JPH038417B2 - - Google Patents
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- JPH038417B2 JPH038417B2 JP62119392A JP11939287A JPH038417B2 JP H038417 B2 JPH038417 B2 JP H038417B2 JP 62119392 A JP62119392 A JP 62119392A JP 11939287 A JP11939287 A JP 11939287A JP H038417 B2 JPH038417 B2 JP H038417B2
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- Japan
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- wave ring
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- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
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Landscapes
- Pulleys (AREA)
- Friction Gearing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、食品機械、真空環境などの潤滑を行
うことが困難な技術分野において、無潤滑で大減
速比を得ることが可能な波動リング式減速装置に
関するものである。
うことが困難な技術分野において、無潤滑で大減
速比を得ることが可能な波動リング式減速装置に
関するものである。
[従来の技術]
従来から、ハーモニツクドライブの商品名で市
販されている大減速比の減速装置がある。この減
速装置は、互いにかみあう内歯と外歯の歯車を備
え、その一方を変形しない剛体からなる剛歯車、
他方を変形により波状の運動が可能な波動歯車と
して、両歯車を波動歯車の変形により複数箇所に
おいてかみあわせ、しかも隣接するかみあい部間
の剛歯車と波動歯車の歯数に差を設け、偏心ロー
ラ等の波動発生装置によりその波動歯車に波動運
動を発生させると共に剛歯車と波動歯車のかみあ
い位置を移動させ、その移動に伴つて剛歯車と波
動歯車を相対的に回転させるようにしたものであ
る。
販されている大減速比の減速装置がある。この減
速装置は、互いにかみあう内歯と外歯の歯車を備
え、その一方を変形しない剛体からなる剛歯車、
他方を変形により波状の運動が可能な波動歯車と
して、両歯車を波動歯車の変形により複数箇所に
おいてかみあわせ、しかも隣接するかみあい部間
の剛歯車と波動歯車の歯数に差を設け、偏心ロー
ラ等の波動発生装置によりその波動歯車に波動運
動を発生させると共に剛歯車と波動歯車のかみあ
い位置を移動させ、その移動に伴つて剛歯車と波
動歯車を相対的に回転させるようにしたものであ
る。
しかしながら、このような構成の波動歯車形減
速装置では、内歯歯車と外歯歯車のかみあいによ
る動力の伝達が行われるため、それらの歯面のか
みあいにすべりが存在し、無潤滑では使用でき
ず、例えば食品機械や真空環境などでの使用に困
難性があつた。
速装置では、内歯歯車と外歯歯車のかみあいによ
る動力の伝達が行われるため、それらの歯面のか
みあいにすべりが存在し、無潤滑では使用でき
ず、例えば食品機械や真空環境などでの使用に困
難性があつた。
また、内歯歯車と外歯歯車のかみあいは、モジ
ユールを小さく歯数を多くという要求で設計され
るが、減速比を大きく選ぶにはモジユールを無限
に小さくする必要があり、それには一定の限度が
あるため、必然的に減速比にも限界がある。
ユールを小さく歯数を多くという要求で設計され
るが、減速比を大きく選ぶにはモジユールを無限
に小さくする必要があり、それには一定の限度が
あるため、必然的に減速比にも限界がある。
[発明が解決しようとする課題]
本発明の技術的課題は、上述した歯車相互のか
みあいを無くし、それによつて無潤滑での使用を
可能にすると共に、減速比を容易に大きくするこ
とを可能にした減速装置を得ることにある。
みあいを無くし、それによつて無潤滑での使用を
可能にすると共に、減速比を容易に大きくするこ
とを可能にした減速装置を得ることにある。
即ち、一般に、互いに接触して回転する回転部
材においては、表面の粗さをできるだけ小さくす
ると同時に表面を硬くして、回転部材の耐久性を
高め、耐摩耗性を向上させているが、本発明者ら
は、一方の回転部材の表面に微小凹部を設け、そ
の表面に弾性材料からなる他方の回転部材を圧接
した場合に、その弾性材料の微小凹部に対向する
部分が局部的に弾性変形して、微小凹部内に突出
する突子が形成され、更にその微小凹部への該突
子の押込みにより上記凹部が弾性変形し、そして
この現象を積極的に利用することにより、両者の
接触摩擦力を飛躍的に増大させ得ることを確かめ
た。
材においては、表面の粗さをできるだけ小さくす
ると同時に表面を硬くして、回転部材の耐久性を
高め、耐摩耗性を向上させているが、本発明者ら
は、一方の回転部材の表面に微小凹部を設け、そ
の表面に弾性材料からなる他方の回転部材を圧接
した場合に、その弾性材料の微小凹部に対向する
部分が局部的に弾性変形して、微小凹部内に突出
する突子が形成され、更にその微小凹部への該突
子の押込みにより上記凹部が弾性変形し、そして
この現象を積極的に利用することにより、両者の
接触摩擦力を飛躍的に増大させ得ることを確かめ
た。
これをさらに具体的に説明すると、本発明者ら
は、一対の円筒回転体の一つにマイクロビツカー
ス圧子による深さ約0.006mm、巾約0.07mmの穴を
開けた後、他方の回転体をそれに圧接して回転さ
せた結果、その回転体における上記穴に対応する
位置に、第5図に示すような高さ0.006mm程度、
巾0.11mm程度の突起が形成され、また実験後の上
記穴の形状を計測した結果、第6図に示すような
形状になつていることが確かめられた。
は、一対の円筒回転体の一つにマイクロビツカー
ス圧子による深さ約0.006mm、巾約0.07mmの穴を
開けた後、他方の回転体をそれに圧接して回転さ
せた結果、その回転体における上記穴に対応する
位置に、第5図に示すような高さ0.006mm程度、
巾0.11mm程度の突起が形成され、また実験後の上
記穴の形状を計測した結果、第6図に示すような
形状になつていることが確かめられた。
両図を比較すると、隆起してきた突起の巾が穴
の巾よりも非常に大きく、この違いは相手面に隆
起を誘う時の溝の弾性変形によることが、計測を
精密に行うことにより判明した。
の巾よりも非常に大きく、この違いは相手面に隆
起を誘う時の溝の弾性変形によることが、計測を
精密に行うことにより判明した。
本発明は、かかる知見に基づき、従来の減速装
置における歯車相互のかみあいに代えて、このよ
うな接触面下の塑性流動現象を利用した回転伝達
手段を用い、それによつて前述の無潤滑、大減速
比の実現を可能にするものである。
置における歯車相互のかみあいに代えて、このよ
うな接触面下の塑性流動現象を利用した回転伝達
手段を用い、それによつて前述の無潤滑、大減速
比の実現を可能にするものである。
[課題を解決するための手段]
上記課題を解決するための本発明の波動リング
式減速装置は、回転自在に支持されたレースの内
面に多数の微小凹部を設け、上記レース内に、そ
のレースの内周長よりも若干短い無端帯状の弾性
材料からなる波動リングを配設し、この波動リン
グ内に、それをレース内面に圧接しながら回転に
よりその圧接位置をレース内周面に沿つて移動さ
せる波動発生装置を設け、上記波動発生装置によ
るレース内面への波動リングの圧接は、波動リン
グにおけるレース内面の微小凹部に対向する部分
が局部的に弾性変形して、レース内面の微小凹部
に圧入する突子が形成される程度の圧接力を与え
るものとし、上記波動発生装置に回転を与える回
転軸を入力軸とし、上記レースに出力軸を連結し
たことを特徴とするものである。
式減速装置は、回転自在に支持されたレースの内
面に多数の微小凹部を設け、上記レース内に、そ
のレースの内周長よりも若干短い無端帯状の弾性
材料からなる波動リングを配設し、この波動リン
グ内に、それをレース内面に圧接しながら回転に
よりその圧接位置をレース内周面に沿つて移動さ
せる波動発生装置を設け、上記波動発生装置によ
るレース内面への波動リングの圧接は、波動リン
グにおけるレース内面の微小凹部に対向する部分
が局部的に弾性変形して、レース内面の微小凹部
に圧入する突子が形成される程度の圧接力を与え
るものとし、上記波動発生装置に回転を与える回
転軸を入力軸とし、上記レースに出力軸を連結し
たことを特徴とするものである。
[作用]
入力軸の回転により波動発生装置を回転させる
と、それによつて波動リングが部分的にレース内
面に圧接せしめられ、その際、波動リングの一部
が弾性変形によつてレース内面に設けられた多数
の微小凹部内にそれを押し広げる程度に圧入さ
れ、レースと波動リングとが大きな摩擦力により
結合される。そして、波動リング自体が回転しな
いように固定しておくと、波動発生装置の回転に
伴つて波動リングとレースの圧接位置が移動し、
波動リングの全長がレースの内周長よりも若干短
いことから、レースに連結した出力軸から逆回転
の減速出力が取り出される。
と、それによつて波動リングが部分的にレース内
面に圧接せしめられ、その際、波動リングの一部
が弾性変形によつてレース内面に設けられた多数
の微小凹部内にそれを押し広げる程度に圧入さ
れ、レースと波動リングとが大きな摩擦力により
結合される。そして、波動リング自体が回転しな
いように固定しておくと、波動発生装置の回転に
伴つて波動リングとレースの圧接位置が移動し、
波動リングの全長がレースの内周長よりも若干短
いことから、レースに連結した出力軸から逆回転
の減速出力が取り出される。
このように、接触面下における材料の流動現象
を利用した回転伝達手段を用いると、無潤滑で大
減速比を実現することが可能になる。
を利用した回転伝達手段を用いると、無潤滑で大
減速比を実現することが可能になる。
[実施例]
第1図ないし第4図は、本発明に係る波動リン
グ式減速装置の実施例を示している。
グ式減速装置の実施例を示している。
それらの図面に示した波動リング式減速装置
は、第1図及び第2図からわかるように、ハウジ
ング1内に、出力軸3に連結されたレース4をベ
アリング2によつて回転自在に支持させ、このレ
ース4内に、軸方向端部をハウジング1と固定状
態におくことにより回転しないように支持させた
弾性材料からなる波動リング5を介して、一対の
偏心ローラ7,7を備えた波動発生装置6を配設
している。
は、第1図及び第2図からわかるように、ハウジ
ング1内に、出力軸3に連結されたレース4をベ
アリング2によつて回転自在に支持させ、このレ
ース4内に、軸方向端部をハウジング1と固定状
態におくことにより回転しないように支持させた
弾性材料からなる波動リング5を介して、一対の
偏心ローラ7,7を備えた波動発生装置6を配設
している。
上記レース4は、第3図及び第4図に示すよう
に、その内面に多数の微小凹部8,8,……が設
けられ、望ましくは、同図に示すように、その内
面を波動リング5と同様な弾性材料等の薄層9に
よつて被覆し、この薄層9の表面に上記凹部8が
形成される。この場合に、レース4の内面の微小
凹部8,8,……は、ドリル等でレース4に小孔
10,10,……を加工し、その上に厚さ1mm程
度の弾性材料の薄層9を乗せて、その薄層9をレ
ース4の小孔10,10,……へ押し込めばよ
い。また、レース内面の凹部8が密度高く施され
ていることと、凹部8の深さを5〜6μm程度に
することが推奨される。
に、その内面に多数の微小凹部8,8,……が設
けられ、望ましくは、同図に示すように、その内
面を波動リング5と同様な弾性材料等の薄層9に
よつて被覆し、この薄層9の表面に上記凹部8が
形成される。この場合に、レース4の内面の微小
凹部8,8,……は、ドリル等でレース4に小孔
10,10,……を加工し、その上に厚さ1mm程
度の弾性材料の薄層9を乗せて、その薄層9をレ
ース4の小孔10,10,……へ押し込めばよ
い。また、レース内面の凹部8が密度高く施され
ていることと、凹部8の深さを5〜6μm程度に
することが推奨される。
レースの内周長よりも若干短い無端帯状の波動
リング5は、平坦な表面を有するもので、その材
料としては、比較的耐熱性が高く、耐摩耗性があ
り、且つ弾性限度内においてひずみの大きい弾性
材料、例えば、エンジニヤリング・プラスチツク
スなどが適しているが、特に、この弾性材料とし
ては、波動リング表面に後述の隆起が生じても、
通過後には完全に平坦化し、弾性回復が確実に行
われるものがよく、Uポリマーと呼ばれている混
合フタル酸とビフエノールAよりなるポリアリレ
ートが推奨される。
リング5は、平坦な表面を有するもので、その材
料としては、比較的耐熱性が高く、耐摩耗性があ
り、且つ弾性限度内においてひずみの大きい弾性
材料、例えば、エンジニヤリング・プラスチツク
スなどが適しているが、特に、この弾性材料とし
ては、波動リング表面に後述の隆起が生じても、
通過後には完全に平坦化し、弾性回復が確実に行
われるものがよく、Uポリマーと呼ばれている混
合フタル酸とビフエノールAよりなるポリアリレ
ートが推奨される。
波動リング5内に配設する波動発生装置6は、
入力軸12に複数の偏心ローラ7,7をベアリン
グ13,13で回転自在に支持させることにより
構成され、波動リング5の内面に上記偏心ローラ
7,7を圧接することにより、その波動リング5
を局部的に弾性変形させ、レース4の内面の微小
凹部8に圧入する突子14を形成させるもので、
この波動発生装置6に取付けた入力軸12の回転
により、上記圧接位置をレース4の内周面に沿つ
て移動させるようにしている。この偏心ローラ
7,7の周面も、上記レース4と同様な弾性材料
の薄層15で被覆しておくことが望ましい。
入力軸12に複数の偏心ローラ7,7をベアリン
グ13,13で回転自在に支持させることにより
構成され、波動リング5の内面に上記偏心ローラ
7,7を圧接することにより、その波動リング5
を局部的に弾性変形させ、レース4の内面の微小
凹部8に圧入する突子14を形成させるもので、
この波動発生装置6に取付けた入力軸12の回転
により、上記圧接位置をレース4の内周面に沿つ
て移動させるようにしている。この偏心ローラ
7,7の周面も、上記レース4と同様な弾性材料
の薄層15で被覆しておくことが望ましい。
上記構成を有する波動リング式減速装置におい
ては、入力軸12の回転により波動発生装置の偏
心ローラ7,7を公転させると、固定状態にある
波動リング5の内面をローラ7,7が転動するこ
とによつて波動リング5が部分的にレース4の内
面に圧接せしめられ、ローラ7,7の公転に伴つ
て波動リング5とレース4の圧接位置がレース4
の内面に沿つて移動する。
ては、入力軸12の回転により波動発生装置の偏
心ローラ7,7を公転させると、固定状態にある
波動リング5の内面をローラ7,7が転動するこ
とによつて波動リング5が部分的にレース4の内
面に圧接せしめられ、ローラ7,7の公転に伴つ
て波動リング5とレース4の圧接位置がレース4
の内面に沿つて移動する。
その際、レース4の内面には多数の微小凹部
8,8,……を形成しているので、波動リング5
がローラ7との間に挟まれた時に、波動リング5
におけるレース面との接触面側が部分的に弾性変
形し、微小隆起によりレース面の凹部8を埋める
突子14が形成される。この突子14は、上記凹
部8を単に埋めるだけでなく、その凹部8を押し
広げる程度に隆起し、そのため、突子14は凹部
8内に強く圧入され、レース4と波動リング5と
が大きな摩擦力により結合される。
8,8,……を形成しているので、波動リング5
がローラ7との間に挟まれた時に、波動リング5
におけるレース面との接触面側が部分的に弾性変
形し、微小隆起によりレース面の凹部8を埋める
突子14が形成される。この突子14は、上記凹
部8を単に埋めるだけでなく、その凹部8を押し
広げる程度に隆起し、そのため、突子14は凹部
8内に強く圧入され、レース4と波動リング5と
が大きな摩擦力により結合される。
即ち、上記波動リング5とレース4との圧接に
より、レース4の内面の凹部8が隆起を誘導する
状態で凹凸のかみあいが生じ、この瞬時の凹凸の
かみあいは、チエーンと歯車のかみあいに類似し
た効果をもたらす点に大きな特徴がある。
より、レース4の内面の凹部8が隆起を誘導する
状態で凹凸のかみあいが生じ、この瞬時の凹凸の
かみあいは、チエーンと歯車のかみあいに類似し
た効果をもたらす点に大きな特徴がある。
そして、波動発生装置6の回転に伴つて波動リ
ング5とレース4の圧接位置が移動するが、波動
リング5が固定状態に保持され、しかもその全長
がレース4の内周長よりも若干短いことから、レ
ース4に連結した出力軸3から、上記波動リング
5の外周長さとレース4の内周長との差に応じた
減速比で、逆回転の減速出力が取り出される。
ング5とレース4の圧接位置が移動するが、波動
リング5が固定状態に保持され、しかもその全長
がレース4の内周長よりも若干短いことから、レ
ース4に連結した出力軸3から、上記波動リング
5の外周長さとレース4の内周長との差に応じた
減速比で、逆回転の減速出力が取り出される。
上述した波動リング式減速装置においては、レ
ース4内面と波動リング5が同一材質、あるいは
負荷時の弾性変形量が同程度になるように揃えて
おくことが望まれる。その理由は、レース内面に
波動リング5が圧接される際に、その内面の凹部
8が周方向に収縮し、かつ深みを増す変形を生じ
る一方、その変形途上で相手の波動リング表面の
隆起を誘い、それを捕獲する必要があるためであ
る。前述したUポリマーは、このような点で適し
たものである。
ース4内面と波動リング5が同一材質、あるいは
負荷時の弾性変形量が同程度になるように揃えて
おくことが望まれる。その理由は、レース内面に
波動リング5が圧接される際に、その内面の凹部
8が周方向に収縮し、かつ深みを増す変形を生じ
る一方、その変形途上で相手の波動リング表面の
隆起を誘い、それを捕獲する必要があるためであ
る。前述したUポリマーは、このような点で適し
たものである。
[発明の効果]
以上に詳述した本発明の波動リング式減速装置
によれば、従来の歯車を用いた減速装置と異な
り、レースと波動リングが接触状態で凹凸のかみ
あいが生じ、その後は突出部分が平坦化するとい
う微小隆起の繰返しによつて動力の伝達が行わ
れ、そのため無潤滑でよく、潤滑を好まない食品
機械や真空中での利用に有効である。
によれば、従来の歯車を用いた減速装置と異な
り、レースと波動リングが接触状態で凹凸のかみ
あいが生じ、その後は突出部分が平坦化するとい
う微小隆起の繰返しによつて動力の伝達が行わ
れ、そのため無潤滑でよく、潤滑を好まない食品
機械や真空中での利用に有効である。
しかも、一般的な動力伝達のための摩擦接触で
は、接触面間の滑りをなくするために両面間にそ
れらを圧接するための高い荷重をかけることにな
り、その場合にそれらの接触面が粗面であれば、
両面のわずかな滑りによつても著しく摩耗が進行
することになるが、本発明においては、上述した
レースと波動リングにおける凹凸をかみ合わせ、
かみ合いの後は突出部分が平坦化するという微小
隆起の繰返しによつて動力の伝達が行われ、その
ため、レースと波動リングとの間に特に大きな荷
重をかける必要がなく、摩耗も極端に低下させる
ことができる。
は、接触面間の滑りをなくするために両面間にそ
れらを圧接するための高い荷重をかけることにな
り、その場合にそれらの接触面が粗面であれば、
両面のわずかな滑りによつても著しく摩耗が進行
することになるが、本発明においては、上述した
レースと波動リングにおける凹凸をかみ合わせ、
かみ合いの後は突出部分が平坦化するという微小
隆起の繰返しによつて動力の伝達が行われ、その
ため、レースと波動リングとの間に特に大きな荷
重をかける必要がなく、摩耗も極端に低下させる
ことができる。
また、レースの内周長と波動リングの外周長さ
の比によつて減速比が決まるので、歯車を用いる
場合に比して減速比を容易に大きく設定すること
ができる。
の比によつて減速比が決まるので、歯車を用いる
場合に比して減速比を容易に大きく設定すること
ができる。
第1図は本発明の実施例の構成を示す正面断面
図、第2図は同側断面図、第3図は同実施例の要
部を破断して示す斜視図、第4図は同要部断面
図、第5図及び第6図は本発明についての基礎的
な実験の結果を示す線図である。 3……出力軸、4……レース、5……波動リン
グ、6……波動発生装置、8……微小凹部、12
……入力軸。
図、第2図は同側断面図、第3図は同実施例の要
部を破断して示す斜視図、第4図は同要部断面
図、第5図及び第6図は本発明についての基礎的
な実験の結果を示す線図である。 3……出力軸、4……レース、5……波動リン
グ、6……波動発生装置、8……微小凹部、12
……入力軸。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 回転自在に支持されたレースの内面に多数の
微小凹部を設け、上記レース内に、そのレースの
内周長よりも若干短い無端帯状の弾性材料からな
る波動リングを配設し、この波動リング内に、そ
れをレース内面に圧接しながら回転によりその圧
接位置をレース内周面に沿つて移動させる波動発
生装置を設け、 上記波動発生装置によるレース内面への波動リ
ングの圧接は、波動リングにおけるレース内面の
微小凹部に対向する部分が局部的に弾性変形し
て、レース内面の微小凹部に圧入する突子が形成
される程度の圧接力を与えるものとし、 上記波動発生装置に回転を与える回転軸を入力
軸とし、上記レースに出力軸を連結した、 ことを特徴とする波動リング式減速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62119392A JPS63285357A (ja) | 1987-05-15 | 1987-05-15 | 波動リング式減速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62119392A JPS63285357A (ja) | 1987-05-15 | 1987-05-15 | 波動リング式減速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63285357A JPS63285357A (ja) | 1988-11-22 |
JPH038417B2 true JPH038417B2 (ja) | 1991-02-06 |
Family
ID=14760365
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62119392A Granted JPS63285357A (ja) | 1987-05-15 | 1987-05-15 | 波動リング式減速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63285357A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2575597Y2 (ja) * | 1992-07-31 | 1998-07-02 | 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ | 摩擦伝動式波動変速装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5929870A (ja) * | 1982-08-07 | 1984-02-17 | Daido Kogyo Co Ltd | 無段変速機用v型プ−リ− |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5830827A (ja) * | 1981-08-19 | 1983-02-23 | Toyota Auto Body Co Ltd | スライドドア開閉装置 |
JPS6137378U (ja) * | 1984-08-09 | 1986-03-08 | 株式会社大井製作所 | 車両用スライドドアの自動開閉装置 |
-
1987
- 1987-05-15 JP JP62119392A patent/JPS63285357A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5929870A (ja) * | 1982-08-07 | 1984-02-17 | Daido Kogyo Co Ltd | 無段変速機用v型プ−リ− |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63285357A (ja) | 1988-11-22 |
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