JPH0377613A - 燃料フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 段を設けた燃料フィルタに関する。

ガソリン、ディーゼル油およびその類似物質のような燃
料は、もしこれに水が混入すると著しくそこなわれる。

すなわち、たとえばガソリン、ディーゼル油などの燃料
の多くの用途、たとえば内燃機関においては、このよう
な燃料に水が入っていると非常に重大な障害となる。第
１に、もちろん水は燃焼性がないので、所定量の燃料か
らその分だけエネルギが差し引かれる。第２に、水は寒
冷な環境下ではすぐに凍結し燃料管路を詰まらせる。第
３に、水は汚染分を伴ない易く金属と反応して銹を形成
し易い。これらの理由およびその他の理由から、燃料を
高品質に保つためには、水が燃料流れ系統中にまじり込
むのを回避することが非常に重要である。

燃料系統中で水をさえぎる既知手段は、たとえばガソリ
ン、ディーゼル油またはその類似物質のような燃料の通
り抜けを許容するが水の通過に対しては抵抗する形式の
フィルタ媒体を提供することであった。この形式のフィ
ルタは親水性材料を包含しており、これが水を吸収し膨
張する。しかしこの材料は親油性ではなく炭化水素類を
吸収しない。この形式のフィルタ媒体は、その吸収膨張
が流体の通過に対してフィルタ媒体を閉じるように作用
するので、水の流れの阻止に有効である。

しかしながら、水吸収材フィルタ媒体のみを燃料流れ系
統中の水の通過を阻止する手段として用いることは充分
な信頼性を与えることではない。

従って、たとえば膨張またはその他の態様で流体の流れ
に対し抵抗するように反応する水吸収性フィルタ媒体に
よって燃料流れ系統中に成る程度の水の存在を検知した
時には積極的な機械的な形式の遮断を果たすことが非常
に望ましいのである。

米国特許第４，４８５，０１１号明細書には、燃料フィ
ルタ装置に用いる形式の遮断弁が記載されている。

この米国特許においては、フィルタ媒体を横切る圧力降
下が成る値以下であると玉が正規位置に維持されるが、
例えばフィルタ媒体が水を吸収した時のように上記圧力
降下が増大するとこの玉が移動するようにしである。そ
れからこの玉は弁閉成位置に達してフィルタを流れる流
体を阻止する。

この米国特許の基本概念は立派なもので有用であり、当
業界における顕著な進歩を構成するものである。しかし
ながら、この米国特許に示された構成では、圧力差によ
って弁閉成位置まで動いた後は、フィルタを通る流体の
流れがなくなった時すなわち圧力差がもはや存在しなく
なった時には玉がこの弁閉成位置から離れ出ることが自
由である。流体の流れが再び生じた持玉を弁閉成位置に
戻すまでは所定量の流体が流れることを必要とし、この
ような所定量の流体の流れは水を伴なうので、この水が
フィルタを通り燃料の流れへ混入することとなってしま
う。

本発明はこの米国特許の基本概念の改良を目的とするも
のである。詳しくは、本発明は燃料フィルタ内の遮断玉
の位置を制御する構造体を提供するにある。従って本発
明は水および粒子状混入物質が通過するのを阻止する改
良された手段を有する燃料フィルタを提供するにある。

このフィルタは閉鎖端部および開放端部を有するキャニ
スタを包含する。このキャニスタの開放端部には板が取
付けである。この板はねじ付中央流体出口開口と、この
出口開口のまわりに円周方向に間隔を隔てて配設した流
体入口開口とを有する。たとえばアルミニウム、プラス
チック材料またはその類似物のような堅い材料で形成し
た剛性のある浸透性の管状部材をキャニスタの中に置く
。

この管状部材の第１の端部は前述の板に密封関係で取付
けられており、これによってこの板の流体出口開口との
連通を提供している。

たわみ性のフィルタ媒体はこの剛性のある管状部材の管
状の外面のまわりに取付けである。燃料は燃料入口開口
を通゛ってキャニスタ内へ流入する。

流入した燃料はまずフィルタ媒体を通り浸透性の管状部
材内に入り、それから前記板の出口開口を通ってこの管
状部材の頂部から出てゆくのである。

フィルタ媒体は粒状物質を捕らえるのに役立つばかりで
なく、本発明において用いられるフィルタ媒体では水を
吸収する特性を有し、これによってフィルタを通って水
が流れてゆくことに抵抗するのである。さらにこのフィ
ルタ媒体は、水が捕えられるにつれこのフィルタ媒体を
通るすべての流体の流れに対して抵抗するようになる。

すなわち、水が捕えられるにつれ、流体をフィルタ媒体
中を通すに必要な圧力差が、フィルタ媒体によって捕捉
される水の量に直接比例する割合で増大することがわか
る。

貫通開口を有する第１のワッシャ部材が、板の流体出口
に接続した端部とは反対側の端部において管状部材の端
部に同心的に取付けである。このワッシャ部材の下方す
なわち流体出口とは反対の方向には、好適にはプラスチ
ック材料で形成した玉がある。この玉はワッシャ部材の
ごく近くかまたは通常これに係合する位置に保持され、
キャニスタの内部からワッシャ部材を通り管状部材の内
部へと流体が流れることを妨げている。ワッシャ部材は
薄い変形可能の材料、好適にはアルミニウムで作られた
ものである。

環状の座部材がキャニスタ内において、板の流体出口開
口に近くかつ流体出口開口における管状部材の端部に接
して支持されている。この環状の座部材の下方には、流
体出口開口から離れる方向に第２のワッシャ部材が配設
しである。この第２のワッシャ部材は第１のワッシャ部
材と同様にこれを貫通する大径の開口を有している。こ
の開口の直径は玉の外径以下としである。この第２のワ
ッシャ部材もまた変形可能のものであり、充分な圧力差
が玉を横切って生じた時この玉の通過を許容するように
変形する。

たとえばガソリンまたはディーゼル油のような炭化水素
燃料がこのフィルタ中を流れる時は、この燃料はフィル
タ媒体内を自由に通過するが、粒子状の物体はこのフィ
ルタ媒体で捕えられる。流れる流体が実質的に全部が炭
化水素燃料である限り、このフィルタ媒体内外の圧力差
が目立って増大することはない。しかしながら、水が燃
料に混入していると、この水はフィルタ媒体によって捕
らえられる、すなわち吸収される。このように水がフィ
ルタ媒体に捕らえられることはこのフィルタ媒体を通っ
て流れる流体の流れを制限することとなる。さらに水が
吸収されると、流体をフィルタ媒体中に通すのに必要な
圧力差が増大する。この圧力差が所定レベル以上となる
と、玉の前後の圧力差は玉が第１のワッシャ部材を変形
せしめ、この第１のワッシャ部材を通るに充分となる。

このようにして第１のワッシャ部材を通ってしまった玉
は剛性の管状部材の内部に入り、その反対側まで流れて
、ここで第２のワッシャ部材に出会うこととなる。この
第２のワッシャ部材においてもここに到達した玉の前後
の圧力差の作用によって、玉はこの第２のワッシャ部材
を変形させ、ここを通過して、環状の座と係合するに至
る。これは、それ以上フィルタを通る流れを完全に阻止
することとなる。

本発明の顕著な改良点は、この第２のワッシャ部材と環
状の座との間の関係にある。玉の通過を許容せしめるよ
うにこの第２のワッシャ部材がゆがむことは、玉が環状
の座に実質的に接触してぃる位置にそのまま保持されて
いるように作用している。このように、−旦玉が第１お
よび第２のワッシャ部材を通過してしまうと、この玉は
環状の座に密接して維持され、これ以上フィルタを通ず
る流れがないように閉塞するのである。

以下本発明を、添付図面に例示したその好適な実施例に
ついて詳述する。

図面、まず第１図には本発明の原理を採用したフィルタ
が例示しである。このフィルタは、キャニスタ１０を包
含する。このキャニスタ１０は開放上端部１２と閉鎖底
端部１４とを有する。上端部１２を閉じているのは板１
６である。この板１６はねじ付中央流体出口開口１８を
有する。この出口開口１８から離れてこれを囲んで同心
円上に配設されているのが複数の流体人口開口２０であ
る。

キャニスタの中には剛性の流体浸透性の管状部材２２が
配置しである。この管状部材２２はたとえばアルミニウ
ムまたはその他の金属のような堅い材料で形成すること
ができる。剛性の管状部材２２は流体が浸透できる。す
なわちこの管状部材２２は図示のように複数の小径の開
口が設けである。上部部材２４は板１６の流体出口開口
１８と密封係合している。この密封係合は環状のシール
部材２６によって果たされている。

下端部２８は第１のワッシャ部材３０および３２を収容
している。第５図に最もよく示されているように、これ
らのワッシャ部材はそれぞれ符号３０Ａおよび３２Ａで
示す大きな開口を包含している。

圧縮ばね３４は第１のワッシャ３０および３２および剛
性の管状部材２２を板１６に向う方向に付勢している。

管状部材２２の外周面にはフィルタ媒体３６が取り囲ん
でいる。このフィルタ媒体３６は第４図に示すようにひ
だをつけた比較的薄い板の形とするか、または何回か円
周方向に巻回した形とすることができる。このフィルタ
媒体３６は炭化水素燃料の流れは通すが固形粒状物およ
び水は遮断する型式のものである。水の遮断のやり方は
フィルタ媒体の種類によって異なる。水吸収フィルタ媒
体のひとつの型式が米国特許第４，７８７，９４９号明
細書に例示され詳述されている。この型式のフィルタ媒
体は、水と反応して膨張してこれによってフィルタ媒体
をそれ以上の流体の流れが通らないように実質的に不浸
透性とする物質を包含している。

管状の上部部材２４に隣接しかつ密封部材２６に隣接し
て、第２のワッシャ部材３８が配置しである。

この第２のワッシャ部材３８は、第１のワッシャ部材３
０および３２と同様に変形可能の材料、たとえば比較的
薄いアルミニウムまたはその他の同様な特性を有する材
料のものとする。この第２のワッシャ部材３８は選定し
た内径の開口３８Ａを有する。

フィルタの中には剛性の管状部材２２の外方で第１のワ
ッシャ部材３０．３２の下方に、玉または球４０が配置
しである。この玉４０は好適にはプラスチック材料製の
ものとする。玉４０の外径は、第１のワッシャ部材３０
および３２の開口３０Ａ、　３２Ａの正常時内径および
第２のワッシャ３８の開口３８Ａの正常時内径よりも大
きい。

流体が入口開口２０を通ってフィルタ内に流入すると、
この流体は矢印で示すようにフィルタ媒体３８の外面へ
と流れてゆく。たとえばガソリン、ディーゼル燃料油ま
たはその類似物質のような炭化水素燃料は、このフィル
タ媒体を自由に通り抜けて、剛性の管状部材２２の内部
へと行く。次いでこの燃料は板１６の出口開口１８を通
ってフィルタの外へ出る。フィルタ媒体３８は固形物質
を捕らえて、出口開口１８からはろ過したきれいな燃料
が得られるようにする。キャニスタｌＯ内の燃料流の圧
力は玉４０に加えられ、この玉は第１図および第５図に
示されるように第１のワッシャ部材３０．３２と密封接
触するように動かされる。

しかしながら、燃料流中に水が混入しており、キャニス
タｌＯに流入すると、この水はフィルタ媒体３８で捕え
られる。フィルタ媒体によって充分な量の水が捕えられ
ると、このフィルタ媒体を通る流体の流れに対する抵抗
が増大し、フィルタ媒体前後の流体圧力差が増大する。

この圧力差が玉４０に作用する。従って充分な圧力差が
生ずると、玉４０は第１のワッシャ部材３０および３２
を変形させて、これらワッシャ部材の中を通り抜ける。

このように第１のワッシャ部材３０．３２を通り抜けた
玉４ｏは、第２図に示されるように第２のワッシャ部材
３８で捕えられるまで流体出口開口１８に向けて流体流
れではこばれる。圧力差が充分にあると、玉４０はワッ
シャ部材３８を変形させてこれを貫通して、座部材２６
の内面に形成した環状の座４２に係合するに至る。この
ようにして玉４０はそれ以上のフィルタ中の流体流れを
止めるのである。

玉がワッシャ部材３８を通ってこれを変形させた後は、
この玉は剛性の管状部材の内部には戻れない。これは、
変形したワッシャ部材３０Ａによって玉がその場に保持
されるからである。このようにして、流体の流れが止っ
て圧力差が存在しなくなると、玉４０は座４２と直接接
触しないまでもこの近傍に維持される。その後、流体の
流れが再びフィルタ中に生ずる、玉は直ちに座４２に当
ってこの流体の流れを妨げるのである。

本発明による改良は、前述の米国特許第４，４８５゜０
１１号とは対称的に、水の混入した燃料が少量でもフィ
ルタを通過することを防止するものである。

玉４０がワッシャ部材３０および３２を変形させるに要
するフィルタにおける圧力差の数値はいくつかのやり方
で予じめ定めることができる。すなわちワッシャ部材の
厚さ、開口３０Ａおよび３２Ａの直径、玉４０の直径、
およびワッシャ部材を構成する材料の剛性が、玉がワッ
シャ部材を抜けるに要する圧力差に関係する。さらに、
−旦これらの因子を選定すると、所要流体圧力はワッシ
ャ部材３０および３２を予じめ変形させることで最終的
に設定することができる。これは、玉４０を部分的にワ
ッシャ部材３０および３２中に物理的に押し入れること
で第５図に示すように組付は中に達成される。

以上本発明を、添付図面に例示したその好適な実施例に
ついて詳述したが、本発明はこの特定の実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の精神を逸脱することなく幾
多の変化変形がなし得ることはもちろんである。

【図面の簡単な説明】

第１図は燃料が流れており固形物および水を除去してい
る状況のフィルタの縦断面図、第２図は玉が第２のワッ
シャ部材に達している中間の状況を示すフィルタの縦断
面図、第３図は第２のワッシャ部材の変形によって玉が
座と接触する位置に保持されている状況を示すフィルタ
の縦断面図、第４図は半分を横断面で示す本発明フィル
タの第１図４−４＠に沿う平面図、第５図は玉と第１の
ワッシャ部材の拡大側面図、第６図は第３図の６−６線
に沿う断面図である。 ｌＯ・・キャニスタ、１２・・上端部、１４・・底端部
、１６・・板、１８・・出口開口、２０・・入口開口、
２２・・管状部材、２４・・上端部、２６・・シール部
材、２８・・下端部、３０．３２・・第１のワッシャ部
材、３４・・圧縮ばね、３６・・フィルタ媒体、３８・
・第２のワッシャ部材、４０・・玉、４２・・座。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　水および粒子状の汚染物質の通過を阻止する手段を
   有する燃料フィルタにおいて、閉鎖端部および開放端部
   を有するキャニスタと、このキャニスタの開放端部に取
   付けられ中央流体出口開口とこの出口開口から間隔を隔
   てた少なくともひとつの流体入口開口とを有する板と、
   前記キャニスタ内に配設されふたつの対向する端部のう
   ち第１の管状の端部が前記板の流体出口開口と密封連通
   している剛性の流体浸透性の管状部材と、この流体浸透
   性の管状部材の管状の外面を取り囲み燃料は自由に通過
   するが水および粒子状物質の通過には抵抗するたわみ性
   のフィルタ媒体と、前記管状部材の他端部に同心に取付
   けられ貫通孔を有する薄い変形可能の材料で作った第１
   のワッシャ部材と、前記キャニスタ内に配設され通常は
   燃料がフィルタ内を流れる時前記第１のワッシャ部材に
   係合し、前記第１のワッシャ部材の内径よりも大きな直
   径で前記管状部材の下端部を閉じる玉と、前記板の出口
   開口と前記管状部材の内部との間を閉鎖連通し前記玉が
   係合した時流体の流れを閉じる環状の座部材と、前記環
   状の座部材から間隔を隔ててこれに隣接して同心に支持
   され通常前記玉の直径よりもわずかに小さい直径の貫通
   孔を有し前記たわみ性のフィルタ媒体間に所定流体圧力
   差が生じた時変形して前記玉を通しこの玉が前記座部材
   と係合してフィルタを通る流体の流れを阻止しその後流
   体圧の存在しない場合でも前記玉を前記座部材に隣接し
   て保持するたわみ性材料製の第２のワッシャ部材とを包
   含することを特徴とする燃料フィルタ。 ２　請求項１記載の燃料フィルタにおいて、前記第１の
   ワッシャ部材が、所定流体圧力差の存在時に前記玉の通
   過を許容する形状に予じめ成形してあることを特徴とす
   る燃料フィルタ。 ３　請求項１記載の燃料フィルタにおいて、前記第１の
   ワッシャ部材が薄い金属で形成されていることを特徴と
   する燃料フィルタ。 ４　請求項３記載の燃料フィルタにおいて、前記第１の
   ワッシャ部材がアルミニウムで形成されていることを特
   徴とする燃料フィルタ。 ５　請求項１記載の燃料フィルタにおいて、前記第１の
   ワッシャ部材が複数枚の薄い変形可能のワッシャから成
   ることを特徴とする燃料フィルタ。 ６　請求項２記載の燃料フィルタにおいて、前記第１の
   ワッシャ部材が複数枚の薄い変形可能のワッシャから成
   り、これらワッシャの全部が、所定流体圧力差が印加さ
   れた時前記玉の通過を許容する形状に予じめ成形されて
   いることを特徴とする燃料フィルタ。 ７　請求項１記載の燃料フィルタにおいて、前記たわみ
   性のフィルタ媒体を、少なくとも部分的に、水で濡れた
   時流体の通過に対し実質的に不浸透性となる材料で形成
   したことを特徴とする燃料フィルタ。