JPH039372B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はヒータ等の加熱手段への通電量を表示
する表示手段を有した電気レンジ等の加熱機器の
表示装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来の電気レンジ等の加熱機器には、ヒータ等
の加熱手段への通電量を表示する表示手段として
LED等を使用して表示はしていたが、通電量を
〇に設定すると表示が消えてしまい、ヒータ等の
加熱手段やその周辺が非常に熱くなつており、触
れて火傷等の事故をおこしたり、間違つて樹脂等
の容器を置いて溶かしたりすることがあつた。

発明の目的 本発明は、上記問題点を解消するために、ヒー
タ等の加熱手段に通電された後、加熱手段やその
周辺が高温であるということを表示し、火傷等の
事故を防止しようとすることを目的とするもので
ある。

発明の構成 本発明の加熱機器の表示装置は、鍋等の容器や
食品等を加熱するヒータ等の加熱手段と、前記加
熱手段への通電量を表示する表示手段とを設け、
使用者の設定する通電量設定手段よりの信号を、
通電量決定手段で前記加熱手段への通電量を決定
し、前記通電量決定手段よりの信号で通電量制御
手段を制御し、設定された通電量を前記加熱手段
に通電し、同時に前記通電量決定手段からの信号
に応じて通電量表示制御手段が前記表示手段の出
力を制御するようになつている。そして前記加熱
手段への通電が停止した後、前記加熱手段の近傍
に設置された温度検出器が検出した温度に基いて
温度判定手段が、前記加熱手段やその周辺が高温
かどうかを判定、あるいは高温の程度を判定し、
この温度判定手段からの信号に基いて点滅表示制
御手段が前記表示手段を点滅表示するように構成
している。

実施例の説明 以下、本発明の実施例について添付図面に基づ
き詳述する。

第１図は、本実施例としての回路図であり、マ
イクロコンピユータ１および周辺回路からできて
いる。ここに示すマイクロコンピユータ１は、
CUP、ROM、RAMおよび入出力ポート等から
構成されている、いわゆるワンチツプマイコンで
ある。

温度検出器２はＡ／Ｄ変換器３を介してマイク
ロコンピユータ１の入力ポートに接続されてい
る。これにより温度検出器２からの温度信号が２
進符号に変換されてマイクロコンピユータ１に読
込まれる。

同様にして通電量設定手段としての可変抵抗器
４もＡ／Ｄ変換器５を介して量電量設定データが
読込まれる。

交流電源６に、加熱手段７と双方向性サイリス
タ８の直列回路が接続され、双方向性サイリスタ
８には、直流電源９からフオトカプラ１０の受光
部を通してゲート電流が流れる構成である。

マイクロコンピユータ１の出力ポートからの通
電量制御信号をトランジスタ１１を介して駆動
し、フオトカプラ１０の発光部に電流を流すこと
によりフオトカプラ１０の受光部が動作してゲー
ト電流が直流電源９から流れ双方向性サイリスタ
８が導通する。

この通電量制御信号は可変抵抗器４からの通電
量設定データに基きマイクロコンピユータ１が所
定間隔で「オン」および「オフ」信号を出力して
双方向性サイリスタ８の駆動を行ない、加熱手段
７への通電量を調節するように構成している。

同時にマイクロコンピユータ１の出力ポートか
らの通電量表示制御信号によつて表示手段として
のLED１２〜２１に電流が流れ点灯する。

この通電量表示制御信号は、可変抵抗器４から
の通電量設定データに基きマイクロコンピユータ
１が「オン」信号を出力して、LED１２〜２１
をそれぞれ点灯（電力最大でLED１２〜２１点
灯、以下1/10ずつ電力が減るごとにLEDを１個
ずつ消灯する）させ、加熱手段７への通電量を表
示するように構成している。さらに、表示手段と
してのLED１２〜２１は、加熱手段７への通電
が停止した後、温度検出器２が高温と温度判定手
段で判定されている間、点滅表示制御手段が、
LED１２〜２１を点滅させるように構成してい
る。

次に上記のように構成した加熱機器の表示装置
の動作を説明する。

第２図には、マイクロコンピユータ１中の
ROMに記憶されたフローチヤートを示してい
る。このフローチヤートに示すプログラムの手順
に従つて動作する。

まず、可変抵抗器４よりの信号で加熱手段７へ
の通電量を設定（ステツプ）し、ステツプで
はステツプでの決定で、通電量が０かどうかを
判定する。

ここで通電量が０以外であると判定されるとス
テツプへすすみ、ステツプで決定された通電
量を加熱手段７に通電し、ステツプでは、ステ
ツプで決定された通電量に応じたLEDを点灯
し、ステツプへもどる。

また、可変抵抗器４が通電量０に設定される
と、ステツプ２で通電量が０であると判定され、
ステツプ５にすすみ、通電停止、LED点灯停止
の信号を出し、ステツプで温度検出器２の温度
T₀を検出する。次にステツプでT₀とT₁とを比
較する。ここでT₀＜T₁と判定されると加熱手段
７とその周辺は高温ではないということでLED
１２〜２１は消灯のままとなり、ステツプへも
どる。ステツプ７でT₀≧T₁と判定されると、ス
テツプへすすみ、T₀とT₂とを比較する。ここ
でT₀≦T₂と判定されると、LED１２〜２１の点
滅表示が１秒点灯３秒消灯の間隔でスタート（ス
テツプ）しステツプへもどる。また、ステツ
プでT₀＞T₂と判定されると、ステツプへす
すみ、LED１２〜２１が１秒点灯１秒消灯の点
滅表示がスタートし、ステツプへもどる。ここ
でLEDの点滅個数は本実施例では10個全部とし
たが、１個でも数個でもかまわない。可変抵抗器
４の設定を通電量０のままにしておくと、温度検
出器２の温度がT₁以下になるまでLEDを点滅表
示する。ここではT₁を80℃、T₂を150℃にして、
火傷する可能性が大の場合と火傷する可能性が小
の場合と、触れても心配のない場合とを１秒点
灯、１秒消灯の点滅と１秒点灯、３秒消灯の点滅
と消灯のままに表示手段を動作して表示した。

ここで、ステツプ、を省くと、火傷の可能
性の有無を点滅表示か消灯かで表示することがで
きる。

第３図は温度検出器の構成図である。加熱手段
７上に置かれた容器２２の外底面の中心部にカバ
ー２３に包まれて温度検出器２を設置している。

発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、通電
量設定手段としての可変抵抗器の設定に応じて、
加熱手段への通電量を制御し、同時に通電量に応
じて表示手段としてのLEDを点灯したり消灯し
たりする。そして加熱手段への通電後、通電を停
止すると、加熱手段の近傍に設けた温度検出器の
温度が設定温度以下になるまで、いいかえれば加
熱手段およびその周辺の温度が火傷を生じない温
度に下がるまで、表示手段としてのLEDを使用
中の点灯表示と違つて点滅させ、加熱手段やその
周辺が高温であることを表示するようにしている
ため、使用者に注意を促すことができ、その結
果、火傷等の事故を未然に防止でき、しかも通電
量の表示と、通電後の加熱手段等の高温状態表示
を同一の表示手段で行うようにしているため、複
数の加熱手段がある場合でも高温状態になつてい
る場所の表示がわかりやすく、また、その時は使
用中の点灯表示と違つて点滅表示を行わせるよう
にしているため、人間の目への訴えも強くなり、
その結果、安全面での効果が非常に大であるとい
うすぐれた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す加熱機器の電
気回路図、第２図は同加熱機器における表示のた
めのプログラムの一例を示すフローチヤート、第
３図は同加熱機器の要部の断面図である。 １……マイクロコンピユータ、２……温度検出
器、４……可変抵抗器、７……加熱手段、８……
トライアツク、１０……フオトカプラ、１２〜２
１……LED。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加熱手段と、加熱手段への通電量を設定する
   通電量設定手段と、加熱手段への通電量を表示す
   る表示手段と、前記加熱手段の近傍に設置された
   温度検出器と、前記温度検出器が検出した温度を
   入力信号として高温であるかどうかを判定する温
   度判定手段と、前記加熱手段への通電量が０であ
   ることを判定する通電量判定手段と、前記表示手
   段を点滅表示させる点滅表示制御手段とを備え、
   前記通電量判定手段が加熱手段への通電量が０で
   あると判定し、かつ温度判定手段が高温であると
   判定すると前記点滅表示制御手段により表示手段
   を点滅表示させるようにした加熱機器の表示装
   置。 ２ 温度判定手段は、高温状態を複数段階で判定
   し、点滅表示制御手段は、温度判定手段からの複
   数の高温状態に対応して表示手段の点滅表示の点
   滅速度を変える点滅速度制御手段を備えてなる特
   許請求の範囲第１項記載の加熱機器の表示装置。