JPH038906B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は高速の空気流により研磨材を搬送して
管路の内壁を研磨すための装置に関する。

＜従来の技術＞ 従来から既設管路の内壁の錆を除去するために
圧縮空気により砂等の研磨材料を管路内にて搬送
することにより管路の内壁の錆等を除去するよう
にした装置が種々公知となつている。このような
装置に於ては、空気流の速度並びに用いられた研
磨材の特性及び量によつて研磨効果が異なり、既
設管路の内壁の条件に応じてこれ等の諸パラメー
タを調節するようにしている。

＜従来技術の問題点＞ このような研磨方法に於ては、砂等の研磨材が
管の内壁に衝突することにより、錆の層を破壊し
て管を更生しようとするものであるが、管の内壁
面に対する砂の衝突速度が管の屈曲状態に応じて
不均一となることが知られている。例えば、Ｌ字
型に屈曲するエルボ部分に於ては、砂が比較的激
しく衝突する外周面は比較的激しく研磨されるの
に対して、管の内壁の内周面側には砂がそれ程激
しく衝突することがなく、研磨作用が不十分とな
る傾向が生じる。そこで、管路の内壁面全体を良
好に研磨しようとすると、エルボ部分の内壁の外
周面が過剰に研磨され、場合によつては過剰に研
磨された管路の部分が破損する虞れが生じる。逆
に、部分的に研磨か不十分であると、残された錆
の部分が再び錆び易くなり、管路更生工事の有効
性が損われ、また管路内壁面の研磨に続いて管路
内壁面にライニングを施す場合にも、研磨が不十
分であつた部分のライニングが剥げ易くなり、管
路更生工事の有効性が同じく損われることとな
る。

このような従来技術の欠点に鑑み、本発明の主
な目的は、管路の内壁面を研磨するための装置に
於て、管路内壁面に全体に亘つて均一な研磨作用
を発揮し得る改良された装置を提供することにあ
る。

＜問題点を解決するための手段＞ このような目的は、本発明によれば空気圧源
と、前記空気圧源に接続された主管路と、前記空
気圧源の下流側の主管路部分に設けられた第１の
開閉弁と、前記第１の開閉弁の下流側の主管部分
に設けられた第２の開閉弁と、更生されるべき管
路に接続し得るように前記第２の開閉弁の下流側
の主管部分に設けられた管路接続手段と、前記第
２の開閉弁を開いた状態で前記第１の開閉弁を間
欠的に開閉するための制御装置と、前記第１及び
第２の開閉弁間の主管部分に設けられたサンドリ
フタ手段とを備え、前記サンドリフタ手段が、サ
ンドタンクと該タンク内に突入する管状部材とを
有することを特徴とするサンドピグ発生装置を提
供することにより達成される。

＜作用＞ このように間欠的に研磨材料を搬送することに
より、管路の内周壁面の全体に亘つて均一な研磨
効果が達成される。

＜実施例＞ 以下、本発明の好適実施例を添付の図面につい
て詳しく説明する。

第１図は本発明に基づくサンドピグ発生装置を
概念的に示す説明図である。コンプレツサ１から
なる圧縮空気発生装置の下流側にはエアタンク２
が接続され、エアタンク２は更にバイパス管路３
及び主管路４に分岐する管路に接続されている。
バイパス管路３及び主管路４は下流側に於て互い
に合流し、更生されるべき管路６を接続するため
の管継手５に至つている。

バイパス管路３にはバイパス制御弁７が設けら
れており、主管路には主制御弁８及びその下流側
の逆流防止弁９が互いに直列に設けられている。
尖鋭な底部を有するサンドタンク１０内には研磨
材としての砂１１が貯留され、タンク１０の上部
から管状部材１２がタンク１０の最下底部分に突
入している。管状部材１２の下端は、砂の流入を
容易化するために斜めに切断された形状をなして
いると良い。管状部材１２の上端は主制御弁８と
逆流防止弁９との間の主管路４に接続されてい
る。

バイパス制御弁７、主制御弁８及び逆流制御弁
９はそれぞれ電磁弁からなるもので、シーケンス
回路を内蔵する制御装置１３により開閉制御され
るようになつている。

第２図は制御装置１３によるバイパス制御弁
７、主制御弁８及び逆流防止弁９の開閉タイミン
グを示すタイムチヤートである。

先ず、第２図のにより示されるように、バイ
パス制御弁７のみが開かれる。従つて管路６には
砂を含まない圧縮空気のみがバイパス管路３を介
して供給されることとなる。次に、第２図の，
により示されるように、主制御弁８及び逆流防
止弁９をそれぞれ開くと、主管路４をも経て圧縮
空気が管路６に供給されるようになる。この時空
気量の多くがバイパス管路３を経て供給されるた
め、主制御弁８及び逆流防止弁９を開いても、サ
ンドタンク１０内の砂１１が動揺することがな
い。このようにして起動過程が行われる。

次に、第２図のに示されているように、バイ
パス制御弁７を閉じると、管路６への圧縮空気の
供給が主管路４のみによつて行われるようにな
る。次に、第２図のに示すように、主制御弁８
を短時間閉じて、再びこれを開く過程を繰返す。
主制御弁８を閉じると、管路６内を高速で流れる
空気の供給が急激に断たれることとなるが、高速
で管路６内を流れる空気流の慣性により、主制御
弁８と逆流防止弁９との間の管路内が低圧とな
り、サンドタンク１０内の砂１１が管状部材１２
を経て主管路４内に持上げられる。次に再び主制
御弁８を開くと、再び管路６に向けて圧縮空気が
供給されることとなり、主管路４内に持上げられ
た砂の塊を管路６内に向けて押出すこととなる。
次いで再び主制御弁８を閉じ、同じように再び開
けば、同様にサンドタンク１０から砂１１の塊が
主管路４を経て管路６に向けて供給されることと
なる。このようにして例えば10回のサイクルで砂
の塊を管路６に間欠的に送出すことができる。こ
のようにして第１回研磨過程が行われる。

このように送出された砂の塊は、管路６が比較
的長いものであつても、概ね塊状を成して搬送さ
れ、搬送される過程で管路６の内壁面を研磨する
こととなる。

例えばこのようなサイクルを10回繰返した後、
中間過程により主制御弁８及び逆流防止弁９を閉
じ、バイパス制御弁７を適数回開くことにより管
路６内に残留する砂を下流側に向けて除去するこ
とができることから、この中間過程を行つた後
に、別の管路を研磨するべく第２回目の研磨過程
を実行すすことができる。このような研磨過程を
行つた後には、管内壁の錆が除去され、管路の内
壁面のライニング過程に進むことができる。

実際の管路を更生しようとする場合には、第１
図に示された構成を複数個並列に設け、コンプレ
ツサ１の能力に応じて、更生されるべき管路を順
次更正し或いは複数の管路６を同時に更生するこ
とが可能となる。上記実施例に於ては空気圧源と
してコンプレツサ１を用いたが、必要に応じて加
圧窒素ガスその他の加圧ガス発生手段を用いるこ
ともできる。

本発明の基づく装置によれば、従来技術に基づ
くサンドブラスト工法に比較して高密度の砂が搬
送されることとなり、管内壁の全周に亘つて均一
な研磨効果を発揮することができ、管が複雑に屈
曲している場合でも、均一な研磨が可能であり、
局部的な研磨不良箇所が発生することがない。

＜発明の効果＞ このように本発明によれば、研磨材の高密度な
塊により研磨を行なうため、研磨効果が高くしか
も均一な研磨が可能となる。従つて研磨に要する
砂の消費量を、従来のサンドブラスト工法に比べ
て約40％節約することができ、また同時に管の内
壁面の錆を完全に除去するために要する時間も約
40％短縮することが可能である。

更に、本発明に基づく装置は、従来のサンドブ
ラスト工法に要する装置に比べて構造が単純であ
り、しかもその研磨性能が優れているため、研磨
品質の改善及びコスト低減の効果が極めて大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づくサンドピグ発生装置の
概念的説明図である。第２図は第１図に示された
バイパス制御弁、主制御弁及び逆流防止弁の開閉
タイミングを示すタイムチヤートである。 １……コンプレツサ、２……エアタンク、３…
…バイパス管路、４……主管路、５……管継手、
６……管路、７……バイパス制御弁、８……主制
御弁、９……逆流防止弁、１０……サンドタン
ク、１１……砂、１２……管状部材、１３……制
御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 空気圧源と、前記空気圧源に接続された主管
   路と、前記空気圧源の下流側の主管路部分に設け
   られた第１の開閉弁と、前記第１の開閉弁の下流
   側の主管部分に設けられた第２の開閉弁と、更生
   されるべき管路に接続し得るように前記第２の開
   閉弁の下流側の主管部分に設けられた管路接続手
   段と、前記第２の開閉弁を開いた状態で前記第１
   の開閉弁を間欠的に開閉するための制御装置と、
   前記第１及び第２の開閉弁間の主管部分に設けら
   れたサンドリフタ手段とを備え、前記サンドリフ
   タ手段が、サンドタンクと該タンク内に突入する
   管状部材とを有することを特徴とするサンドピグ
   発生装置。