない、試料D,E及びFからの3種のハイ
ブリダイゼーション溶液な得た。
2−3)ハイブリダイゼーション; 上記2−2)項の操作で得た3種のハイブリダイゼーシ
ョン溶液を個々に用いて、実施例1の1−3)項と同様
にしてプレハイブリダイゼーション、パイプリダイゼー
ション及び呈色反応を行なった。
その結果、試料Dからのハイブリダイゼーション溶液と
反応させたフィルターではプローブAのスポット部分が
発色し、また試料Eからのハイブリダイゼーション溶液
と反応させたフィルターではプローブBのスポット部分
が発色した。これに対し、試料Fからのハイブリダイゼ
ーション溶液と反応させたフィルターではスポット部分
における発色は認められなかった。
実施例3 フェニルアラニン尿症患者の白血球DNAに見られるP
AH遺伝子の変異のなかで頻度の高い変異(*部)とし
て以下のものが知られている。
ハプロタイブ3 正常: ”TCCATTAACAGTAAGTAATT
T’゜(プローブ1)異常=6゜TCCATTAACA
ATAAGTAATTT’゜(プローブ2)* ハブロタイブ2 正常=s′CACAATACCTCGGCCCTTCT
C3゜(プロ−73)異常: ”CACAATACC丁
TGGCCCTTCTC3’ (プローブ4)* そこで、これら4種のオリゴヌクレオチドをプローブ核
酸として利用するためにDNA合成機(ABI社、38
1A型)で合成した。
なお、得られた合成物の純度を実施例1の1−1)項と
同様の操作で調べたところ、いずれも95%以上の純度
を有していた。
これらの合成物を直接用い、実施例2の2−2)項と同
様の操作により、ニトロセルロースフィルターに各プロ
ーブのスポットを第2図に示す配置で形成した。
次に、任意に選択した検体提供者からの培養羊水細胞か
ら、常法に従って、2本鎖DNAを抽出し、Pvu I
Iで消化した。得られた消化物を常法に従ってフォトビ
オチン(Bresatec社製)と反応させ、ビオチン
標識を施した後、100℃、lO分間の加熱処理により
2本鎖DNAを1本鎖化した。
この標識化した試料の2μgを、5XSSPE[50m
Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7. 0)  0. 
9MNail, 5mM EDTA) ]に、 SOS
を0.3%の濃度で、超音波変性大腸菌D N A (
 Sigmer社製)を10μg/ml濃度で含有させ
た溶液に加えハイブリダイゼーション溶液を得た。
このハイブリダイゼーション溶液と先に調製したプロー
ブ固定フィルターとを用い、パイプリダイゼーションの
条件を50℃、16時間とする以外は実施例lの1−3
)項と同様の操作によってブレパイプリダイゼーション
及びパイプリダイゼーションを行なった。
反応終了後、フィルターに対して、0.1%SOSを含
む2xSSPEでの室温、30分間の洗浄を2回、更に
0.1%SOSを含む5X SSPEでの55℃、IO
分間の洗浄を1回それぞれ行なった。
洗浄後のフィルターを常法に従ったビオチン化核酸の呈
色反応にかけたところ、プローブ1とプローブ3のスポ
ットが発色したので、この検体提供者はフェニルアラニ
ン尿症の疑いがないものと判定された。
任意に選択した別の検体提供者からの培養羊水細胞を用
い、上記と同様の操作を行なったところ、プローブ4の
スポットが発色したので、この検体提供者はフェニルア
ラニン尿症の疑いがあると判定された。
実施例4 4−l)プローブ核酸の固定化; 実施例1の1−1)項と同様にしてオリゴヌクレオチド
(I)からなるプローブを固定したフィルターを調製し
た。
4−2)試料核酸の標識化及びハイブリダイゼーション
溶液の調製; 試料核酸として、実施例1における試料A, B及びC
を個々に用いて、実施例l−2)項と同様にして、ビ才
チン化UTPで標識化した3種の1本鎖DNAを得た。
次に、各1本鎖DNAとミ実施例1の1−2)項で用い
たハイプリダイゼーション溶液調製用の溶液を用いて、
表1に示すDNA量を含むハイブリダイゼーション溶液
をそれぞれ調製した。
4−3)ハイブリダイゼーション; 上記4−2)項で得た試料濃度の異なるハイブリダイゼ
ーシ゛ヨン溶液を個々に用い、上記4−1)項で得たブ
ロープ固定フィルターとプレハイプリダイゼーション及
びハイブリダイゼーションを行なった。
なお、このブレハイブリダイゼーション及びハイブリダ
イゼーションは、ハイブリダイゼーションの条件を50
℃、16時間とする以外は実施例1の1−3)項と同様
の操作によって行なった。
反応終了後、各フィルターに対して、0.1%SDSを
含む2XSSPEでの室温、30分間の洗浄を2回、更
に0.1%SOSを含む5x SSPEでの55℃、1
0分間の洗浄を1回それぞれ行なった。
洗浄後の各フィルターを常法に従ったビオチン化核酸の
呈色反応にかけたところ、表1に示す結果が得られた。
表  1 ○:発色したもの。
×:発色しなかったもの。
表1の結果から明らかなように、本法によれば、0. 
5ng〜0. 05ng程度までの発色が観察でき、こ
の程度の検出が行えることが確認された。従゜って、本
実施例の方法によれば、0.5ng〜0. 05ng程
度までの試料があれば検出が行える。
比較例l まず、実施例lの1−1)項で用いたプローブとしての
41marオリゴヌクレオチド(I)と相補的な41m
erオリゴヌクレオチド(I゜)をDNA合戊機(AB
I社、381A型)により合成し、これらオリゴヌクレ
オチド(I)と(■゜)を常法によリアニールさせて、
2本鎖DNAを得た。
次に、常法により、この2本鎖DNAの3゛末端にビオ
チン化UTPをT4ファージ由来ポリメラーゼで導入し
て標識化した。
次に、実施例lで用いた試料A,B及びCのそれぞれの
スポット用溶液を調製し、その2μlずつをニトロセル
ロースフィルター(シュライヒャー&シャネル社製)に
スポットし、乾燥させた後、80℃、2時間の加熱、乾
燥により焼付けを行なった。
なお、各スポット用溶液の濃度は、各スポット中に各試
料が表2に示す量で含まれるように調整し、試料を固定
したフィルター(計5種類、No.1〜5)を得た。
表2 次に、先に用意した標識化DNAを、95℃で5分間で
加熱処理し、これを一本鎖化してプローブとした。
この加熱処理された反応液を、実施例1の1−2)項で
用いたハイブリダイゼーション溶液調製用の溶液( 1
4. 9ml)と混合し、ハイブリダイゼーション溶液
を得た。
先に用意した試料A,B,Cをスポット状に固定した5
種類のフィルターの各々を、200mlの3XSSCと
Denhardt溶液の混合液(混合容量比1:1)に
42℃、30分間浸漬してプレハイブリダイゼーション
を行なった後、これに先に用意したハイブリダイゼーシ
ョン溶液(3ml)を加えてポリエチレン袋内に密封し
、42℃で放置した。
12時間経過後、フィルターを取出し、常法に従って洗
浄、呈色反応を行なった。
その結果、試料B,Cに関してはNo.  1及びNo
.  2のフィルター、すなわち、5ngまで発色によ
る検出が可能であった。
試料Aのスポットについては、いずれのフィルターにお
いても発色は見られなかった。
実施例5 5−1)プローブ核酸の固定化; 実施例2の2−1)項と同様にして、1枚のフィルター
に、プローブA及びBを固定したフィルターNo.  
6〜10を作製した。
5−2)試料核酸の標識化及びハイブリダイゼーション
溶液の調製; 試料核酸としてブラスミドpuc 19を用意し、これ
に、R igbyら[J.Mo1.Biol.(197
7) 113, 237−251]のニックトランスレ
ーション法に従って、以下の操作で標識を行った。
10μ1のニックトランスレーションバッフy−1ul
の2.5mM  dGTP、1μ1の2.5mM  d
ATP,lμlの2. 5mMdCTP、7.0μlの
ビオチン化UTP(BRL社)、1μ1のDNase 
(0.05μg/ml)及び試料DNA (pUC1 
9)溶液(0.4μg/4μ1)の4.0μ1を、エッ
ペンドルフチューブに入れ、d d H 20を加えて
全量を100μ1とした。
得られた混合物を12℃で10分間反応させた後、これ
に1μ1のDNAポリメラーゼ(5〜10単位)を加え
、更に12℃で75分間反応させ、10mlの反応停止
液[10mM Tris−tlcl (pH7.8) 
、1 mM EDTA、0.2M NaCl, 0.5
%/SOS]により反応を停止させた。
次に、反応液から、フェノール抽出、エタノール沈殿に
より、精製された標識化DNAを得た。
得られた標識化DNAを95℃で5分間加熱処理して1
本鎖化し、実施例1の1−2)項で用いたハイブリダイ
ゼーション溶液調製用の溶液を用いて表3に示すDNA
量を含む標識化1本鎖DNAを含むハイブリダイゼーシ
ョン溶液(溶液No.  1〜5)をそれぞれ得た。
5−3)ハイブリダイゼーション; 上記5−1)項で得たフィルターNo. 6〜10に、
実施例1の1−3)項と同様にしてブレハイブリダイゼ
ーションを行った後、上記5−2)で得た5種類のハイ
ブリダイゼーション溶液を以下の組合せで用い、実施例
lの1−3)項と同様の条件でハイブリダイゼーション
反応を行った。
表3 12時間の反応を行った後、フィルターを実施例1の1
−3)項と同様に処理して呈色反応を行った。
その結果、No. 6〜9のフィルターについては、プ
ローブAをスポットした位置に青紫色の発色が見られた
。すなわち、実施例の方法によれば0.05ngのDN
A量まで検出可能であることが確認された。
また、No.  6〜9のフィルターのプローブBをス
ポットした位置、及びNo.10のフィルターにおいて
は発色は見られなかった。
比較例2 以下の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをDNA合
成機(AB1社、381 A型)により合成し、これら
を常法により反応させて、2本鎖DNAを得た。
3゛ 5゜ATCGCCCTTCCCAACAGTTGCGC
AGCCTGAATGGCGAATTAGCGGGAA
GGGTTGTCAACGCGTCGGACTTACC
GCTTA ”3゜ 次に、常法により、この2本鎖DNAの3゛末端にビオ
チン化dUTPをT4ファージ由来ポリメラーゼ導入し
て標識化した。
次に、ブラスミドpBR322及びpUC 1 9のス
ポット用溶液をそれぞれ調製し、その2μlずつをニト
ロセルロースフィルター(シュライヒャー&シャネル社
製)にスポット(スポット径3mm)シ、乾燥させた後
、80℃、2時間の焼付けを行なった。
なお、各スポット用溶液の濃度は、各スポット中に各試
料が表4に示す量で含まれる濃度となるように調整し、
試料を固定したフィルター(計5種類、No.11〜1
5)を得た。
表4 次に、先に用意した標識化DNAを、95℃で5分間で
加熱処理し、これを一本鎖化してプローブとした。
この加熱処理された反応液(40μ1)を、実施例lの
l−2)項で用いたハイブリダイゼーション溶液調製用
の溶液(14.9ml)と混合し、パイプリダイゼーシ
ョン溶液を得た。
次に、先に用意した試料をスポット状に固定した5種類
のフィルターの各々を、200mlの3XSSCとDe
nhardt溶液の混合液(混合容量比1:1)に42
℃、30分間浸漬してプレハイブリダイゼーショジi行
なった後、これに先に用意したハイブリダイゼーション
溶液(3ml)を加えてポリエチレン袋内に密封し、4
2℃で放置した。
l2時間経過後、フィルターを取出し、実施例1の1−
3)項と同様にして処理し、呈色反応を行なった。
その結果、No.11、l2のフィルターについては、
pUC1 9をスポットした位置に発色が見られた。5
ngまで発色による検出が可能であった。
なお、pBR322のスポットについては、いずれのフ
ィルターにおいても発色は見られなかった。
実施例6 実施例3と同様にして、第2図の配置でプローブ1〜4
を固定したフィルターを計5種(フィルターNo.16
〜20)を作製した。
次に、実施例3において得たフェニルアラニン尿症の「
疑いなし」と判定された検体提供者からのビオチン標識
化1本鎖DNAを試料Gとし、「疑いあり」と判定され
た検体提供者からのビオチン標識化1本鎖DNAを試料
Hとして、ハイブリダイゼーション溶液中での量を表5
、6に示すように変える以外は、実施例3と同様にして
ハイブリダイゼーション溶液を調製した。
各ハイブリダイゼーション溶液と先に調製したプローブ
固定フィルターとを用い、ハイブリダイゼーションの条
件を50℃、■6時間とする以外は実施例1の1−3)
項と同様の操作によってプレハイブリダイゼーション及
びハイブリダイゼーションを行なった。
反応終了後、フィルターを実施例3と同様にして処理し
、呈色反応を行なったところ、表4、5に示す結果が得
られた。
なお、これらの表において○は発色したものを、×は発
色しなかったものを示す。
表   5 表 6 比較例3 比較例1と同様にして、実施例3で合成したプローブ1
〜4を2本釦化し、さらにビオチン化dUTPで標識し
た。
一方、実施例6で用いた試料G,Hのスポット用溶液を
それぞれ調製し、その2μ1ずっをニトロセルロースフ
ィルター(シュライヒャー&シャネル社製〉にスポット
(スポット径3fflm)シ、乾燥させた後、80℃、
2時間の焼付けを行なった。
なお、各スポット用溶液の濃度は、各スポット中での各
試料の量が表7に示す量となるように調整し、試料を固
定したフィルター(計5種類、No.16〜21)を得
た。
表  7 次に、先に用意したプローブ1〜4からの標識化2本鎖
DNAを、95℃で5分間で加熱処理し、これらを一本
鎖化した。
この加熱処理された反応液(40μ1)のそれぞれを、
実施例1の1−2)項で用いたハイブリダイゼーション
溶液調製用の溶液( 14. 9ml)と混合し、4種
のハイブリダイゼーション溶液を得た。
次に、先に用意した試料をスポット状に固定した6種類
のフィルターの各々を、200mlの3XSSCとDe
nhardt溶液の混合液(混合容量比1:l)に42
℃、30分間浸漬してプレハイブリダイゼーションを行
なった。
プレハイブリダイゼーションを行ったフィルターのそれ
ぞれを、先にプローブ1から得たハイブリダイ・ゼーシ
ョン溶液(3ml)と個々に接触させてポリエチレン袋
内に密封し、42℃で放置した。
12時間経過後、フィルターな取出し、実施例1の1−
3)項と同様にして処理し、呈色反応を行なった。
更に、プローブ2〜4から得たパイプリダイゼーション
溶液を個々に用いて上記と同様のハイブリダイゼーショ
ン及び発色反応を行なった。
得られた結果を表7〜10に示す.なお、これらの表に
おいて○は発色したものを、×は発色しなかったものを
示す。
プローブ2 [発明の効果] 本発明においては、試料核酸が標識化され、プローブ核
酸は標識化されないので、プローブ核酸に標識化のため
の要件が要求されない。その結果、入手が容易であり、
しかも検出を行なうに十分の精度を保証し、かつ高純度
で作成できるヌクレオチド鎖長の短いものを利用でき、
簡便な操作で低濃度においても検出を行なうことができ
る。
また、通常試料核酸はヌクレオチド鎖長の長いものであ
るので、試料核酸への標識化を採用することにより非放
゛射性標識を用いた効率良い標識化が可能となり、標識
化及び検出操作がより安全で簡便なものとなる。
更に、複数種のプローブ核酸を用いて同時に複数の核酸
の検出を行なう場合、プローブ核酸を核酸を標識化する
従来の方法では、複数のプローブ核酸の差別化を複数の
異なる標識を用いることで行なうという煩雑な操作が必
要とされたが、本発明によれば試料核酸の標識化を1種
の標識で行なえば良く、標識化操作が簡易化され、複数
の核酸の検出を極めて簡便に効率良く行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2におけるプローブ核酸のスポットの配
列を示す図、第2図は実施例3におけるプローブ核酸の
スポットの配列を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)試料核酸とプローブ核酸との反応における被検出核
    酸・プローブ核酸ハイブリッドの形成を検出することに
    より、該試料核酸中の被検出核酸の存在を検出する核酸
    検出方法において、前記試料核酸に前記ハイブリッドの
    検出に利用する標識が施されていることを特徴とする核
    酸検出方法。 2)プローブ核酸が担体に固定されている請求項1に記
    載の核酸の検出方法。 3)プローブ核酸のヌクレオチド鎖長が、被検出核酸の
    ヌクレオチド鎖長の1/10以下である請求項1または
    2に記載の核酸の検出方法。 4)被検出核酸が遺伝子病に特有な塩基配列を有する請
    求項1〜3のいずれかに記載の核酸の検出方法。 5)プローブ核酸のヌクレオチド鎖長が、100塩基以
    下である請求項4に記載の核酸の検出方法。 6)プローブ核酸が、遺伝子病の点突然変異を検出し得
    るヌクレオチド鎖長が25塩基以下のオリゴヌクレオチ
    ドである請求項4に記載の核酸の検出方法。 7)試料核酸と複数種のプローブ核酸との反応における
    被検出核酸・プローブ核酸ハイブリッドの形成を検出す
    ることにより、該ハイブリッドを形成したプローブ核酸
    の種類に対応する被検出核酸の該試料核酸中での存在を
    検出する核酸検出方法であって、前記試料核酸に前記ハ
    イブリッドの検出に利用する標識が施されていることを
    特徴とする核酸検出方法。 8)複数種のプローブ核酸が所定の配列で担体に固定さ
    れている請求項7に記載の核酸の検出方法。 9)複数種のプローブ核酸と試料とを同時に反応させる
    請求項8に記載の核酸の検出方法。 10)各プローブ核酸のヌクレオチド鎖長が、各プロー
    ブ核酸におけるハイブリッド形成反応が同一条件化で進
    行するのに必要な長さを有する請求項8または9に記載
    の核酸の検出方法。 11)複数種のプローブ核酸のヌクレオチド鎖長が、被
    検出核酸のヌクレオチド鎖長の平均の1/10以下であ
    る請求項9〜10のいずれかに記載の核酸の検出方法。 12)被検出核酸が遺伝子病、癌、ウィルス感染症に特
    有な塩基配列を有する請求項9〜11のいずれかに記載
    の核酸の検出方法。 13)複数種のプローブ核酸のヌクレオチド鎖長が、1
    00塩基以下である請求項12に記載の核酸の検出方法
    。 14)複数種のプローブ核酸が、遺伝子病の点突然変異
    を検出し得るヌクレオチド鎖長が25塩基以下のオリゴ
    ヌクレオチドである請求項12に記載の核酸の検出方法
    。 15)標識化被検出核酸とハイブリダイズするプローブ
    核酸を2種以上用いてそれぞれのプローブ核酸を同一の
    担体に固定してある核酸検出用固定化プローブ。 16)プローブ核酸のヌクレオチド鎖長が、標識化被検
    出核酸のヌクレオチド鎖長の1/10以下である請求項
    15に記載の核酸検出用固定化プローブ。 17)前記各プローブ核酸のヌクレオチド鎖長は、同一
    担体上に固定されている各プローブ核酸相互間でハイブ
    リッド形成反応が同一条件下で進行できるようそれぞれ
    の長さが調整されている請求項15に記載の核酸検出用
    固定化プローブ。 18)標識化被検出核酸が遺伝子病に特有な塩基配列を
    有する請求項15〜17のいずれかに記載の核酸検出用
    固定化プローブ。 19)複数種のプローブ核酸のヌクレオチド鎖長が、1
    00塩基以下である請求項15に記載の核酸検出用固定
    化プローブ。 20)複数種のプローブ核酸が、遺伝子病の点突然変異
    を検出し得るヌクレオチド鎖長が25塩基以下のオリゴ
    ヌクレオチドである請求項15に記載の核酸検出用固定
    化プローブ。
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