JPH0377458B2 - - Google Patents

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JPH0377458B2
JPH0377458B2 JP56148366A JP14836681A JPH0377458B2 JP H0377458 B2 JPH0377458 B2 JP H0377458B2 JP 56148366 A JP56148366 A JP 56148366A JP 14836681 A JP14836681 A JP 14836681A JP H0377458 B2 JPH0377458 B2 JP H0377458B2
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nitrogen
tube
nitrogen dioxide
reaction tube
liquid
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Tadamasa Ito
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication of JPH0377458B2 publication Critical patent/JPH0377458B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N31/00Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods
    • G01N31/005Investigating or analysing non-biological materials by the use of the chemical methods specified in the subgroup; Apparatus specially adapted for such methods investigating the presence of an element by oxidation

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は主として液体および固体試料中の微量
全窒素を分析する方法に関するものである。 近年、窒素酸化による大気汚染あるいは水質の
富栄養化現象等に関連して、重油、石炭等の燃料
や排水、環境水などの窒素分を測定することが重
要となつてきている。 従来、液体や固体試料中の窒素分の分析にはケ
ルダール法、デユーマ法、テルミユーレン法或い
は化学発光法等が用いられてきた。なかでもケル
ダール法は古くから各種の分野で広く利用されて
きた。しかし、この方法で正確な分析値を得るに
は窒素化合物の形態に応じて各種の前処理が必要
であり、高度な技術と熟練が要求される。不活性
ガス中に酸素ガスを混ぜて燃焼・酸化・還元を行
ない窒素ガスを測定する各種の改良デユーマ法は
窒素分の絶対量を正確に測定できるが、感度の点
で微量分析には適当でない。窒素化合物を水添分
解してアンモニアとするテルミユーレン法と電量
滴定法あるいは電気伝導度法とを組み合わせた方
法は高温で多量の水素を使用するためガスもれ等
の安全面の配慮が必要である。また、水溶液ある
いは限定された有機溶媒の液体試料しか測定でき
なく、かつ、過酸化物などの酸化性物質を含む試
料は測定できないなどの欠点を有している。 一方、高温に加熱した酸化剤充てんあるいは無
充てんの反応管中に酸素または空気を流しなが
ら、試料を導入して燃焼あるいは酸化により窒素
化合物を一酸化窒素とし、これを化学発光法で検
出定量する方法がある。この方法は従来技術の中
で最も高感度で測定できるが、窒素化合物を燃焼
あるいは酸化した場合、一酸化窒素と二酸化窒素
が同時に生成する。この両者の生成比率は化合物
および温度によつて異なり、一酸化窒素だけを検
出定量するこの方法は正確度が不充分である。ま
た、炭酸ガスなど多量の燃焼生成ガスあるいは酸
化生成ガスを生ずる試料では、これらの干渉を受
けるなどの欠点を有している。 また、本発明者らは高温に加熱した酸化触媒ま
たは酸化剤層に酸素または空気を流し、試料を導
入して窒素化合物を一酸化窒素と二酸化窒素に変
換したのち、酸性過マンガン酸カリウム水溶液で
一酸化窒素を二酸化窒素に酸化し、全二酸化窒素
をザルツマン法の吸収発色液に吸収させる分析方
法を見出したが、従来の吸収発色液では二酸化窒
素を完全に吸収させることができなかつた。 本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであ
り、これら従来技術の欠点を解消し、主として、
液体および固体試料中の微量全窒素を迅速簡単、
かつ正確に測定できる分析法を提供すべく鋭意検
討した結果、本発明に到達した。 すなわち、本発明は酸化触媒または酸化剤を充
填し、550℃以上1000℃以下に加熱した反応管中
に酸素または空気を流し、該反応管中に試料を導
入して、窒素化合物を一酸化窒素と二酸化窒素に
変換したのち、酸性過マンガン酸カリウム水溶液
で一酸化窒素を二酸化窒素に酸化し、全二酸化窒
素をザルツマン法の吸収発色液を用いて検出定量
する微量全窒素の分析方法において、吸収発色液
が中性塩類を1wt%以上含有することを特徴とす
る微量全窒素の分析方法に関するものである。 本発明方法における窒素化合物を窒素酸化物に
変換する酸化触媒としてはパラジウムあるいは白
金触媒を、また、酸化剤としては酸化コバルトあ
るいは酸化銅などを用いることができる。形状と
しては試料導入により生成したガス状物質が触媒
または酸化剤層を瞬間的に通過しないものであれ
ばよく、かつ適当な吸着力を有するものが好まし
い。即ち、例えば、20ないし60メツシユのアルミ
ナにパラジウムあるいは白金を0.3ないし3wt%担
持させたもの、あるいは20ないし60メツシユの粒
状四三酸化コバルトあるいは三二酸化コバルトま
たは20ないし60メツシユの粒状多孔質酸化銅など
が適当である。 これらを充てんして使用する反応管は石英製が
好ましく、酸化触媒または酸化剤層の温度は550
℃以上1000℃以下が適当である。550℃未満では
窒素化合物の形態により検出率が大巾に変化し、
かつ、バラツキが大きくなる。アルミナにパラジ
ウムまたは白金を担持させた酸化触媒は1000℃を
越えると測定に影響するほど窒素ガスを窒素酸化
物に酸化する。四三酸化コバルトまたは三二コバ
ルトは900℃を越えると石英管と反応し、かつ、
一酸化コバルトとなり形状が収縮し、接触効率が
悪くなるので900℃以下で使用するのが適当であ
る。また、酸化銅は酸素中950℃を越えると石英
管と反応して劣化し破損するので950℃以下で使
用するのが適当である。 窒素化合物を窒素酸化物に変換した後のガス中
窒素酸化物の測定技術は大気中あるいは排ガス中
の窒素酸化物測定法で広く知られているザルツマ
ン法を適用する。この方法を適用した場合の酸素
または空気の流速は250ml/分以上が好ましく、
これ以下では生成した二酸化窒素のザルツマン法
吸収発色液への吸収効率が悪くなる。一酸化窒素
を二酸化窒素に酸化する過性過マンガン酸カリウ
ム水溶液の過マンガン酸カリウム濃度は1ないし
6wt%、硫酸濃度は1ないし10wt%が適当であ
る。ザルツマン法の吸収発色液組成として、N−
(1−ナフチル)エチレンジアミン二塩酸塩濃度
は0.002ないし0.01wt%、スルフアニル酸濃度0.3
ないし0.5wt%、酢酸濃度3ないし15wt%が適当
である。 二酸化窒素の吸収率を向上させるには吸収発色
液中に中性塩類を1wt%以上、好ましくは1wt%
〜3wt%添加するのが効果的である。添加可能な
中性塩類としては亜硝酸イオンを不純物として含
まないものでありさえすればよく具体的には塩化
ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫
酸カリウム等が挙げられる。 ザルツマン法の吸収発色液に二酸化窒素を吸収
させ発色させたのちの吸光度を測定する分光光度
計は吸光度のフルスケールを任意に設定できる自
記分光光度計が好ましい。 次に本発明方法を図面に基づいてさらに詳しく
説明する。 第1図が本発明方法に用いた水溶液試料中の窒
素化合物をすべて二酸化窒素に変換、あるいは酸
化触媒または酸化剤層を通過して生成した二酸化
窒素のみをザルツマン法吸収発色液に吸収発色さ
せる装置の概要図の一例である。 1はキヤリアーガスボンベで酸素または空気を
用いることができる。キヤリアーガスは減圧器
2、流量制御器4、流量計5、逆流防止毛細管7
および試料導入部10を経て反応管11に入る。
流量制御器はベロー弁型の定圧流量制御方式より
も定流量方式のマスフローが好ましく、流速が
100ないし1000ml/分の間で±20ml以内の精度で
任意に設定できるものが適当である。逆流防止毛
細管は試料を導入したときのガス状生成物の逆流
を防止するもので、内径0.2ないし0.6mm、長さ3
cm以上のものが適当である。 反応管は加工の関係上あるいは内部状態を観察
できる透明石英製が好ましく、内径12ないし25
mm、長さ20ないし50cmのもので、下部の外径が6
ないし10mmにしぼつたものが適当である。反応管
に充てんする酸化触媒または酸化剤13の上部お
よび下部を固定する物質12,14は線径1ない
し10ミクロンの石英綿あるいはセラミツクウール
などを用いることができる。反応管を加熱する電
気炉15は400ないし1200℃の間で±20℃以内の
精度で任意に温度制御できるものが適当である。 反応管の上部より試料を導入する試料導入器9
は自動注入装置あるいはマイクロシリンジを用い
ることができる。反応管に試料を導入して生成し
たH2O,CO2,NO,NO2などのガス状生成物質
はキヤリアーガスとともに三方コツク16を経て
酸化管17に入る。ガス状生成物質のなかの一酸
化窒素は酸化管内の酸性過マンガン酸カリウム溶
液18と接触して二酸化窒素に酸化される。 一酸化窒素と酸性過マンガン酸カリウム溶液の
接触による酸化効率は接触部がノズル型より1G
または2Gのガラスフイルター19が適当である。
酸化管より出たガスは酸化液飛沫除去管20、導
管21、三方コツク22、導管24およびガラス
フイルター27を経て、ネジ付き試験管25中の
吸収発色液26に導入され、二酸化窒素は吸収さ
れ、ジアゾ化カツプリング反応により発色する。
三方コツク16および22は窒素酸化物を吸着し
ないテフロン製が適当である。酸化管は内径20な
いし50mm、高さ10ないし20cmのガラス製が好まし
い。酸化液飛沫除去管は酸性過マンガン酸カリウ
ム溶液の飛沫が吸収発色液に導入されないための
もので内径6ないし15mm、長さ3ないし6cmのガ
ラス管に1ないし10ミクロンの石英綿などを充て
んして用いることができる。導管21は二酸化窒
素を吸着しないシリコンゴム管またはテフロン管
が適当である。吸収発色液を入れるネジ付き試験
管は内径20ないし30mm、高さ12ないし13cmのもの
が適当で、二酸化窒素の吸収発色操作の前後は空
気中の二酸化窒素の吸収による誤差を防ぐためキ
ヤツプ28を取付けて密閉することが望ましい。
ネジ付き試験管に導入する吸収発色液量は3ない
し20mlが適当である。二酸化窒素と吸収発色液の
接触部は二酸化窒素の吸収効率の点より2Gまた
は3Gのガラスフイルター27が適当である。 また反応管より出たガス状生成物中の二酸化窒
素の量を知るために、コツク16、導管23、コ
ツク22および導管24の順に流れるようにコツ
ク16および22を切り換えて使用することがで
きる。 第2図は本発明に用いた液体試料あるいは固体
試料中の窒素化合物を二酸化窒素に変換し、全二
酸化窒素をザルツマン法吸収発色液に吸収発色さ
せる装置の概要図の一例である。 第1図の装置では有機溶媒試料を直接導入する
と爆発するので、有機溶媒は導入できない。そこ
で、液体試料あるいは固体試料を対象とした装置
を組立てたものが第2図である。第1図に基づい
て説明した内容と共通する部分は簡単に説明し、
異なる部分について詳細に説明する。 1はキヤリアーガスボンベで酸素または空気を
用いることができる。キヤリアーガスは減圧器
2、流量制御器4、流量計5、逆流防止毛細管7
および試料導入部10を経て反応管13に入る。
反応管は内径12ないし25mm、長さ40ないし70cmの
もので、キヤリアーガス入口側にはマイクロシリ
ンジなどで液体試料を導入できるセプタムを取付
けた液体試料導入口12が設けてあり、キヤリア
ーガス出口側は外径6ないし10mmにしぼつた透明
石英管が好ましい。反応管に充てんする酸化触媒
または酸化剤15の入口側および出口側を固定す
る物質14,16は線径1ないし10ミクロンの石
英綿あるいはセラミツクスウールなどを用いるこ
とができる。反応管を加熱する電気炉17は400
ないし1200℃の間で任意に温度制御できるものが
適当である。 固体および粘稠液体試料の導入は試料導入部1
0を開き、試料導入棒9を引き出し、試料を採取
したボード11を試料導入棒の先端にセツトし、
ボートが液体試料導入口12の下部に位置するよ
う試料導入棒を導入して、試料導入部を閉じたの
ち、ボートが反応管の高温部に移動するよう試料
導入棒をスライドさせて試料を燃焼させる。 有機溶媒および水溶液試料はマイクロシリンジ
などで採取して、液体試料導入口よりボート中に
滴下したのち、ボートが反応管の高温部に移動す
るよう試料導入棒をスライドさせて試料を燃焼さ
せる。ボートに熱伝導度の大きい白金製などを用
いると、有機体試料は爆発燃焼によつて分解する
ので、熱伝導度の小さい石英製が好ましい。揮発
性試料の場合はボートを高温部に導入する前に着
火する場合があるので液体試料導入口近辺に空冷
導管30を設けて、空冷ポンプ29で冷却するこ
とが好ましい。 試料を導入して燃焼したH2O,CO2,NO,
NO2などのガス状生成物質はキヤリアーガスと
ともに導管18を経て酸化管19に入り、一酸化
窒素はガラスフイルター21と酸性過マンガン酸
カリウム溶液により二酸化窒素に酸化される。酸
化管より出たガスは酸化液飛沫除去管22、導管
23,24およびガラスフイルター27を経て、
ネジ付き試験管25中の吸収発色液26に導入さ
れて二酸化窒素は吸収され、ジアゾ化カツプリン
グ反応により発色する。二酸化窒素の吸収発色操
作の前後は空気中の二酸化窒素吸収による誤差を
防ぐためキヤツプ28を取付けて、分光光度計で
吸光度測定するまで密閉することが好ましい。ま
た、導管18と導管24を直接連結して、反応管
より出たガス状生成物中の二酸化窒素の量を知る
ことができる。 以下、本発明方法を実施例に基づいて説明する
が、本発明方法はこれに限定されるものではな
い。 実施例 1 通常の大気分析における窒素酸化物は比較的低
濃度のガスが対象となるが、本発明方法のように
水溶液の窒素化合物が窒素量として数ppmでも、
大気分析に比べて非常に高濃度の窒素酸化物とな
り、二酸化窒素が吸収発色液に完全吸収されない
可能性がある。そこで、吸収効率の好的条件追求
のための測定を行なつた。 第1図に示した装置で、反応管に外径18mm、内
径15mm、全長33cmで下部5cmが外径8mm、内径5
mmの透明石英管を用い、反応管の内径15mmの下部
より1ないし6ミクロンの石英綿を約30mm充填
し、その上に酸化触媒として、20ないし40メツシ
ユのアルミナに白金を1.5wt%担持させたものを
130mm充填し、さらにその上に1ないし6ミクロ
ンの石英綿を約20mm充填して、炉長24cmの電気炉
で700℃に加熱して用いた。 酸化管に10mmφの2Gガラスボールフイルター
を有する内径30mm、高さ20cmのガラス製ガス吸収
管を用い、この中に2.5wt%過マンガン酸カリウ
ムと2.5wt%硫酸を含む酸化液20mlを入れて用い
た。内径8mm、長さ5cmのガラス製酸化液飛沫除
去管に1ないし6ミクロンの石英綿を充填し、二
酸化窒素の吸収用ガラスフイルターに2Gまたは
3G10mmφボールフイルターを用い、内径24mm、
高さ15cmのネジ付き試験管に吸収発色液をデイス
ペンサーで5ml入れて用いた。吸収発色液の組成
は1中、酢酸50ml、スルフアニル酸5g、N−
(1−ナフチル)エチレンジアミン50mgのもの、
および該液に塩化ナトリウムを1ないし3wt%ま
たは硫酸カリウムを2wt%添加したものを用い
た。逆流防止毛細管に内径0.3mm、外径1mm、長
さ5cmのステンレス管を用い、キヤリアーガスに
空気を、流速200ないし400ml/分で流した。尿素
の全窒素量1,2,5および10ppm水溶液を
100μ導入して、吸収発色液を545nmで吸光度測
定したところ第1表の結果が得られた。 また、吸収発色液に亜硝酸ナトリウムの水溶液
を窒素量として1ないし12ppmとなるよう添加し
て、軽く振り混ぜたのち7分間以上放置して発色
させた発色液の吸光度測定を行なつたもの、およ
び第1表のうち、空気流速300ml/分における塩
類無添加の吸収発色液でガラスフイルター2Gと
3Gの測定例、ならびに吸収発色液に塩化ナトリ
ウム2wt%添加して、ガラスフイルター2Gと3G
で測定を行なつた例の全窒素濃度と吸光度の関係
を第3図に示した。
【表】 第3図および第1表から明らかなごとく、吸収
発色液に亜硝酸イオンを直接添加して得られた発
色液の亜硝酸態窒素量と吸光度との関係は微小の
曲線を示すが、吸光度0.5以下ではほぼ良好な直
線関係と見なすことができる。しかし、塩類無添
加の吸収発色液を用いた場合の窒素量と吸光度と
の関係は明らかな曲線となる。これに対して、塩
類を添加した吸収発色液を用いればガラスフイル
ターから発生する気泡はより微細なものとなり二
酸化窒素の吸収がほぼ完全に行なわれるため良好
な直線関係となる。 また、大気中の二酸化窒素分析におけるザルツ
マン法では二酸化窒素が吸収発色液に吸収され、
吸収発色液中で生成する亜硝酸イオンの比率、す
なわちNO- 2/NO2がザルツマン係数といわれ、
0.72を報告している。その後、各所で追試実験が
行なわれ、多数の人からこの係数の妥当性が支持
され、大気中の窒素酸化物分析法に広く活用され
るようになつた。 これに対して、吸収発色液に直接亜硝酸ナトリ
ウム水溶液を添加して発色させた吸光度と実施例
1の第1表における空気量250ml/分以上で3Gガ
ラスフイルターを使用し、かつ吸収発色液に塩化
ナトリウム1ないし3wt%または硫酸カリウム
2wt%添加して測定した吸光度とが同一の吸光度
を示す窒素濃度の比率を求めたところ0.71ないし
0.74となりザルツマン係数とほぼ一致する結果が
得られた。すなわち、本発明方法によれば水溶液
中の窒素化合物をほぼ100%二酸化窒素に変換し
ていることになる。 実施例 2 第1図に示した装置により、キヤリアーガスの
流量を300ml/分で用い、塩化ナトリウムを2wt
%添加した吸収発色液と二酸化窒素の吸収用ガラ
スフイルターに10mmφ、3Gのものを用い、他の
条件は実施例1と同一条件で使用した。尿素、硝
酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、グリシンおよ
びm−ジニトロベンゼンの全窒素10ppm水溶液を
反応管中に100μ導入して、キヤリアーガスの
流れを酸化管に通した場合と、通さない場合の酸
化触媒または酸化剤の600ないし800℃における反
応管を通過して生成した二酸化窒素のみによる吸
光度と、酸化管で一酸化窒素を二酸化窒素に酸化
して得られた全二酸化窒素による吸光度から反応
管を通過して生成したNO2/NO+NO2比率を求めた ところ第2表の結果が得られた。
【表】 NO2/NO+NO2比率が窒素化合物の成分間において、 変動が小さい測定条件ほど定量性および再現法の
好ましい条件といえる。 実施例 3 第1図に示した装置により空気流量300ml/分
で、アルミナに白金を1.5wt%担持させた酸化触
媒を700℃で用い、他は実施例2の条件で使用し
た。各種の窒素化合物の水溶液を調製し、尿素に
よる全窒素1,10および200ppm水溶液を基準と
して、マイクロシリンジで5ないし400μを反
応管に導入し、1および3cmセルで吸光度測定を
行ない全窒素量を求めたところ第3表の結果が得
られた。
【表】 実施例 4 第2図に示した装置を用いて、以下に示した以
外は実施例2の条件で使用した。 液体試料導入口を設けた外径18mm、内径15mm、
全長55cmでキヤリアーガスの出口側5cmが外径8
mm、内径5mmの透明石英反応管に、反応管の内径
15mmの部分のキヤリアーガス出口側より、線径1
ないし6μの石英綿を約30mm、20ないし40メツシ
ユの多孔質酸化銅を約200mm、および線径1ない
し6μの石英綿を約30mm充てんして、炉長35cmの
電気炉で900℃に加熱して用いた。キヤリアーガ
スに酸素を300ml/分で用い、巾10mm、長さ30mm、
深さ5mmの石英ボート中に、各種窒素化合物の水
溶液、エタノール溶液およびトルエン溶液をマイ
クロシリンジで20μ滴下したのち高温度に導入
し、尿素の窒素量50ng/μ水溶液を基準とし
て全窒素量の測定を行なつたところ第4表の結果
が得られた。
【表】 実施例 5 第2図に示した装置を用いて、実施例4と同一
条件で使用し、微量窒素含有の固体および粘稠液
体試料を5ないし30mgセミミクロ天秤で石英ボー
トに精秤し、尿素の窒素量50ppm水溶液を基準と
して全窒素量の測定を行ない、合せて試料を0.1
ないし2g採取してケルダール分解−インドフエ
ノール法での分析値と比較を行なつたところ第5
表の結果が得られた。
【表】 このように本発明の微量全窒素の分析方法によ
れば、極めて簡単な装置で、酸素または空気をキ
ヤリアーガスとし、酸化触媒または酸化剤によ
り、液体および固体試料中の窒素化合物を100%
窒素酸化物に変換したのち、一酸化窒素を二酸化
窒素に酸化し、全二酸化窒素を塩類を添加したザ
ルツマン法の吸収発色液で吸収発色させ、分析機
器の中でも最も広く活用されているうちの一つで
ある分光光度計で吸光度測定を行なうことができ
るので、安価で安全かつ簡単、正確に微量の全窒
素測定ができる。 特に、近年問題となつている海域あるいは湖
沼、河川などの富栄養化に関連して、これらの環
境水に充分適用できる微量窒素分の迅速かつ正確
な分析法あるいは自動測定装置またはモニター用
装置が望まれていた。本発明方法の窒素化合物を
窒素酸化物に変換する技術と、広く世の中で使用
されているザルツマン法あるいは化学発光法によ
る大気中の窒素酸化物自動測定装置とを組み合わ
すことにより、環境水などの全窒素自動測定装置
あるいはモニター用装置が極めて容易に可能とな
るなど、本発明方法の効果は絶大なものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施するために用いた
水溶液中の微量窒素の測定装置の概要図である。 図中、1はキヤリアーガスボンベを、2はキヤ
リアーガス用減圧器を、4は流量制御器を、5は
流量計を、7は逆流防止毛細管を、9は試料導入
器を、10は試料導入部を、11は反応管を、1
3は酸化触媒または酸化剤を、12および14は
酸化触媒または酸化剤を固定する物質を、15は
電気炉を、16および22は三方コツクを、17
は酸化管を、18は酸性過マンガン酸カリウム溶
液を、19は一酸化窒素酸化用ガラスフイルター
を、20は酸性過マンガン酸カリウム溶液の酸化
液飛沫除去管を、25はネジ付き試験管を、26
は吸収発色液を、27は二酸化窒素吸収用ガラス
フイルターを、28はネジ付き試験管用キヤツプ
を、3,6,8,21,23および24は導管を
各々示している。 第2図は本発明の方法を実施するために用いた
液体および固体試料中の微量窒素の測定装置の概
要図である。 図中、1はキヤリアーガスボンベを、2はキヤ
リアーガス用減圧器を、4は流量制御器を、5は
流量計を、7は逆流防止毛細管を、9は試料導入
棒を、10は試料導入部を、11はボートを、1
2は液体試料導入口を、13は反応管を、15は
酸化触媒または酸化剤を、14および16は酸化
触媒または酸化剤を固定する物質を、17は電気
炉を、19は酸化管を、20は酸性過マンガン酸
カリウム溶液を、21は一酸化窒素酸化用ガラス
フイルターを、22は酸性過マンガン酸カリウム
溶液の酸化液飛沫除去管を、25はネジ付き試験
管を、26は吸収発色液を、27は二酸化窒素吸
収用ガラスフイルターを、28はネジ付き試験用
キヤツプを、29は空冷ポンプを、30は空冷導
管を、3,6,8,18,23および24は導管
を各々示している。 第3図は第1図に示した装置でキヤリアーガス
に空気を300ml/分で用い、尿素の全窒素量1,
2,5および10ppm水溶液を反応管中へ100μ
導入して得られた吸光度と全窒素量との関係をプ
ロツトして得られた検量線を示した。 1は塩類無添加の吸収発色液で、ガラスフイル
ターに2Gを用いたもの。2は塩類無添加の吸収
発色液で、ガラスフイルターに3Gを用いたもの。
3は塩化ナトリウムを2wt%添加した吸収発色液
で、ガラスフイルターに2Gを用いたもの。4は
塩化ナトリウムを2wt%添加した吸収発色液で、
ガラスフイルターに3Gを用いたものを示した。
また、5は吸収発色液に亜硝酸ナトリウム水溶液
を窒素量として1ないし12ppmとなるよう添加し
て発色させた吸光度と窒素量との関係をプロツト
して得られた検量線を示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸化触媒または酸化剤を充填し、550℃以上
    1000℃以下に加熱した反応管中に酸素または空気
    を流し、該反応管中に試料を導入して、窒素化合
    物を一酸化窒素と二酸化窒素に変換したのち、酸
    性過マンガン酸カリウム水溶液で一酸化窒素を二
    酸化窒素に酸化し、全二酸化窒素をザルツマン法
    の吸収発色液を用いて検出定量する微量全窒素の
    分析方法において、吸収発色液が中性塩類を1wt
    %以上含有することを特徴とする微量全窒素の分
    析方法。
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