JPH0368698A - ω3位及びω6位に2重結合を有する高度不飽和脂肪酸エステルの分離方法 - Google Patents

ω3位及びω6位に2重結合を有する高度不飽和脂肪酸エステルの分離方法

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JPH0368698A
JPH0368698A JP20379389A JP20379389A JPH0368698A JP H0368698 A JPH0368698 A JP H0368698A JP 20379389 A JP20379389 A JP 20379389A JP 20379389 A JP20379389 A JP 20379389A JP H0368698 A JPH0368698 A JP H0368698A
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義美 白戸
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光則 志村
Seiya Hirohama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、油脂由来の不飽和脂肪酸エステル混合物から
、少なくとも03位及び06位に2重結合を有する高度
不飽和脂肪酸エステルを分離する方法に関するものであ
る。
(従来技術及びその問題点) Y−リルン酸や、エイコサペンタエン酸、ドコヘコサエ
ン酸等の03位と06位に2重結合を有する高度不飽和
脂肪酸は、必須脂肪酸と呼ばれ、動物体の健康の維持に
不可欠のものであるが、動物体内では生合成ができない
ことから、外部から摂取する必要のある化合物である。
このような必須脂肪酸は、魚油や、植物油、菌体油等の
油脂中にトリグリセリドの形で存在する。
油脂中から必須脂肪酸成分を分離するための方法として
は、油脂をエステル交換反応させて脂肪酸エステル混合
物となした後、この混合物を、尿素アダクト法(特願昭
57−187397号、特開昭58−8037号、特開
昭60−133094号、特開昭62−72793号)
や、晶析法(特開昭59−67241号等)、分配クロ
マト法(特開昭60−208940号)で処理する方法
が提案されているが、工業的見地から見た場合、未だ満
足し得る方法ではなかった。即ち、尿素アダクト法では
目的物の分離係数が小さいため高純度製品を得ることは
難しい、晶析法では極めて低い温度まで冷却する必要が
あることから経済的に不利な上、目的物の分離係数も低
いことから高純度製品を得ることが困難である。分配ク
ロマト法では、カラムの吸着容量が小さく、シかも高価
なカラムを多量に使用する必要がある上、製品が溶離液
で薄められてしまうという問題があり、実用的な方法と
はなり得ない。
特開昭63−264555号公報によれば、γ−リルン
酸エステルを分離するために、ゼオライト吸着剤を用い
た吸着分離法が提案されている。しかし。
この分離方法では操作法が回分式であるため吸着剤及び
脱着剤の所要量が得られる製品に比べて非常に多くなる
と共に運転操作が煩雑となり工業的に有利な方法とは言
えない。また、脂肪酸エステルの連続吸着分離法に関し
ては1例えば、特開昭54−119503号、特開昭5
5−136248号等に記載されているが、これらの分
離方法は、あくまでも脂肪酸エステル混合物からそれに
含まれる飽和脂肪酸成分を高純度で分離することを目的
としたもので。
必須脂肪酸成分の分離を開示するものではない。
(発明の課題) 本発明は、油脂由来の不飽和脂肪酸エステル混合物から
、それに含まれる少なくとも03位及び06位に2重結
合を有する高純度不飽和脂肪酸エステルを分離する方法
を提供することをその課題とする。
(3題を解決するための手段) 本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、油脂由来の不飽和脂肪酸エ
ステル混合物からそれに含まれる少なくとも03位及び
06位に2重結合を有する高度不飽和脂肪酸エステルを
分離するにあたり、該不飽和脂肪酸エステル混合物から
分離された同一炭素数留分を、 IA族金属カチオンで
置換されたホージャトイト型ゼオライト吸着剤及び下記
一般式(I)又は(II)で表わされる脱着剤を含む擬
似移動床吸着分離装置に導入して該吸着剤及び脱着剤と
接触させ、該吸着分離装置から少なくとも03位及び0
6位に2重結合を有する高度不飽和脂肪酸エステルをエ
クストラクトとして分離することを特徴とする03位及
び06位に2重結合を有する高度不飽和脂肪酸エステル
の分離方法が提供される。
R1−o−R2(■) (式中、R1及びR2は水素又は低級アルキル基である
) R3−〇−R’             (II )
(式中、R3及びR4は低級アルキル基である)本発明
において用いる原料は、油脂由来の不飽和脂肪酸エステ
ル混合物である。このような原料は、油脂を加水分解し
た後エステル化することによって、あるいは油脂を直接
エステル交換することによって得ることができる。この
場合、不飽和脂肪酸エステルとしては、メチルエステル
、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル
等のアルキルエステルが挙げられる。また、油脂として
は、イワシ油、ニシン油等の魚油、月見草油、パーム油
等の植物油、モルティエレラ属菌やアスペルギス属菌等
の菌体から得られる菌体油等が挙げられる。
本発明においては、先ず、不飽和脂肪酸エステル混合物
から、所望する03位と06位に2重結合を有する高度
不飽和脂肪酸エステル成分(以下、単に必須脂肪酸エス
テル成分とも言う)と同一炭素数を有する留分を分離す
る。この分離は、蒸留処理や溶剤抽出法等の従来公知の
方法を採用することができる。この同一炭素数留分の分
離は、同一炭素数の脂肪酸エステル成分が、90重量2
以上、好ましくは95重量1以上となるように行う。
次に、このようにして分離された同一炭素数留分は、こ
れを吸着剤及び脱着剤を含む擬似移動床吸着分離装置に
導入して吸着分離処理を行ない、必須脂肪酸エステルを
エクストラクトとして分離する。このエクストラクトは
、必須脂肪酸エステルと脱着剤とからなるもので、これ
を蒸留処理することにより、必須脂肪酸エステルを回収
することができる。
前記同一炭素数留分の吸着分離においては、IA族金属
の中から選ばれた少なくとも1種の金属カチオンで置換
されたホージャサイト型ゼオライト吸着剤が用いられる
このホージャサイト型ゼオライトは、次の一般式で表わ
される結晶性アルミノシリケートである。
0.9±M、O:1M、0.ニスSin、:yH,0前
記式中、旧±IA族金属カチオンであり、ナトリウム、
カリウム、リチウムが挙げられる。ホージャサイト型ゼ
オライトはX型とY型とに分類され、X型の場合、Xは
2.5±0.5であり、Y型の場合、Xは3〜6である
。yは水和の程度により異なるが、一般には0〜9であ
る。
本発明で用いるホージャサイト型ゼオライトは。
その構造の一部を変更してもよく1例えば、脱アルミ処
理を施してもよく、場合によっては他の金属を含有させ
てもよい0本発明においては、Y型のものの使用が好ま
しい1本発明において用いるホージャサイト型ゼオライ
トは、IA族金属カチオンで置換されていることが必要
である。カルシウムやマグネシウム等の多価金属イオン
で置換されたものを用いると、吸着分離に際し、不飽和
脂肪酸エステルの重合反応が生じて良好な結果を得るこ
とができない。
本発明における脱着剤としては、前記一般式(1)又は
(II)で表わされる化合物を用いる0両者を混合して
用いることも有効である。アルコールやエステルを用い
ても、必須脂肪酸エステルの有効な分離を行うことがで
きない。
前記一般式(1)で示される脱着剤としては1例えば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソ
プロピルベンゼン、n−プロピルベンゼン等が挙げられ
る。また、一般式(II)で示される脱着剤としては、
例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、メチルエチルエーテル等が挙げられ
る。
本発明者の研究によれば、前記一般式(I)及び(II
)で表わされる化合物のゼオライト吸着剤に対する吸着
強度及び脱着強度は、必須脂肪酸エステルに比べ、それ
ぞれ強すぎもせずかつ弱すぎることもなく、脱着剤とし
て非常にすぐれた特性を有することが見出された。
本発明における吸着分離は、tl(cL移動床方式によ
って実施される。擬似移動床方式による吸着分離は、既
に確立された技術であり、キシレン異性体混合物の吸着
分離に適用されており、例えば、特公昭42−1568
1号公報、特公昭50−10547号公報等に記載され
ている。このような吸着分離技術においては、必須脂肪
酸エステルと脱着剤とからなるエクストラクトが得られ
、必須脂肪酸エステル以外の脂肪酸エステル成分と脱着
剤とからなるラフィネートが得られる。これらのエクス
トラクト及びラフィネートは蒸留処理に付されてそれぞ
れの成分に分離され、そして分離された脱着剤は再び循
環使用される。
次に、擬似移動床方式による吸着分離技術についてさら
に詳述すると、この吸着分離技術は、基本的操作として
次に示す吸着操作、濃縮操作、脱着操作及び脱着剤回収
操作を連続的に循環して実施される。
(1)吸着操作:必須脂肪酸エステルを含む混合物が吸
着剤と接触し、強吸着成分として必須脂肪酸エステルが
選択的に吸着され1弱吸着成分である他の成分が、ラフ
ィネート流れとして脱着剤とともに回収される。
(2)濃縮操作:必須脂肪酸エステルを選択的に吸着し
た吸着剤は後で述べるエクストラクトの一部と接触させ
られ、吸着剤上に残存している弱吸着成分が追い出され
、必須脂肪酸エステルが濃縮される。
(3)脱着操作:濃縮された必須脂肪酸エステルを含む
吸着剤は、脱着剤と接触させられ、必須脂肪酸エステル
が吸着剤から追い出され、脱着剤を伴なってエクストラ
クト流れとして回収される。
(4)脱着剤回収操作:実質的に脱着剤のみを吸着した
吸着剤は、ラフィネート流れの一部と接触し、吸着剤に
含まれる脱着剤の一部が脱着剤回収流れとして回収され
る。
第1図に擬似移動床による吸着分離装置の模式図を示す
、この図において、1〜12は吸着剤の入った吸着室で
あり、相互に連結されている。13は脱着剤供給ライン
、14はエキストラクト抜出ライン、15は原料供給ラ
イン、16はラフィネート抜出ライン、 17はリサイ
クルラインを示す1図面に示した吸着室l〜12と各ラ
イン13〜16の配置状態では、吸着室1〜3で脱着操
作、吸着室4〜6で濃縮操作、吸着室7〜lOで吸着操
作、吸着室11〜12で脱着剤回収操作がそれぞれ行わ
れている。
このような擬似移動床吸着分離装置では、一定時間間隔
ごとに、バルブ操作により、各供給及び抜出ラインを液
流れ方向に吸着室1室分だけそれぞれ移動させる。従っ
て、次の吸着室の配置状態では、吸着室2〜4で脱着操
作、吸着室5〜7で濃縮操作、吸着室8〜11で吸着操
作、吸着室12〜lで脱着剤回収操作がそれぞれ行われ
るようになる。このような操作を順次行うことによって
、吸着分離処理が遠戚される。なお1図面においては、
吸着室は12個に特定されているが、この吸着室の数は
限定されるものではないことを留意すべきである。
次に、擬似移動床により吸着分離を行う場合の具体的操
作条件を示す。
(i)脱着操作帯域 L (1)/S (1)>0.3A+ L (IV)/
S (rl/)(式中、L(1)は脱着操作帯域を流れ
る液流量(cc/hr)、5(1)は脱着操作帯域を移
動する吸着剤流量(cc/hr)、L(IV)は脱着剤
回収帯域を流れる液流量(cc/hr)、5(IV)は
脱着剤回収帯域を移動する吸着剤流量(cc/、hr)
を各示す)(it)濃縮操作帯域 L (II )/S (II )>0.1/A+ L 
(IV)/S (IV)(式中、L(II)は濃縮操作
帯域を流れる液流量(cc/hr)、5(n)は濃縮操
作帯域を移動する吸着剤流量(cc/hr)を各示す) (iti)吸着操作帯域 L (III )/S (III )<0.6A+ L
 (mV)/S (TV)(式中+’ t、(m )は
吸着操作帯域を流れる液流量(cc/hr)、 S(m
)は吸着操作帯域を移動する吸着剤流量(cc/hr)
を各示す) (tv)脱着剤回収操作帯域 0.8< L (IV)/S (IV)<1.3(式中
、L(IV)は脱着剤回収操作帯域を流れる液流量(c
c/hr)、5(IV)は脱着剤回収操作帯域を移動す
る吸着剤流量(cc/hr)を各示す)前記式中のAの
値は、エイコサペンタエン酸エチルエステルの分離を行
なう場合:1.0〜5.0、ドコサヘキサエン酸エチル
エステルの分離を行なう場合=0.5〜3.0、γ−リ
ルン酸エチルエステルの分離を行なう場合:1.0〜4
.2の値となり、予備実験により適当に決める。
吸着分離における温度は、30〜200℃、好ましくは
60〜100℃であり、圧力は常圧〜50kg/aJG
、好ましくは3〜30kg/jGである。
(発明の効果) 本発明によれば、油脂由来の不飽和脂肪酸エステル混合
物から、それに含まれる必須脂肪酸エステルを効率よく
かつ高純度で連続的に分離することができる。
(実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、以下において吸着剤の吸着特性を表わす指標とし
て用いた必須脂肪酸エステルCIA)を基準とした相対
分離係数β(IA/i)及びβ(IA/D)は、それぞ
れ成分i及び脱着剤に対するものを示し、以下の式で表
わされる。
β(IA/i) = K (IA)/K (i)β(I
A/D) : K (IA)バ(D)前記式中、に(I
A)、K(i)及びに(D)は、それぞれ、必須脂肪酸
エステル、i成分及び脱着剤の各固、液平衡定数であり
、次の式で定義される。
相対分離係数β(IA/i)がlより大きい値を示すほ
ど必須脂肪酸エステルがその混合成分iよりも吸着剤に
強く吸着することを意味する。逆に、β(IA/i)が
1に近いか又はlより小さい値を示す混合成分iは、必
須脂肪酸エステルと同等又はそれより強く吸着剤に吸着
することを示す、必須脂肪酸エステルを高純度で分離す
る点からは、相対分離係数β(IA/i)は必須脂肪酸
エステルの相対分離係数の2倍以上の値であることが好
ましい。
参考例1 (1)エステル交換 イワシ油又はモルテイエレラ菌体油(トリグリセライド
)1.5kgとエタノール1.5kgとを混合し、この
混合物に触媒としてナトリウムエチラート30gを加え
、80〜90℃で約2時間エステル交換反応を行なった
次いで得られた反応生成物を飽和食塩水約3.0kgと
混合し、高級脂肪酸エチルエステル混合物からなる油相
を採取した。このイワシ油から得られた高級脂肪酸エチ
ルエステル混合物の組成をガスクロマトグラフィーで測
定した結果を表−1に示す。
また1モルティニラ菌体油から得られた高級脂肪酸エチ
ルエステル混合物の組成をガスクロマトグラフィーで測
定した結果を表−2に示す。
なお、表−1、表−2及び以下において示すrCX:y
Jは、炭素数Xの脂肪酸のエチルエステルで、不飽和結
合をy個有するものを意味する。従って、EPA(エイ
コサペンタエンra)エチルエステルは、rc20:5
」で表わされ、 DHA(トコヘキサエン酸)エチルエ
ステルはrC22:5Jで表わされ、γ−リルン酸エチ
ルエステルはrc18:3」で表わされる。
(2)吸着実験 前記エステル交換により得られた表−1及び表−2に示
したイワシ油又はモルティニラ菌体前由来の脂肪酸エチ
ルエステル混合物を用いて吸着実験を以下のようにして
行なった。
各エステル混合物を2g、希釈剤としてイソオクタン6
g及び吸着剤としてナトリウム型Y型ゼオライト4gを
三角フラスコに入れ、よく撹拌した後。
−昼夜放置した6次に、液相の試料(ラフィネート)を
採取した後、フラスコ内の液相を廃棄し、イソオクタン
を投入して、ゼオライトに吸着していないエチルエステ
ルを洗浄、除去した。最後に、フラスコにエタノールを
投入し、ゼオライトに吸着しているエチルエステル混合
物を脱着させた。
フラスコの液相をすべてビーカーに採取し1次いでフラ
スコに新たにエタノールを投入してゼオライトを洗浄し
、再び、フラスコ内の液相をビーカーに採取することに
より、吸着していたエチルエステル混合物をすべてビー
カーに採取した。このビーカー内の液相をエクストラク
トとし、先に採取したラフィネートの組成と、このエク
ストラクトの組成をガスクトマトグラフィーにより測定
し、その測定結果に基づいて相対分離係数を求めた。
その結果を表−3及び表−4に示した0表−3はイワシ
油エステルについての結果、及び表−4は菌体前エステ
ルについての結果を示す。
表−3及び表−4に示した結果から、同一炭素数の脂肪
酸エステル中では、不飽和結合数の多い脂肪酸エステル
はど吸着が強く、また、不飽和結合数は数が同一でも炭
素数が異なることにより吸着力が異なることがわかる。
従って、これらの混合物より、必須脂肪酸エステルであ
るγ−リルン酸エチル、エイコサペンタエン酸エチル及
びドコサヘキサエン酸エチルをそれぞれ高純度で分離す
るためには、予め蒸留や溶剤抽出などの方法により同一
炭素数の脂肪酸エステルに、富む成分に分離することが
不可欠であることがわかる。
表−3 表−4 それぞれ示す。
表−5 表−6 (4)蒸留処理 前記表−1及び表−2で示した各高級脂肪酸エチルエス
テル混合物1.0kgを、内径20mm、高さ180m
鳳のマクマホンパツキンを充填した回分式蒸留装置によ
り蒸留処理した。蒸留時の圧力は1mm11g、還流比
20とした。この結果、イワシ油から得られたエチルエ
ステル混合物より、炭素数が20の脂肪酸のエチルエス
テル混合物(C20留分)が170g、また炭素数22
の脂肪酸のエチルエステル混合物(C22留分)が10
3g得られた。これらの留分の組成をガスクロマトグラ
フィーで測定した結果を表−5及び表−6にまた、同様
にしてモルティニラ菌体油から得られたエチルエステル
混合物1.0kgから炭素数18の留分が約100g得
られた。この炭素数18の脂肪酸エステル混合物の組成
をガスクロマトグラフィーで測定した結果を表−7に示
す。
表−7 参考例2 (1)脱着剤の存在下におけるEPAエチルエステル(
C20:5)を基準とした相対分離係数を求めるために
、前記表−5で示したC20留分2g、脱着剤2g、及
び希釈剤(イソオクタン)2gを三角フラスコに入れ、
ホージャサイト型のイオン交換金属種がNaであるY型
ゼオライト4gをこのフラスコに投入してよく撹拌した
後、−昼夜放置した6次に、液相の試料(ラフィネート
)を採取した後、フラスコ内の液相を廃棄し、イソオク
タンを投入して、ゼオライトに吸着していないエチルエ
ステルを洗浄、除去した。最後に、フラスコにエタノー
ルを投入し、ゼオライトに吸着しているエチルエステル
混合物を脱着させた。フラスコの液相をすべてビーカー
に採取し、次いでフラスコに新たにエタノールを投入し
てゼオライトを洗浄し、再び、フラスコ内の液相をビー
カーに採取することにより、吸着していたエチルエステ
ル混合物をすべてビーカーに採取した。このビーカー内
の液相をエクストラクトとし、先に採取したラフィネー
トの組成と、このエクストラクトの組成をガスクロマト
グラフィーにより測定した。これらの測定結果に基づき
、EPAエチルエステル(C20:5)を基準とする各
成分の相対分離係数βを算出した。その結果を表−8に
示す、なお、吸着剤の吸着容量は0.2〜0.3g/g
であった。
表−8 (2)脱着剤存在下におけるDHAエチルエステル(C
22:6)を基準としたC22成分の相対分離係数を求
めるために、前記表−6に示したC22留分を用いて、
前記(1)と同様にして吸着試験を行なった。その結果
を表−9に示す、なお、この際の吸着容量は約0.3g
/gであった。
表−9 (3)γ−リルン酸エチルエステル(C18:3)を基
準としたC18戒分の相対分離係数を求めるために、表
−7に示すC18留分を用いて、前記(1)と同様にし
て吸着試験を行なった。その結果を表−10に示す。
なお、この際の吸着容量は0.3g/gであった。
比較参考例 参考例2と同様な方法により、HPAエチルエステル、
 DHAエチルエステル、γ−リルン酸エチルエステル
を含む3種の油を原料油として用いるとともに、脱着剤
としてエタノール、シクロヘキサノール、酢酸プロピル
エステル、ジエチルケトンを用いて吸着実験を行なった
。これらの脱着剤を用いた場合、エクストラクト中には
、必須脂肪酸エステルはほとんど存在せず、脱着剤の吸
着力が強すぎて、本発明における脱着剤としては不適で
あることが確認された。
実施例1 表−5に示したC20留分の吸着分離を、第1図に示し
た擬似移動床連続吸着分離装置を用いて実施し。
原料混合物中からEPAエチルエステルをエクストラク
トとして分離した。
第1図に示した装置において、内容積20cmFの吸着
剤カラム1−12に参考例1で示した吸着剤を充填した
。ライン15から表−5に示した原料油を100a&/
hrで供給し、ライン13から脱着剤(ベンゼンとp−
キシレンの混合物)を159 cxl / h rで供
給した。ライン14からエクストラクトを129aJ/
hrで抜き出し、ライン16からラフィネートを129
aJ/hrで抜きだした。このとき497秒間縞間隔ラ
ム1を2に、11を10に、7を6に、4を3に同時に
移動させた。吸着温度は40℃、圧力は5kg/aJG
であった。この際、エクストラクト中におけるEPAエ
チルエステルの濃度は約10wt%であり、EPAエチ
ルエステルの回収率は9部であった。
次に、得られたエクストラクトから脱着剤を蒸留により
除去し、I1品EPAエチルエステルを得た。
製品中のEPAエチルエステルの濃度は99wt%以上
であった。
実施例2 表−6に示したC22留分の吸着分離を、第1図に示し
た擬似移動床連続吸着分離装置を用いて実施し、原料混
合物中からDH^エチルエステルをエクストラクトとし
て分離した。
第1図に示した装置において、内容積50aJの吸着剤
カラム1〜12に参考例1で示した吸着剤を充填した。
ライン15から表−6に示した原料油を100cd/h
rで供給し、ライン13から脱着剤(ベンゼンとジイソ
プロピルエーテルの混合物)を280d/hrで供給し
た。ライン14からエクストラクトを151aJ/hr
で抜き出し、ライン16からラフィネートを229cd
/hrで抜きだした。このとき463秒間縞間隔ラム1
を2に、11を10に、7を6に、4を3に同時に移動
させた。吸着温度は40℃、圧力は5kg/a#Gであ
った。
この際、エクストラクト中におけるDHAエチルエステ
ルの濃度は約10wt%であり、DHAエチルエステル
の回収率は98%であった。
次に、得られたエクストラクトから脱着剤を蒸留により
除去し、製品D)IAエチルエステルを得た。
製品中のDHAエチルエステルの濃度は99wt%以上
であった。
実施例3 表−7に示したC18留分の吸着分離を、第1図に示し
た擬似移動床連続吸着分離装置を用いて実施し、原料混
合物中からγ−リルン酸エチルエステルをエクストラク
トとして分離した。
第1図に示した装置において、内容積20cxlの吸着
剤カラム1〜12に参考例1で示した吸着剤を充填した
。ライン15から表−7に示した原料油を100cd/
hrで供給し、ライン13から脱着剤(ベンゼン)を1
45a#/hrで供給した。ライン14からエクストラ
クトを129aJ/hrで抜き出し、ライン16からラ
フィネートを115cd/hrで抜きだした。このとき
437秒間縞間隔ラムlを2に、11を10に、7を6
に、4を3に同時に移動させた。吸着温度は40℃、圧
力は5kg/cdGであった。 この際、エクストラク
ト中におけるγ−リルン酸エチルエステルの濃度は約1
0wt%であり、γ−リルン酸エチルエステルの回収率
は98%であった。
次に、得られたエクストラクトから脱着剤を蒸留により
除去し、製品γ−リルン酸エチルエステルを得た。製品
中のγ−リルン酸エチルエステルの濃度は99wt%以
上であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は擬似移動床による吸着分離装置の模式%式% 13・・・脱着剤供給ライン I4・・・エクストラクト抜出ライン 15・・・原料混合物供給ライン 16・・・ラフィネート抜出ライン 17・・・リサイクルライン 18・・・ポンプ 第  1 図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)油脂由来の不飽和脂肪酸エステル混合物からそれ
    に含まれる少なくともω3位及びω6位に2重結合を有
    する高度不飽和脂肪酸エステルを分離するにあたり、該
    不飽和脂肪酸エステル混合物から分離された同一炭素数
    留分を、 I A族金属カチオンで置換されたホージャト
    イト型ゼオライト吸着剤及び下記一般式( I )又は(
    II)で表わされる脱着剤を含む擬似移動床吸着分離装置
    に導入して該吸着剤及び脱着剤と接触させ、該吸着分離
    装置から少なくともω3位及びω6位に2重結合を有す
    る高度不飽和脂肪酸エステルをエクストラクトとして分
    離することを特徴とするω3位及びω6位に2重結合を
    有する高度不飽和脂肪酸エステルの分離方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R^1及びR^2は水素又は低級アルキル基で
    ある) R^3−O−R^4(II) (式中、R^3及びR^4は低級アルキル基である)(
    2)該分離される高度不飽和脂肪酸エステルが、γ−リ
    ノレン酸エステル、エイコサペンタエン酸エステル又は
    ドコヘキサエン酸エステルである請求項1の方法。
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