JPH0368491A - 水溶液の浄化方法 - Google Patents

水溶液の浄化方法

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JPH0368491A
JPH0368491A JP1207291A JP20729189A JPH0368491A JP H0368491 A JPH0368491 A JP H0368491A JP 1207291 A JP1207291 A JP 1207291A JP 20729189 A JP20729189 A JP 20729189A JP H0368491 A JPH0368491 A JP H0368491A
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precoat
fiber
water
layer
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JP1207291A
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Nami Kubo
久保 奈美
Masaru Noyori
野寄 賢
Shigeki Mori
茂樹 森
Tsukasa Ito
宰 伊藤
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Toray Industries Inc
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、原子力発電所、火力発電所、製薬会社などに
おける用水や廃水中に含まれる不純物の処理方法に係り
、特にプリコート濾過器を用いる水溶液の浄化方法に関
するものである。
[従来の技術] 従来、原子力発電所や火力発電所などにおける用水や廃
水浄化の為のプリコートタイプ濾過器において、プリコ
ート材としては粉末イオン交換樹脂が用いられている。
プリコート濾過とは、何らかの支持体にプリコート材で
、ある厚みをもった濾過層を形成させ、被処理水がその
層を通ることによって中に含まれる不純物を除去する方
法の総称であり、最近では支持体エレメント上に粉末イ
オン交換樹脂を水圧によってプリコートし、その層に被
処理水を通水して浄化する方法があり、その装置がプリ
コート濾過器と呼ばれている。
このプリコート材は通水時差圧が一定値に達した時点で
逆洗されて新しいプリコート材と取り替えられる。しか
し、多くの場合プリコート材のイオン交換容量が有効に
使い切られる前に規定差圧に達しており、逆洗時点は差
圧律速であった。
特に原子力発電所においては、逆洗され回収した廃プリ
コート材は放射性物質を含むため全て貯蔵・保管の対象
となり、増加の一途を辿るそれらの処置が新しい社会問
題として挙がってきた。
そこで廃棄物低減を目的として、プリコート後逆洗に至
るまでの期間(1回のプリコート材での採水寿命)をで
きるだけ長くする事が必要になってきた。これは単にプ
リコート材の差圧上昇を防ぎ、採水寿命を延長できれば
良いというものでは無く、処理水の水質が既存の材料と
同等もしくは向上していなければ意味を成さない。
処理水の水質向上が可能になれば、原子力発電所作業員
の被爆放射線量の大幅な低減にも卓効を示す。
それに対応する方法として、プリコート材の改良が考え
られ、プリコート材としてイオン交換繊維を用いること
が考案された(特開昭55−67384、特開昭56−
70892)。
[発明が解決しようとする課題] しかし、これらのイオン交換繊維は、物理的にプリコー
ト材がクラックを発生させない程度の効果で終わってお
り、上記目的を達成できるようなものでは無かった。
プリコート寿命を実用的に延長させるためには、イオン
交換体で構成されるプリコート層が適度な空隙率を有し
、かつ通水時に圧密化しないことが要求される。しかも
、プリコート材の材質と被処理水中の不純物の種類によ
って吸着した際のプリコート層の収縮の仕方が異なりそ
れに伴う通水差圧の上昇の様子が異なるため、プリコー
ト層はこれらを考慮して設計されるべきであるが、現在
までこの点にふれてプリコート層を形成した例は皆無で
あった。  ゛ しかし、現在もよりいっそうのプリコート寿命の延長と
処理水水質の向上を兼ね備えたプリコート浄化法の開発
が強く望まれている 本発明は、かかる従来技術の欠点を解消し、プリコート
の濾過寿命を延ばし、かつ処理水の水質が従来の方法よ
り向上する、水溶液の浄化法を提供することを目的とす
るものである。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は、次の構成を有する。
水溶液をプリコート濾過器で浄化する方法において、プ
リコート材として粉末イオン交換樹脂及びイオン交換繊
維を用い、かつ該粉末イオン交換樹脂に対するイオン交
換繊維の割合が、プリコート層内を被処理水が通水する
方向に連続的あるいは段階的に減少するようにプリコー
ト層を形成したことを特徴とする水溶液の浄化方法。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明で用いるイオン交換繊維の形態は特に限定はなく
、イオン交換ポリマが繊維形態を有する物であればどん
なものでもよいが特にプリコート材の寿命延長に対して
ブリート層の圧密化を効率的に押さえる点からイオン交
換ポリマと補強用ポリマからなる繊維であることが好ま
しい。
また、その繊維の含水炭は1.0〜5,0の範囲にある
ことが好ましい。
含水炭とはNa型(CI型)のカチオン(アニオン)交
換体をイオン交換水に十分浸漬した後、遠心脱水して表
面の水分を除去し、ただちに重量(W)を測定し、さら
にそれを絶乾した後重量(WO)を測定して次式より求
めた値である。
含水炭= (W−Wo )/W。
イオン交換用ポリマと補強用ポリマの混合態様は特に問
わないが、例えばイオン交換ポリマを鞘成分の主成分に
補強用ポリマを芯成分にした芯鞘型繊維、多芯型混合及
び多芯型複合繊維が好ましく用いられる。特に多芯型複
合繊維が十分な機械強度を有しており圧密化防止に有効
であり、かつイオン交換体としての比表面積が大きく好
ましい。
イオン交換ポリマとしては特に限定されないが、ポリス
チレン系、ポリアクリル系、ポリアミド系。
ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリフェノ
ール系、ポリ−α−オレフィン系化合物等にイオン交換
基を導入したポリマを挙げることができる。特に架橋不
溶化したポリスチレン系化合物にイオン交換基を導入し
たポリマが本発明上極めて重要なイオン交換性能および
化学的安定性の点で優れており好ましい。
また、補強用ポリマとしてはポリ−α−オレフィン、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリアクリル等を挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。中でも
、イオン交換繊維の製造上ポリ−α−オレフィンが耐薬
品性に優れていて好ましい。ポリ−α−オレフィンとし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−3−メチル
ブテン−1,ポリ−4−メチルペンテン−1等が挙げら
れるがこれらに限られない。
かかるイオン交換繊維の直径は、高比表面積を有しかつ
プリコート層の圧密化防止の点から15〜100μmが
好ましい。より好ましくは20〜70μm1特に30〜
50μm(乾燥状態)が最も好ましい。
また、繊維長はプリコート層の適度な空隙率を保持する
目的から0.1〜l mmが好ましい。より好ましくは
、0.15〜0.6mm、特に0.2〜0.4mmが最
も好ましい。
この繊維の断面形状としては、円形の他種々の形状のも
のが用いられる。
本発明における粉末イオン交換樹脂としては、好ましく
は粒径が1〜250μmのもの、より好ましくは平均粒
径60μm以下のものが用いられる。具体的には化学的
安定性、イオン交換性能に優れたスチレン−ジビニルベ
ンゼン共重合体にイオン交換基を導入したイオン交換樹
脂あるいはアクリル酸系モノマージビニルベンゼン共重
合体からなるイオン交換樹脂を粉末まで粉砕したものを
挙げることができる。
本発明におけるイオン交換繊維及び粉末イオン交換樹脂
のイオン交換基とはアニオン交換基、カチオン交換基を
意味する。
アニオン交換基としては、ハロアルキル化物をトリメチ
ルアミン等の第3級アミンで処理することによって得ら
れる強塩基性アニオン交換基、及びイソプロピルアミン
、ジエチルアミン、ピペラジン、モルホリン等の2級以
下のアミンで処理することによって得られる弱塩基性ア
ニオン交換基があげられるが、本発明における処理性能
の点で強塩基性アニオン交換基が好ましい。
カチオン交換基としては、スルホン酸基、ホスホン酸基
、カルボン酸基、イミノジ酢酸基等のアミノカルボン酸
基等が好ましくもちいられるが、本発明における処理性
能の点でスルホン酸基がより好ましい。
本発明におけるイオン交換繊維の具体的な製造法として
は、ポリスチレン系化合物とポリ−α−オレフィンから
なる多芯型混合もしくは複合繊維を酸触媒下でホルムア
ルデヒド源でポリスチレン部を架橋不溶化し、次に公知
の方法でイオン交換基を導入して製造する方法、ポリ−
α−オレフィン繊維にスチレン−ジビニルベンゼンを含
浸させ、共重合後イオン交換基を導入して混合繊維を製
造する方法、ポリアクリロニトリル・ポリアミド・ポリ
エステル繊維などに化学修飾法・グラフト法などでイオ
ン交換基を導入する方法などをあげることができる。
本発明におけるプリコート材としてのイオン交換繊維と
粉末イオン交換樹脂の組合せは、[F c。
Ra]、  [Rc、Fa]、  [Fc、Rc、Fa
][Fc、  Fa、  Raコ 、   [Fc、 
 Rc、  Ra]。
[Rc、Fa、Ra]  [Fc、Re、Fa、Ra]
等が出口水質の向上を考慮すると好ましく、特に原子力
発電所の用廃水の浄化には[Fc、  Rc。
Ra]が最も好ましい。ここで、Fc、Faはそれぞれ
カチオンおよびアニオン交換繊維、Re。
Raはそれぞれ粉末カチオンおよび粉末アニオン交換樹
脂を意味する。
ここで、本発明におけるプリコート層の粉末イオン交換
樹脂に対するイオン交換繊維の割合は、被処理水が通水
する方向に連続あるいは段階的に減少していくことが必
要である。
その割合は、プリコート材を濾過器にプリコートする初
期には通常5〜50%、特に20〜40%が好ましく、
連続的又は段階的に繊維比率を大きくして最終的に外側
の層は通常60〜100%。
特に80〜100%とするのが好ましい。
より好ましくは、プリコート材の濾過層をエレメントと
直角に断面を切った形で3段階に分けて、外部層(処理
水が通過する際はじめに接触する層)の繊維比率が80
〜100%、中部層(プリコート材の中心部)が40〜
80%、内部層(エレメントに近い層)が20〜40%
程度が良い。
それらの層は繊維比率で段階的にはっきり分かれていて
もよいし、被処理水が通水する方向に連続的に段々と繊
維比率が小さくなるようにグラデユニージョンがついて
いてもよい。
このプリコート層が、従来の均一な樹脂・繊維比率のも
のに比べて好ましいプリコート結果を発揮するのは、被
処理水中の不純物の種類と性質を考慮してプリコート層
設計をしているからである。
特に、原子力発電所復水の場合、被処理水中の不純物は
おもにクラッドと呼ばれる鉄の酸化物がほとんどを占め
るが、それらは結晶質のものと非晶質のものに分けられ
、その性質が異なる事がわかっている。結晶質のものに
は、α−2γ−Fe00H,Fe3O4,Fe2O3な
どが含まれ、非晶質のものにはFe (OH)3などが
含まれる。
プリコート濾過の際、非晶鉄は主としてフロック体中の
カチオン交換体の電気的吸着によって濾過されるのに対
して、結晶質の物はカチオン交換体とアニオン交換体の
フロック体による体積濾過により浄化されているものと
考えられる。しかも、フロック体は結晶質成分を濾過し
た際はそれ程大きい変化を示さないのに対して、非晶質
成分を吸着した際にはその体積を急激に収縮させ、通水
差圧の急激な立ち」二がりの大きな一因となっていた。
原子力発電所の循環水系は、それぞれの通水経路によっ
てクラッド内の鉄形態の含有比率が異なるが、復水器か
ら復水浄化系への復水は他の循環水に比べてもことのほ
か非晶鉄の比率が高いことが知られており、体積を収縮
させることなく非晶鉄を吸着し、かつ不純物がリークす
ることの無いプリコート層の形成が必要である。
本発明法は、空隙率が大きく収縮しにくい、かつ比表面
積が大きく電気的吸着率に優れたイオン交換繊維がリッ
チな層をプリコート層の外がわに配することにより、被
処理水中の非晶鉄を効率的に吸着させ、その後適当な空
隙率を持ったイオン交換樹脂・イオン交換繊維層で結晶
性の酸化鉄を濾過していく際に、被処理水が通過する方
向に濾過層が順々に緻密化してイオンその他の極微小成
分もリークすることなく、しかも通水差圧が立ちにくい
という理想的なプリコート層設計になっている。
本発明においては、あくまでも先に述べた繊維・樹脂比
率が好ましい。これは繊維含有量が少ないとプリコート
層の適度な空隙率と圧密化防止効果および高比表面積の
確保の点で効果が小さく、多すぎるとプリコート層の空
隙率が大きくなり差圧的には寿命が伸びるが処理水の水
質が劣ってしまうからである。
本発明のプリコート層におけるカチオン交換体/アニオ
ン交換体の比は好ましくは1/10〜10/1の範囲で
あるが、原子力発電所の用廃水の浄化には特に1/2〜
10/1が好ましい。
プリコート材としての使用方法は任意であり、例えば粉
末カチオン・アニオン交換樹脂とイオン交換繊維を水中
で攪拌混合しフロック体とし、あるいは粉末カチオン・
アニオン交換樹脂を水中で攪拌混合しフロック体とした
後イオン交換繊維を混入し攪拌混合してフロック体とし
通常の方法と同様にプリコート材を調整し、連続的ある
いは段階的に繊維比率にグラデュエーションをつけてプ
リコートする方法、または粉末カチオン・アニオン交換
樹脂とイオン交換繊維を水中で攪拌混合しフロック体と
してプリコートし、その上から水中に分散させたイオン
交換繊維をプリコートする方法、ステップ(多段)プリ
コートする方法、ボディーフィードでプリコートする方
法等種々の組み合わせが考えられる。
また、攪拌混合時に界面活性剤などの分散剤を添加して
も良い。
本発明に用いるプリコート支持体としては、円筒型1葉
状型など通常のプリコート濾過器やイオン交換濾過など
に用いられる通常の形状の濾過支持体が全て使用可能で
あり、システムは現在通常行われている手法そのまま適
用することができる。
また、プリコート層の厚さは2〜20mm程度であり、
好ましくは3〜10mm程度が良い。本発明においては
被処理水溶液のプリコート層への通過速度は1〜20m
/hr程度であり、圧力損失が2 kg / cnf程
度に達した時に通常の方法で逆洗し、支持体は繰り返し
使用する。
本発明法は従来のプリコート法に比べ、大きく寿命を延
長しかつ水質の向上を可能にした。それは、被処理水の
不純物の種類に応じたプリコート濾過の機構を考慮に入
れたプリコート層設計をとっていることと、プリコート
材自体がイオン交換繊維が核になった粉末イオン交換樹
脂のフロックから形成され全体として一体化した丈夫な
構造を有しており、イオン交換繊維が混在することによ
り適度な嵩高さを有し、通水時圧密化現象を防ぎ、イオ
ン交換あるいは吸着に必要な空隙率を維持し、かつ比表
面積の大きい繊維自体が非常に有効なイオン交換機能を
もつためプリコート層全体の粒間に無駄なく被処理水溶
液中の不純物(クラッド等コロイドやイオン等)を取り
込むことができるからである。
以下に実施例を示すが本発明はこれらに限定されるもの
では無い。
[実施例] (実施例1) 製糸した多芯海島型複合繊維[海成分ポリスチレン/島
成分ポリエチレン−50150(品数16)]を長さ0
.3mmに切断してカットアイバーを得た。該カットフ
ァイバー1重量部を市販の1級硫酸7.5容量部とパラ
フォルムアルデヒド0゜07重量部からなる架橋・スル
ホン化溶液に加え90℃で4時間反応処理し、さらに1
00℃で3時間反応した後水洗した。次にアルカリで処
理してから塩酸で活性化することによってスルホン酸基
を有するカチオン交換繊維を得た。(交換容量3.5ミ
リ当量/ g −N a 、繊維径約40μm)交換容
量は次の方法で測定した。
0、INの水酸化ナトリウム50m1にこのカットファ
イバー1gを入れ2時間振とうし、5ml正確にはかり
とって中和滴定によって計算する。
また、Na型に変換した上記カットファイバーをイオン
交換水に十分浸漬し、家庭用遠心脱水機で脱水して重量
(W)を測定し、そのまま60℃の乾燥機中で48時間
絶乾して重量を測定して(Wo )次式より含水炭を求
めた。
含水炭= (W−Wo )/W。
上記カチオン交換繊維は含水炭1.6であった。
市販の粉末カチオン交換樹脂[“パウデックス”−PC
H(オルガノ株式会社)、スルホン酸基を有する。交換
容量5.0ミリ当量/g]と市販の粉末アニオン交換樹
脂[“パウデックス”−PAO(オルガノ株式会社)、
トリメチルアンモニウム基を有する。交換容量3.2ミ
リ当量/gl と上記イオン交換繊維とを表1に示す割
合で混合し、プリコート材とした。
プリコート材全体としてカチオン/アニオン比率が6/
1になるように、またイオン交換繊維の全量比は30%
になるように調整した。
フロック体の全量は2.00g(約1.0kg/d)と
した。
内部にアクリルの支持板がついたカラム(50mmΦ)
を用い、支持板上にの濾紙を置いてその上に上記フロッ
ク体をまず繊維比率20%のものを次に60%のもの、
90%のものと順々に堆積させプリコートした。
プリコート終了後上から、鉄換算で、5ppmの非晶鉄
(水酸化第二鉄、平均粒径3.6μm)を含む調整した
模擬液を8m/hrの流速原子力発電所でのプリコート
材の差圧限界値と決められている1、75kg/aIr
になるまで通水し、濾過時間(プリコート寿命)と鉄濃
度の測定から平均鉄除去率をもとめた。
その実験結果を表3に示す。
(比較例1) 繊維を用いず、PCIとPAOを均一に混合する以外は
実施例1と全く同様の実験を行った。
(繊維の重量減少分はPCHを補充し、フロック体の全
量は2.00gとした) その実験結果を表3に示す。
(実施例2) 実施例1で用いたイオン交換体を表2に示す割合で混合
し、プリコート材とした。
プリコート材全体としてカチオン/アニオン比率が3/
1になるように、またイオン交換繊維の全量比は50%
になるように調整した。
フロック体の全量は2.60g(約1.3kg/d)と
した。
上記フロック体をまず繊維比率30%のものを次に10
0%のものと順々に堆積させプリコートした。
これ以外は実施例1と全く同様の実験を行った。
その実験結果を表3に示す。
(比較例2) イオン交換繊維を全体の50%になるように均一に混合
してプリコートした以外は実施例2と全く同様の実験を
行った。
(プリコート材全体の繊維、樹脂量は実施例2と同じ) その実験結果を表3に示す。
(実施例3) 実施例2の総量と同量のイオン交換樹脂とイオン交換繊
維を別々の層にして、それぞれに純水でスラリーにして
おき、その層からカラムまでをそれぞれ別のポンプで送
った。その際にポンプの流量を樹脂側は順々に減少する
ように、繊維側は順々に増加するように調節し、ポンプ
は同時に作動するようにした。樹脂側ポンプは30分間
で全量送り出し、繊維側ポンプは40分間かかるように
した。この方法で、実施例2と繊維・樹脂量は同じで連
続的に繊維比率を変えたプリコート層を作成した。その
他は実施例1と全く同様の実験を行なった。その実験結
果を表3に示す。
この結果より、従来の粉末イオン交換樹脂のみの系に比
ベイオン交換繊維と粉末イオン交換樹脂を用い、かつ樹
脂と繊維の混合比率をプリコート層内で調整し変えるこ
とによって差圧上昇の抑制と被処理水の水質向上に大き
な効果があることが分かった。
又、全く同量の繊維を均一に混合した系に比べても、や
はりプリコート設計を行なった系が水質、差圧上昇の抑
制共に効果的であった。
これは非晶鉄吸着によるプリコート層の収縮をイオン交
換繊維リッチ層が防ぎ、結晶性鉄や上部層からややリー
クしたイオン等を被処理水が通水する方向に順次緻密化
するイオン交換樹脂リッチ層が効率的に吸着するプリコ
ート層としてのバランスの良さが発揮されていると推測
される。
[発明の効果] 本発明に係る水溶液の浄化方法は、プリコート材として
のイオン交換繊維とイオン交換樹脂の両者の特徴を生か
し、不純物の種類による収縮の仕方の違いを考慮に入れ
てプリコート層の設計を行なった。そしてイオン交換繊
維リッチな層で大きい収縮無しに非晶鉄を吸着し、その
後イオン交換樹脂リッチな層でイオン交換繊維が粉末イ
オン交換樹脂の核となってフロック体を作り、適度な空
隙率と圧縮強度を付与することによってプリコート材の
寿命を飛躍的に延ばし、かつその表面積の大きい繊維の
優れたイオン交換性能によって処理水の水質向上も合わ
せて可能にした。これは通常のプリコート濾過器をその
まま利用できる非常に簡便な方法で、しかも非常に有効
である。
本発明により、様々に用いられている水処理用プリコー
ト材の廃棄物減容化が進み、特に原子力発電所において
は危惧されている作業員の放射線被爆を大きく低減する
ことができる。
本発明が利用される被処理液は、限られたちのではなく
プリコート濾過器を用いるものすべてに適用されるが、
特に原子力発電所や火力発電所の用廃水には効果的であ
る。
原子力発電所や火力発電所の用廃水とは、循環系復水・
燃料プール水・脱塩装置逆洗廃水・水蒸気発生ブロー水
・湿水分離器ドレン水・キャビティ水・サプレッション
プール水・炉心水などが挙げられ、そのなかでも特に原
子力復水の浄化に卓効を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 水溶液をプリコート濾過器で浄化する方法において、プ
    リコート材として粉末イオン交換樹脂及びイオン交換繊
    維を用い、かつ該粉末イオン交換樹脂に対するイオン交
    換繊維の割合が、プリコート層内を被処理水が通水する
    方向に連続的あるいは段階的に減少するようにプリコー
    ト層を形成したことを特徴とする水溶液の浄化方法。
JP1207291A 1989-08-09 1989-08-09 水溶液の浄化方法 Pending JPH0368491A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105132836A (zh) * 2015-09-03 2015-12-09 王文姣 一种高效水处理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105132836A (zh) * 2015-09-03 2015-12-09 王文姣 一种高效水处理装置

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