JPH0375632B2 - - Google Patents
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- JPH0375632B2 JPH0375632B2 JP60109091A JP10909185A JPH0375632B2 JP H0375632 B2 JPH0375632 B2 JP H0375632B2 JP 60109091 A JP60109091 A JP 60109091A JP 10909185 A JP10909185 A JP 10909185A JP H0375632 B2 JPH0375632 B2 JP H0375632B2
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
発明の目的
(産業上の利用分野)
この発明は布、フイルム等の長尺試料の表面に
金属を付着させるスパツタリング装置に関するも
のである。
金属を付着させるスパツタリング装置に関するも
のである。
(従来の技術)
従来、フイルム等の長尺試料の表面に金属被膜
を形成する装置としての巻取式スパツタリング装
置が広く使用されている。然しながら従来の装置
は、スパツタリング金属の付着範囲が狭いため巻
取速度を速くすることができず能率が悪い。又ス
パツタリング圧力が10-3Torr台と高くなり、形
成される金属被膜がやや黒つぽくなり易いという
欠点があつた。
を形成する装置としての巻取式スパツタリング装
置が広く使用されている。然しながら従来の装置
は、スパツタリング金属の付着範囲が狭いため巻
取速度を速くすることができず能率が悪い。又ス
パツタリング圧力が10-3Torr台と高くなり、形
成される金属被膜がやや黒つぽくなり易いという
欠点があつた。
これ等の欠点を改良するために、例えば特開昭
52−52133号公報第6図、第7図に示すような装
置が提案されている。この装置に付前記第6図、
第7図において必ずしも詳細な記載はないが、実
際の製品では、上下二枚の支持部材(上板と下
板)間に回転可能にローラを枢支するとともに、
このローラの外側すなわちターゲツトから遠ざか
る方向に位置して設けた支柱により上下二枚の支
持部材を支持し、更に前記ローラの内側にローラ
に対応してカバーを設け、スパツタリングされた
金属がローラに付着するのを防止している。
52−52133号公報第6図、第7図に示すような装
置が提案されている。この装置に付前記第6図、
第7図において必ずしも詳細な記載はないが、実
際の製品では、上下二枚の支持部材(上板と下
板)間に回転可能にローラを枢支するとともに、
このローラの外側すなわちターゲツトから遠ざか
る方向に位置して設けた支柱により上下二枚の支
持部材を支持し、更に前記ローラの内側にローラ
に対応してカバーを設け、スパツタリングされた
金属がローラに付着するのを防止している。
(発明が解決しようとする問題点)
前記のように従来の装置では、ローラの外側に
支持部材を支持する支柱を設け、更にローラを保
護するカバーを設けているため、部品点数が多く
なるばかりでなく装置が大型となり製造コストも
高くなる問題点を有している。
支持部材を支持する支柱を設け、更にローラを保
護するカバーを設けているため、部品点数が多く
なるばかりでなく装置が大型となり製造コストも
高くなる問題点を有している。
(問題点を解決するための手段)
前記の問題点を解決するためこの発明において
は、布、フイルム等の長尺試料を案内するため
に、円筒型のターゲツトを中心とし、その周面を
囲繞するように配設した多数のガイドローラと、
前記ガイドローラの上部及び下部に設けられ、ガ
イドローラを回転可能に支持する上部支持部材及
び下部支持部材と、前記ターゲツトを中心としそ
の周囲を囲繞するように、前記ガイドローラの内
側に配設した多数本の陽極と、前記ガイドローラ
の直径よりも広巾で、少なくともガイドローラと
対応するだけの本数からなり、かつ、ガイドロー
ラの内側でこれと対向するように位置させて上部
支持部材と下部支持部材との間に配設され、上部
支持部材と下部支持部材とを支持するための支柱
と、相対する二本のガイドローラ間に所定の間隔
を持つて対設され、送り出される前記長尺試料と
スパツタリング処理後巻き取られる長尺試料とを
案内するための案内ローラと、前記案内ローラの
外側に配設され、前記長尺試料を送り出す送出ロ
ーラとスパツタリング処理後の長尺試料を巻取る
巻取ローラとからなる構成を採用した。
は、布、フイルム等の長尺試料を案内するため
に、円筒型のターゲツトを中心とし、その周面を
囲繞するように配設した多数のガイドローラと、
前記ガイドローラの上部及び下部に設けられ、ガ
イドローラを回転可能に支持する上部支持部材及
び下部支持部材と、前記ターゲツトを中心としそ
の周囲を囲繞するように、前記ガイドローラの内
側に配設した多数本の陽極と、前記ガイドローラ
の直径よりも広巾で、少なくともガイドローラと
対応するだけの本数からなり、かつ、ガイドロー
ラの内側でこれと対向するように位置させて上部
支持部材と下部支持部材との間に配設され、上部
支持部材と下部支持部材とを支持するための支柱
と、相対する二本のガイドローラ間に所定の間隔
を持つて対設され、送り出される前記長尺試料と
スパツタリング処理後巻き取られる長尺試料とを
案内するための案内ローラと、前記案内ローラの
外側に配設され、前記長尺試料を送り出す送出ロ
ーラとスパツタリング処理後の長尺試料を巻取る
巻取ローラとからなる構成を採用した。
(作用)
この発明においては、前記の構成を採用したこ
とにより、良質のスパツタリング被膜が効率よく
形成され、更に防着部材の作用を支柱に兼用させ
たのでコンパクトな装置を提供し得る。
とにより、良質のスパツタリング被膜が効率よく
形成され、更に防着部材の作用を支柱に兼用させ
たのでコンパクトな装置を提供し得る。
(実施例)
以下この発明を具体化した一実施例を第1〜4
図に従つて説明する。スパツタリング装置本体1
は基台2と、同基台2上にパツキング(図示しな
い)を挾んで気密状体に載置されるケーシング3
とから構成されている。ケーシング3の上方には
図示しないフレームに回転自在に支持された2対
の定滑車4が配設され、同定滑車4には前記ケー
シング3を吊下支持するための2本のワイヤ5
が、一端がケーシング3の上部に突設された掛止
リング6に連結され、他端がバランスウエイト7
に連結された状態で巻掛されている。前記両バラ
ンスウエイト7の合計重量は、小さな力でケーシ
ング3を上下動可能とするためケーシング3の重
量より若干軽い値に設定されている。ケーシング
3の前面(第1図の下方)には、ケーシング3に
近傍した位置に垂直状態で立設されたガイドレー
ル8と係合可能なコロ9が回転自在に取付けられ
ている。又、ケーシング3の後部には第1,4図
に示すようにモータ10の回転軸に取付けられた
ピニオン11と噛合するラツク12aを有し、モ
ータ10の正逆回転により上下動される押上部材
12の上部と係合可能な係合部13が突設されて
いる。そして、押上部材12の上下動によりケー
シング3が昇降作動されるようになつている。
図に従つて説明する。スパツタリング装置本体1
は基台2と、同基台2上にパツキング(図示しな
い)を挾んで気密状体に載置されるケーシング3
とから構成されている。ケーシング3の上方には
図示しないフレームに回転自在に支持された2対
の定滑車4が配設され、同定滑車4には前記ケー
シング3を吊下支持するための2本のワイヤ5
が、一端がケーシング3の上部に突設された掛止
リング6に連結され、他端がバランスウエイト7
に連結された状態で巻掛されている。前記両バラ
ンスウエイト7の合計重量は、小さな力でケーシ
ング3を上下動可能とするためケーシング3の重
量より若干軽い値に設定されている。ケーシング
3の前面(第1図の下方)には、ケーシング3に
近傍した位置に垂直状態で立設されたガイドレー
ル8と係合可能なコロ9が回転自在に取付けられ
ている。又、ケーシング3の後部には第1,4図
に示すようにモータ10の回転軸に取付けられた
ピニオン11と噛合するラツク12aを有し、モ
ータ10の正逆回転により上下動される押上部材
12の上部と係合可能な係合部13が突設されて
いる。そして、押上部材12の上下動によりケー
シング3が昇降作動されるようになつている。
ケーシング3の円筒部中央には有底円筒状のタ
ーゲツト14が着脱可能に吊下支持されている。
ターゲツト14はその少なくとも表面部がスパツ
タリング用の金属で形成され、その内部空間には
リング状の永久磁石15が所定間隔で嵌装された
支持筒16が配設されている。支持筒16の下部
には外部から圧縮空気が供給されるベローズ17
が配設され、圧縮空気の供給排気により支持筒1
6が上下動されるようになつている。ターゲツト
14としての陰極の周囲には8本の上下方向に延
びる線状部を有する篭型の陽極18が、その線状
部がターゲツト14を中心とする同一円周上にタ
ーゲツト14を囲繞するように配設されている。
ターゲツト14としての陰極と陽極18との間に
は50〜1000Vの直流電圧が印加されるようになつ
ている。
ーゲツト14が着脱可能に吊下支持されている。
ターゲツト14はその少なくとも表面部がスパツ
タリング用の金属で形成され、その内部空間には
リング状の永久磁石15が所定間隔で嵌装された
支持筒16が配設されている。支持筒16の下部
には外部から圧縮空気が供給されるベローズ17
が配設され、圧縮空気の供給排気により支持筒1
6が上下動されるようになつている。ターゲツト
14としての陰極の周囲には8本の上下方向に延
びる線状部を有する篭型の陽極18が、その線状
部がターゲツト14を中心とする同一円周上にタ
ーゲツト14を囲繞するように配設されている。
ターゲツト14としての陰極と陽極18との間に
は50〜1000Vの直流電圧が印加されるようになつ
ている。
前記円筒型ターゲツト14及び陽極18の外周
には布、フイルム等の長尺試料19を案内する6
本のガイドローラ20がターゲツト14を中心と
してこれを囲繞するように同一円周上に等間隔で
配設されている。前記ガイドローラ20は基台2
上に配設され、平面ほぼ6角形状をなす上部支持
フレーム21a及び下部支持フレーム21b間に
回転自在に支持されている。前記上部支持フレー
ム21aを支持する支柱22は前記ガイドローラ
20の内側に配設されるとともに、各ガイドロー
ラ20の直径よりも幅広に形成されている。各支
柱22にはターゲツト14と反対側に冷却用の水
冷配管23が配設されている。
には布、フイルム等の長尺試料19を案内する6
本のガイドローラ20がターゲツト14を中心と
してこれを囲繞するように同一円周上に等間隔で
配設されている。前記ガイドローラ20は基台2
上に配設され、平面ほぼ6角形状をなす上部支持
フレーム21a及び下部支持フレーム21b間に
回転自在に支持されている。前記上部支持フレー
ム21aを支持する支柱22は前記ガイドローラ
20の内側に配設されるとともに、各ガイドロー
ラ20の直径よりも幅広に形成されている。各支
柱22にはターゲツト14と反対側に冷却用の水
冷配管23が配設されている。
前記ガイドローラ20が配設された円周の外側
には長尺試料を送り出す送出ローラ24と、スパ
ツタリング処理後の長尺試料19を巻き取る巻取
ローラ25とが垂直状態で回転自在に配設されて
いる。両ローラ24,25はそれぞれ基台2上に
配設され図示しない外部駆動機構により駆動され
る駆動軸27aと、前記上部支持フレーム21a
から突設された支持ブラケツト26に回動自在に
取り付けられた被動軸27bとの間に着脱可能に
取付けられるようになつている。両ローラ24,
25に近接して相対する二本のガイドローラ20
間には、所定の間隔を持つて一対のガイドローラ
28a,28bが配設され、送出ローラ24から
送り出される長尺試料19は一方のガイドローラ
28aを経てガイドローラ20に案内され、スパ
ツタリング処理後の長尺試料19は他方のガイド
ローラ28bを経て巻取ローラ25に巻き取られ
るようになつている。又、両ガイドローラ28
a,28bの間隙と対応する位置には防着板29
が立設され、そのターゲツト14と反対側には前
記支柱22と同様水冷配管23が配設されてい
る。
には長尺試料を送り出す送出ローラ24と、スパ
ツタリング処理後の長尺試料19を巻き取る巻取
ローラ25とが垂直状態で回転自在に配設されて
いる。両ローラ24,25はそれぞれ基台2上に
配設され図示しない外部駆動機構により駆動され
る駆動軸27aと、前記上部支持フレーム21a
から突設された支持ブラケツト26に回動自在に
取り付けられた被動軸27bとの間に着脱可能に
取付けられるようになつている。両ローラ24,
25に近接して相対する二本のガイドローラ20
間には、所定の間隔を持つて一対のガイドローラ
28a,28bが配設され、送出ローラ24から
送り出される長尺試料19は一方のガイドローラ
28aを経てガイドローラ20に案内され、スパ
ツタリング処理後の長尺試料19は他方のガイド
ローラ28bを経て巻取ローラ25に巻き取られ
るようになつている。又、両ガイドローラ28
a,28bの間隙と対応する位置には防着板29
が立設され、そのターゲツト14と反対側には前
記支柱22と同様水冷配管23が配設されてい
る。
前記基台2にはスパツタリング装置本体1内を
減圧するためのポンプに接続されるパイプ30が
接続されている。パイプ30は本抜バルブ31を
介して拡散ポンプ32に接続される系統と、粗抜
バルブ33を経てメカニカルブースターポンプ3
4及びロータリーポンプ35に接続される系統の
2つに分岐されるとともに、前記拡散ポンプ32
とメカニカルブースターポンプ34とが補助バル
ブ36を介して接続されている。又、前記パイプ
30にはリークバルブ37が接続されている。
又、ケーシング3にはバルブ38a,39aを介
してアルゴン(Ar)ガスボンベ38及び酸素ガ
スボンベ39に接続されたパイプ40が連結され
ている。
減圧するためのポンプに接続されるパイプ30が
接続されている。パイプ30は本抜バルブ31を
介して拡散ポンプ32に接続される系統と、粗抜
バルブ33を経てメカニカルブースターポンプ3
4及びロータリーポンプ35に接続される系統の
2つに分岐されるとともに、前記拡散ポンプ32
とメカニカルブースターポンプ34とが補助バル
ブ36を介して接続されている。又、前記パイプ
30にはリークバルブ37が接続されている。
又、ケーシング3にはバルブ38a,39aを介
してアルゴン(Ar)ガスボンベ38及び酸素ガ
スボンベ39に接続されたパイプ40が連結され
ている。
次に前記のように構成された装置の作用を説明
する。
する。
まず、リークバルブ37が解放されてケーシン
グ3内の圧力が大気圧と平衡な状態でモータ10
を正転駆動させ、押入部材12を押し上げ、第2
図に鎖線で示すようにケーシング3を上方へ吊下
する。この状態で送出ローラ24を駆動軸27a
及び被動軸27bから取り外し、長尺試料19を
送出ローラ24に巻き付ける。次に長尺試料19
が巻き付けられた送出ローラ24を前記駆動軸2
7a及び被動軸27b間に取り付け、その一端側
から送り出しながらガイドローラ28a、ガイド
ローラ20、ガイドローラ28bを経て巻取ロー
ラ25まで導き、長尺試料19の一端を巻取ロー
ラ25の表面に止着する。次にモータ10を逆転
駆動させ、押上部材12をピニオン11及びラツ
ク12aの作用により下降移動させケーシング3
を基台2上に載置する。ケーシング3は自重及び
パツキングの作用により気密性が保持された状態
で基台2上に載置される。
グ3内の圧力が大気圧と平衡な状態でモータ10
を正転駆動させ、押入部材12を押し上げ、第2
図に鎖線で示すようにケーシング3を上方へ吊下
する。この状態で送出ローラ24を駆動軸27a
及び被動軸27bから取り外し、長尺試料19を
送出ローラ24に巻き付ける。次に長尺試料19
が巻き付けられた送出ローラ24を前記駆動軸2
7a及び被動軸27b間に取り付け、その一端側
から送り出しながらガイドローラ28a、ガイド
ローラ20、ガイドローラ28bを経て巻取ロー
ラ25まで導き、長尺試料19の一端を巻取ロー
ラ25の表面に止着する。次にモータ10を逆転
駆動させ、押上部材12をピニオン11及びラツ
ク12aの作用により下降移動させケーシング3
を基台2上に載置する。ケーシング3は自重及び
パツキングの作用により気密性が保持された状態
で基台2上に載置される。
次にスパツタリング装置本体1内を減圧する。
拡散ポンプ32及びロータリーポンプ35は常時
作動しているので、まずリークバルブ37を閉じ
次いで粗抜バルブ33を開く。ロータリーポンプ
35の作用によりスパツタリング装置本体1内の
圧力が20Torr以下になつた状態でメカニカルブ
ースターポンプ34が作動される。そして、装置
本体1内の圧力が5×10-2Torr以下になつた状
態で粗抜バルブ33を閉じ、次いで補助バルブ3
6、本抜きバルブ31を開放して装置本体1内の
真空度をさらに高真空の10-5Torr台まで減圧す
る。
拡散ポンプ32及びロータリーポンプ35は常時
作動しているので、まずリークバルブ37を閉じ
次いで粗抜バルブ33を開く。ロータリーポンプ
35の作用によりスパツタリング装置本体1内の
圧力が20Torr以下になつた状態でメカニカルブ
ースターポンプ34が作動される。そして、装置
本体1内の圧力が5×10-2Torr以下になつた状
態で粗抜バルブ33を閉じ、次いで補助バルブ3
6、本抜きバルブ31を開放して装置本体1内の
真空度をさらに高真空の10-5Torr台まで減圧す
る。
長尺試料19からのガス放出により排気速度が
遅い時には、巻取ローラ25及び送出ローラ24
を駆動して長尺試料19の巻取り、巻きもどしを
行うことにより排気速度を速くすることができ
る。この場合通常は本抜バルブ31が開放状態と
なつた後に巻取り、巻もどしを行う。しかしガス
放出が多い場合はメカニカルブースターポンプ3
4の作動後に行う。なお、巻取り、巻きもどしは
10m/min程度の速度で行われる。
遅い時には、巻取ローラ25及び送出ローラ24
を駆動して長尺試料19の巻取り、巻きもどしを
行うことにより排気速度を速くすることができ
る。この場合通常は本抜バルブ31が開放状態と
なつた後に巻取り、巻もどしを行う。しかしガス
放出が多い場合はメカニカルブースターポンプ3
4の作動後に行う。なお、巻取り、巻きもどしは
10m/min程度の速度で行われる。
次にアルゴンガスボンベ38から装置本体1内
にアルゴンガスを送り込むとともに、拡散ポンプ
32から徐々に排出することにより装置本体1内
を低圧アルゴンガス雰囲気に保持する。
にアルゴンガスを送り込むとともに、拡散ポンプ
32から徐々に排出することにより装置本体1内
を低圧アルゴンガス雰囲気に保持する。
次に水冷配管23に水を供給し、ターゲツト1
4及び陽極18間に直流高電圧を印加するととも
に送出ローラ24及び巻取ローラ25を駆動す
る。ターゲツト14及び陽極18間に直流高電圧
を印加することによりグロー放電が起こり、スパ
ツタリング装置本体1内のアルゴンガスが放電エ
ネルギーによりイオン化し、イオン化されたアル
ゴンイオンがターゲツト(陰極)14側へ加速さ
れてターゲツト14に衝突し、ターゲツト14表
面から金属を叩き出す。ターゲツト14表面から
叩き出された金属はターゲツト14から放射状に
飛散する。長尺試料19はガイドローラ28a、
ガイドローラ20、ガイドローラ28bを経てタ
ーゲツト14の周囲を囲むほぼ円周状の移動経路
を通つて巻取ローラ25に巻き取られるので、タ
ーゲツト14から放射状に飛散するスパツタリン
グ金属が長尺試料19に付着する範囲が広範囲に
及び、巻取ローラ25の巻取速度を速めても長尺
試料19の表面には所定の厚さの金属被膜が確実
に形成される。従来装置においては500オングス
トロームの厚さの被膜を形成するには2〜3m/
minの巻取速度でしか行えなかつたが、この実施
例の装置においては6m/minの巻取速度で500
オングストロームの厚さの金属被膜が長尺試料1
9の表面に形成された。すなわち、従来装置に比
較して2〜3倍の速さでスパツタリング処理を行
うことができる。
4及び陽極18間に直流高電圧を印加するととも
に送出ローラ24及び巻取ローラ25を駆動す
る。ターゲツト14及び陽極18間に直流高電圧
を印加することによりグロー放電が起こり、スパ
ツタリング装置本体1内のアルゴンガスが放電エ
ネルギーによりイオン化し、イオン化されたアル
ゴンイオンがターゲツト(陰極)14側へ加速さ
れてターゲツト14に衝突し、ターゲツト14表
面から金属を叩き出す。ターゲツト14表面から
叩き出された金属はターゲツト14から放射状に
飛散する。長尺試料19はガイドローラ28a、
ガイドローラ20、ガイドローラ28bを経てタ
ーゲツト14の周囲を囲むほぼ円周状の移動経路
を通つて巻取ローラ25に巻き取られるので、タ
ーゲツト14から放射状に飛散するスパツタリン
グ金属が長尺試料19に付着する範囲が広範囲に
及び、巻取ローラ25の巻取速度を速めても長尺
試料19の表面には所定の厚さの金属被膜が確実
に形成される。従来装置においては500オングス
トロームの厚さの被膜を形成するには2〜3m/
minの巻取速度でしか行えなかつたが、この実施
例の装置においては6m/minの巻取速度で500
オングストロームの厚さの金属被膜が長尺試料1
9の表面に形成された。すなわち、従来装置に比
較して2〜3倍の速さでスパツタリング処理を行
うことができる。
ターゲツト14から飛散したスパツタリング金
属は長尺試料19の表面以外にも付着するが、こ
の実施例の装置においてはガイドローラ20の内
側(ターゲツト14側)に配設された支柱22が
ガイドローラ20のカバーの役割を果たし、しか
も水冷配管23により常に冷却されるため、スパ
ツタリング金属がガイドローラ20に付着したり
ガイドローラ20が加熱されることがないため、
ガイドローラ20にスパツタリング金属が付着す
ることによる長尺試料19の汚染あるいはガイド
ローラ20の加熱に伴う長尺試料19への悪影響
を確実に防止することができる。又、前記支柱2
2にスパツタリング金属がガイドローラ20に付
着することを防止するためのカバーを兼用させた
ので、このカバーをわざわざ別個に設ける必要が
なくなり、その分、部品点数を減少して装置全体
をコンパクト化することができる。
属は長尺試料19の表面以外にも付着するが、こ
の実施例の装置においてはガイドローラ20の内
側(ターゲツト14側)に配設された支柱22が
ガイドローラ20のカバーの役割を果たし、しか
も水冷配管23により常に冷却されるため、スパ
ツタリング金属がガイドローラ20に付着したり
ガイドローラ20が加熱されることがないため、
ガイドローラ20にスパツタリング金属が付着す
ることによる長尺試料19の汚染あるいはガイド
ローラ20の加熱に伴う長尺試料19への悪影響
を確実に防止することができる。又、前記支柱2
2にスパツタリング金属がガイドローラ20に付
着することを防止するためのカバーを兼用させた
ので、このカバーをわざわざ別個に設ける必要が
なくなり、その分、部品点数を減少して装置全体
をコンパクト化することができる。
長尺試料19にターゲツト14を構成する金属
被膜を形成する代わりに、金属酸化物の被膜を形
成する場合には、前記酸素ガスボンベ39に通ず
るバルブ39aも開放しスパツタリング装置本体
1内にアルゴンガスとともに酸素ガスを供給し、
同装置本体1内をアルゴン及び酸素の低圧混合気
雰囲気に保持した状態でターゲツト14と陽極1
8間に直流高電圧を印加する。アルゴンガス及び
酸素ガスが存在する場合には、前記と同様にして
ターゲツト14から叩き出された金属が直ちに酸
素イオンにより酸化されて酸化物となり、酸化物
の状態で長尺試料19に付着するため長尺試料1
9の表面には金属酸化物の被膜が形成される。
被膜を形成する代わりに、金属酸化物の被膜を形
成する場合には、前記酸素ガスボンベ39に通ず
るバルブ39aも開放しスパツタリング装置本体
1内にアルゴンガスとともに酸素ガスを供給し、
同装置本体1内をアルゴン及び酸素の低圧混合気
雰囲気に保持した状態でターゲツト14と陽極1
8間に直流高電圧を印加する。アルゴンガス及び
酸素ガスが存在する場合には、前記と同様にして
ターゲツト14から叩き出された金属が直ちに酸
素イオンにより酸化されて酸化物となり、酸化物
の状態で長尺試料19に付着するため長尺試料1
9の表面には金属酸化物の被膜が形成される。
なお、この発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば次のようにして具体化すること
も可能である。
ではなく、例えば次のようにして具体化すること
も可能である。
(1) 第6図aに示すようにガイドローラ20の外
周両端部にガイドピン20aを突設したり、第
6図bに示すようにガイドローラ20の表面に
面フアスナー20bを貼着したりあるいはガイ
ドローラ20の表面を粗面化してもよい。この
ように構成した場合には長尺試料に加えるテン
シヨンの値を小さくすることが可能となり、テ
ンシヨンをかけることを好まない布地等にスパ
ツタリング処理を行う場合に有利となる。又、
ガイドローラ20を積極駆動する構成を採用し
た場合にはさらに長尺試料に加わるテンシヨン
を低くすることが可能となる。
周両端部にガイドピン20aを突設したり、第
6図bに示すようにガイドローラ20の表面に
面フアスナー20bを貼着したりあるいはガイ
ドローラ20の表面を粗面化してもよい。この
ように構成した場合には長尺試料に加えるテン
シヨンの値を小さくすることが可能となり、テ
ンシヨンをかけることを好まない布地等にスパ
ツタリング処理を行う場合に有利となる。又、
ガイドローラ20を積極駆動する構成を採用し
た場合にはさらに長尺試料に加わるテンシヨン
を低くすることが可能となる。
(2) ガイドローラ20の本数あるいは設置間隔は
長尺試料19としての布あるいはフイルムの種
類及び加えるテンシヨンの強さにより異なる
が、その間隔は20〜80cmが好ましくターゲツト
14の周囲を長尺試料19がほぼ円周状となる
状態で移動するためには、第2発明においては
ガイドローラ20を5本以上設けることが好ま
しい。
長尺試料19としての布あるいはフイルムの種
類及び加えるテンシヨンの強さにより異なる
が、その間隔は20〜80cmが好ましくターゲツト
14の周囲を長尺試料19がほぼ円周状となる
状態で移動するためには、第2発明においては
ガイドローラ20を5本以上設けることが好ま
しい。
(3) ターゲツト14を構成する金属は特に限定さ
れず、スパツタリング可能な全ての金属(合金
を含む)を採用することができる。すなわち、
単体の金属としては金、銀、アルミニウム、ス
ズ、亜鉛、チタン、ニツケル、銅、コバルト、
クロム等が、合金ではハステロイ、パーマロ
イ、ステンレス鋼が耐蝕性や色彩の点で適して
いる。前記金属あるいは合金は用途、色調、コ
スト等に応じて選択される。
れず、スパツタリング可能な全ての金属(合金
を含む)を採用することができる。すなわち、
単体の金属としては金、銀、アルミニウム、ス
ズ、亜鉛、チタン、ニツケル、銅、コバルト、
クロム等が、合金ではハステロイ、パーマロ
イ、ステンレス鋼が耐蝕性や色彩の点で適して
いる。前記金属あるいは合金は用途、色調、コ
スト等に応じて選択される。
(4) 前記実施例の装置における酸素ガスボンベ3
9に代えて窒素ガスボンベを接続することによ
り金属酸化物被膜に代えて金属窒化物被膜を長
尺試料19の表面に付着することも可能であ
る。又、アルゴンガスに変えてキセノン等の不
活性ガスを使用してもよい。
9に代えて窒素ガスボンベを接続することによ
り金属酸化物被膜に代えて金属窒化物被膜を長
尺試料19の表面に付着することも可能であ
る。又、アルゴンガスに変えてキセノン等の不
活性ガスを使用してもよい。
(5) 又、スパツタリング装置本体1を基台2とそ
の上面に載置されるケーシング3とから構成す
る代わりに、有底のケーシングとその上部開口
部を気密状態に覆う蓋体とから構成する等この
発明の趣旨を逸脱しない範囲において各部の形
状、構成等を任意に変更することも可能であ
る。
の上面に載置されるケーシング3とから構成す
る代わりに、有底のケーシングとその上部開口
部を気密状態に覆う蓋体とから構成する等この
発明の趣旨を逸脱しない範囲において各部の形
状、構成等を任意に変更することも可能であ
る。
発明の効果
以上詳述したように本願発明においては前記の
構成を採用したことにより、良質のスパツタリン
グ被膜が効率より形成され、又、上部支持部材及
び下部支持部材を支持するための支柱を、少なく
とも前記ガイドローラと等しい個数だけ設けると
ともに、前記ガイドローラの直径以上の幅に形成
してガイドローラとターゲツトとの間に各ガイド
ローラと対向するように配置したので、この支柱
は前記上部支持部材及び下部支持部材を支持する
作用のみならず、スパツタリング時にガイドロー
ラへのスパツタリング金属が付着するのを防止す
る作用をも有する。従つて、スパツタリング金属
がガイドローラに付着することを防止するために
この種の装置では必ず必要となる防着部材をわざ
わざ別個に設ける必要がなくなり、その分、部品
点数を減少して装置全体をコンパクト化すること
ができる。
構成を採用したことにより、良質のスパツタリン
グ被膜が効率より形成され、又、上部支持部材及
び下部支持部材を支持するための支柱を、少なく
とも前記ガイドローラと等しい個数だけ設けると
ともに、前記ガイドローラの直径以上の幅に形成
してガイドローラとターゲツトとの間に各ガイド
ローラと対向するように配置したので、この支柱
は前記上部支持部材及び下部支持部材を支持する
作用のみならず、スパツタリング時にガイドロー
ラへのスパツタリング金属が付着するのを防止す
る作用をも有する。従つて、スパツタリング金属
がガイドローラに付着することを防止するために
この種の装置では必ず必要となる防着部材をわざ
わざ別個に設ける必要がなくなり、その分、部品
点数を減少して装置全体をコンパクト化すること
ができる。
第1〜4図はこの発明を具体化した一実施例を
示すものであつて第1図は平断面図、第2図は一
部破断正面図、第3図は第1図のA−A線断面
図、第4図はラツク部分を示す部分斜視図、第5
図a,bはガイドローラの変形例を示す斜視図で
ある。 スパツタリング装置本体……1、ケーシング…
…3、ターゲツト……14、陽極……18、長尺
試料……19、ガイドローラ……20、上部支持
部材……21a、下部支持部材……21b、支柱
……22、送出ローラ……24、巻取ローラ……
25。
示すものであつて第1図は平断面図、第2図は一
部破断正面図、第3図は第1図のA−A線断面
図、第4図はラツク部分を示す部分斜視図、第5
図a,bはガイドローラの変形例を示す斜視図で
ある。 スパツタリング装置本体……1、ケーシング…
…3、ターゲツト……14、陽極……18、長尺
試料……19、ガイドローラ……20、上部支持
部材……21a、下部支持部材……21b、支柱
……22、送出ローラ……24、巻取ローラ……
25。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 布、フイルム等の長尺試料19を案内するた
めに、円筒型のターゲツト14を中心とし、その
周面を囲繞するように配設した多数のガイドロー
ラ20と、 前記ガイドローラ20の上部及び下部に設けら
れ、ガイドローラ20を回転可能に支持する上部
支持部材21a及び下部支持部材21bと、 前記ターゲツト14を中心としその周囲を囲繞
するように、前記ガイドローラ20の内側に配設
した多数本の陽極18と、 前記ガイドローラ20の直径よりも広巾で、少
なくともガイドローラ20と対応するだけの本数
からなり、かつ、ガイドローラ20の内側でこれ
と対向するように位置させて上部支持部材21a
と下部支持部材21bとの間に配設され、上部支
持部材21aと下部支持部材21bとを支持する
ための支柱22と、 相対する二本のガイドローラ20間に所定の間
隔を持つて対設され、送り出される前記長尺試料
19とスパツタリング処理後巻き取られる長尺試
料19とを案内するための案内ローラ28a,2
8bと、 前記案内ローラ28a,28bの外側に配設さ
れ、前記長尺試料19を送り出す送出ローラ24
とスパツタリング処理後の長尺試料19を巻取る
巻取ローラ25とからなることを特徴とするスパ
ツタリング装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10909185A JPS61266571A (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | スパツタリング装置 |
DE8686106806T DE3675270D1 (de) | 1985-05-21 | 1986-05-20 | Zerstaeubungsgeraet. |
EP19860106806 EP0205917B1 (en) | 1985-05-21 | 1986-05-20 | Sputtering apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10909185A JPS61266571A (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | スパツタリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61266571A JPS61266571A (ja) | 1986-11-26 |
JPH0375632B2 true JPH0375632B2 (ja) | 1991-12-02 |
Family
ID=14501360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10909185A Granted JPS61266571A (ja) | 1985-05-21 | 1985-05-21 | スパツタリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61266571A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4574739B1 (ja) * | 2010-03-08 | 2010-11-04 | 三容真空工業株式会社 | 成膜装置 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5252133A (en) * | 1975-07-11 | 1977-04-26 | Tokuda Seisakusho | Continuous film coating apparatus |
-
1985
- 1985-05-21 JP JP10909185A patent/JPS61266571A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5252133A (en) * | 1975-07-11 | 1977-04-26 | Tokuda Seisakusho | Continuous film coating apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61266571A (ja) | 1986-11-26 |
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