JPH0385311A - 内燃機関のオイルポンプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関のオイルポンプ装置に関しエンジン
起動時、殊に低温起動時における潤滑油のポンプアップ
時間を短縮して潤滑性能を向上できるようにした内燃機
関のオイルポンプ装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、内燃機関の各部に潤滑油を供給するために、オイ
ルパン内の潤滑油をオイルポンプにより吸引圧送し、メ
インギヤラリから内燃機関の所要潤滑部に供給するよう
になっており、上記オイルポンプと潤滑部とを結ぶオイ
ルライン中に、例えば実開昭５５−１８０００７号公報
、実開昭５７−４４９１２号公報に示すように、オイル
ポンプより圧送された潤滑油の圧力を調整するためにチ
エツク弁やリリーフ弁が設置されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、−膜内な内燃機関のオイルポンプ装置で
は、エンジン停止後にオイルポンプ内の潤滑油が抜け、
ポンプロータ内の微小隙間からエアが流入し、再起動時
にオイルポンプは空転し、オイルポンプによる潤滑油の
ポンプアップに時間を要して潤滑部へのオイル供給が迅
速に行なわれず、摺動部の異常摩耗や焼付きを起したり
、動弁系に騒音が発生することがある。

なお、低温起動時に潤滑系各部のクリアランスが小さく
オイル粘度が高い状態では、ポンプ吐出側が抵抗となる
ために、ポンプロータ内に流入したエアによって潤滑油
のポンプアップ時間がより長くなるという問題がある。

本発明は、上述した問題点を課題として提案されたもの
であり、エンジンの起動時にポンプ吐出側のエアを除去
することにより、エンジン起動時における潤滑油のポン
プアップ時間を短縮して、各潤滑部への潤滑油の給油を
向上できるようにした内燃機関のオイルポンプ装置を提
供することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

この目的を達成するために、本発明は、オイルポンプに
より汲み上げられた潤滑油を、吐出管よりメインギヤラ
リを経てエンジン各部の潤滑部に圧送する内燃機関の潤
滑系において、オイルポンプケースの吐出側または上記
オイルポンプ近傍の吐出管にエア抜きバルブを設置し、
上記エア抜きバルブを、上部にエア抜き穴を形成したケ
ーシング本体と、上記ケーシング本体内に挿入され、オ
イルの吐出動圧で押し上げられて上記エア抜き穴を閉塞
するボール弁と、上記ケーシング本体の底部に固着され
、上記オイルポンプケースの吐出側または上記オイルポ
ンプ近傍の吐出管内と上記ケーシング本体内を連通する
連通孔を有する弁金属とにより構成したことを特徴とす
るものである。

〔作　　　用〕

このような構成において、本発明による内燃機関のオイ
ルポンプ装置では、エンジン起動直後に、ポンプロータ
内にあるエアがエア抜きバルブより直ちにほぼ大気に等
しいクランクケース内の空間へ放出されるので、直ちに
潤滑油のポンプアップが行なわれ、潤滑各部に潤滑油が
圧送されて摺動部の異常摩耗や焼付きあるいは動弁系の
騒音発生を抑制し、潤滑性能を向上することができる。

〔実　　施　　例〕

以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳細に説
明する。

図において、符号ｌはオイルポンプであり、オイルパン
等のオイル溜り２から吸込管３を介してオイルポンプ１
により汲み上げられた潤滑油は、吐出管４よりメインギ
ヤラリ５を通って図示しないエンジンの所要潤滑部６に
供給されるようになっている。

また吐出管４の途中には訂圧弁７が設置されており、こ
の調圧弁７とオイルポンプｌとの間には、リリーフ弁８
を介してオイル溜り２に連通ずるオイル戻し管９が連通
されている。

一方、吐出管４のオイルポンプ吐出側近傍には、エア抜
きバルブ１０が水平に設置されている。そしてエンジン
起動直後にはこのエア抜きバルブ１０が開いており、オ
イルポンプ１内に滞留しているエアをクランクケース内
の空間に放出すると共に、オイルポンプｌによる潤滑油
のポンプアップでオイルポンプｌ内に潤滑油が充満され
、吐出管４内に流出するとエア抜きバルブｌＯが閉じて
エンジン各部に潤滑油が圧送されるようになっている。

ここでエア抜きバルブｌＯは、第２図に示すように吐出
管４に設置された場合を示し、上部にエア抜き穴１１ａ
を形成した円筒状のケーシング本体ｔｉと、ケーシング
１１内に挿入され、潤滑部の動圧で押し上げられてエア
抜き穴１１ａを閉塞するボール弁１２と、ケーシング本
体１１内を連通する連通孔１３ａを有する弁金属１３と
により構成されている。そしてエンジンの停止によりオ
イルポンプｌからの潤滑油の動圧が作用しない時は、弁
金属１３上にボール弁ｔ２が位置しており、オイルポン
プｌの内部および吐出管４をクランクケース内の空間（
大気）へ連通している。

次いで、このように構成された実施例の作用を説明する
。

まずエンジンの停止中は、エア抜きバルブｌＯのボール
弁１２が自重で弁金属１３上に載っており、弁金属１３
の連通孔１３ａおよびエア抜き穴１１ａを介して吐出管
４とクランクケース内の空間とが連通されている。そし
てエンジン停止時間が長いと、オイルポンプｌ内に滞留
している潤滑油がオイル溜り２内に抜け、エアが置換さ
れる。

次にエンジンが起動されると、オイルポンプ（の吐出側
はクランクケース内のひろい空間に連通しているので、
オイルポンプ１内のエアがエア抜きバルブＩＯよりほぼ
大気に等しいクランクケース内に放出されると共に、ポ
ンプアップによりオイル溜り２より汲み上げられた潤滑
油は、オイルポンプを内に充満して吐出管４より吐出さ
れ、潤滑油の動圧によりエア抜きバルブ１０内のボール
弁ｔ２を上方へ押し上げる。潤滑油の動圧により押し上
げられたボール弁１２は、瞬時にケーシング本体１１の
上部に形成されたエア抜き穴１１ａを閉塞すると共に、
オイルポンプ１より吐出された潤滑油は、調圧弁７を経
てメインギヤラリ５からエンジンの各潤滑部６へ圧送さ
れる。

従ってエンジン起動時には、オイルポンプ内のエアがエ
ア抜き孔から大気へ放出されるので、ポンプアップ時間
が短く、エンジンの潤滑部６に潤滑油が迅速に圧送され
、かつ潤滑油中にエアの混入がないため、オイル切れに
よる摺動部の異常摩耗や焼付き、あるいは油圧機能部品
としてのハイドロリックリフタ等の油圧が確保され、動
弁系の騒音発生等を抑制し、潤滑性能を向上することが
できる。

なお、本実施例においてはエア抜きバルブをポンプ吐出
管に設けたが、オイルポンプケースの吐出側に設けても
よいことは勿論である。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明による内燃機関のオイルポ
ンプ装置では、オイルポンプケースの吐出側またはオイ
ルポンプ近傍の吐出管にエア抜きバルブを設置し、エア
抜きバルブを、上部にエア抜き穴を形成したケーシング
本体と、ケーシング本体内に挿入され、オイル動圧で押
し上げられてエア抜き穴を閉塞するボール弁と、ケーシ
ング本体の底部に固着され、オイルポンプケースまたは
吐出管内とケーシング本体内を連通ずる連通孔を有する
弁台座とにより構成したので、エンジンが起動されると
、オイルポンプ内のエアがエア抜きバルブからクランク
ケース内ではあってもほぼ大気に等しい空間へ放出され
るため、潤滑油のポンプアップ時間が短縮され、早期に
潤滑油がエンジンの各潤滑部に供給される。

さらに、エンジンの停止後にオイルポンプ内に流入した
エアが、再起動時にエア抜きバルブを介してクランクケ
ース内空間へ放出され、潤滑油中へエアが混入されない
ため、潤滑油系の油圧制御機能部品の油圧が確保され、
動弁系の騒音発生などを抑制することができる。

さらにまた、エア抜きバルブは、その構造が簡単であり
、オイルポンプケースの吐出側またはその近傍に容易に
設置することができるため、容易に潤滑油系の改善を図
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用される内燃機関の潤滑系を示す概
略構成図、第２図は本発明の要部を示す拡大断面図、第
３図はエンジン起動時におけるエア抜きバルブの動作状
態を示す断面図である。 ｔ・・・オイルポンプ、２・・・オイル溜り、３・・・
吸込管、４・・・吐出管、５・・・メインギヤラリ、６
・・・潤滑部、１０・・・エア抜きバルブ、１１・・・
ケーシング本体、Ｉ２・・・ボール弁、１３・・・弁台
座。 特 許 出 願 人 富士重工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. オイルポンプにより汲み上げられた潤滑油を、吐出管よ
   りメインギャラリを経てエンジン各部の潤滑部に圧送す
   る内燃機関の潤滑系において、オイルポンプケースの吐
   出側または上記オイルポンプ近傍の吐出管にエア抜きバ
   ルブを設置し、上記エア抜きバルブを、上部にエア抜き
   穴を形成したケーシング本体と、上記ケーシング本体内
   に挿入され、オイルの吐出動圧で押し上げられて上記エ
   ア抜き穴を閉塞するボール弁と、上記ケーシング本体の
   底部に固着され、上記オイルポンプケースの吐出側また
   は上記オイルポンプ近傍の吐出管内と上記ケーシング本
   体内を連通する連通孔を有する弁台座とにより構成した
   ことを特徴とする内燃機関のオイルポンプ装置。