JPH0374206B2 - - Google Patents

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JPH0374206B2
JPH0374206B2 JP774984A JP774984A JPH0374206B2 JP H0374206 B2 JPH0374206 B2 JP H0374206B2 JP 774984 A JP774984 A JP 774984A JP 774984 A JP774984 A JP 774984A JP H0374206 B2 JPH0374206 B2 JP H0374206B2
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b16bl6
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platelet aggregation
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JP774984A
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は7−(1−ピペリジニル)−1,2,
3,5−テトラヒドロイミダゾ〔2,1−b〕キ
ナゾリン−2−オン(以下、本化合物と略称)ま
たはその塩を有効成分とする癌転移抑制剤に関す
るものである。 癌の転移とくに血行性転移においては、癌細胞
が血管内に侵入、運搬され、遠隔臓器に着床する
過程で種々の血液成分と接触し相互作用を営むこ
とが知られている。凝固・線溶系とならんで血小
板は転移に関与する成分として従来注目されてき
た。また腫瘍細胞自身が血小板凝集を惹起する性
質を有していること、その血小板凝集能が転移形
成能と密接に結びついていることが確認されるに
およんで血小板凝集抑制による転移形成阻止効果
が期待され、種々の抗血小板作用を有する薬物の
転移抑制効果がしらべられている。しかしながら
その効果は必ずしも一定しておらず、この種の薬
剤の効果はあくまでも転移巣の形成を阻止し得る
か否かを確かめる必要がある。 本発明者は、優れた癌転移抑制剤を見出すべく
研究を重ねた結果、本化合物、すなわち7−(1
−ピペリジニル)−1,2,3,5−テトラヒド
ロイミダゾ〔2,1−b〕キナゾリン−2−オン
またはその塩が、癌細胞による血小板凝集を抑制
するとともに実験動物において転移巣の形成をも
抑制することを見出し本発明を完成した。 次に実施例により本発明を説明する。 実施例 材料と方法 細胞と動物:C57BLマウス由来のB16メラノーマ
BL6(B16BL6)およびLewis肺癌(3LL)を用
いた。実験にはC57BL/6雄マウスを用いた。 細胞浮遊液の調整:B16BL6および3LL細胞浮遊
液は、C57BL/6雄マウス皮下腫瘤の酵素処
理により得た(Invasion Metastasis、2:
289、1982)。カルシウム・マグネシウムイオン
を含まないハンクス液(HBSS)内で腫瘍の懐
死部を取り除き、細切、その後コラゲナーゼI
型とデオキシリボヌクレアーゼを用いて細胞を
単離し、HBSSにより希釈、再浮遊し、トリパ
ンブルーにより生細胞比率90%以上であること
を確認し、実験を用いた。 薬液:本化合物の二塩酸塩一水和物を生理的食塩
水(局方)に溶解して用いた。 血小板浮遊液の調製:薬液を7週齢のマウスに静
脈内投与3分後もしくは経口投与1時間後に、
膜大静脈より採血した。抗凝固剤として3.13%
クエン酸ナトリウム(二水塩)水溶液を採血量
の1/10量入れた注射筒を用いて採血し、この血
液を室温、230gで7分間遠心した上清を多血
小板血漿(PRP)とし、残りの血液を室温、
1500gで10分間遠心した上清を乏血漿板血漿
(PPP)とした。血小板数45万/mm3となる様
PRPにPPPを加え実験に用いた。 in vitro血小板凝集阻止試験:ラム型アグリゴメ
ーターを用い透過度変化により血小板凝集を測
定した。正常動物より得たPRP450μを反応
チユーブに入れ、30℃、950rpm遠心条件下で
約一分経過後、5μの200mM塩化カルシウム
液を添加し(最終濃度2μM)、その30秒後に薬
液5μを添加、ついで30秒後に50μの
B16BL6細胞浮遊液(1×105コ/50μ)もし
くは3LL細胞浮遊液(1×106コ/50μ)を加
えた。 ex vivo血小板凝集阻止試験:あらかじめ薬液を
投与した動物より得たPRPをin vitroと同じ条
件下で、反応チユーブに入れ、5μの200mM
塩化カルシウムを添加し、1分後に50μの
B16BL6細胞浮遊液(5×104コ/50μ)もし
くは3LL細胞浮遊液(2×106コ/50μ)を加
えた。 急性肺塞栓死阻止試験:本化合物の薬剤を10mg/
Kgもしくは30mg/Kgとなる様、5週齢のマウス
尾静脈内に静脈内投与し、その3分後に動物あ
たりB16BL6を5×105コ尾静脈内に接種した。 肺転移形成阻止試験:6週齢のマウスに、10、3
または1mg/Kgとなるように本化合物の薬液
を、細胞接種の24時間前、1時間前および1時
間後に経口投与し、また細胞接種直前に静脈内
投与した。動物あたりB16BL6を1×105コ、
3LLを7×105コ尾静脈内に接種し、それぞれ
13日目および11日目に肺の転移結節数を実体顕
微鏡にて算定した。 結 果 in vitro血小板凝集阻止試験 最終濃度3μM以上で本化合物はB16BL6細胞添
加による血小板凝集を、また1μM以上で3LL細胞
添加による血小板凝集を完全に阻止した。また
0.3μMで両細胞による血小板凝集開始を遅延させ
た。 ex vivo血小板凝集阻止試験 B16BL6細胞誘導凝集は静脈内投与、経口投与
にかかわらず、本化合物1mg/Kg以上で完全阻止
された。一方3LL誘導凝集は本化合物10mg/Kg静
注で凝集開始が150%以上遅延し、20mg/Kg静注
で完全に阻止された。 急性肺塞栓死阻止試験:表1に示す様に、5×
105コのB16BL6を静脈内に接種すると肺塞栓
血栓形成により、10分以内に動物が全例死亡し
た。しかし本化合物を細胞接種前に投与するこ
とにより、有意な阻止効果が得られた。 肺転移形成阻止効果 適度な数の腫瘍細胞を静注すると動物は急死す
ることなく、肺に転移巣を形成する。表2に示す
様にB16BL6を1×105コ、3LLを7×105コ接種
されたマウスの肺にはそれぞれ9.4±1.6コおよび
17.2±1.2コ(平均値±標準誤差)の転移巣の形
成が認められた。しかし本化合物を細胞接種前後
に経口ないし静脈内投与された群では有意に転移
巣数が減少した。 なおLD50値は表3に示した。
【表】 数字は斃死動物数/使用動物数
フイツシヤーの直接確立計算法にて有意差検

* P<0.05、** P<0.01
【表】 数字は平均値±標準誤差、1群の動物数は
10〜12匹Mann−Whiteney法にて有意差検定
* P<0.05、** P<0.01
【表】 以上示したように、本化合物は肺の塞栓および
血栓形成阻止に基づく癌の転移抑制効果を有し、
医薬としての使用が期待される。対象となる症例
としては、癌患者で血行性転移が予測される症例
の術前術後に、また血小板およびフイブリノーゲ
ンの消費性減少が見られる患者で出血傾向を有し
ない癌患者などを挙げることができる。 本化合物およびその塩は種々の担体例えば水、
乳糖、でんぷん、ゼラチン、ステアリン酸マグネ
シウム、植物性油、ポリアルキレングリコールを
用いて公知の製剤技術により種々の剤形例えば錠
剤、カプセル剤、散剤、液剤または懸濁剤とする
ことができる。 本化合物およびその塩は非経口投与例えば静脈
内投与または経口投与され、その1日あたりの投
与量は投与方法によつても異なるが、通常成人に
対し1〜10mg/Kgである。 参考例 2−クロロ−6−ピペリジン−3,4−ジヒド
ロキナゾリン27.0gを塩化メチレン200mlに溶解
し、ブロモ酢酸エチル19.8g、沃化テトラブチル
アンモニウム1gを加え、窒素気流下に10N−水
酸化ナトリウム50mlを撹拌下に加える。室温で1
時間撹拌を続ける。反応液は水洗、乾燥したの
ち、溶媒を減圧留去すると粗製の2−クロロ−6
−ピペリジノ−3,4−ジヒドロ−3−キナゾリ
ン酢酸エチルが油状でほぼ定量的に得られる。こ
れを10%エタノール性アンモニア溶液100mlに加
え、封管中で120〜130℃に4時間加熱する。冷後
析出している結晶を濾取し、水洗、乾燥すると7
−ピペリジノ−1,2,3,5−テトラヒドロイ
ミダゾ〔2,1−b〕キナゾリン−2−オンの遊
離塩基が13.0gえられた。これはメタノールに懸
濁させ、濃塩酸を加えてPH1〜2として溶解さ
せ、活性炭処理して濾過し、濾液を減圧濃縮し析
出して来る結晶を集めると二塩酸塩がえられる。
融点>280℃。 IRνKBr naxcm-1: 2800、2850、2150、1775、1680、1610、1595 1H−NMR(D2O)δ: 1.5〜2.2(6H、m) 3.60(4H、m) 4.36(2H、s) 4.86(2N、s) 7.27(1H、d) 7.45〜7.7(2H、m) 元素分析 C15H18N4O・2HCl・H2Oとして 計算値 C 49.87、H 6.14、N 15.51 分析値 C 48.80、H 6.11、N 15.56 出発物質は次のようにして製造することができ
た。 (a) 5−クロロ−2−ニトロベンゾニトリル63.9
gをジメチルホルムアミド200mlに溶解し、ピ
ペリジン95mlを加える。発熱して来るので外部
から冷却しながら50℃で30分撹拌する。反応液
を水に注入し、析出物を集め水洗、メタノール
で洗い乾燥すると2−ニトロ−5−ピペリジノ
ベンゾニトリルが80g(融点126〜127℃)えら
れた。 (b) 上記ベンゾニトリル誘導体80gを濃塩酸700
mlと塩化第一スズ226gの混液の中へ外部から
冷却しながら撹拌下に加え、さらに2時間室温
で撹拌する。反応液は水酸化ナトリウム700g
を溶解した水と氷の混合物の中へ注ぎ、析出し
た結晶をクロロホルムで抽出する。抽出液を水
洗、乾燥し、溶媒を減圧留去し、残査はシリカ
ゲルクロマトグラフイーで精製すると2−アミ
ノ−5−ピペリジノベンゾニトリルが52.2g
(融点87〜88℃)えられた。 (c) 上記アミノベンゾニトリル誘導体50gを尿素
100gと混和し、浴温180〜210℃の油浴中で2.5
時間加熱する。冷後反応残査は粉砕し、水、ア
セトン、エーテルで順次洗う。次いでこれを濃
塩酸300mlに加え3時間加熱還流する。冷後不
溶物を濾去して濾液をアンモニア水でPH7に中
和し、析出物を濾取、水、アセトンで洗い乾燥
すると粗製の6−ピペリジノキナゾリン−2,
4(1H、3H)−ジオンが50g(融点280℃以上)
えられた。これはこのまま次の反応に用いた。 (d) 上記ジオン誘導体50gをメタノール−塩酸と
処理して塩酸塩として単離した後オキシ塩化リ
ン500mlに加えてN,N−ジイソプロピル−エ
チルアミン70mlを、さらに加え18時間加熱撹拌
還流する。反応液は減圧乾固し、残査は氷水に
加え、析出物を濾取してクロロホルム可溶部を
抽出する。抽出層は水洗し、乾燥後減圧乾固
し、残査はシリカゲルクロマトグラフイーにて
精製すると2,4−ジクロロ−6−ピペリジノ
キナゾリンが35.4g(融点101〜102℃)えられ
た。 (e) 上記ジクロロ誘導体33.7gをクロロホルム
100mlに溶解し、エタノール150mlを追加してか
ら撹拌下に水素化ホウ素ナトリウム22.7gを加
える。発熱してくるので外部から冷却しながら
室温で30分撹拌を続ける。反応液は減圧乾固
し、残査に水を加え、不溶に沈殿を濾取して集
め、よく水洗したのち減圧乾燥すると粗製の2
−クロロ−6−ピペリジノ−3,4−ジヒドロ
キナゾリンが無晶状粉末で27.0gえられた。こ
れは粗製のまま参考例の原料とした。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 7−(1−ピペリジニル)−1,2,3,5−
    テトラヒドロイミダゾ〔2,1−b〕キナゾリン
    −2オンまたはその塩を有効成分とする癌転移抑
    制剤。
JP774984A 1984-01-19 1984-01-19 癌転移抑制剤 Granted JPS60152416A (ja)

Priority Applications (1)

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JP774984A JPS60152416A (ja) 1984-01-19 1984-01-19 癌転移抑制剤

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JP774984A JPS60152416A (ja) 1984-01-19 1984-01-19 癌転移抑制剤

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JPS60152416A JPS60152416A (ja) 1985-08-10
JPH0374206B2 true JPH0374206B2 (ja) 1991-11-26

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ID=11674341

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