JPH0381131B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、光伝送路の光路を切替える光路切切
替装置に関する。

［従来の技術］ 光フアイバを用いた光通信システムでは、交換
機としてや予備回線への切替に光路切替装置が用
いられる。

第６図ａ，ｂに従来の光路切替装置の斜視図を
示す。

図に示すように固設の１対の電磁石による駆動
装置３０ａ，３０ｂ間には一対の板ばね３１ａ，
３１ｂに支持された保持台３２がこの駆動装置３
０ａ，３０ｂの励磁により第６図ａに示すＡ，Ｂ
いずれかの方向に吸引されて移動することができ
る。したがつて保持台３２上にプリズム等反射体
３３載置し、駆動装置３０ａ，３０ｂいずれかの
駆動により保持台３２を移動させ反射体３３を光
路上に突出させればこの光路を切替えることがで
きる。

［発明が解決しようとする問題点］ かかる従来の光路切替装置は、同一位置再現性
が良い優れたものであるが、幅ｌを大きく必要と
しており、例えばマトリツクス状に多数個配置し
た第７図の動作説明図に示す状態の場合、スペー
スを広くとり、実装密度を高めることがむずかし
い問題点があつた。このため光は空間中を長い距
離にわたつて伝搬しなければならず光損失が大き
くなるとともに正確な光伝送を行うことができな
い問題点があつた。

更に反射体が光路に対して上下方向に移動する
タイプの光路切替装置もあるが、同一位置再現性
に問題がありこの改善が望まれていた。

そこで本発明は反射体が正確に位置決めされか
つ、実装密度が大きく小型化できる低損失の光路
切替装置を提供することを目的としている。

［問題点を解決するための手段］ このため、本発明の光路切替装置は、伝播され
る複数の光を所定の平面内に入射させる第１のポ
ート群１１_-1，１１_-2と； 該入射光を出射する第２のポート群１２_-1，１
２_-2と； 前記所定の平面内において前記第１のポート群
からの入射光に対して直角方向より複数の光を入
射させる第３のポート群１１_-3，１１_-4と； 該入射光を出射する第４のポート群１２_-3，１
２_-4と； 前記第１及び第３のポート群からの入射光を直
角方向に反射して、前記第２及び第４のポート群
から出射させる垂直移動自在な複数個の反射体１
０と； 該反射体１０を光路上に進退移動させる駆動装
置とを具備する光路切替装置であつて； 前記駆動装置は、前記複数個の反射体１０が上
端部２ａに設けられ、軸受け５を介してケース４
を貫通しつつ軸方向に移動自在な複数個の駆動棒
２と； 前記複数個の駆動棒２各々の下端部２ｂに同軸
に設けられ、かつ一部に切欠部３ａ及び傾斜部３
ｂが形成されたフランジ３と； 駆動棒２の下端部２ｂに連結され、駆動棒２を
上下に移動する駆動手段６と； ケース下面４ｂに固設され、前記複数個のフラ
ンジ３の切欠部３ａに各々嵌合して駆動棒２の回
転方向の移動を規制する一端部７ａを有するガイ
ド板７と； 該ガイド板７及び前記フランジの切欠部３ａよ
り少なくとも大径に形成され、かつ、ガイド板７
の一端部７ａとケース下面４ｂとの間に各々設け
られた球状の位置決め部材８と； を具備し、駆動棒２の上方向への移動による反射
体１０の光路上への進出時に切欠部３ａが位置決
め部材８に当接することにより、駆動棒２を軸受
け５に対して所定の偏心力を負荷することにより
上端部２ａの反射体１０の位置決めがなされるこ
とを特徴とする。

［作用］ 複数個の第１、第３のポート群１１_-1〜１１_-4
の光は、反射体１０_-1〜１０_-4の光路上への垂直
移動により第２、第４のポート群１２_-1〜１２_-4
のいずれかに選択されて出力される。

反射体は駆動装置を構成する駆動棒２上端２ａ
に取りつけられており、駆動棒は、駆動棒他端部
である下端２ｂのフランジ３の切欠部３ａが基部
下面４ｂに設けられたガイド板７の端部７ａに入
り込んでいて駆動棒２の回転方向の移動が規制さ
れた状態のまま駆動棒下端２ｂに連結された駆動
手段６により、このガイド板７に沿つて軸方向上
方に移動する。

そして駆動棒２が上方位置で停止する直前にフ
ランジ３の切欠部３ａにはこの切欠部３ａの切込
み幅ｌより少なくとも大径な位置決め部材として
のボール８が当接する。したがつて駆動棒２が上
方位置で停止するとき、ボール８はフランジ３の
切欠部８ａを押圧して角度出しがなされ、かつこ
の切欠部３ａの傾斜面３ｂにより駆動棒２は、こ
のフランジ３の切欠部３ａの上縁部３ｃ，３ｄの
２箇所と、この切欠部３ａ及び駆動棒２を挟んで
反対側の軸受け５の下端部５ｂに位置する点２ｃ
の計３箇所で支持することができ、駆動棒２はそ
の一端部である上端部２ａが、基部上面４ａから
同一箇所に突出することができ、駆動棒上端部２
ａ上の反射体１０が、正確に位置決めされるもの
である。

また前記ガイド板７は複数の駆動棒２のフラン
ジ３の中心位置１箇所に設けられておりスペース
をとらず装置全体が小型化できる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は光路切替装置１の斜視図を示し、第２
図は第１図の−線断面図、第３図ａは第１図
の上面図、第３図ｂは第２図の−線断面図で
ある。

図において内部が切削され角柱状に形成された
ケース４上部四方にはレセプタクルが取りつけら
れており、このレセプタクルは第１のポート群１
１_-1，１１_-2、及びこれと直角方向の第３のポー
ト群１１_-3，１１_-4が各々第２のポート群１２
_-1，１２_-2、第４のポート群１２_-3，１２_-4に互
いに向き合つて配置されている。これら第１〜第
の４ポート群１１，１２の内方には集束レンズ１
３が各々配置されている。したがつて第１、第３
のポート群１１_-1〜１１_-4の光は、第２、第４の
ポート群１２_-1〜１２_-4に向けてマトリツクス状
の光路となつており４入力４出力のマトリツクス
スイツチを形成している。そしてこれら光路の交
差点４箇所には、各々光路に対して所定の角度を
なす反射鏡あるいはプリズム等により構成された
反射体１０が下方から垂直に移動自在に設けられ
ている。この反射体１０は、第２図に示すように
駆動装置を構成する駆動棒２上に設置されたもの
であり、駆動棒２、反射体１０は４個設けられ
る。

またケース４上部は光学系取付及び保守等のた
めに開口されかつ、カバー４ｄにより覆われてい
る。

この長棒状の駆動棒２の下端部２ｂには、円盤
状のフランジ３が設けられて、このフランジ３の
円周の一部にはフランジ３の中心方向の２に向つ
て溝状の切欠部３ａが形成されている。また、こ
れら４つのフランジ３は、切欠部３ａ同士が互い
の中心を向き合つて配置されている。そしてこの
フランジ３上面には切欠部３ａを中央として外周
方向に一定角度を有する傾斜面３ｂが形成されて
いる。このフランジ３と同心一体な駆動棒２は、
位置決め機構１のケース４に埋設された軸受け５
に下方より嵌挿され、そして駆動棒２下端部２ｂ
に連結される電磁コイルからなる駆動手段６の作
動片６ａによりケース４の上下方向に移動自在、
かつフランジ３により上方への移動が制限されて
いる。またフランジ３下面部には復帰ばね６ｃが
常時フランジを上方に付勢する如く設けられてい
る。

ケース下面４ｂには、フランジ３より大径な円
溝４ｃが形成され、この４つの円溝４ｃの略中心
位置にはガイド板７が固定されている。

このガイド板７は、第３図ｂに示す如く互いに
向き合う４つの切欠部３ａに各々嵌合する平面略
十字型形状とされており、この嵌合する一端部７
ａは常に切欠部３ａの移動量以上の幅を有してい
る。またこのガイド板７の一端部７ａ上部位置及
びケース４の円溝４ｃにさらに設けられた係止孔
４ｄとの間には位置決め部材としてのボール８が
固定されている。このボール８は、前記フランジ
３の切欠部３ａ及びガイド板７の一端部７ａより
少なくとも大径とされている。

次に上述の構成による光路切替装置の動作を第
４図ａ，ｂの動作図に基づき説明する。

第４図ａの状態のとき駆動棒２は、下方位置に
て停止している。またこのとき、フランジ３の切
欠部３ａはガイド板７の一端部７ａの下端にて位
置している。

第４図ｂの状態に示すように駆動手段６の作動
片６ａが復帰ばね６ｃの抵力に逆つて上方に移動
しようとするとき駆動棒２は、下端部２ｂのフラ
ンジ３の切欠部３ａがケース下面４ｂに設けられ
たガイド板の一端部７ａに入り込んでいて駆動棒
２の回転方向の移動が規制されつつ軸方向上方に
移動する。

駆動棒２が上方位置で停止する寸前には、すで
にフランジ３の切欠部３ａがボール８に当接して
いる。この状態を第５図の部分拡大斜視図に示す
が、フランジ３の切欠部３ａの切込み幅ｌに対し
て少なくとも大径なボール８は切欠部３ａの２箇
所の上縁部３ｃ，３ｄが各々点で当接していてこ
のボール８によりフランジ３及び駆動棒２は常に
同一角度で位置決めでき駆動棒２の回転方向の角
度出しが自動的になされる。

そして、駆動棒２が上方位置で停止するときボ
ール８は、フランジ３の切欠部３ａを押圧し、か
つこの切欠部３ａが傾斜していることから切欠部
３ａはその上縁部３ｃ，３ｄの２箇所を点で図示
の如く矢印Ａ方向に押圧し、更にこのフランジ３
と同心一体な駆動棒２は、その下端部２ｂ付近に
おいて駆動棒２を挟んで切欠部３ａと反対側の軸
受け５の下端部５ｂに位置する点２ｃ部分を矢印
Ｂ方向に押圧する。

このように駆動棒２が上方位置に移動すればこ
の駆動棒２は、前記矢印Ａ方向２箇所の支持、及
び矢印Ｂ方向の合計三点支持がなされることから
常に一定方向の押圧力が加えられることになり、
駆動棒２の上端部２ａは同一箇所に同一角度で突
出することになる。

しかるに、駆動棒２上端部の反射体１０は、駆
動棒２の移動毎に所定距離上方位置に精密良く位
置決めできる。

したがつて、第１、第３のポート群１１_-1〜１
１_-4からの光束は、この反射体１０の移動により
第２あるいは第４のポート群１２_-1〜１２_-4に切
り替えて出力される。例えば第１のポート群１１
_-1と１１_-2から第４のポート群１２_-1と１２_-2へ
の光路の接続は、反射体１０_-1及び１０_-3が光路
上に突出すれば接続される。したがつて反射体１
０_-1及び１０_-3が光路上の下方に退避している状
態では第１のポート群１１_-1と１１_-2の光は、第
４のポート群１２_-3，１２_-4に接続されている
（第１図〜第３図に示す状態。） また第３のポート群１１_-3，１１_-4の光につい
ても同様に第２あるいは第４の出力ポート１１_-1
〜１１_-4に選択して出力できる。

尚反射体１０としては実施例のように三角形プ
リズムを１つ用いて直角方向に光を切替える他、
三角プリズムをその長辺同志を接合させて用いる
かあるいは三角プリズムの長辺に反射物質を塗付
すれば同時に第１、第３のポート群１１_-1〜１１
_-4の光を第２、第４のポート群１２_-1〜１２_-4に
選択切替えて出力することができる。

また第１、第３のポート群１１_-1〜１１_-4、第
２、第４のポート群１２_-1〜１２_-4のポート数を
各々にｎ個ずつ増大させてさらに複数のｎ×ｎの
光マトリツクスの切替えを行うことができ、この
場合でも第１、第３のポート群から第２、第４の
ポート群まで光は最短距離のみ伝搬されるために
正確かつ低損失な光路切替装置を得ることができ
る。

［発明の効果］ 以上説明した光路切替装置は、反射体が光路上
に高精度位置決めされて突出でき、かつこの反射
体の移動機構が実装スペースを小型化でき、空間
中を光が最小距離で伝搬でき、したがつて正確で
低光損失の光路切替装置を得ることができる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による光路切替装置の一実施例
を示す斜視図、第２図は第１図の−線断面
図、第３図ａ，ｂは、同装置の上面図及び−
線断面図、第４図ａ，ｂは同装置の動作図、第５
図は同部分拡大図、第６図ａ，ｂは従来の光路切
替装置を示す斜視図、第７図は同光切替装置をマ
トリツクス状に配置した場合の動作説明図であ
る。 ２……駆動棒、３……フランジ、３ａ……切欠
部、３ｃ，３ｄ……上縁部、４……ケース、５…
…軸受け、６……駆動手段、７……ガイド板、８
……位置決め部材、１０……反射体、１１_-1，１
１_-2……第１のポート群、１１_-3，１１_-4……第
３のポート群、１２_-1，１２_-2……第２のポート
群、１２_-3，１２_-4……第４のポート群。なお図
中同一符合は同一又は相当部分を示している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 伝播される複数の光を所定の平面内に入射さ
   せる第１のポート群１１_-1，１１_-2と； 該入射光を出射する第２のポート群１２_-1，１
   ２_-2と； 前記所定の平面内において前記第１のポート群
   からの入射光に対して直角方向より複数の光を入
   射させる第３のポート群１１_-3，１１_-4と； 該入射光を出射する第４のポート群１２_-3，１
   ２_-4と； 前記第１及び第３のポート群からの入射光を直
   角方向に反射して、前記第２及び第４のポート群
   から出射させる垂直移動自在な複数個の反射体１
   ０と； 該反射体１０を光路上に進退移動させる駆動装
   置とを具備する光路切替装置であつて； 前記駆動装置は、前記複数個の反射体１０が上
   端部２ａに設けられ、軸受け５を介してケース４
   を貫通しつつ軸方向に移動自在な複数個の駆動棒
   ２と； 前記複数個の駆動棒２各々の下端部２ｂに同軸
   に設けられ、かつ一部に切欠部３ａ及び傾斜部３
   ｂが形成されたフランジ３と； 駆動棒２の下端部２ｂに連結され、駆動棒２を
   上下に移動する駆動手段６と； ケース下面４ｂに固設され、前記複数個のフラ
   ンジ３の切欠部３ａに各々嵌合して駆動棒２の回
   転方向の移動を規制する一端部７ａを有するガイ
   ド板７と； 該ガイド板７及び前記フランジの切欠部３ａよ
   り少なくとも大径に形成され、かつ、ガイド板７
   の一端部７ａとケース下面４ｂとの間に各々設け
   られた球状の位置決め部材８と； を具備し、駆動棒２の上方向への移動による反射
   体１０の光路上への進出時に切欠部３ａが位置決
   め部材８に当接することにより、駆動棒２を軸受
   け５に対して所定の偏心力を負荷することにより
   上端部２ａの反射体１０の位置決めがなされるこ
   とを特徴とする光路切替装置。