JPH037783B2

JPH037783B2 -

Info

Publication number: JPH037783B2
Application number: JP59265125A
Authority: JP
Inventors: Tadanobu Nishibori
Original assignee: KEIHAN CONCRETE KOGYO KK
Current assignee: KEIHAN CONCRETE KOGYO KK
Priority date: 1984-12-15
Filing date: 1984-12-15
Publication date: 1991-02-04
Also published as: JPS61142263A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、工場で成型したコンクリート製の複
数のブロツクを現場に搬入して設置し、各ブロツ
クを連結一体化して成るプレキヤスト式箱形車庫
に関し、さらに詳しくはブロツクの連結構造に関
する。

（従来の技術）プレキヤスト式箱形車庫（以下、単に車庫とい
う）は、工場で成型したブロツクを現場に搬入、
設置し、連結一体化して成り、道路と宅地地盤に
高低差のある箇所において宅地の地下に埋設され
る。

従来、ブロツクの連結構造としてボルトを使用
したものがあつた。これは、各ブロツクの接合部
に金具を埋め込み、各ブロツクの設置ごとに前記
金具どうしをボルトによつて連結するものであ
る。しかし、これは各ブロツクごとに連結しなけ
ればならず作業性が悪い欠点がある。

そこで、作業性を向上させるものとして、ブロ
ツクにシースを埋設して貫通孔を形成し、全ブロ
ツクの設置後に前記シースに鋼棒を通し、その鋼
棒を油圧ジヤツキ等によつて緊張させ、ナツトで
ブロツクに定着させた構造が提案された。

しかし、これは車庫を物置兼用等として使用す
るために長い車庫を希望する場合において車庫の
前の道路の幅が鋼棒の長さより狭く、且つ道路の
対向側に塀等があると、鋼棒をブロツクのシース
に通そうと横に置こうにも塀等がつかえてしま
い、ブロツクの連結が不可能となる欠点があつ
た。また、ブロツクのシースに鋼棒を通す作業に
おいても、鋼棒が自重で曲がりシース内でつかえ
たりするのでやや手間どる欠点があつた。

（発明が解決しようとする問題点）本発明の目的は、鋼棒で連結する構造におい
て、車庫の前の道路の対向側に塀等があつても連
結が可能である連結構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、ブロツク連結の作業性をよ
り一層向上させることにある。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するために、本発明では、全ブ
ロツクに車庫の長さ方向に連続し、且つ上面が開
放された鋼棒溝を複数本形成し、この鋼棒溝に鋼
棒を入れた構造とした。

（実施例）次に、本発明の一実施例を第１図〜第６図に基
いて説明する。

第２図に示すように車庫１は、最前部のブロツ
ク２、中間部のブロツク３および最後部のブロツ
ク４の鉄筋コンクリート製の各ブロツクら構成さ
れる。そのうち中間部のブロツク３の正面を第１
図に示す。

第１図を参照して、ブロツク３は底板５、左側
板６、右側板７および頂板８を有する。ここで頂
板８は、車庫１の幅方向にほぼアーチ状に形成し
てあり、車庫１の上の排水性を良好としている。
頂板８の左・右端には水平面９，１０が形成され
ているが、これは水平面９，１０上に別体の土留
めのための擁壁１１を載せることがあるためであ
る。

頂板８をアーチ状に形成したため天井８Ａも上
方に弓なりに形成され車庫１内で人が感じる圧迫
感を和らげることができる。また、左・右側板
６，７と頂板８との間の上部ハンチ１２では、頂
板８から左・右側板６，７にかけて緩やかな丸み
Ｒとなつているので、この部分に応力集中を生じ
ない。

頂板８をアーチ状に形成することは各ブロツク
２，３，４共通であるが、最前部のブロツク２に
おける上部２Ａのように土地から露出している部
分は、水はけ等を考慮する必要がないのでその部
分の頂板はアーチ状にしなくてもよい。

左・右側板６，７と底板５との間の下部ハンチ
１３は、断面四角で上面１４がほぼ水平に形成さ
れているので、該下部ハンチ１３の上面１４に自
動車の備品等種々の物を置くことができる。な
お、下部ハンチ１３に設けてある鋼棒溝１５は、
後述のように施工時に防水モルタル等で塞がれ
る。

頂板８の左・右端の水平面９，１０および下部
ハンチ１３の上面１４には、上面が開放された断
面Ｕ字状の鋼棒溝１５が計４本設けられている。
全ブロツク２，３，４を現場に設置してから、車
庫１内に鋼棒１６を入れ、前記各鋼棒溝１５の開
放上面から鋼棒１６を落とす。鋼棒１６の代わり
に鋼より線を用いてもよい。

そして、第３図に示すように鋼棒１６の後端１
７に当て板１８を嵌合しナツト１９で締めてか
ら、鋼棒１６の前端２０に当て板１８を嵌合し鋼
棒１６を油圧ジヤツキ等で引つ張り緊張させ、ナ
ツト１９を締めてブロツク２，３，４に定着させ
る。こうしてブロツク２，３，４が連結一体化さ
れ、車庫１の長さ方向にプレストレスがかけられ
る。

車庫１の前の道路の幅が狭く、且つ道路の対向
側に塀等があつても、鋼棒１６を斜めにすれば車
庫１内に鋼棒１６を入れることができる。また、
前記のように鋼棒１６を車庫内において上面が長
く開放された鋼棒溝１５から入れるので、ブロツ
ク２，３，４に埋設したシースに鋼棒を通すもの
に比べて作業性が良い。

第３図では下部ハンチ１３の箇所だけ示した
が、頂板８の箇所も同様である。

こうしてブロツク２，３，４を連結一体化した
後、鋼棒溝１５をモルタル等で塞ぐ。

また、ブロツク２，３，４を連結一体化した
後、次のように各ブロツク２，３，４の接合部分
Ｊを防水モルタルまたは防水コンクリートによつ
て止水処理を施す。防水モルタル等によつて止水
処理することは、ゴムパツキン等で止水処理する
ことに比べ低コストである利点がある。

頂板８の接合面に沿つて上部が開放した溝２１
が形成されており、ブロツク２，３，４を接合さ
せると第４図に示すように接合部分Ｊに下方部が
断面円状に膨らんだ止水溝２２ができる。この止
水溝２２の開口２３から（図示しない）防水モル
タルまたは防水コンクリート等を注入する。

また、左・右側板６，７の接合面に沿つて断面
半円状の溝２４が形成され、ブロツク２，３，４
が接合されると第５図に示すように接合部分Ｊに
断面円状Ｊの止水溝２５ができ、頂板８の左・右
水平面１０の開口２６から防水モルタル等を注入
する。

底板５の場合も頂板８と同様であり、接合面に
沿つて上部が開放した溝２７が形成されており、
ブロツク２，３，４を接合させると第６図に示す
ように接合部分Ｊに下方部が断面円状に膨らんだ
止水溝２８ができるので、この止水溝２８の開口
２９から防水モルタル等を注入する。

（発明の効果）本発明によれば、車庫の前の道路が狭く、且つ
塀等が道路の対向側にあつても鋼棒による連結が
可能となる。また、鋼棒溝の開放上面から鋼棒を
落として入れればよいので作業性およびコスト面
で一層優れたものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、車庫の中間部のブロツクの正面図、
第２図は、車庫の側面図、第３図は、ブロツクに
定着した鋼棒を示す部分図、第４図は、ブロツク
の頂板の接合部分における止水溝の部分斜視図、
第５図は、ブロツクの側板の接合部分における止
水溝の部分斜視図、第６図は、ブロツクの底板の
接合部分における止水溝の部分斜視図である。１：プレキヤスト式箱形車庫、２：最前部のブ
ロツク、３：中間部のブロツク、４：最後部のブ
ロツク、１５：鋼棒溝、１６：鋼棒、１８：当て
板、１９：ナツト。

Claims

【特許請求の範囲】

１複数のコンクリート製のブロツクを連結一体
化して成るプレキヤスト式箱形車庫１において、
全ブロツク２，３，４に車庫１の長さ方向に連続
し、且つ上面が開放された鋼棒溝１５を複数本形
成し、全ブロツク２，３，４の設置後、前記鋼棒
溝１５に鋼棒１６を入れ、該鋼棒１６を緊張さ
せ、ブロツク２，３，４に定着させることによつ
てブロツク２，３，４を連結一体化したことを特
徴とするプレキヤスト式箱形車庫。