JPH0371876B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、被加工物に粉を付着させるために用
いられる業務用自動粉付機の改良に関するもので
ある。

＜従来の技術＞ 従来から広く利用されている自動粉付機は、第
２図の自動パン粉付機の例に示すような構造であ
り、詳細を記すと次のようになる。

コンベアは無端状のネツトコンベアａであ
り、その上段部上面（往路）に下パン粉ｂが乗
せられている。

そこに被加工物ｃである食品が乗せられ、レ
シーブタンクｄへ送られる。

レシーブタンクｄより上パン粉ｅがかけられ
る。そして粉押え装置ｆへ送られる。

粉押え装置ｆにてパン粉ｂ、ｅを被加工物ｃ
に付着させる。

余剰のパン粉を吹落フアンｇにて吹落とすと
共に、ネツトコンベアａの下からも余剰のパン
粉が除かれ、ネツトコンベアａの復路a′の上に
落とされる。

復路a′の上に落とされたパン粉は、パン粉調
整板ｈにて、下パン粉と上パン粉に分けられ
る。

調整板ｈの下を通つた下パン粉は、復路a′の
ネツトコンベアの搬送力により再び往路始端へ
もどる。

調整ｈにより止められたパン粉は、横送りス
クリユーｉにてネツトコンベアａ外へ出され
る。そして昇降機ｊへと運ばれる。

昇降機ｊへと運ばれたパン粉は、昇降機のバ
ケツトｋにてすくい上げられ、上方にある上パ
ン粉送り装置ｍへと運ばれる。

上パン粉送り装置ｍは、ネツトコンベアの上
にあるレシーブタンクｄにパン粉を送る。とこ
ろが、上記の従来の自動粉付機においては、粉
が横送りスクリユーｉ→昇降機ｊ→上パン粉送
り装置ｍと３つの機械を経由して循環されるた
め、パン粉のようなこわれやすい粉の場合に
は、循環途中で粉がくずれ、被加工物の品質に
影響を与えるという課題があつた。

又、粉押え装置ｆ、吹落フアンｇ、昇降機ｊ等
の構成部品が多く、機械が大型化するという課題
があつた。

そこで、これ等の課題を解決するものとして本
出願人は特公昭63−48495号公報に提案した。

このものは、コンベア上部にレシーブタンクと
円周面の全面に小孔を有する中空のローラーとを
備え、このローラーを被加工物にかけられた粉を
被加工物に押えつけられるように配位し、ローラ
ーに、ローラー内を負圧に保ち、余剰の粉をロー
ラー表面に吸い着ける粉吸引手段を備えたもので
ある。

そして、この粉吸引手段によつてローラー表面
に吸着させた粉をコンベア等を介してレシーブタ
ンクまで運ぶようにしたものである。

しかし、このものにおいては、ローラー表面あ
るいはレシーブタンクまで運ぶコンベア等に粉の
一部が網目にからまる等して付着してしまい、自
然に落下しない。この結果、ローラー表面に吸着
した余剰の粉の全てをレシーブタンクまで運ぶこ
とができず、効率が悪くなるという課題を有す
る。

＜発明が解決しようとする課題＞ 本発明は、以上の実情に鑑み提案されたもので
その目的とするところは被加工物に付着させた後
の余剰の粉を効率よくレシーブタンクに送ること
のできるものを提供することにある。

＜課題を解決するための手段＞ 本発明は以下の特徴を有する自動粉付機を提供
することにより、上記課題を解決する。

被加工物１を載置し移動するコンベア３０を無
端状に架設した自動粉付機において、本発明の自
動粉付機は、コンベア３０の上部に、粉２を入れ
たレシーブタンク４０と、粉２よりも小さな目を
有する無端状のメツシユコンベアよりなる上部コ
ンベア１０とが備えられる。そして、この上部コ
ンベア１０の一端が、レシーブタンク４０により
被加工物１にかけられた粉２を被加工物に押え付
けられるように配位され、他端が、レシーブタン
ク４０の上方に配位される。又、この上部コンベ
ア１０は、粉を被加工物に押えつける上部コンベ
ア１０の一端に、負圧に保たれて、余剰の粉２を
上部コンベア１０の表面に吸いつける粉吸引手段
と、この粉吸引手段より上部コンベア１０可動方
向の後方側且つ、レシーブタンク４０の上方に配
位される他端までの間の位置に粉吹き飛ばし手段
とを有し、この粉吹き飛ばし手段により上部コン
ベア１０に付着する粉を上部コンベア１０から吹
き飛ばし、送られてくる粉２をレシーブタンク４
０に落とすようにしたもの。

＜作用＞ 本発明においては、粉吸引手段より上部コンベ
アの可動方向の後方側且つレシーブタンクの上方
に配位される端部までの間の位置に粉吹き飛ばし
手段を備えるため、上部コンベアに付着した粉を
上部コンベアから吹き飛ばすことができる。

これにより、粉吸引手段を有する上部コンベア
の一端側から送られてくる余剰の粉を全てレシー
ブタンクに送ることができる。

＜実施例＞ 第１図は本発明の自動粉付機の一実施例である
自動パン粉付機を示す中央縦断正面図である。

以下、図に基づき説明する。

本発明の一実施例であるパン粉付機は、第１図
に示すとおり、上部コンベア１０と真空ポンプ２
０とコンベア３０とレシーブタンク４０にて構成
されている。

コンベア３０は、被加工物１が図示右側より左
側（Ｘ方向）へ流れるように無端状に架設した、
パン粉２よりも目の荒いネツトコンベアである。
コンベア３０の上部には、コンベア３０進行方向
手前より、レシーブタンク４０、上部コンベア１
０の順に並んでおり、上部コンベア１０の右端１
１はレシーブタンク４０の上方に位置し、左端１
２はコンベア３０と接している。

上部コンベア１０は、パン粉２よりも小さな目
を有する無端状のメツシユコンベアであり、右端
１１と左端１２には円周部がパンチ板又は金網で
できた通気性を有するローラー１３，１４を設け
ている。そして本実施例では右端ローラー１３の
端面に、粉吹き飛ばし手段としての真空ポンプの
排気側が、左端ローラー１４の端面に、粉吸引手
段としての吸気側が接続されている。右端ローラ
ー１３は、この空気排出力により、上部コンベア
１０に付着したパン粉２を全て吹き飛ばし下方の
レシーブタンク４０へ落とす。一方、左端ローラ
ー１４は空気の吸引により被加工物１にパン粉２
を付けた後の余剰のパン粉２をローラー１４表面
に吸着させる。

これにより、上部コンベア１０に付着したパン
粉２を確実に下方のレシーブタンク４０に落とす
ことができる。

また、上部コンベアの両端に粉吸引手段と粉吹
き飛ばし手段とを分割して別途に設けるため、装
置自体を簡素化することができる。

上部コンベア１０はコンベア３０と略同一の巾
を有し、コンベア３０の動きと略同調するよう
に、コンベア３０のモーターもしくは専用に設け
られたモーターにてＹ方向に回転している。

上部コンベア左端１２は、パン粉２吸着効果を
高めるために、ローラー下部を除き適宜間隔をお
いて、カバー１６で覆われている。

右端１１もパン粉２の飛散を防ぐために、図示
のようにカバー１７を設けても良い。

レシーブタンク４０は、上部が大きく開口し、
下部がコンベア３０の進行方向と直交する方向に
細長い穴が略コンベア巾の全巾にわたり開口した
正面視略三角形の容器である。

コンベア３０は、上側（往路）３１及び下側
（復路）３２の下に受け板３３を設けたネツトコ
ンベアであり、上部コンベア１０で吸着されずに
残つたパン粉２を、上部コンベア１０の左側部に
設けた穴３４よりネツトの下に落とし、コンベア
３０の下側（復路）３２の動きにより、上側（往
路）３１始端へ運び、下パン粉として循環させる
働きをしており、モーター（図示せず）にて駆動
されている。

真空ポンプ２０はモーター（図示せず）にて駆
動されており、吸気側２１及び排気側２２の配管
途中には、送風量を微調整する調整バルブ２３，
２４を設けている。そして空気の流れは図中矢印
に示すようになつている。

次に本発明の装置の働きについて説明する。

第１図、図示右側より左側、コンベア３０が
動いて（Ｘ方向）おり、コンベア３０の右端よ
り上部コンベア１０の左側部までパン粉２がひ
かれ循環している。

コンベア３０の右端でパン粉２の上に乗せら
れた被加工物１である食品は、レシーブタンク
４０の下へと運ばれる。

レシーブタンク４０の下にきた被加工物１
は、レシーブタンク４０よりパン粉２がかけら
れる。

そして、その後上部コンベア１０左端１２の
下へ運ばれる。

上部コンベア１０の左端１２にて、被加工物
１は上から押えつけられ、被加工物１の上面と
下面にパン粉２がしつかりとつけられる。

余剰のパン粉２は、上部コンベア１０を左端
１２が真空ポンプ２０の吸気により負圧となつ
ているため、その表面に吸いつけられ除去され
る。

吸いつけられて除去されたパン粉２は、その
まま上部コンベア１０の上面（往路）にまで引
きあげられる。そして上部コンベア１０の右端
１１へと運ばれる。

一方、ローラー１０にて除去されなかつたパ
ン粉は、上側（往路）３１のコンベア３０のネ
ツトの間から下側（復路３２）のネツト上に落
ち、除去される。

上部コンベア１０の右端１１に来たパン粉２
はレシーブタンク４０へ落とされる。

そして、真空ポンプ２０より右端ローラー１
３に送られた粉吹き飛ばし手段としての空気排
出力により、上部コンベア１０表面に付着し、
落ちずに残つたパン粉２は吹き飛ばされ下方の
レシーブタンク４０へ落とされる。これによ
り、左端ローラー１４によつて送られてくるパ
ン粉２を全てレシーブタンク４０に落とすこと
ができ、効率の良いものとなる。

パン粉２がつけられた被加工物１は、そのま
まコンベア３０にて左端まで運ばれる。

以上が自動パン粉付機の例であるが、本発明は
パン粉のような食品に限らず、粉体をかけるもの
であれば何に使用しても良いことは言うまでもな
い。

＜発明の効果＞ 以上、実施例で述べたように本発明は、粉吹き
飛ばし手段を備えるため、上部コンベアに付着し
た粉を上部コンベアから吹き飛ばすことができ、
送られてくる余剰の粉を全てレシーブタンクへ送
ることができる。

これにより、効率よく余剰の粉をレシーブタン
クに送ることができるものとなる。

以上、本発明は有用且つ実用的な粉付機を提供
し得たものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す中央縦断正面
図である。第２図は従来例を示す中央縦断正面図
である。 図中記号：１……被加工物、２……パン粉、１
０……上部コンベア、１１……右端、１２……左
端、３０……コンベア、４０……レシーブタン
ク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被加工物１を載置し移動するコンベア３０を
   無端状に架設した自動粉付機において、コンベア
   ３０の上部に、粉２を入れたレシーブタンク４０
   と、粉２よりも小さな目を有する無端状のメツシ
   ユコンベアよりなる上部コンベア１０とが備えら
   れ、この上部コンベア１０の一端が、レシーブタ
   ンク４０により被加工物１にかけられた粉２を被
   加工物に押え付けられるように配位され、他端
   が、レシーブタンク４０の上方に配位され、この
   上部コンベア１０が粉２を被加工物に押えつける
   上部コンベア１０の一端に、負圧に保たれて、余
   剰の粉２を上部コンベア１０の表面に吸いつける
   粉吸引手段と、この粉吸引手段より上部コンベア
   １０可動方向の後方側且つ、レシーブタンク４０
   の上方に配位される他端までの間の位置に粉吹き
   飛ばし手段とを有し、この粉吹き飛ばし手段によ
   り上部コンベア１０に付着する粉を上部コンベア
   １０から吹き飛ばし、送られてくる粉２をレシー
   ブタンク４０に落とすようにしたものであること
   を特徴とする自動粉付機。