JPH0368382B2 - - Google Patents

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JPH0368382B2
JPH0368382B2 JP57021597A JP2159782A JPH0368382B2 JP H0368382 B2 JPH0368382 B2 JP H0368382B2 JP 57021597 A JP57021597 A JP 57021597A JP 2159782 A JP2159782 A JP 2159782A JP H0368382 B2 JPH0368382 B2 JP H0368382B2
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layer
atoms
gas
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Kyosuke Ogawa
Shigeru Shirai
Junichiro Kanbe
Keishi Saito
Yoichi Oosato
Teruo Misumi
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Canon Inc
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Priority to FR8301874A priority patent/FR2521316B1/fr
Priority to DE19833304198 priority patent/DE3304198A1/de
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Publication of JPH0368382B2 publication Critical patent/JPH0368382B2/ja
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
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    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
    • G03G5/082Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
    • G03G5/08214Silicon-based
    • G03G5/0825Silicon-based comprising five or six silicon-based layers
    • GPHYSICS
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    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
    • G03G5/082Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
    • G03G5/08214Silicon-based
    • G03G5/08235Silicon-based comprising three or four silicon-based layers

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  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、光(ここでは広義の光で、紫外光
線、可視光線、赤外光線、X線、γ線等を示す)
の様な電磁波に感受性のある光導電部材に関す
る。 固体撮像装置、或いは像形成分野における電子
写真用像形成部材や原稿読取装置における光導電
層を形成する光導電材料としては、高感度で、
SN比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照
射する電磁波のスペクトル特性にマツチングした
吸収スペクトル特性を有すること、光応答性が速
く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時におい
て人体に対して無公害であること、更には固体撮
像装置においては、残像を所定時間に容易に処理
することができること等の特性が要求される。殊
に、事務機としてオフイスで使用される電子写真
装置内に組込まれる電子写真用像形成部材の場合
には、上記の使用時における無公害性は重要な点
である。 この様な点に立脚して最近注目されている光導
電材料にアモルフアスシリコン(以後a−Siと表
記す)があり、例えば、独国公開第2746967号公
報、同第2855718号公報には電子写真用像形成部
材として、独国公開第2933411号公報には光電変
換読取装置への応用が記載されている。 而乍ら、従来のa−Siで構成された光導電層を
有する光導電部材は、暗抵抗値、光感度、光応答
性等の電気的、光学的、光導電的特性、及び使用
環境特性の点、更には経時的安定性及び耐久性の
点において、各々、個々には特性の向上が計られ
ているが総合的な特性向上を計る上で更に改良さ
れる余地が存するのが実情である。 例えば、電子写真用像形成部材として使用した
場合、暗部において、支持体側よりの電荷の注入
の阻止が充分でないこと、耐圧性や繰返し連続使
用に対する耐久性に問題がなくもないこと、或い
は、転写紙に転写された画像に俗に「白ヌケ」と
呼ばれる、局所的な放電破壊現象によると思われ
る画像欠陥や、例えば、クリーニングに、ブレー
ドを用いるとその摺擦によると思われる、俗に
「白スジ」と云われている所謂画像欠陥が生じた
りしていた。又、多湿雰囲気中で使用したり、或
いは多湿雰囲気中に長時間放置した直後に使用す
ると俗に云う画像のボケが生ずる場合が少なくな
かつた。 更には、厚層が十数μ以上になると層形成用の
真空堆積質より取り出した後、空気中での放置時
間の経過と共に、支持体表面からの層の浮きや剥
離、或いは層に亀裂が生ずる等の現象を引起し勝
ちであつた。この現象は、殊に支持体が通常、電
子写真分野に於いて使用されているドラム状支持
体の場合に多く起る等、経時的安定性の点に於い
て解決される可き点がある。 従つてa−Si材料そのものの特性改良が計られ
る一方で光導電部材を設計する際に、上記した様
な問題の総てが解決される様に工夫される必要が
ある。 本発明は上記の諸点に鑑み成されたもので、a
−Siに就て電子写真用像形成部材や固体撮像装
置、読取装置等に使用される光導電部材としての
適用性とその応用性という観点から総括的に鋭意
研究検討を続けた結果、シリコン原子を母体と
し、水素原子(H)又はハロゲン原子(X)のいずれ
か一方を少なくとも含有するアモルフアス材料、
所謂水素化アモルフアスシリコン、ハロゲン化ア
モルフアスシリコン、或いはハロゲン含有水素化
アモルフアスシリコン〔以後これ等の総称的表記
として「a−Si(H、X)」を使用する〕から構成
される光導電層を有する光導電部材の層構成を以
後に説明される様な特定化の下に設計されて作成
された光導電部材は実用上著しく優れた特性を示
すばかりでなく、従来の光導電部材と較べてみて
もあらゆる点において凌駕していること、殊に電
子写真用の光導電部材として著しく優れた特性を
有していることを見出した点に基づいている。 本発明は、繰返し使用に際しても劣化現象を起
さず耐久性に優れ、又、耐圧性にも優れた光導電
部材を提供することを主たる目的とする。 本発明の他の目的は、支持体上に設けられる層
と支持体との間や積層される層の各層間に於ける
密着性に優れ、構造配列的に緻密で安定的であ
り、層品質の高い光導電部材を提供することであ
る。 本発明の他の目的は、電子写真用像形成部材と
して適用させた場合、静電像形成のための帯電処
理の際の電荷保持能力が充分であり、通常の電子
写真法が極めて有効に適用され得る優れた電子写
真特性を有する光導電部材を提供することであ
る。 本発明の光導電部材は、光導電部材用の支持体
と、シリコン原子を母体とし、構成原子として1
〜20atomic%のハロゲン原子と、1×
10-3atomic%以上、30atomic%までの窒素原子
を含有する非晶質材料で構成された補助層と、シ
リコン原子を母体とし、周期律表第族に属する
原子を構成原子として含有する非晶質材料で構成
された電荷注入防止層、シリコン原子を母体と
し、構成原子として水素原子又はハロゲン原子の
いずれか一方を少なくとも含有する非晶質材料で
構成され、光導電性を示す非晶質層と、を有する
ことを特徴とする。 上記した様な層構成を取る様にして設計された
本発明の光導電部材は、前記した諸問題の総てを
解決し得、極めて優れた耐久性、耐圧性及び使用
環境特性を示す。 殊に、電子写真用像形成部材として適用させた
場合には、その電気的特性が安定しており耐光疲
労、繰返し使用特性に長け、高品質の画像を安定
して繰返し得ることができる。 又、本発明の光導電部材は支持体上に形成され
る非晶質層が、層自体が強靭であつて、且つ支持
体との密着性に著しく優れており、高速で長時間
連続的に繰返し使用することが出来る。 以下、図面に従つて、本発明の光導電部材に就
て詳細に説明する。 第1図は、本発明の第1の実施態様例の光導電
部材の層構成を説明するために模式的に示した模
式的構成図である。 第1図に示す光導電部材100は、光導電部材
用としての支持体101の上に、シリコン原子を
母体とし、構成原子としてハロゲン原子と、窒素
原子を30atomic%未満含む非晶質材料で構成さ
れた補助層102、電荷注入防止層103、光導
電性を有する非晶質層104を具備し、非晶質層
104は自由表面106を有している。 補助層102は、主に、支持体101と電荷注
入防止層103との間の密着性を計る目的の為に
設けられ、支持体101と電荷注入防止層103
の両方と親和性がある様に、後述する材質で構成
される。 電荷注入防止層103は、支持体101側より
非晶質層104中へ電荷が注入されるのを効果的
に防止する機能を主に有する。 非晶質層104は、感受性の光の照射を受けて
該層104中でフオトキヤリアを発生し、所定方
向に該フオトキヤリアを輸送する機能を有する。 本発明に於ける補助層は、シリコン原子(Si)
を母体とし、構成原子として、窒素原子(N)と
ハロゲン原子(X)と、必要に応じて水素原子(H)
とを含有し、窒素原子(N)の含有量C(N)
30atomic%未満である非晶質材料(以後、「a−
(siaN1-ab(H、X)1-b」と記す。但し、0.6<
a、0.8≦b)で構成される。 a−(SiaN1-ab(H、X)1-bで構成される補助
層の形成はグロー放電法、スパツターリング法、
イオンインプランテーシヨン法、イオンプレーテ
イング法、エレクトロンビーム法等によつて成さ
れる。これ等の製造法は、製造条件、設備資本投
下の負荷程度、製造規模、作製される光導電部材
に所望される特性等の要因によつて適宜選択され
て採用されるが、所望する特性を有する光導電部
材を製造する為の作製条件の制御が比較的容易で
ある。シリコン原子と共に窒素原子及びハロゲン
原子を、作製する補助層中に導入するのが容易に
行える等の利点からグロー放電法或いはスパツタ
ーリング法が好適に採用される。 更に、本発明に於いては、グロー放電法とスパ
ツターリング法とを同一装置系内で併用して補助
層を形成しても良い。 グロー放電法によつて補助層を形成するにはa
−(SiaN1-ab(H、X)1-b形成用の原料ガスを、
必要に応じて稀釈ガスと所定量の混合比で混合し
て、支持体の設置してある真空堆積用の堆積室に
導入し、導入されたガス雰囲気中に、グロー放電
を生起させることでガスプラズマ化して前記支持
体上にa−(SiaN1-ab(H、X)1-bを堆積させれ
ば良い。 本発明に於いて、a−(SiaN1-ab(H、X)1-b
形成用の原料ガスとしては、Si、N、Xの中の少
なくとも1つを構成原子とするガス状の物質又は
ガス化し得る物質をガス化したものの中の大概の
ものが使用され得る。 Si、N、Xの中の1つとしてSiを構成原子とす
る原料ガスを使用する場合は、例えばSiを構成原
子とする原料ガスと、Nを構成原子とする原料ガ
スと、Xを構成原子とする原料ガスとを所望の混
合比で混合して使用するか、又は、Siを構成原子
とする原料ガスと、N及びXを構成原子とする原
料ガスとを、これも又所望の混合比で混合して使
用することが出来る。 又、別には、SiとXとを構成原子とする原料ガ
スにNを構成原子とする原料ガスを混合して使用
しても良い。 本発明に於いて、ハロゲン原子Xとして好適な
のはF、Cl、Br、Iであり、殊にF、Clが望ま
しいものである。 本発明に於いて、補助層は、シリコン原子と窒
素原子とハロゲン原子とを含む非晶質材料で構成
されるものであるが、前述した様に補助層には更
に水素原子を含有させることが出来る。 補助層への水素原子の含有は、電荷注入防止層
や非晶質層との連続層形成の際に原料ガス種の一
部共通化を計ることが出来るので生産コスト面の
上で好都合である。 本発明に於いて、補助層を形成するのに有効に
使用される原料ガスと成り得る出発物質として
は、常温常圧に於いてガス状態のもの又は容易に
ガス化し得る物質を挙げることが出来る。 この様な補助層形成用の出発物質としては、例
えば、窒素、窒化物、弗素化窒素及びアジ化物等
の窒素化合物、ハロゲン単体、ハロゲン化水素、
ハロゲン間化合物、ハロゲン化硅素、ハロゲン置
換水素化硅素、水素化硅素等を挙げる事が出来
る。 具体的には、窒素(N2)、窒素化合物としては
アンモニア(NH3)、ヒドラジン(H2NNH2)、
三弗化窒素(F3N)、四弗化窒素(F4N2)、アジ
化水素(HN3)、アジ化アンモニウム(NH4N3
等、ハロゲン単体としては、フツ素、塩素、臭
素、ヨウ素のハロゲンガス、ハロゲン化水素とし
ては、FH、HI、HCl、HBr、ハロゲン化合物と
しては、BrF、ClF、ClF3、ClF5、BrF5、BrF3
IF7、IF5、ICl、IBr、ハロゲン化硅素としては
SiF4、Si2F6、SiCl4、SiCl3Br、SiCl2Br2
SiClBr3、SiCl3I、SiBr4、ハロゲン置換水素化硅
素としては、SiH2F2、SiH2Cl2、SiHCl3
SiH3Cl、SiH3Br、SiH2Br2、SiHBr3、水素化硅
素としては、SiH4、Si2H6、Si3H8、Si4H10等の
シラン(silane)類、等々を挙げることが出来
る。 これ等の補助層形成用の出発物質は、形成され
る補助層中に、所定の組成比でシリコン原子、窒
素原子及びハロゲン原子と、必要に応じて水素原
子とが含有される様に、補助層形成の際に所望に
従つて選択されて使用される。 例えば、シリコン原子と水素原子との含有が容
易に成し得て且つ所望の特性の補助層が形成され
得るSiH4やSi2H6と窒素原子を含有させるものと
してのN2又はNH3とハロゲン原子を含有させる
ものとしてのSiF4、SiH2F2、SiHCl3、SiCl4
SiH2Cl2、或いはSiH3Cl等を所定の混合比でガス
状態で補助層形成用の装置系内に導入してグロー
放電を生起させることによつて補助層を形成する
ことが出来る。 或いは、形成される補助層にシリコン原子とハ
ロゲン原子とを含有させることが出来るSiF4等と
窒素原子を含有させるものとしてのN2等を所定
の混合比で、必要に応じてHe、Ne、Ar等の稀
ガスと共に中間層形成用の装置系内に導入してグ
ロー放電を生起させて、補助層を形成することも
出来る。 スパツターリング法によつて補助層を形成する
には、高純度単結晶又は多結晶のSiウエーハー又
はSi3N4ウエーハー又はSiとSi3N4が混合されて
形成されたウエーハーをターゲツトとして、これ
等をハロゲン原子と必要に応じて水素原子を構成
要素として含む種々のガス雰囲気中でスパツター
リングすることによつて行なえば良い。 例えば、Siウエーハーをターゲツトとして使用
すれば、NとXを導入する為の原料ガスを、必要
に応じて稀釈ガスで稀釈して、スパツター用の堆
積室中に導入し、これ等のガスのガスプラズマを
形成して前記Siウエーハーをスパツターリングす
れば良い。 又、別には、SiとSi3N4とは別々のターゲツト
として、又はSiとSi3N4の混合して形成した一枚
のターゲツトを使用することによつて、少なくと
もハロゲン原子を含有するガス雰囲気中でスパツ
ターリングすることによつて成される。N及び
X、必要に応じてHの導入用の原料ガスとなる物
質としては先述したグロー放電の例で示した補助
層形成用の出発物質がスパツターリング法の場合
にも有効な物質として使用され得る。 本発明に於いて、補助層をグロー放電法又はス
パツターリング法で形成する際に使用される稀釈
ガスとしては、所謂・稀釈ガス、例えばHe、
Ne、Ar等が好適なものとして挙げることが出来
る。 本発明の補助層を構成するa−(SiaN1-ab
(H、X)1-bは、補助層の機能が、支持体と電荷
注入防止層との間の密着を強固にし、加えてそれ
等の間に於ける電気的接触性を均一にするもので
あるから、補助層に要求される特性が所望通りに
与えられる様に、その作成条件の選択が厳密に成
されて注意深く形成される。 本発明の目的に適した特性を有するa−(Sia
N1-ab(H、X)1-bが作成される為の作成条件の
中の重要な要素として、作成時の支持体温度を挙
げる事が出来る。 即ち、支持体の表面にa−(SiaN1-ab(H、
X)1-bからなる補助層を形成する際、層形成中の
支持体温度は、形成される層の構造及び特性を左
右する重要な因子であつて、本発明に於いては、
目的とする特性を有するa−(SiaN1-ab(H、
X)1-bが所望通りに作成され得る様に層作成時の
支持体温度が厳密に制御される。 本発明に於ける、所望の目的が効果的に達成さ
れる為の補助層を形成する際の支持体温度として
は、補助層の形成法に併せて適宜最適範囲が選択
されて、補助層の形成が実行されるが、通常の場
合、50〜350℃、好適には100〜250℃とされるの
が望ましいものである。補助層の形成には、同一
系内で補助層から電荷注入防止層、非晶質層、更
には必要に応じて非晶質層上に形成される他の層
まで連続的に形成することが出来る事、各層を構
成する原子の組成比の微妙な制御や層厚の制御が
他の方法に較べて比較的容易である事等の為に、
グロー放電法やスパツターリング法の採用が有利
であるが、これ等の層形成法で補助層を形成する
場合には、前記の支持体温度と同様に層形成の際
の放電パワー及びガス圧が作成されるa−(Sia
N1-ab(H、X)1-bの特性を左右する重要な因子
として挙げることが出来る。 本発明に於ける目的が達成される為の特性を有
するa−(SiaN1-ab(H、X)1-bを生産性良く効
果的に作成される為の放電パワー条件としては、
通常1〜300W、好適には2〜100Wである。 堆積室内のガス圧はグロー放電法にて層形成を
行う場合に於いて通常0.01〜5Torr、好適には0.1
〜0.5Torr程度に、スパツタリング法にて層形成
を行う場合に於いては、通常1×10-3〜5×
10-2Torr、好適には8×10-3〜3×10-2Torr程
度とされるのが望ましい。 本発明の光導電部材に於ける補助層に含有され
る窒素原子及びハロゲン原子の量は、補助層の作
製条件と同様本発明の目的を達成する所望の特性
が得られる補助層が形成される為の重要な因子で
ある。 本発明に於ける補助層に含有される窒素原子の
量C(N)は、通常は、前記した値の範囲とされる
が、atomic%で表示すれば、好適には1×10-3
≦C(N)<30、より好ましくは、1≦C(N)<30、最
適には10≦C(N)<30とされるのが望ましい。又、
ハロゲン原子(X)の量としては、好適には1〜
20atomic%、最適には2〜15atomic%とされる
のが望ましく、水素原子(H)が含まれる場合に
は、その量は、好適には19atomic%以下、最適
には13atomic%以下とされるのが望ましい。 a−(SiaN1-ab(H、X)1-bに於けるa,bの
表示で示せば、aの値としては、好適には、0.6
<a≦0.99999、より好ましくは、0.6<a≦0.99、
最適には0.6<a≦0.9、bの値としては、好適に
は0.8<b≦0.99、より好適には0.85≦b≦0.98と
されるのが望ましい。 本発明に於ける補助層の層厚の数値範囲は、本
発明の目的を効果的に達成する様に所望に従つて
適宜決定される。 本発明の目的を効果的に達成する為の補助層の
層厚としては、通常の場合、30Å〜2μ、好適に
は40Å〜1.5μ、最適には50Å〜1.5μとされるのが
望ましいものである。 本発明の光導電部材を構成する電荷注入防止層
は、シリコン原子(Si)を母体とし、周期律表第
族に属する原子(第属原子)と、好ましく
は、水素原子(H)又はハロゲン原子(X)、或
いはこの両者とを構成原子とする非晶質材料(以
後「a−Si(、H、X)」と記す。)で構成され、
その層厚t及び層中の第族原子の含有量C()
は、本発明の目的が効果的に達成される様に所望
に従つて適宜決められる。 本発明に於ける電荷注入防止層の層厚tとして
は、好ましくは0.3〜5μ、より好ましくは0.5〜2μ
とされるのが望ましく、又、第族原子の含有量
C()としては、好ましくは、1×102〜1×
105atomic ppm、より好ましくは、5×102〜1
×105atomic ppmとされるのが望ましい。 本発明において、電荷注入防止層中に含有され
る周期律表第族に属する原子として使用される
のは、B(硼素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウ
ム)、In(インジウム)、Tl(タリウム)等であり、
殊に好適に用いられるのはB、Gaである。 本発明において、必要に応じて電荷注入防止層
中に含有されるハロゲン原子(X)としては、具
体的にはフツ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げら
れ、殊にフツ素、塩素を好適なものとして挙げる
ことが出来る。 a−Si(、H、X)で構成される電荷注入防
止層の層形成法としてはグロー放電法、スパツタ
ーリング法、イオンインプランテーシヨン法、イ
オンプレーテイング法、エレクトロンビーム法等
が挙げられる。これ等の製造法は、製造条件、設
備資本投下の負荷程度、製造規模、作製される光
導電部材に所望される特性等の要因によつて適宜
選択されて採用されるが、所望する特性を有する
光導電部材を製造する為の作製条件の制御が比較
的容易である、シリコン原子と共に第族原子、
必要に応じて水素原子(H)やハロゲン原子
(X)を作製する電荷注入防止層中に導入するの
が容易に行える等の利点からグロー放電法或いは
スパツターリング法が好適に採用される。 更に、本発明に於いては、グロー放電法とスパ
ツターリング法とを同一装置系内で併用して電荷
注入防止層を形成しても良い。例えば、グロー放
電法によつて、a−Si(、H、X)で構成され
る電荷注入防止層を形成するには、基本的にはシ
リコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガ
スと共に第族原子を供給し得る第族原子導入
用の原料ガス、必要に応じて水素原子(H)導入
用の又は/及びハロゲン原子(X)導入用の原料
ガスを、内部が減圧にし得る堆積室内に導入し
て、該堆積室内にグロー放電を生起させ、予め所
定位置に設置され、既に補助層の設けてある所定
の支持体の補助層上にa−Si(、H、X)から
なる層を形成させれば良い。又、スパツタリング
法で形成する場合には、例えばAr、He等の不活
性ガス又はこれ等のガスをベースとした混合ガス
の雰囲気中でSiで構成されたターゲツトをスパツ
タリングする際、第族原子導入用の原料ガス
を、必要に応じて水素原子(H)又は/及びハロ
ゲン原子(X)導入用のガスと共にスパツタリン
グ用の堆積室に導入してやれば良い。 本発明において電荷注入防止層を形成するのに
使用される原料ガスとなる出発物質としては、次
のものが有効なものとして挙げることが出来る。 先ず、Si供給用の原料ガスとなる出発物質とし
ては、SiH4、Si2H6、Si3H8、Si4H10等のガス状
態の又はガス化し得る水素化硅素(シラン類)が
有効に使用されるものとして挙げられ、殊に、層
作成作業の扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点で
SiH4、Si2H6が好ましいものとして挙げられる。 これ等の出発物質を使用すれば、層形成条件を
適切に選択することによつて形成される補助層中
にSiと共にHも導入し得る。 Si供給用の原料ガスとなる有効な出発物質とし
ては、上記の水素化硅素の他に、ハロゲン原子
(X)を含む硅素化合物、所謂、ハロゲン原子で
置換されたシラン誘導体、具体的には例えば
SiF4、Si2F6、SiCl4、SiBr4等のハロゲン化硅素
が好ましいものとして挙げることが出来更には、
SiH2F2、SiH2I2、SiH2Cl2、SiHCl3、SiH2Br2
SiHBr3等のハロゲン置換水素化硅素、等々のガ
ス状態の或いはガス化し得る、水素原子を構成要
素の1つとするハロゲン化物も有効な電荷注入防
止層形成の為のSi供給用の出発物質として挙げる
事が出来る。 これ等のハロゲン原子(X)を含む硅素化合物
を使用する場合にも前述した様に、層形成条件の
適切な選択によつて形成される電荷注入防止層中
にSiと共にXを導入することが出来る。上記した
出発物質の中の水素原子を含むハロゲン化硅素化
合物は、補助層形成の際に層中にハロゲン原子
(X)の導入と同時に電気的或いは光電的特性の
制御に極めて有効な水素原子(H)も導入される
ので、本発明においては好適なハロゲン原子
(X)導入用の出発物質として使用される。 本発明において補助層を形成する際に使用され
るハロゲン原子(X)導入用の原料ガスとなる有
効な出発物質としては、上記したものの他に、例
えば、フツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲンガ
ス、BrF、ClF、ClF3、BrF5、BrF3、IF3、IF7
ICl、IBr等のハロゲン間化合物、HF、HCl、
HBr、HI等のハロゲン化水素を挙げることが出
来る。 電荷注入防止層中に第族原子を構造的に導入
するには、層形成の際に第族原子導入用の出発
物質をガス状態で堆積室中に、電荷注入防止層を
形成する為の他の出発物質と共に導入してやれば
良い。この様な第族原子導入用の出発物質と成
り得るものとしては、常温常圧でガス状の又は、
少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得るも
のが採用されるのが望ましい。その様な第族原
子導入用の出発物質として具体的には硼素原子導
入用としては、B2H6、B4H10、B5H9、B5H11
B6H10、B6H12、B6H14等の水素化硼素、BF3
BCl3、BBr3等のハロゲン化硼素等が挙げられる。
この他、AlCl3、GaCl3、Ga(CH33、InCl3
TlCl3等も挙げることが出来る。 本発明に於いては電荷注入防止特性を与える為
に電荷注入防止層中に含有される第族原子は、
電荷注入防止層の層厚方向に実質的に平行な面
(支持体の表面に平行な面)内及び層厚方向に於
いては、実質的に均一に分布されるのが良いもの
である。又、スパツタリング法で電荷注入防止層
を形成する場合には、例えばAr、He等の不活性
ガス又はこれ等のガスをベースとした混合ガスの
雰囲気中でSiで構成されたターゲツトをスパツタ
リングする際、第族原子導入用の原料ガスを、
必要に応じて水素原子(H)導入用の又は/及び
ハロゲン原子(X)導入用の原料ガスと共にスパ
ツタリングを行う真空堆積室内に導入してやれば
良い。 本発明に於いて、電荷注入防止層中に導入され
る第族原子の含有量は、堆積室中に流入される
第族原子導入用の出発物質のガス流量、ガス流
量比、放電パワー、支持体温度、堆積室内の圧力
等を制御することによつて任意に制御され得る。 本発明に於いて、電荷注入防止層をグロー放電
法又はスパツタリング法で形成する際に使用され
る稀釈ガスとしては、所謂、希ガス、例えばHe、
Ne、Ar等が好適なものとして挙げることが出来
る。 本発明において、a−Si(H、X)で構成され
る非晶質層を形成するには例えばグロー放電法、
スパツタリング法、或いはイオンプレーテイング
法等の放電現象を利用する真空堆積法によつて成
される。例えば、グロー放電法によつて、a−Si
(H、X)で構成される非晶質層を形成するには、
基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得るSi供
給用の原料ガスと共に、水素原子(H)導入用の
又は/及びハロゲン原子(X)導入用の原料ガス
を、内部が減圧にし得る堆積室内に導入して、該
堆積室内のグロー放電を生起させ、予め所定位置
に設置されてある所定の支持体表面上にa−Si
(H、X)から成る層を形成させれば良い。又、
スパツタリング法で形成する場合には、例えば
Ar、He等の不活性ガス又はこれ等のガスをベー
スとした混合ガスの雰囲気中でSiで構成されたタ
ーゲツトをスパツタリングする際、水素原子
(H)又は/及びハロゲン原子(X)導入用のガ
スをスパツタリング用の堆積室に導入してやれば
良い。 本発明において、必要に応じて非晶質層中に含
有されるハロゲン原子(X)としては、電荷注入
防止層の場合に挙げたのと同様のものを挙げるこ
とが出来る。 本発明において非晶質層を形成するのに使用さ
れるSi供給用の原料ガスとしては、電荷注入防止
層に就て説明する際に挙げたSiH4、Si2H6
Si3H8、Si4H10等のガス状態の又はガス化し得る
水素化硅素(シラン類)が有効に使用されるもの
として挙げられ、殊に、層作成作業の扱い易さ、
Si供給効率の良さ等の点でSiH4、Si2H6が好まし
いものとして挙げられる。 本発明において非晶質層を形成する際に使用さ
れるハロゲン原子導入用の原料ガスとして有効な
のは、電荷注入防止層の場合と同様に多くのハロ
ゲン化合物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハ
ロゲン化物、ハロゲン間化合物、ハロゲンで置換
されたシラン誘導体等のガス状態の又はガス化し
得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。 又、更には、シリコン原子(Si)とハロゲン原
子(X)とを構成要素とするガス状態の又はガス
化し得る、ハロゲン原子を含む硅素化合物も有効
なものとして本発明においては挙げることが出来
る。 本発明において、形成される光導電部材の電荷
注入防止層及び非晶質層中に含有される水素原子
(H)の量又はハロゲン原子(X)の量又は水素
原子(H)とハロゲン原子(X)の量の和(H+
X)は通常の場合1〜40atomic%、好適には5
〜30atomic%とされるのが望ましい。 電荷注入防止層又は非晶質層中に含有される水
素原子(H)又は/及びハロゲン原子(X)の量
を制御するには、例えば支持体温度又は/及び水
素原子(H)、或いはハロゲン原子(X)を含有
させる為に使用される出発物質の堆積装置系内へ
導入する量、放電々力等を制御してやれば良い。 本発明において、非晶質層をグロー放電法で形
成する際に使用される稀釈ガス、或いはスパツタ
リング法で形成される際に使用されるスパツタリ
ング用のガスとしては、所謂稀ガス、例えばHe、
Ne、Ar等が好適なものとして挙げることが出来
る。 本発明に於いて、非晶質層の層厚としては、作
成される光導電部材に要求される特性に応じて適
宜決められるものであるが、通常は、1〜100μ、
好ましくは1〜80μ、最適には2〜50μとされる
のが望ましいものである。 本発明において使用される支持体としては、導
電性でも電気絶縁性であつても良い。導電性支持
体としては、例えば、NiCr、ステンレス、Al、
Cr、Mo、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd等の
金属又はこれ等の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルローズ、ア
セテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等
の合成樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラ
ミツク、紙等が通常使用される。これ等の電気絶
縁性支持体は、好適には少なくともその一方の表
面を導電処理され、該導電処理された表面側に他
の層が設けられるのが望ましい。 例えば、ガラスであれば、その表面に、NiCr、
Al、Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、
Pd、In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)等から
成る薄膜を設けることによつて導電性が付与さ
れ、或いはポリエステルフイルム等の合成樹脂フ
イルムであれば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、Ni、
Au、Cr、Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等の金
属の薄膜を真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツタ
リング等でその表面に設け、又は前記金属でその
表面をラミネート処理して、その表面に導電性が
付与される。支持体の形状としては、円筒状、ベ
ルト状、板状等任意の形状として得、所望によつ
て、その形状は決定されるが、例えば、第1図の
光導電部材100を電子写真用像形成部材として
使用するのであれば連続高速複写の場合には、無
端ベルト状又は円筒状とするのが望ましい。支持
体の厚さは、所望通りの光導電部材が形成される
様に適宜決定されるが、光導電部材として可撓性
が要求される場合には、支持体としての機能が充
分発揮される範囲内であれば可能な限り薄くされ
る。而乍ら、この様な場合支持体の製造上及び取
扱い上、機械的強度等の点から、通常は、10μ以
上とされる。 第2図には、本発明の光導電部材の他の好適な
実施態様例の層構成が示される。 第2図に示される光導電部材200が、第1図
に示される光導電部材100と異なるところは、
電荷注入防止層203と光導電性を示す非晶質層
205との間に上部補助層204を有することで
ある。 即ち、光導電部材200は、支持体201、該
支持体201上に順に積層された、下部補助層2
02、電荷注入防止層203、上部補助層204
及び非晶質層205とを具備し、非晶質層205
は自由表面206を有する。上部補助層204
は、電荷注入防止層203と非晶質層205との
間の密着を強固にし、両層の接触界面に於ける電
気的接触を均一にしていると同時に、電荷注入防
止層203の上に直に設けることによつて、電荷
注入防止層203の層質を強靭なものとしてい
る。 第2図に示される光導電部材200を構成する
下部補助層202及び上部補助層204は、第1
図に示した光導電部材100を構成する補助層1
02の場合と同様の非晶質材料を使用して、同様
の特性が与えられる様に同様な層作成手順と条件
によつて形成される。電荷注入防止層203及び
非晶質層205も、夫々、第1図に示す電荷注入
防止層103及び非晶質層104と同様の特性及
び機能を有し、第1図の場合と同様な層作成手順
と条件によつて形成される。 次に本発明の光導電部材の製造方法の一例を図
に従つて説明する。 第3図に光導電部材の製造装置の一例を示す。 図中の302〜306のガスボンベには、本発
明の夫々の層を形成するために使用されるガスが
密封されており、その1例として、たとえば、3
02はHeで稀釈されたSiH4ガス(純度99.999%、
以下SiH4/Heと略す。)ボンベ、303はHeで
稀釈されたB2H6ガス(純度99.999%、以下
B2H6/Heと略す。)ボンベ、304はNH3ガス
(純度99.99%)ボンベ、305はArガスボンベ、
306は、Heで稀釈されたSiF4ガス(純度
99.999%、以下SiF4/Heと略す)ボンベである。 これらのガスを反応室301に流入させるには
ガスボンベ302〜306のバルブ322〜32
6、リークバルブ335が閉じられていることを
確認し、又、流入バルブ312〜316、流出バ
ルブ317〜321、補助バルブ332が開かれ
ていることを確認して先ずメインバルブ334を
開いて反応室301、及びガス配管内を排気す
る。 次に真空計336の読みが約5×10-6torrにな
つた時点で、補助バルブ332、流出バルブ31
2〜316、流出バルブ317〜321を閉じ
る。 その後、反応室301内に導入すべきガスのボ
ンベに接続されているガス配管のバルブを所定通
り操作して、所望するガスを反応室301内に導
入する。 次に第1図に示す構成と同様の構成の光導電部
材を作成する場合の一例の概略を述べる。 所定の支持体337上に、先ず補助層をスパツ
タリング法によつて形成するには、まずシヤツタ
ー342を開く。すべてのガス供給バルブは一旦
閉じられ、反応室301はメインバルブ334を
全開することにより、排気される。高圧電力が印
加される電極341上に高純度シリコンウエハ3
42−1、及び高純度Si3N4ウエハ342−2が
所望の面積比率でターゲツトとして設置されてい
る。ガスボンベ305よりArガスを、ガスボン
ベ306よりSiF4/Heガスを夫々、所定のバル
ブを操作して反応室301内に導入し、室の内圧
が0.05〜1torrとなるよう、メインバルブ334
を調節する。高圧電源340をONとし、Siウエ
ハ342−1とSi3N4ウエハ342−2とを同時
にスパツタリングすることにより、シリコン原
子、窒素原子よりなる非晶質材料で構成された補
助層を支持体337上に形成することができる。
層形成中は、支持体337は、加熱ヒータ338
によつて所望の温度に加熱される。 補助層をグロー放電法によつて形成する場合に
は、各、バルブを操作して、ボンベ302より
SiH4/Heガスを、ボンベ304よりNH3ガス
を、ボンベ306よりSiF4/Heガスを、夫々、
所望する流量比で反応室301内に導入し、所望
時間の間グロー放電を行うことによつて、支持体
上に補助層を形成することが出来る。 次に、前記の補助層上に電荷注入防止層を形成
する。 補助層の形成終了後、電源340をOFFにし
て放電を中止し、一旦、装置のガス導入用の配管
の全系のバルブを閉じ、反応室301内に残存す
るガスを反応室301外に排出して所定の真空度
にする。 その後、シヤツター342を閉じ、ガスボンベ
302よりSiH4/Heガスを、ガスボンベ303
よりB2H6/Heガスを、夫々バルブ322,32
3を開いて出口圧ゲージ327,328の圧を1
Kg/cm3に調整し、流入バルブ312,313を
徐々に開けて、マスフロコントローラ307,3
08内に夫々流入させる。引き続いて流出バルブ
317,318、補助バルブ332を徐々に開い
て夫々のガスを反応室301内に流入させる。こ
のときのSiH4/Heガス流量、B2H6/Heガス流
量の夫々の比が所望の値になるよう流出バルブ3
17,318を調整し、また、反応室301内の
圧力が所望の値になるように真空計336の読み
を見ながらメインバルブ334の開口を調整す
る。 そして支持体337の温度が加熱ヒーター33
8により50〜400℃の範囲の温度に設定されてい
ることが確認された後、電源340をONにして
所望の電力に設定し、反応室301内にグロー放
電を生起させて支持体337上に電荷注入防止層
を形成する。 電荷注入防止層上に設けられる、光導電性を示
す非晶質層の形成は、例えばボンベ302内に充
填されているSiH4/Heガスを使用し、前記した
電荷注入防止層の場合と同様の手順によつて行う
ことが出来る。 非晶質層の形成の際に使用される原料ガス種と
しては、SiH4ガスの他に、殊にSi2H6ガスが層形
成速度の向上を計る為に有効である。 実施例 1 第3図に示した製造装置により、アルミニウム
基板上に以下の条件で層形成を行つた。
【表】
【表】 こうして得られた電子写真用像形成部材を複写
装置に設置し、5KVで0.2sec間コロナ帯電を行
い、光像を照射した。光源はタングステンランプ
を用い、光量は1.0lux・secとした。潜像は荷
電性の現像剤(トナーとキヤリヤを含む)によつ
て現像され、通常の紙に転写された転写画像にお
ける画像欠陥(黒地部の白ヌケ等)の有無をチエ
ツクしたが、それは全く認められず、画質は極め
て良好なものであつた。転写されないで感光体上
に残つたトナーは、ゴムブレードによつてクリー
ニングされ、次の複写工程に移る。このような工
程を繰り返し10万回以上行つても画像欠陥、層の
剥れが全く生じなかつた。 実施例 2 スパツタリング用ターゲツトであるSiウエハと
Si3N4ウエハの面積比をかえることにより、補助
層におけるシリコン原子に対する窒素原子の含有
量を変化させる以外は実施例1と全く同様な方法
によつて電子写真用像形成部材を作製し、実施例
1と同様にして評価した結果を次に示す。
【表】 実施例 3 補助層の層厚を変える以外は、実施例1と全く
同様な方法によつて電子写真用像形成部材を作製
し、実施例1と同様にして評価した結果を次に示
す。
【表】 実施例 4 電荷注入防止層の層厚と硼素含有量を次のよう
に変える以外は、実施例1と全く同様にして電子
写真用像形成部材を作製した。結果はいずれも良
好であつた。
【表】 実施例 5 第3図に示した製造装置によりアルミニウム基
板上に以下の条件で層形成を行つた。
【表】 こうして得られた電子写真用像形成部材を実施
例1と同様にして評価したところ極めて良好な結
果が得られた。 実施例 6 第3図に示した製造装置により、ドラム状アル
ミニウム基板上に以下の条件にした以外は、実施
例1と同様にして層形成を行つた。
【表】 こうして得られた電子写真用像形成部材を、実
施例1と同様にして評価したところ極めて良好な
結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は夫々、本発明の光導電部材
の好適な実施態様例の構成を示す模式的構成図、
第3図は本発明の光導電部材を製造する為の装置
の一例を示す模式的説明図である。 100,200……光導電部材、101,20
1……支持体、102,202,204……補助
層、103,203……電荷注入防止層、10
4,205……非晶質層、105,206……自
由表面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 光導電部材用の支持体と、シリコン原子を母
    体とし、構成原子として1〜20atomic%のハロ
    ゲン原子と、1×10-3atomic%以上、30atomic
    %までの窒素原子を含有する非晶質材料で構成さ
    れた補助層と、シリコン原子を母体とし、周期律
    表第族に属する原子を構成原子として含有する
    非晶質材料で構成された電荷注入防止層と、シリ
    コン原子を母体とし、構成原子として水素原子又
    はハロゲン原子のいずれか一方を少なくとも含有
    する非晶質材料で構成され、光導電性を示す非晶
    質層と、を有することを特徴とする光導電部材。
JP57021597A 1982-02-08 1982-02-12 光導電部材 Granted JPS58139148A (ja)

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JP57021597A JPS58139148A (ja) 1982-02-12 1982-02-12 光導電部材
US06/463,043 US4452874A (en) 1982-02-08 1983-02-01 Photoconductive member with multiple amorphous Si layers
CA000420977A CA1183380A (en) 1982-02-08 1983-02-04 Photoconductive member including amorphous si matrix in each of interface, rectifying and photoconductive layers
FR8301874A FR2521316B1 (fr) 1982-02-08 1983-02-07 Element photoconducteur
DE19833304198 DE3304198A1 (de) 1982-02-08 1983-02-08 Photoleitfaehiges bauelement

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2527144Y2 (ja) * 1992-11-19 1997-02-26 モレックス インコーポレーテッド プリント回路基板接続用電気コネクタ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2527144Y2 (ja) * 1992-11-19 1997-02-26 モレックス インコーポレーテッド プリント回路基板接続用電気コネクタ

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