JPH0369680A - 合成樹脂シートおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鞄、袋物、椅子等の家具表装材、車輌用シー
ト、靴の胛被などに好適な合成樹脂シートであって、背
景のベタ層部分により、落ち着いた雰囲気を醸し出せる
合成樹脂シート及びその製造方法に関する。

〔従来の技術〕

従来、基布に合成樹脂層が積層された積層シートの合成
樹脂層上に、スクリーン印刷等の印刷手段により盛上げ
模様などを施した合成樹脂シートが知られている。

この合成樹脂シートは、基布などの基材上に、基材の隠
蔽や、凹凸のある基材面の修正や、盛上げ模様の背景、
あるいは装飾要素の一つとして、合成樹脂層が積層され
ている。このような合成樹脂層は一般にベタ層と称され
、ドクターブレードによる塗布やスクリーン印刷により
フラットに形成されていた。

〔発明が解決しようとする課題］ しかしながら、かかるフラツトなベタ層を有する合成樹
脂シートは、盛上げ模様に種々のデザインを施しても、
その背景にあるベタ層が存在する以上、ベタ層の影響を
受け、自ずとバリエーションの幅や、デザインの自由度
に制限を受けるという欠点があり、特に落ち着いたデザ
インを指向する場合にはベタ層に負うところが多い。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、かかる欠点がなく、模様層下のベタ層部分に
布目様凹凸を形成し、もって全体を落ち着いた感じにさ
せることのできる合成樹脂シート、並びにその製造方法
を提供するものである。

すなわち、本発明の要旨とするところは、（１）基材層
上に、ベタ層、および該ベタ層の一部が露出するような
模様層が順次積層されてなる合成樹脂シートであって、
前記ベタ層には布目様凹凸が形成されてなることを特徴
とする合成樹脂シート。

（２）基材層上に、印刷版のメツシュ跡が残るようにベ
タ層を印刷形成する工程、咳ベタ層上に、ベタ層の一部
が露出するような模様層を形成する工程とからなること
を特徴とする合成樹脂シートの製造方法。

（３）離型性シート上に、印刷版のメツシュ跡が残るよ
うにベタ層を印刷形成し、次いで該ベタ層上にベタ層の
一部が露出するような模様層を形成して転写シートを形
成する工程、そののちこの転写シートから離型性シート
を剥離してベタ層の裏面を外部露出し、次にこの外部露
出されたベタ層の裏面に基材層をＭｉ層する工程とから
なることを特徴とする合成樹脂シートの製造方法。

にある。

上記基材層としては、この種合成樹脂シートに一般に使
用されるものは全て使用でき、例えば綿、スフ、ポリエ
ステル繊維、ポリアミド繊維、ビニロン繊維などの天然
繊維、合成繊維などからなる織布、不織布、編布などの
布帛の他、各種合成樹脂フィルム、シートが例示できる
。

さらに、基材層として、これら素材における布帛などの
上に例えば非発泡ないし発泡塩化ビニル樹脂などの合成
樹脂層をｍ層した複合素材も使用することができる。

このような基材層上に形成するベタ層および模様層は、
この種の合成樹脂シートにおいて使用されるものは全て
使用でき、具体的にはポリ塩化ビニル系樹脂、ウレタン
系樹脂、アクリル系樹脂等の合成樹脂を主体としたもの
である。

そして基材層上へのベタ層および模様層の形成は、上記
樹脂材料をゾル状化、溶液状化等して直接塗布、印刷等
して順次積層形成させる方法、また上記樹脂材料をゾル
状化、溶液状化等して離型性シートに塗布、印刷等して
順次積層形成させ転写シートを作製したのち、この転写
シートから離型性シートを剥離してベタ層の裏面を外部
露出し、次いでこの外部露出さねた裏面に基材層を、必
要に応じ接着剤を介して、積層させる方法などが採用で
きる。

例えば、この塗布、印刷にあたっては、ドクターナイフ
コーター、スクイズロールコータ−リバースロールコー
タ−、グラビア印刷、スクリーン印刷等公知のものが採
用できる。

ベタ層の形成は、グラビア印刷、スクリーン印刷などの
公知の印刷手段が採用できるものであるが、布目様凹凸
が形成されるよう配慮しなければならない、この布目様
凹凸の形成には、グラビア印刷、スクリーン印刷などに
おける印刷版のメツシュ跡を積極的に利用することが極
めて好ましいものである。

印刷版のメツシュ跡が残るようなベタ層を形成させるに
は、印刷版のメツシュとして、５０〜１５０メツシユの
メツシュロール、版胴などを使用し、さらにはこれに適
用する前記樹脂材料を主体とする印刷インクの粘度、固
形分量などを調整し、印刷後のインクのレベリング性（
印刷インクが平滑になろうとする性質）を悪化させるこ
とが好ましい。

次に、模様層の形成は、好ましくは、グラビア印刷、ス
クリーン印刷などで複数回印刷して、凹凸観に冨み、か
つ同調した模様とする。

この場合、模様層はベタ層の全面を覆ってはならず、ベ
タ層も装飾要素の一部となるように、ベタ層の一部が露
出して見えるようにする。

なお、ベタ層および模様層を形成するためのゾル状化、
溶液状化等した樹脂材料には、必要に応じ着色剤、発泡
剤、発泡抑制剤、発泡促進剤、架橋剤、充填剤、安定剤
、艶消し剤、艶出し剤、防黴剤などが添加できる。

転写法において使用する離型性シートは、合成皮革の製
造分野で一般に使用されている、表面がフラットな、あ
るいは表面に天然皮革調の凹凸シボなどをもった離型紙
に代表されるが、これ以外にポリエステルフィルム、シ
ート等の離型性フィルム、シートも使用できる。

この離型性シート上には、ベタ層および模様層が形成さ
れ、離型性シートが剥離されたのち、基材層へ積層され
るが、この積層にあたっては接着剤を介す方法が最も簡
便で、しかも確実である。

接着剤としては、代表的な２液反応型などのウレタン系
接着剤をはじめアクリル、酢酸ビニル、ＰＶＡ、ＳＢＲ
，、ＮＢＲ，ＣＲ，ＮＲ等各種合台底脂系、合成ゴム系
の溶剤型、エマルジョン型接着剤が使用できる。

なお、この接着に際し、接着剤の接着力を引き出すため
に加熱を必要とする場合は、耐熱性のない素材や、熱伸
縮する素材への配慮が必要である。

具体的に例えばメリヤス布上に塩化ビニル樹脂の発泡層
が積層された複合素材である基材層の場合には、１５０
°Ｃ以下、二次発泡による発泡セルの潰れによる厚み減
少を極力抑えようとする場合には、１３０°Ｃ以下が望
ましい温度条件である。

この１３０°Ｃ以下での接着力の確保には、２液反応型
のウレタン系接着剤の使用が好ましく、さらにこの場合
、この接着剤の乾燥温度は、ｓｏ’ｃ以下、好ましくは
５０°Ｃ以下で行うのがよく、さらに要すれば、貼合わ
せ後５０〜６０゛Ｃで２４時間以上の熟成をさせ、接着
剤の反応を促進させるのがよい。

（実施例） 以下図面に基づき、本発明の詳細な説明する。

フラットな離型性シート（１）上に以下に示すインク配
合Ａよりなるポリ塩化ビニル樹脂ペーストを１２０メツ
シユの版胴を有するロータリースクリーンにてベタ印刷
し、加熱オーブンにてゲル化させ、厚み１５０μｍのベ
タＮ（２）を形成した。　形成されたベタ層（２）表面
には、メソシュ跡が残存し、ちょうど布目感覚の布目様
凹凸（２０）が形成されていた。

インク配合Ａ　　　　　　　単位　重量部ポリ塩化ビニ
ル樹脂　　　　　１００ ＤＯＰ　　　　　　　　　　　　　　７５Ｂａ−Ｚｎ系
複合安定剤　　　　　３ 充填剤（炭酸カルシウム）１０ 顔料　　　　　　　　　　　　　適量 ついでインク配合Ａにおける顔料のみを他の色相に替え
たインク配合のポリ塩化ビニル樹脂ペーストを同様にロ
ータリースクリーンにて、前に印刷形成されたべりＪ！
　（２）の約５０％が露出するような模様で盛り上げ印
刷し、加熱オーブンにてゲル化させ、硬化後に模様層（
３）となる部分を形成し、ついでインク配合Ａにおける
顔料のみをさらに他の色相に替えたインク配合のポリ塩
化ビニル樹脂ペーストを同様にロータリースクリーンに
て、先の盛り上げ印刷模様と同調させて盛り上げ印刷し
、硬化後に模様層（３′）となる部分を形成し、加熱オ
ーブンに導入しすべてのポリ塩化ビニル樹脂ペーストイ
ンクを硬化させた。

このようにして、離型性シート（１）、ベタ層（２）、
模様層（３）、（３′）からなる転写シート（４）を作
製し、次いで離型性シート（１）を剥離しながら、ベタ
層（２）、模様Ｎ（３）、（３′）からなる積層シート
を巻き取った。

次いで伸縮性のあるメリヤス布（５０）を用い、ポリ塩
化ビニル樹脂　１００重量部、ＤＯＰ　　８０重量部、
アゾジカルボンアミド　３．５重量部、および適量の顔
料からなる発泡性ポリ塩化ビニル樹脂配合物を混練し、
逆り字カレンダーに投入し、厚み０．２ｍｍの樹脂シー
トを分出しし、先のメリヤス布上にトンピングして、つ
いで２００°Ｃに加熱した発泡炉に導きトッピングした
樹脂（５１）を発泡させ、巻取り、基材層（５）となる
シートを作製した。

次に、この基材層（５）に、架橋剤を配合した樹脂固形
分２５％のトルエン／メチルエチルケトン−５０１５０
の混合溶液からなるウレタン系接着剤（６）をグラビア
ロールプリンターにて塗布ｉｔ２０ｇ／、ｍ”で塗布し
、この塗布面を５０°Ｃで１分間乾燥し、先のへ夕層（
２）、模様層（３）、（３゛）からなる積層シートのベ
タ層（２）裏面と貼り合わせ、さらに１２０°Ｃの熱ド
ラムと圧着ラバーロールの間を通して合成樹脂シートを
作製した。

得られた合成樹脂シートは模様の歪みや柄ずれがなく、
しかも背景たるベタ層には布目様凹凸が現出し、格調の
ある、落ち着いた雰囲気を醸し出す装飾性の高いシート
であった。

〔発明の効果〕

以上、本発明によれば、ベタ層に布目様凹凸が形成され
ており、この布目様凹凸の背景が格調の高い、落ち着い
た雰囲気を醸し出すものとなり、もって装飾性の高いシ
ートを提供できる。

また、本発明方法によれば、ベタ層の布目様凹凸形成に
あたり、印刷版のメツシュ跡を利用しベタ層表面に凹凸
を現出させるので、他に別工程、別設備などを付加させ
ることなく、言わば現有設備の範鴫で、ベタ層に対し極
めて簡単に、布目様模様を付与できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の合成樹脂シートの製造方法における
転写シートの例を示す断面図、第２図は、本発明の合成
樹脂シートの例を示す断面図である。 （１）・・・離型性シート （２）・・・ベタ層 （３）、（３′）・・・模様層 （４）・・　・転写シート （５）・・・基材層 （２０）・・・布目様凹凸

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材層上に、ベタ層、および該ベタ層の一部が露
   出するような模様層が順次積層されてなる合成樹脂シー
   トであって、前記ベタ層には布目様凹凸が形成されてな
   ることを特徴とする合成樹脂シート。
2. （２）基材層上に、印刷版のメッシュ跡が残るようにベ
   タ層を印刷形成する工程、該ベタ層上に、ベタ層の一部
   が露出するような模様層を形成する工程とからなること
   を特徴とする合成樹脂シートの製造方法。
3. （３）離型性シート上に、印刷版のメッシュ跡が残るよ
   うにベタ層を印刷形成し、次いで該ベタ層上にベタ層の
   一部が露出するような模様層を形成して転写シートを形
   成する工程、そののちこの転写シートから離型性シート
   を剥離してベタ層の裏面を外部露出し、次にこの外部露
   出されたベタ層の裏面に基材層を積層する工程とからな
   ることを特徴とする合成樹脂シートの製造方法。