JPH0377766A - 非鉄金属溶湯用スライディングノズルプレート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は非鉄金属（その合金を含む）の溶湯の流量を制
御するためのスライディングノズル装置に使用する非鉄
金属溶湯用スライディングノズルプレートに関する。

［従来の技術］ 従来、非鉄金属溶湯の流量を制御するために、非鉄金属
溶湯の容器の底又は注ぎ口にスライディングノズル装置
が設置されている。このスライディングノズル装置にお
いては、第１図に示すようなスライディングノズルプレ
ート１（以下、プレートという）が使用されている。こ
のプレート１は、第１図に示すように、矩形の板材の略
中央に溶融金属を通過させるための適長径のノズル孔２
を開孔して構成されている。また、このプレート１の材
質としては、一般に高純度のアルミナ・シリカ系の耐火
物が使用されている。

そして、前記スライディングノズル装置においては、非
鉄金属溶湯の流路に２枚又は３枚のプレート１を重ね合
せて介装してあり、その中の少なくとも１枚のプレート
１を油圧又は電動モータ等の駆動手段によって他のプレ
ート１に対して摺動させることにより、ノズル孔２を開
閉口として機能させる。即ち、可動プレート１のノズル
孔２を固定プレート１のノズル孔２に対して、非整合さ
せる位置で閉、整合させる位置で開とし、このノズル孔
同士の共通開口面積を調節することにより、溶湯の流量
をコントロールしている。

このように構成されたスライディングノズル装置は、従
前から使用されているストッパーノズル方式に比して安
全であり、操作が容易であるため、作業量を軽減するこ
とができ、従って、操業のコストダウンを図ることがで
きる。このため、スライディングノズル装置は、主に鉄
鋼等の分野において、その溶湯の流量制御に急速に普及
している。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上述した従来のスライディングノズル装
置を非鉄金属溶湯の流量制御に使用しようとすると、プ
レート１がアルミナ・シリカ系の耐火物により形成され
ているため、ノズル孔２の内面及びプレート１の摺動面
のように高温の非鉄金属溶湯と接触する部分が溶損しや
すく、耐溶損性及び耐スポール性が悪いという欠点があ
る。また、このプレート１は機械的衝撃に対して脆い。

従って、プレートの寿命が短く、その交換頻度が高くな
るので、作業性が悪いといつ問題点がある。

本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
非鉄金属溶湯に対する耐溶損性及び耐スポール性が優れ
ていると共に、耐衝撃性にも優れており、作業性を向上
させることができる長寿命の非鉄金属溶湯用スライディ
ングノズルプレートを提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る非鉄金属溶湯用スライディングノズルプレ
ートは、チタン又はチタン合金とセラミックス粒子とを
含む複合材料により形成され、前記セラミックス粒子の
体積含有率が０．１乃至８５％であることを特徴とする
。

［作用コ 本発明においては、非鉄金属溶湯用スライディングノズ
ルプレートがチタン又はチタン合金と所定のセラミック
ス粒子との複合材料により形成されている。この複合材
料は、非鉄金属の溶湯に対して優れた耐溶損性を有する
と共に、耐衝撃性にも優れたチタン又はチタン合金に、
高強度且つ高硬度のセラミックス粒子を添加したもので
あり、耐溶損性、耐スポール性、耐衝撃性及び耐摩耗性
を兼備している。従って、この複合材料で非鉄金属溶湯
用スライディングノズルプレートを形成することにより
長寿命のプレートが得られるため、スライド方式（スラ
イディングノズル装置）による溶湯流量の制御を長時間
連続して行なうことができ、作業中断が抑制されて作業
性が向上する。

次に、この複合材料を構成するセラミックス成分の体積
含有率の限定理由について説明する。

複合材料中のセラミックス粒子の体積含有率が０．１％
未満の場合は、複合材料の硬度及び耐摩耗性は極めて低
いものとなる。一方、セラミックス粒子の体積含有率が
８５％を超えると、複合材料が脆性化するため、耐衝撃
性が劣化し、割れやすくなる。このため、複合材料中の
セラミックス粒子の体積含有率は０．１乃至８５％にす
る。

なお、本発明においては、その流量制御の対象となる非
鉄金属は純金属以外に、その金属の合金も含むことは勿
論である。

［実施例］ 次に、本発明の実施例についてその比較例と比較して説
明する。

先ず、平均粒径が４０μｍであり、６重量％のアルミニ
ウムＣＡＩ）及び４重量％のバナジウム（Ｖ）を含有す
るチタン合金粉末と、平均粒径が２０μｍの炭化珪素（
ＳｉＣ）粉末とを下記第１表に示す割合で均一に混合し
て原料とした。

この原料を金型に装入し、加圧力が１トン／ｃｍ２の条
件で油圧プレス加工を行なった。これにより、第１図に
示すようなプレート状の圧粉体を得た。そして、との圧
粉体を真空度が１Ｏ−５Ｔｏｒｒ、温度が１３００℃の
真空炉中で焼結させることにより、第１表に示す組成の
複合材料からなるプレートを製作した。この各プレート
を実施例１乃至５ｆびに比較例１及び２とした。

第　　１　　表 第２表 次に、平均粒径が１８μｍであり、純度が９９．７重量
％以上のチタン粉末と、１ｏｏメツシユ以下のアルミナ
（，１□０３）粉末とを下記第２表に示す割合で均一に
混合して原料とした。

この原料を厚さが１目のＪＩＳ　５Ｓ４１鋼板で作られ
たモールドに封入し、加圧力が１トン／ｃｗ２、温度が
Ｉ２５０℃の条件で、熱間静水圧プレス（ＨＩ　Ｐ）加
工を行なって焼結させた。次いで、この焼結体及び鋼製
モールドの全体を濃塩酸溶液に浸漬して、ａｓモールド
を溶解させ、複合材料からなるプレートを製作した。こ
の各プレートを実施例６乃至１０並びに比較例３及び４
とした。

上述した各実施例及び比較例の各プレートに対し、下記
に示す試験を行なってその性能を調べた。

■硬度試験 実施例及び比較例の各プレートのロックウェル硬度（Ｈ
ＲＣ）を測定した。

■引張試験 引張試験機により伸びを測定した。

■実用試験 先ず、各実施例及び比較例について、１対のプレートを
用意し、そのうちの１枚を固定板とし、他の１枚を可動
板としてスライディングノズルを構成し、これを溶解取
鍋の底部に取り付けた。次に、この溶解取鍋中に１０ト
ンのアルミニウム合金（ＡＤＣ１２）を投入し、溶解し
た。そして、この可動板となるプレートを油圧にて作動
させることによりアルミニウム合金を溶解取鍋の底部か
ら流出させて、溶湯を鋳塊工程に送り出し、１０００時
間経過後のプレートの溶損状況を調べた。

これらの試験結果をまとめて下記第３表に示す。

但し、溶損状況はプレートの表面における最大溶損量が
０．１＋ｓｍ以下の場合を◎、０．１ｍｍを超え０．３
ｍｍ以下の場合を○、０．３ｍｍを超える場合を△で示
した。

第３表 この第３表に示すように、実施例６は溶損量が０．３ｗ
以下であり、実施例１乃至５及び７乃至１０はいずれも
溶損量が０　、１　ｍｍ以下である。また、各実施例は
、いずれも割れが発生していない。−方、比較例１及び
３はいずれもロックウェル硬度が１０以下と極めて低く
、溶損量が０．３目を超えており、耐溶損性が悪いもの
であった。また、比較例２及び４は伸びが０．０５以下
と極めて低く、比較例２は２０時間後に、比較例１は１
５時間後に夫々割れが発生して使用不能となった。

なお、本発明において使用可能なセラミックスは上述の
ＳｉＣ及びＡｌ２Ｏ３に限定されるものではなく、Ｃｒ
２Ｏ３、ＴｉＯ２、ＺｒＯ２、Ｍ　ｇ　Ｏ％　Ｙ　２０
　ａ等の酸化物系セラミックス、Ｓ　Ｉ　＋ＩＮ４　、
Ｔ　Ｉ　Ｎ１８　Ｎ％及びＡｊＮ等の窒化物系セラミッ
クス、ＷＣＮ　ＴｉＣ１Ｂ４　Ｃ及びＣｒＣｚ等の炭化
物系セラミックス、ｚｒＢ２及びＴｉＢ２等のホウ化物
系セラミックス並びにサイアロン等、種々のものを使用
することができる。

また、これらのセラミックスを２８１類以上混合して使
用することもできる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、チタン又はチタン
合金とセラミック粒子との複合材料によりプレートが形
成されているため、耐溶損性及び耐衝撃性の双方が優れ
た非鉄金属溶湯用のスライディングノズルプレートが得
られる。このため、このプレートは溶損及び割れの発生
が抑制されて長寿命であり、割れによる溶湯流出事故を
防止することができる。従って、スライディングノズル
装置による溶湯流量の制御を長時間連続して行なうこと
ができ、プレートを交換するための作業中断が抑制され
るので、作業性を著しく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はスライディングノズルプレートの一例を示す模
式的斜視図である。 １；プレート、２：ノズル孔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）チタン又はチタン合金とセラミックス粒子とを含
   む複合材料により形成され、前記セラミックス粒子の体
   積含有率が０．１乃至８５％であることを特徴とする非
   鉄金属溶湯用スライディングノズルプレート。