JPH037881A

JPH037881A - 非鉄金属溶解用ルツボ

Info

Publication number: JPH037881A
Application number: JP14255289A
Authority: JP
Inventors: Tomomi Soeda; 知美副田; Tamihei Goto; 後藤　民平
Original assignee: SERATSUKUSU KK; TYK Corp
Current assignee: SERATSUKUSU KK; TYK Corp
Priority date: 1989-06-05
Filing date: 1989-06-05
Publication date: 1991-01-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野コ本発明はアルミニウム、亜鉛、スズ及び鉛等の非鉄金属
（その合金を含む）を溶解するのに使用する非鉄金属溶
解用ルツボに関する。

［従来の技術］アルミニウム、亜鉛、スズ、及び鉛等の非鉄金属を溶解
するためのルツボは合金製造メーカー低圧鋳造所及びダ
イカスト工場等において、溶解炉又は保持炉として広く
使用されている。

従来、非鉄金属溶解用のルツボ（以下、ルツボという）
には、ＪＩＳ　ＦＣＤ５０等の鋳鉄が一般に多く使用さ
れている。しかしながら、−膜内に非鉄金属は鉄と反応
しやすいという性質があるため、非鉄金属溶湯と接触す
る部分ではルツボに著しい溶損が発生する。従って、ル
ツボを頻繁に交換する必要があり、寿命が短い。このた
め、通常、ルツボの表面にセラミックス層を設けてルツ
ボの溶損を抑制するようにしている。例えば、セラミッ
クス粒子である３２５メツシユ以下のアルミナに１重量
％の水ガラスと３０重量％の水又はＰＶＡ　（ポリビニ
ルアルコール）等のバインダを配合してよく混合した泥
漿を、ＪＩＳ　ＦＣＤ５０鋳鉄製のルツボの表面にハケ
塗りでコーティングした後、十分に乾燥させて、厚さが
約３能のセラミックス層を形成する。このようにして得
られたセラミックス被覆ルツボは耐溶損性が優れている
。

また、近年、ルツボの材質自体を非鉄金属溶湯に対して
安定な黒鉛質にしたルツボも多用されている。

［発明が解決しようとする課題］しかしながら、上述した従来の非鉄金属溶解用ルツボは
以下に示す欠点を有する。先ず、セラミックス被覆層を
設けたルツボは、使用の過程でこのセラミックス層が剥
離しやすい。そして、セラミックス層が剥離したときに
は、鋳鉄製ルツボが露出してこのルツボに著しい溶損が
発生するという問題点がある。

また、黒鉛材質からなるルツボは耐溶損性は優れている
ものの、機械的衝撃及び熱的衝撃に対して脆く、更に、
酸化されやすいという難点がある。

このため、ルツボ移動等の作業中にルツボを落下させた
り、又はルツボにクレーンのノブを衝突させたりすると
、ルツボが容易に破損してしまう。

更に、バーナー等でルツボを急加熱すると、ルツボの加
熱面に亀裂が生じて、非鉄金属溶湯がルツボ外に流出し
てしまい、炉内設備に付着してしまうという難点がある
。

更にまた、黒鉛は加熱により空気中の酸素と反応するた
め、ルツボ本体がポーラス状になり、強度が低下して使
用できなくなってしまう。このように、亀裂が発生した
りポーラス状になると鋳造等の作業を中止する必要が生
じ、作業性が悪いという問題点がある。

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
非鉄金属溶湯に対する耐溶損性が優れていると共に、耐
衝撃性にも優れており、作業性を向上できる長寿命の非
鉄金属溶解用ルツボを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段］本発明に係る非鉄金属溶解用ルツボは、少なくとも溶湯
と接触する部分がチタン又はチタン合金とセラミックス
粒子と不可避的不純物とからなる複合材料により形成さ
れており、前記セラミックス粒子の体積含有率がＯ０！
乃至５０％であることを特徴とする。

［作用］本発明においては、少なくとも溶湯と接触する部分がチ
タン又はチタン合金と所定のセラミックス粒子との複合
材料により形成されている。この複合材料は、非鉄金属
の溶湯に対して優れた耐溶損性を有すると共に耐衝撃性
にも優れたチタン又はチタン合金に、高強度且つ高硬度
のセラミックス粒子を添加したものであり、耐溶損性、
耐衝撃性及び耐摩耗性を兼備している。従って、この複
合材料で溶湯接触部を形成することにより、長寿命であ
り、作業性が優れた非鉄金属溶解用ルツボが得られる。

次に、この複合材料を構成するセラミックス成分の体積
含有率及び平均粒径の限定理由について説明する。

複合材料中のセラミックス粒子の体積含有率が０．１％
未満の場合は、複合材料の硬度及び耐摩耗性は極めて低
いものとなる。一方、セラミックス粒子の体積含有率が
５０％を超えると、複合材料が脆性化するため、耐衝撃
性が劣化し、割れやすくなる。このため、複合材料中の
セラミックス粒子の体積含有率は０．１乃至５０％にす
る。

また、複合材料中のセラミックス粒子の平均粒径が０．
旧μｍ未溝の場合は、マトリックスであるチタン又はチ
タン合金中にセラミックス粒子を均一に分散させること
が困難になり、安定した特性の複合材料を得にくくなる
。一方、セラミックス粒子の平均粒径が５００μｍを超
えると、セラミックス粒子間の間隔が大きくなるため、
複合材料の硬度が低下しやすい。そうすると、複合材料
の耐摩耗性も低下する。このため、複合材料中のセラミ
ックス粒子の平均粒径は０．Ｏｌ乃至５００μｍにする
ことが好ましい。

なお、本発明においては、その使用対象となる非鉄金属
は純Ａｉ’及び純Ｃｕ等の純金属の外に、これらの金属
の合金も含むことは勿論である。

［実施例］次に、本発明の実施例についてその比較例と比較して説
明する。

先ず、平均粒径が４０μｍであり、２重量％のＣｏを含
有するチタン合金粉末と、平均粒径が２０μｍの炭化タ
ングステン（ＷＣ）粉末とを下記第１表に示す割合で配
合し、これを均一に混合して原料とした。

第１表実施例１乃至４及び比較例１乃至３とした。

次に、平均粒径が１８μｍであり、純度が９９．７重量
％以上のチタン粉末と下記第２表に示す平均粒径のＹ２
Ｏ３粉末とを体積比でｓｏ　：　２０　（セラミックス
の体積合同率２０％）で混合して原料とした。

第２表この原料をゴム型に装入し、その中心に芯金を配置して
、加圧力が２トン／ｃＪの条件で冷間静水圧プレス（Ｃ
Ｉ　Ｐ）加工を行った。これにより、ルツボ状の圧粉体
を得た。そして、この圧粉体を真空度が１０−５Ｔｏｒ
ｒ、温度カ月２８０℃の真空炉中で焼結させることによ
り、第１表に示す組成の複合材料からなるルツボを製作
した。この各ルツボをこの原料を厚さがＩＩａｍのＪＩ
Ｓ　５Ｓ４１鋼板で作られたモールドに封入し、加圧力
が１トン／　ｃＪ　、温度が１２５０℃の条件で、熱間
静水圧プレス（ＨＩ　Ｐ）加工を行って焼結させた。次
いで、この焼結体及び鋼製モールドの全体を濃塩酸溶液
に浸漬して、鋼製モールドを溶解させ、複合材料からな
るルツボを製作した。この各ルツボを実施例５乃至９及
び比較例４とした。

次に、鋳鉄（ＦＣＤ　５０）製ルツボの表面に、３２５
メツシユ以下のアルミナ粒子（６９重量％）と、１重量
％の水ガラスと、３０重量％の水とを混合した泥漿をハ
ケ塗りでコーティングした後、十分に乾燥させて厚さが
約３１−のセラミックス層を形成した。このセラミック
ス層被覆鋳鉄製ルツボを従来例１とした。また、黒鉛製
ルツボを従来例２とした。

上述した実施例、比較例及び従来例の各ルツボに対し、
下記に示す試験を行ってその性能を調べた。

■硬度試験実施例、比較例及び従来例の各ルツボのマイクロビッカ
ース硬度を測定した。

■引張試験引張試験機により伸びを測定した。

■実用試験実施例、比較例及び従来例の各ルツボの側面に直接ガス
バーナーの炎をあてて加熱し、ルツボ内にて、アルミニ
ウム合金（ＡＤＣ１２）を溶解させて、ｔｏｏｏ時間後
のルツボの溶損状況を調べた。

これらの試験結果をまとめて下記第３表に示す。

但し、溶損状況はルツボの表面における最大溶損量が０
　、１　ｍｓ以下の場合を◎、０．１ｍｍを超え０．３
ｍｍ以下の場合を０１０　、３　ｍｍを超える場合をΔ
で示した。

第３表この第３表から明らかなように、実施例１乃至９はいず
れも溶損量が０　、１　ｌ１１ｍ以下であり、割れも発
生していない。一方、比較例３及び従来例２は伸びが０
．２％以下と極めて低い。このため、比較例３は加熱直
後に割れが発生した。従来例２は構成材料の黒鉛が酸化
されたために、約２００時間後にルツボが損傷して溶解
物が流出した。また、比較例２を除いて、その他の比較
例１，４及び従来例１はいずれも溶損量が０　、１　＋
ａｍを超えており、耐溶損性が悪いものであった。

なお、本発明において使用可能なセラミックスは上述の
ＷＣ及びＹ２Ｏ３に限定されるものではなく、Ｃｒｇ　
０３　、ＴｆＯ□、Ｚｒ０２Ｎ　Ｍｇ０ｚＡｆｚ０３等
の酸化物系セラミックス、Ｓｉ３Ｎ４　Ｎ　Ｔ　Ｉ　Ｎ
％　Ｂ　Ｎ及びＡＩＮ等の窒化物系セラミックス、５ｉ
ｃＮ　’ｒｆｃ１Ｂ４　Ｃ及びＣｒ　Ｃ２等の炭化物系
セラミックス、ＺｒＢ２及びＴｉＢ２等のホウ化物系セ
ラミックス並びにサイアロア等、種々のものを使用する
ことができる。

また、これらのセラミックスを２種類以上混合して使用
することもできる。

［発明の効果コ以上説明したように本発明によれば、非鉄金属溶解用ル
ツボの少なくとも溶湯と接触する部分がチタン又はチタ
ン合金とセラミックス粒子との複合材料により形成され
ているため、耐溶損性及び耐衝撃性の双方が優れたルツ
ボが得られる。従って、このルツボを使用すれば、溶損
が抑制されて寿命が延長され、また、ルツボが機械的又
は熱的衝撃を受けても割れの発生が抑制され、作業性を
著しく向上させることができる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）少なくとも溶湯と接触する部分がチタン又はチタ
ン合金とセラミックス粒子と不可避的不純物とからなる
複合材料により形成されており、前記セラミックス粒子
の体積含有率が０．１乃至５０％であることを特徴とす
る非鉄金属溶解用ルツボ。
（２）前記セラミックス粒子の平均粒径が０．０１乃至
５００μｍであることを特徴とする請求項１に記載の非
鉄金属溶解用ルツボ。