JPH0387316A - 磁気特性の安定した方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性の安定した方向性けい素鋼板の製造方法

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JPH0387316A
JPH0387316A JP22301989A JP22301989A JPH0387316A JP H0387316 A JPH0387316 A JP H0387316A JP 22301989 A JP22301989 A JP 22301989A JP 22301989 A JP22301989 A JP 22301989A JP H0387316 A JPH0387316 A JP H0387316A
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黒沢 光正
Takahiro Suga
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、圧延方向に優れた磁気特性を有する方向性
けい素鋼板の製造方法に関し、とくに含けい素鋼スラブ
に施す高温加熱に伴う問題点の有利な解決策についての
開発研究成果を開示するものである。
(従来の技術) 方向性けい素鋼板は、ゴス方位と呼ばれる(110)[
0011方位に高度に揃った2次再結晶粒を仕上焼鈍に
おいて形成させるものであり、仕上焼鈍に先立ち、 ■正常粒の成長を抑制させるためにインヒビターと呼ば
れるMnS, MnSeおよびAINなどの微細な析出
物を均一に析出分散させておくこと、■(110) [
001]方位以外の結晶組織は細粒化しておくこと、と
くに繊維状組織をつくり易い( 100 )<lmn>
組織を破壊しておくこと、 が必要である。
上記の要請を満足させるに当っては、熱間圧延工程の影
響を無視することはできず、特に、連続鋳造により得ら
れた含けい素鋼スラブを用いる場合は、スラブ加熱の影
響が極めて大きい。すなわち、インヒビターを微細に分
散析出させるには、インヒビターをスラブ加熱時に完全
に固溶させておかねばならないため、高温でのスラブ加
熱処理を必要とするが、高温度域で長時間加熱するとス
ラブの結晶組織が粗大化して、結晶組織に(100)<
1mn>の繊維組織が出現する不利を招くからである。
そこでスラブ加熱は、特開昭60−190520号公報
に開示のような、1300℃〜1450℃程度の高温で
の短時間加熱方式が主流になりつつある。ここにスラブ
加熱方式としては、実公昭58−24397号公報や特
開昭60−145318号公報に開示の誘導加熱法や通
電加熱法が、各スラブを個別に処理できるため熱間圧延
のチャンスの自由度が増す点で、また効率の面で、さら
には設備の建設費や維持・管理コストの面で有利である
とされている。
しかしながらこれらの加熱方法では、スラブの位置によ
って加熱にむらが生じ易く、加熱温度が不均一となって
製品の磁気特性がコイルの幅方向や長手方向で大きく変
動するという問題があった。
この点たとえば誘導加熱法に関しては、スラブ端部にお
ける温度低下の防止策として、特公昭52−47179
号公報に、スラブ端部の放熱による温度低下を抑え、ス
ラブ温度の均一化を図る方法が提案されているが、かよ
うな手法を試みてもなお、依然として磁気特性の不均一
性は残存しており、その解決が望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) そこでMnSやMnSe、 AIN等をインヒビターと
して含有するけい素鋼スラブに対する磁気特性の不均一
性を解消した有利な加熱方法を与えることが、この発明
の目的である。
(課題を解決するための手段) さて発明者らは、上記の目的を達成すべく、急速加熱が
有利とされていたスラブの昇温過程について新たに検討
したところ、該スラブの昇温途中、スラブ表面温度が所
定の温度に到達した時点で、一定温度低下させ、しかる
のち再び昇温させることか磁気特性の均一化に極めて有
効であることを新たに見出し、かかる知見に基づいてこ
の発明を完成させるに至ったのである。
すなわちこの発明は、含けい素鋼スラブを1380℃以
上の温度に加熱した後、熱間圧延を施し、その後1回も
しくは中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施したのち、脱
炭焼鈍を施し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布して
から仕上焼鈍を施す一連の工程によって方向性けい素鋼
板を製造するに当たり、 上記のスラブ加熱段階において、スラブ表面温度が12
30〜1350℃の温度域に到達した時点で、一旦該ス
ラブを表面温度で50〜150℃低下させ、しかるのち
スラブ中心温度で1400℃以上の温度まで再加熱する
ことからなる磁気特性の安定した方向性けい素w4vi
、の製造方法である。
以下、この発明の基礎となった実験結果について説明す
る。
Si : 3.15wt%(以下単に%で示す) 、M
n : 0.08%、Se : 0.020%およびS
b : 0.020%を含有し、残部は実質的にFeの
組成になるけい素鋼スラブを、従来の加熱方式に従って
、1200℃に到達するまでガス燃焼炉で加熱した後、
誘導加熱炉に移送して1430℃まで90分間かけて昇
温し、次いで1430℃で30分間の均熱焼鈍を施し、
熱間圧延に供した。
一方、同一組成のスラブをこの発明法に従ってガス熱焼
炉で1200℃まで加熱し、ついで誘導加熱炉に移送し
て表面温度が1280℃に到達するまで昇温した後、投
入電力を低減して1200℃まで降温させてから、再び
加熱を開始し、30分間かけて1430℃まで昇温し、
引き続きこの温度に30分間保定した後、熱間圧延に供
した。
ついで両熱延コイルとも、公知の2回冷延法によって、
0.30+nm厚の冷延板に仕上げたのち、常法に従っ
て最終製品板に仕上げた。
かくして得られた各製品板の磁気特性を、コイル長手方
向に400mごとに測定した結果を比較して第1図に示
す。
同図から明らかなように、この発明に従った場合には、
全体の平均特性もさる、ことながら、磁気特性の不均一
性が解消されている。
ちなみに同図における20ケ所の測定値の平均値と標準
偏差を比較して示すと表1のとおりである。
表1 同表から明らかなように、この発明法を適用することに
よって、均一な磁気特性を有する最終製品コイルが得ら
れたことがわかる。
次に、このような結果が得られた原因を解明すべく、同
一組成のスラブの厚み方向および長手方向にそれぞれ3
ケ所、計9ケ所熱電対を埋込み、実験室的に誘導加熱炉
で加熱した。この際、光学式の測温系でスラブ表面温度
を測温しつつ温度制御を行った結果を第2図(a)、 
(b)、 (C)および(d)に示す。
同図(a)は、表面温度1280℃にまで昇温させた時
、同図(b)は、その後1200℃まで表面温度を低下
させた時、同図(C)は、1430℃まで再加熱した時
、同図(d)はその温度に20分間保持した時の測定結
果である。
第2図(a)に示されたように、通常の単純な昇温では
、スラブ厚み方向における温度が不均一である上に、ス
ラブの長平方向についても温度の不均一性が甚しい。し
かしながら、−旦、スラブ温度を表面温度で80℃降温
させることにより、長手方向の不均一性は大幅に改善さ
れた(第2図(b))。
なお厚み方向の温度分布は昇温過程の温度分布と逆の傾
向を示している。ついで再び表面温度143゜℃に昇温
した時の測温結果(第2図(C))は、最初の昇温過程
における温度分布(第2図(a))と比較して、均一性
が格段に向上しており、これが結局1430℃での均熱
時(第2図(d))における厚み方向および長手方向の
温度の均一性改善に結びついたものと考えられる。
従来ハ、スラブ昇温過程におけるインヒビターの完全固
溶および熱延工程での微細析出が最重要とされていたた
め急速加熱が良いとされていた。
したがって上記の実験のように昇温過程において一時冷
却を行うことは、析出インヒビターの粒径の増大(オス
トワルド戒長)を招き、インヒビターの解離・固溶に長
時間を要すため不利とされていたのである。
次に第3図(a)および(b)に、上述の実験における
脱炭焼鈍板の表N(板厚1/10)および中心層のイン
ヒビターの大きさについて透過電子顕微鏡を用いて観察
・計測した結果を、この発明法と従来法とで比較して示
す。
厚み方向の中心部(第3図(b))については、両者で
差が少ないが、表層(第3図(a))についてはきわだ
った差異が認められる。すな−わち、従来法の材料では
インヒビターのサイズ分布はブロードであり、しかも細
かいものが多いのに対し、この発明法では、サイズ分布
がシャープでかつ、500〜1000人のものに集中し
ていた。抑制力を最もよりよく発揮するインヒビターの
サイズについては、適正サイズがあるとする説や、細か
いものが良いとする説に分かれていて、まだ定説は固ま
っていないけれども、この発明の実験結果では500〜
ioo。
人程度が良いという結果となっている。
ともあれ、この発明のスラブ加熱の方法によれば、イン
ヒビターの固溶゛・微細析出を損なうことなしにスラブ
温度の均一化が達成できる。
(作 用) さてこの発明で出発材料とする含けい素鋼スラブは、連
続鋳造法または造塊−分塊圧延法によって得られた方向
性けい素鋼用のスラブを対象とするが、その成分組成は
、次の組成範囲が好適である。なお連続鋳造法で得た方
向性けい素鋼スラブは特に、スラブ加熱の影響が大きく
熱間圧延で繊維状組織をつくり易いため、1380℃以
上のスラブ加熱による磁気特性の不均一性が問題となっ
ている。
C: 0.01〜0.10% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組織の均一微細化のみら
なす、ゴス包囲の発達に有用な元素であリ、少なくとも
0.01%以上の添加が好ましい。しかしながら0.1
0%を超えて含有されるとかえってゴス方位に乱れが生
じるので上限は0.10%程度が好ましい。
St : 2.0〜4.5% Stは、鋼板の比抵抗を高め鉄損の低減に有効に寄与す
るが、4.5%を上まわると冷延性が損なわれ、一方2
.0%に満たないと比抵抗が低下するだけでなく、2次
再結晶・純化のために行われる最終高温焼鈍中にα−γ
変態によって結晶方位のランダム化を生じ、十分な鉄損
改善効果が得られないので、Si量は2.0〜4.5%
程度とするのが好ましい。
Mn : 0.02〜0.12% Mnは、熱間脆化を防止するため少なくとも0.02%
程度を必要とするが、あまりに多すぎると磁気特性を劣
化させるので上限は0.12%程度に定めるのが好まし
い。
インヒビターとしては、いわゆるMnS、MnSe系と
AlN系とがある。MnS、 MnSe系の場合は、S
e、 Sのうちから選ばれる少なくとも1種: 0.0
05〜0.06% Set  Sはいずれも、方向性けい素鋼板の2次再結
晶を制御するインヒビターとして有力な元素である。抑
制力確保の観点からは、少なくとも0.005%程度を
必要とするが、0.06%を超えるとその効果が損なわ
れるので、その下限、上限はそれぞれ0.01%、 0
.06%程度とするのが好ましい。
AlN系の場合は、 Al : 0.005〜0.10%、 N : 0.0
04〜0.015%AIおよびNの範囲についても、上
述したMnS、 MnSe系の場合と同様な理由により
、上記の範囲に定めた。ここに上記したMnS、 Mn
Se系およびAlN系はそれぞれ併用が可能である。
インヒビター成分としては上記した3、 Se、 AI
の他、(:u、 Sn+ Cr、 Ge、 Sb+ M
o+ Te、 BiおよびPなども有利に適合するので
、それぞれ少量併せて含有させることもできる。ここに
上記成分の好適添加範囲はそれぞれ、Cu、 Sn、 
Cr : 0.01〜0.15%、Ge、 Sb、 M
o、 Te、 Bi : 0.005〜0.1%、P:
0.01〜0.2%であり、これらの各インヒビター成
分についても、単独使用および複合使用いずれもが可能
である。
なおスラブは、上述したとおり、連続鋳造されたものも
しくはインゴットより分塊されたものを対象とするが、
連続鋳造された後に、分塊再圧されたスラブも対象に含
まれることはいうまでもない。
上記の好適成分組成になるスラブは、通常はまず従来型
のガス燃焼炉で加熱された後、誘導加熱炉に装入され、
ここで1380〜1470℃の温度まで加熱してこの温
度域に10分間から1時間程度保持されるが、この発明
では、かかる昇温途中、スラブ表面温度が1230〜1
350℃の温度域に到達した時点で、温度を50〜15
0℃低下させ、しかるのち再昇温するのである。
ここで、−時的に温度を低下させる前のスラブ表面温度
到達点が、1230’Cに満たない場合は磁気特性の均
一化効果に乏しく、一方1350℃を超えるとインヒビ
ターが固溶し、その後の中心温度1380℃以上のスラ
ブ加熱処理によってスラブ組織が急激に粗大化し磁気特
性が劣化する。また低下せしめるスラブ温度を、表面温
度で50〜150“Cとしたのは、50℃未満の場合は
磁気特性の均一化効果に乏しく、一方150℃を超えた
場合は逆に磁気特性の不均一化を助長する結果になるか
らである。
次いで該スラブは、誘導加熱炉および/または通電加熱
炉において、インヒビターを固溶させるための高温再加
熱処理が施される。なおここでの昇温速度は、スラブ内
の温度の均一性を保つためにはあまり急速でない方が有
利といえるが、従来はど昇温速度には大きく影響されな
い。インヒビターの固溶には1380℃以上の均熱湯度
が必要であり、実用的には1380〜1470℃の範囲
が慣用される。
なお均熱時間は10〜60分が望ましいが、均熱温度に
よって決定されるべきものである。
そして加熱後のスラブに、常法に従う熱間圧延を施した
後、必要に応じて均一化焼鈍を施し、その後1回又は中
間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施して最終目標の板厚と
する。その後、脱炭1次再結晶焼鈍を施し、銅板表面に
焼鈍分離剤を塗布した後、1200℃近傍での最終仕上
焼鈍にて2次再結晶および純化を行った後、絶縁コーテ
ィングを被放して製品とする。
(実施例) 実益型上 連続鋳造によって得たC : 0.037%、Si :
 3.25%、Mn : 0.077%およびS : 
0.017%を含有し、残部実質的にFeの組成になる
厚さ200mmのけい素鋼スラブ25本を、熱間圧延に
先立ち、ガス燃焼式加熱炉で12QO℃まで加熱した後
、スラブ誘導加熱炉にて、高温加熱した。その際、5グ
ループに分けて、それぞれ 第1グループ: 1200℃まで表面温度を昇温させた
後、−時冷却し、再び昇温開始、 第2グループi 1230℃まで表面温度を昇温させた
後、−時冷却し、再び昇温開始、 第3グループ: 1280℃まで表面温度を昇温させた
後、−時冷却し、再び昇温開始、 第4グループ: 1350℃まで表面温度を昇温させた
後、−時冷却し、再び昇温開始、 第5グループ: 1380℃まで表面温度を昇温させた
後、−時冷却し、再び昇温開始させた。
また各グループについて一時冷却の温度降下分を20℃
、 50’C,100”C,150℃,200℃と変更
した。
ついで各スラブは、1430℃で30分間の保持を行っ
た後、常法に従って2.6閣厚の熱延鋼帯に仕上げた。
各熱延鋼帯は、酸洗後、冷間圧延で0.80mmの中間
厚となし、次いで900℃で2分間の中間焼鈍を行った
後、冷間圧延で0.30+m++の最終板厚に仕上げた
その後、湿水素中で800℃,3分間の脱炭焼鈍を施し
たのち、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に
塗布してから、水素中で1200’C15時間の仕上焼
鈍を施した。
かくして得られた最終製品の磁気特性についてコイルの
位置による変動を評価するため、コイルの長手方向で4
00 mごとにサンプルを採取し、これらの平均値と標
準偏差を求めた。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、この発明に従って得られた製
品の磁気特性はコイルの位置によらず均一でかつ優れた
ものであることがわかる。
さらに、スラブ加熱昇温時の適性条件として、温度降下
開始時の表面温度として1230〜1350℃が良く、
この時の温度降下量としては50〜150℃とすべきで
あることがわかる。
実施例2 連続鋳造法によって得られた表3に示す組成の厚さ25
0閣および200IIIII+のけい素鋼スラブを、2
50閣厚のスラブについては分塊再圧によって200m
m厚まで圧延した後、ガス燃焼炉に装入し、両者とも1
150’Cまで加熱した後、直ちにスラブ誘導加熱炉に
て表面温度1300℃になるまで昇温し、その後投入電
力を弱めて1220℃まで降温させてから、再加熱して
1450℃まで昇温し、この温度に15分間保持した後
、熱間圧延を施して2.3陥厚の調帯に仕上げた(適合
例)。
一方、両スラブをガス燃焼炉にて1150℃まで加熱し
た後、直ちにスラブ誘導加熱炉にて1450℃まで昇温
し、この温度に15分間保持した後、熱間圧延をして2
.3肋厚の銅帯に仕上げた(比較例)。
次いで両者とも1100℃で30秒間の焼ならし処理を
施した後、0.60mmの中間厚となし、1000℃で
2分間の中間焼鈍を行った後、冷間圧延で0.23mm
の最終板厚に仕上げた。
その後、湿水素中で840℃,2分間のの脱炭焼鈍を施
したのち、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面
に塗布してから、水素中で1200℃,10時間の仕上
焼鈍を行った。
得られた調帯にコロイダルシリカ、無水クロム酸および
りん酸マグネシウムを主成分とするコーテイング液を塗
布し、平坦化焼鈍を行った。
かくして得られた最終製品の磁気特性について、コイル
の位置による変動を評価するため、コイルの長手方向で
400m  ごとにサンプルを採取し、これらの平均値
と標準偏差を求めた結果を表3に併記する。
表3から明らかなように、この発明に従って得られた製
品の磁気特性はコイルの位置によらず均一でかつ優れた
ものであることがわかる。
実施例3 表4に示す組成になるインゴット法によって得られた鋼
塊および連鋳法によって得られたスラブを、分塊再圧に
よって220mの厚さにしたのち、ガス燃焼炉に装入し
て1200℃まで加熱した後、直ちにスラブ誘導加熱炉
にて表面温度が1320℃になるまで昇温し、その後投
入電力を落して1270℃まで降温した。
その後、1460℃まで昇温した後、この温度で35分
間保持した後、熱間圧延を施して2.0mmの鋼帯に仕
上げた(適合例)。
一方、両スラブをガス燃焼炉に装入して1200℃まで
加熱した後、直ちにスラブ誘導加熱にて1460℃まで
加熱した後、この温度に35分間保持した後熱間圧延を
施して2.0印の銅帯に仕上げた(比較例)。
次いで両者とも1000℃で1分間の焼ならし処理を施
した後、1.50mmの中間厚となし、1050℃で2
分間焼鈍を行った後、急冷し、時効処理を含む冷間圧延
で0.23amの最終板厚に仕上げた。
その後、湿水素中で840℃,2分間の脱炭焼鈍を施し
た後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗
布してから、水素中で■200℃110時間の仕上焼鈍
を行った。
得られた調帯にコロイダルシリカ、無水クロム酸および
リン酸マグネシウムを主成分とするコーテイング液を塗
布し、平坦化焼鈍を行った。
かくして得られた最終製品の磁気特性について、コイル
の位置による変動を評価するため、コイルの長平方向で
400mごとのサンプルを採取し、これらの平均値と標
準偏差を求めた。
その結果を表4に併記する。
表4より明らかなように、この発明に従って得られた製
品の磁気特性はコイルの位置によらず均一でかつ優れた
ものであることがわかる。
(発明の効果) かくしてこの発明によれば、けい素鋼スラブの加熱むら
ひいてはスラブ加熱温度の不均一性に由来する製品コイ
ルでの位置による磁気特性の変動を有利に抑制すること
ができ、高品質の方向性けい素鋼板を得ることができる
【図面の簡単な説明】
第1図は、スラブを誘導加熱炉で加熱したときのコイル
長手方向における磁気特性の変動を示すグラフ、 第2図(a)、 (b)、 (C)および(d)はそれ
ぞれ、この発明に従うスラブ加熱時における各加熱段階
でのスラブ厚み方向の温度分布を示したグラフ、第3図
(a)、 (b)それぞれは、脱炭焼鈍板の表層と中心
部とのインヒビターのサイズ分布を示したグラフである
。 第1 図 0従幻六 ・発明法 コイル長Jy−fyfii1/l距離(x400tn)
〜 (コ (コ 温!1(6c) 賦 (コ ロす () () 温iI!(℃) べ    べ 状   ね 温膚 (’Cノ イ固(父方し委丈牟(′/、) 柵数度孜串(%) −〇〇−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、含けい素鋼スラブを1380℃以上の温度に加熱し
    た後、熱間圧延を施し、その後1回もしくは中間焼鈍を
    挟む2回の冷間圧延を施したのち、脱炭焼鈍を施し、次
    いで鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから仕上焼鈍を施
    す一連の工程によって方向性けい素鋼板を製造するに当
    たり、 上記のスラブ加熱段階において、スラブ表面温度が12
    30〜1350℃の温度域に到達した時点で、一旦該ス
    ラブを表面温度で50〜150℃低下させ、しかるのち
    スラブ中心温度で1400℃以上の温度まで再加熱する
    ことを特徴とする磁気特性の安定した方向性けい素鋼板
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0987343A1 (en) * 1998-09-18 2000-03-22 Kawasaki Steel Corporation Grain-oriented silicon steel sheet and process for production thereof
US10669600B2 (en) 2015-04-02 2020-06-02 Nippon Steel Corporation Method of manufacturing grain-oriented electrical steel sheet

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US6287392B1 (en) 1998-09-18 2001-09-11 Kawasaki Steel Corporation Grain-oriented silicon steel sheet and process for production thereof
US6475304B2 (en) 1998-09-18 2002-11-05 Kawasaki Steel Corporation Grain-oriented silicon steel sheet and process for production thereof
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JPH0762176B2 (ja) 1995-07-05

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