JPH0365244A - 耐熱構造体およびその製造方法 - Google Patents

耐熱構造体およびその製造方法

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JPH0365244A
JPH0365244A JP1202317A JP20231789A JPH0365244A JP H0365244 A JPH0365244 A JP H0365244A JP 1202317 A JP1202317 A JP 1202317A JP 20231789 A JP20231789 A JP 20231789A JP H0365244 A JPH0365244 A JP H0365244A
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brazing
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corrugated
sheet material
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、高温環境下で使用される耐熱構造体およびそ
の製造方法に関する。すなわち、波板材と平板材とが巻
き付けられてロール状をなし、例えば、自動車エンジン
の排気ガス清浄化用の触媒コンバータに用いられ担持母
体として触媒が付着される耐熱構造体、およびその製造
方法に関するものである。
「従来の技術」 このような耐熱構造体としては、帯状で波形の凹凸が連
続的に折開形成された波板材と帯状で平坦な平板材とが
、ろう材を介し交互に巻き付けられ接合されてロール状
をなし、もってハニカム構造体よりなるものが従来より
用いられている。
そしてこのような耐熱構造体の母材たる波板材および平
板材としては、高温環境下での使用に耐えるべ〈従来ま
ず第1に、オーステナイト系ステンレス製のものが用い
られていた。又第2に最近、フェライト系ステンレス製
のものも用いられている。
又このような耐熱構造体のろう材には、高温環境下での
使用に耐えるべくニッケル基ろう材が用いられ、かつ従
来一般に全面ろう付けされていた。
つまりろう材は、全面的な塗布、箔状ろう材の介装、又
は予め母材面にろう材がコーティングされたプレージン
グシートを用いる等により、一般に波板材と平板材間に
全面的に配されていた。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、このような従来の耐熱構造体にあっては、次
の問題が指摘されていた。
まず前記第1の従来例、つまり母材としてオーステナイ
ト系ステンレス製の波板材および平板材が用いられたも
のにあっては、次のとおり。
すなわち、オーステナイト系ステンレス製の母材が用い
られた耐熱構造体は、高温環境下での使用に耐えるべく
熱間強度が高くかつ耐酸化性にも優れている。しかしな
がらこの耐熱構造体は、高温環境下で使用すると、応力
が加わった際そこから母材に応力腐蝕割れを生じること
があり、又母材のオーステナイトの部分の粒界に炭化物
が析出しそこから粒界腐蝕割れを生じることもあり、高
温環境下での耐久性に問題があった。更に材料コストが
高くコスト面にも問題があった。前記第1の従来例にあ
っては、このような問題が指摘されていた。
次に前記第2の従来例、つまり母材としてフ、エライト
系ステンレス製の波板材および平板材が用いられたもの
にあっては、次のとおり。
すなわち、フェライト系ステンレス製の母材が用いられ
た耐熱構造体は、前記第1の耐熱構造体に関する上述の
諸問題を解決すべく開発されたものである。しかしなが
らこの耐熱構造体は、高温環境下で使用すると、接合に
用いられたろう材つまりニッケル基ろう材が接合面付近
で拡散してオーステナイト組織化する現象がみられ、も
ってこのようにオーステナイト化したろう材部分に前述
に準じ応力腐蝕割れ2粒界腐蝕割れ等が生じやすく、又
このようにオーステナイト化したろう材部分とフェライ
ト系ステンレス製の母材間の熱膨張率が大きく異なるの
で、両者間に亀裂が生じることもあった。更にこのよう
なろう材つまりニッケル基ろう材の接合面付近にクロム
の偏析も見られ、ためにクロム濃度の低い部分が酸化さ
れてしまうこともあった。
そこでこれらにより前記第2の従来例の耐熱構造体は、
高温環境下での酸化増加率が一般的に大きかった。しか
もこの耐熱構造体にあっては、前述のごと〈従来一般に
、係るろう材が母材たる波板材と平板材間に全面的に配
され多量に用いられていたので、酸化増加率が特に大と
なり(後述の第3図参照)耐酸化性の悪さが顕著化し、
耐熱性そして耐久性に問題が生じていた。
なおこの前記第2の耐熱構造体を、例えば、自動車エン
ジンの排気ガス清浄化用の触媒コンバータに用い、担持
母体として触媒が付着された場合にあっては、その触媒
浄化性能に問題が指摘されていた。
すなわち、前述のごと〈従来一般に、ニッケル基ろう材
を用いたろう材は全面的に配され多量に用いられていた
ので、まず母材と触媒間に介装されるアルミナのウォッ
シュコートが塗布等により付着しにくくなり、もって母
材への触媒の付着にも支障が生じるとともに、例え触媒
が正常に付着したとしてもろう材中に触媒が固溶して母
材表面の触媒濃度が低くなりやすかった。このように、
従来の耐熱構造体は触媒の担持母体として使用された場
合、全面的かつ多量のろう材により、触媒が付着しにく
く又ろう材中に触媒が固溶しやすいので、触媒浄化性能
が低下し排気ガス清浄化効率が悪く問題となっていた(
後述の第4図参照)。
従来例ではこのような点が指摘されていた。
本発明は、このような実情に鑑み上記従来例の問題点を
解決すべくなされたものであって、フェライト系ステン
レス製の母材に対しニッケル基ろう材をその接合部の所
定箇所に配し、かつその量を一定割合の少量に設定する
ことにより、腐蝕割れ、亀裂等の発生が少なく耐酸化性
が向上し、しかも軽量化されコスト面にも優れ更に耐久
性も向上し簡単容易に製造される、耐熱構造体およびそ
の製造方法を提案することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 この目的を達成する本発明の技術的手段は、次のとおり
である。
まず請求項1については次のとおり。すなわちこの耐熱
構造体は、帯状で波形の凹凸が連続的に折曲形成された
波板材と帯状で平坦な平板材とが、ろう材を介し交互に
巻き付けられ接合されてロール状をなし、もってハニカ
ム構造をなす。
そして該波板材と該平板材は、フェライト系ステンレス
製よりなる。又該ろう材は、ニッケル基ろう材が用いら
れ、該波板材と該平板材との接合部の所定箇所に配され
てなり、かつ該ろう材の量は、この耐熱構造体の体積1
ccに対し0.002gから0.07gの範囲内の割合
に設定されている。
請求項2については次のとおり。すなわち、この耐熱構
造体の製造方法は、次の準備工程、ろう材配設工程、成
形工程、接合工程を有してなる。
まず最初に準備工程では、帯状で波形の凹凸が連続的に
折曲形成されたフ上ライト系ステンレス製の波板材と、
帯状で平坦なフェライト系ステンレス製の平板材とが準
備される。
ろう材配設工程では、ニッケル基ろう材が用いられ、そ
の量がこの耐熱構造体の体積iceに対し0.002g
からOr07gの範囲内の割合に設定されたろう材が使
用される。そして該ろう材が、該波板材と該平板材間の
接合対象部の所定箇所に配される。
このろう材配設工程の前若しくは後又は同時に実施され
る成形工程では、該波板材と該平板材とが交互に巻き付
けられロール状となる。
接合工程では、これらの各工程の後加熱を行い、該ろう
材により該波板材と該平板材とを接合する。
「作  用」 本発明は、このような手段よりなるので次のごとく作用
する。
まず請求項1の耐熱構造体にあっては、ロール状に巻き
付けられたフ五ライト系ステンレス製の波板材と平板材
に対し、ニッケル系ろう材を用いたろう材がその接合部
の所定箇所に配されている。
そしてこのろう材の量は、この耐熱構造体の体積lcc
に対し0.002gから0.07gの範囲内の割合に設
定されている。
又その製造方法たる請求項2の耐熱構造体の製造方法に
あっては、準備工程で準備されたフェライト系ステンレ
ス製の母材たる波板材と平板材に対し、ろう材配設工程
でニッケル基ろう材を用いたろう材がその接合対象部の
所定箇所に上述の一定割合で配されるとともに、成形工
程でこれらの母材は巻き付けられてロール状となる。そ
して接合工程での加熱によりこれらの母材がろう材にて
接合され、もってハニカム構造の耐熱構造体が製造され
る。
さてそこで、このような請求項1および請求項2の耐熱
構造体とその製造方法にあっては、次のごとくなる。
すなわち第1に、ニッケル基ろう材を用いたろう材は、
所定箇所のみに部分的にしかも一定割合の少量にて配さ
れている。
そこでこの耐熱構造体を高温環境下で使用した場合、係
るろう材が接合面付近で拡散しオーステナイト化する部
分も限定され少なくなる。従ってその応力腐蝕割れ2粒
界腐蝕割れ、母材との間の亀裂等の発生箇所が減少する
。又クロムの偏析によるクロム濃度の低い部分の酸化現
象も少なくなる。これらによりこの耐熱構造体は、酸化
増加率が小さく耐酸化性が向上する。
第2に、ニッケル基ろう材の使用量が少ないので、この
耐熱構造体はその分軽量化されるとともにコスト面に優
れている。又母材はフェライト系ステンレス製よりなる
ので、材料コストが比較的安く、又その応力腐蝕割れ1
粒界腐蝕割れ等も生じにくい。そしてこのような耐熱構
造体は、準備工程、ろう材配設工程、成形工程、接合工
程を辿ることにより、簡単容易に製造される。
「実 施 例」 以下本発明を、図面に示すその実施例に基づいて詳細に
説明する。
第1図は、本発明に係る耐熱構造体およびその製造方法
の実施例の説明に供する斜視図である。
第2図は、そのろう材配設工程および成形工程の説明に
供する斜視図である。
まず耐熱構造体lの製造方法について、その準備工程、
ろう材配設工程、戒形工程、接合工程の順に説明し、そ
れから耐熱構造体について説明する。
準備工程については次のとおり。
まず最初の準備工程では、帯状で波形の凹凸が連続的に
折曲形成されたフェライト系ステンレス製の波板月2と
、帯状で平坦なフェライト系ステンレス製の平板材3と
がYv!、Wlされる。
これらについて詳述すると、まず波板材2および平板材
3の素材としては、鉄−20クロム−5アルミニウムを
主成分とするフェライト系ステンレスが用いられる。そ
してこのような素材よりなり1枚で帯状の箔状平板材が
、そのまま平板材3として準備される。又波板材2は、
このような箔状平板材をコルゲート装置にてコルゲート
加工して得られ、所定の直線的な波形の凹凸が連続的に
折曲形成されてなる。
準備工程は、このようになっている。
次にろう材配設工程について述べる。
まずろう材4としては、ニッケル基ろう材が用いられ、
その量は、この耐熱構造体1の体積1ccに対し0.0
02gから0.07gの範囲内の割合に設定される。そ
してろう材配設工程では、このようなろう材4が、波板
材2と平板材3間の接合対象部の所定箇所に配される。
これらについて詳述すると、まずろう材4としては質量
比%で、カーボンが0.1%以下、シリコンが7.0%
から8.0%、クロムが18.0%から19.5%、ボ
ロンが1.0%から1. 5%、そして、その残りがニ
ッケルである等、ニッケルを主成分とする、ニッケル基
ろう材が用いられる。ニッケル基ろう材は、熱間強度が
高く耐酸化性にも優れてなることが知られている。
そしてこのようなろう材4が一波板材2と平板材3の接
合対象部の所定箇所に配される。すなわちろう材4は、
従来一般に行われていた全面ろう付げによらず、つまり
波板材2と平板材3間に全面的に配されることなく、そ
の接合対象部の所定箇所のみに配設される。例えばろう
材4は、波板材2の頂部と谷部の外側に、その幅方向に
一定間隔を置いて点状、短い線状(第2図参照)その他
各種の形態で、塗布された接着剤(図示せず)を介する
等により配設される。更にろう材4はこのような図示例
等によらず、例えば幅狭な線状に形成されたろう材4を
、波板材2等の長手方向に沿って所定の間隔を存し、平
行な直線状に配設するようにしてもよく、この場合には
配設が容易化するという利点がある。その他このろう材
4は、各種の位置、数、大きさ、形等にて所定箇所に配
される。
そしてこのように配されたろう材4の量は、完成品たる
耐熱構造体1の体積1ccに対し、0゜002gから0
.07gの範囲内の適宜割合に設定される(後述の第3
図も参照)。
なおろう材4としては、ニッケル基アモルファスろう材
を用いてもよい。そしてニッケル基アモルファスろう材
をろう材4として用いた場合には、強力な接合力にて波
板材2と平板材3とが接合されるので耐熱構造体1は特
に強度に優れる等の利点がある。
ろう材配設工程は、このようになっている。
次に成形工程について述べる。
成形工程では、波板材2と平板材3とが交互に巻き付け
られロール状となる。
これについて詳述すると成形工程では、波板材2と平板
材3とが一定中心から交互に巻き付は重ねつつ、多重に
巻き取られる。そしてこの成形工程は、前述のろう材配
設工程の前若しくは後又は同時に実施される。
例えば、まず成形工程で波板材2と平板材3をロール状
に巻き付けた後、ろう材配設工程でそれらの接合対象部
の所定箇所にろう材4を配するようにしてもよい。なお
この場合ろう材4は、波板材2と平板材3の両側端部を
所定箇所として配される。又例えばこれとは逆に、まず
ろう材配設工程で波板材2と平板材3の接合対象部の所
定箇所にろう材4を配した後、成形工程でこれらをロー
ル状に巻き付けるようにしてもよい(第2図参照)。
更に例えば、幅狭な線状に形成されたろう材4を用い、
このろう材4を波板材2と平板材3の長手方向に沿って
所定の間隔を存し、平行に配設する場合のように、成形
工程とろう材配設工程を同時に併行的に実施し、波板材
2と平板材3とをロール状に巻き付けつつ、ろう材4を
それらの接合対象部の所定箇所に順次配設して行くよう
にしてもよい。
成形工程は、このようになっないる。
次に接合工程について述べる。
接合工程では、これらの各工程の後加熱を行い、ろう材
4により波板材2と平板材3とを接合する。
すなわち、前述のろう材配設工程で波板材2と平板材3
との接合対象部の所定箇所に配されたろう材4は、この
接合工程における加熱により溶融して両者を接合する。
もって先の成形工程でロール状に巻き付けられていた波
板材2と平板材3とは、円、楕円等所定形状のハニカム
構造にて固定される。
接合工程は、このようになっている。
次にこの耐熱構造体lについて述べる。
上述の製造方法により、つまり準備工程、ろう材配設工
程、rti形工程、接合工程を辿ることにより、第1図
に示した耐熱構造体1が製造される。
すなわち、この耐熱構造体1は、帯状で波形の凹凸が連
続的に折曲形成された波板材2と、帯状で平坦な平板材
3とが、ろう材4を介し交互に巻き付けられ接合されて
ロール状をなし、もってハニカム構造をなす。そして波
板材2と平板材3は、フェライト系ステンレス製よりな
る。又ろう材4は、ニッケル基ろう材が用いられ、波板
材2と平板材3との接合部の所定箇所に配されてなり、
かつこのろう材4の量は、耐熱構造体1の体積1ccに
対し0.002gから0.07gの範囲内の割合に設定
されている。
これらについて詳述すると、この耐熱構造体1は、波板
材2の各空間が平板材3によって独立空間に区画され、
もって波板材2と平板材3とがセル壁を構威し中空柱状
のセル5の平面的集合体たるハニカム構造をなす。この
ようなハニカム構造の耐熱構造体1は一般に、熱間強度
が強く軽量性とともに高い剛性・強度を有し、又流体の
整流効果にも優れ、更に成形も容易でコスト面にも優れ
てなる等々の特性が知られている。
そしてこのような耐熱構造体1は、例えば自動車エンジ
ンの排気ガス浄化用の触媒コンバータに用いられ、担持
母体としてその波板材2および平板材3の表面に触媒が
付着せしめられる。なお図中6は、耐熱構造体1が挿入
保持されるケースである。
耐熱構造体1は、このようになっている。
本発明に係る耐熱構造体lおよびその製造方法は、以上
説明したようになっている。
そこで以下のごとくなる。
まずこの耐熱構造体Iにあっては、ロール状に巻き付け
られハニカム構造をなすフェライト系ステンレス製の波
板材2と平板材3に対し、ニッケル基ろう材を用いたろ
う材4がその接合部の所定箇所に配されている。そして
ろう材4の量は、この耐熱構造体lの体積1ccに対し
0.002gから0.07gの範囲内の割合に設定され
ている。
又その製造方法にあっては、準備工程で準備されたフェ
ライト系ステンレス製の波板材2と平板材3に対し、ろ
う材配設工程で、ニッケル基ろう材を用いたろう材4が
その接合対象部の所定箇所に上述の一定割合で配される
とともに、成形工程で、これらの母材たる波板材2と平
板材3は巻き(」乙ノられてロール状となる。そして接
合工程での加熱により、これらの母材たる波板材2と平
板材3がろう材4にて接合され、もって中空柱状のセル
5の平面的集合体たるハニカム構造の耐熱構造体1が製
造される。
さてそこで、このような耐熱構造体1とその製造方法に
あっては、次の第1.第2.第3のごとくなる。
すなわち第1に、ニッケル基ろう材を用いたろう材4は
、所定箇所のみにつまり全面的ではなく部分的な面積で
、しかも一定割合の少量にて、つまり耐熱構造体1の体
積iceに対し、0.002gから0.07gの範囲内
の必要最少限に配されている。
そこでこの耐熱構造体lを高温環境下で使用した場合、
係るろう材4が接合面付近で拡散しオーステナイト化す
る部分も限定され少なくなる。従って、応力が加わった
際オーステナイト化されたろう材4の応力腐蝕割れ発生
箇所が減少し、又オーステナイト化されたろう材4の粒
界に炭化物が析出しそこから粒界腐蝕割れを生じる箇所
も少なく、更に母材たる波板材2および平板材3とオー
ステナイト化されたろ・う材4との熱膨張係数が大きく
異なることに起因する、両者間の亀裂の発生箇所も減少
する。又ろう材4の接合面付近におけるクロムの偏析箇
所も減少するので、クロム濃度の低い部分の酸化現象も
少なくなる。
これらによりこの耐熱構造体lは、酸化増加率が小さく
耐酸化性が向上する。すなわち第3図は、ろう材4の量
と酸化増加率との関係を示すグラフである。同図にも示
すごとく、ろう材4の量が本発明の設定値のごと< 0
. 002g/ecから0.07 g/ccの範囲内の
割合にあると、耐熱構造体1の酸化増加率は例えば約7
%以下程度と小さくおさえられる。耐熱構造体1にあっ
ては、このように第1に酸化増加率が極めて低く、もっ
て耐酸化性そして耐久性が向上してなる。
第2に、ろう材4たるニッケル基ろう材の使用量が少な
いので、耐熱構造体1は、その分軽量化されるとともに
コスト面に優れている。又母材たる波板材2と平板材3
がフェライト系ステンレス製よりなるので、この耐熱構
造体lは材料コストが比較的安い。又係る母材には応力
腐蝕割れ2粒界腐蝕割れ等も生じにくいので、耐熱構造
体1はこの面からも耐久性が向上してなる。
そしてこのような耐熱構造体1は、準備工程。
ろう材配設工程、成形工程、接合工程を辿ることにより
、簡単容易に製造される。
第3に、この耐熱構造体■を、例えば自動車エンジンの
排気ガス清浄化用の触媒コンバータに用い、担持母体と
してその波板材2および平板材3の表面に触媒が付着せ
しめられた場合にあっては、次のごとくなる。
すなわちこの場合においても、ろう材4が所定箇所に一
定割合の少量つまり必要最少限に配されているので、母
材たる波板材2および平板材3と触媒間に介装されるア
ルξすのウォッシュコートの付着に、支障を及ぼすよう
なことは少ない。またろう材4中に触媒が固溶すること
も少なくなり、表面の触媒濃度が低下することも減少す
る。
このようにこの耐熱構造体1は触媒の担持母体として使
用された場合、触媒浄化性能が向上し排気ガス清浄化効
率に優れてなる。第4図は、ろう材4の量と触媒浄化率
との関係を示すグラフである。同図にも示すごとく、ろ
う材4の量がこの耐熱構造体Iにおける設定値のごと(
0,07g/cc以下の範囲内の割合にあると、排気ガ
ス中の各有害物質の触媒浄化率は最低でも例えば約30
%以上程度に向上する。
「発明の効果」 本発明に係る耐熱構造体およびその製造方法は、以上説
明したごとく、フェライト系ステンレス製の母材に対し
ニッケル基ろう材をその接合部の所定箇所のみに配し、
かつその量を一定割合の少量に設定することにより、次
の効果を発揮する。
第1に、耐酸化性が向上し耐熱性そして耐久性に優れて
なる。すなわち、ニッケル基ろう材は所定箇所に少量配
されてなるので、その応力腐蝕割れ9粒界腐蝕割れ、亀
裂、クロムの偏析等の発生が最少限におさえられ、もっ
てこの耐熱構造体は酸化増加率も小さく耐酸化性そして
耐久性が向上する。
第2に、軽量化されコスト面にも優れ、更に耐久性も向
上し簡単容易に製造される。すなわち、この耐熱構造体
はニッケル基ろう材の使用量が少なく、その分軽量であ
るとともにコスト面に優れている。又フェライト系ステ
ンレス製の母材は、オーステナイト系ステンレス製のも
のに比べ、材料コストが安くこの面からもコスト面に優
れるとともに、その応力腐蝕割れ1粒界腐蝕割れ等が生
じにくくこの面からも耐久性が向上する。しかもこのよ
うな耐熱構造体は、準備工程、ろう材配設工程、成形工
程2接合工程を池ることにより、簡単容易に製造できる
このようにこの種従来例に存した問題点が一掃される等
、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがあ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る耐熱構造体およびその製造方法
の実施例の説明に供する、斜視図である。 第2図は、そのろう材配設工程および成形工程の説明に
供する、斜視図である。 第3図は、ろう材の量と酸化増加率との関係を示す、グ
ラフである。第4図は、ろう材の量と触媒浄化率との関
係を示す、グラフである。 1・・・ 2・・・ 3・・・ 4・・・ 5・・・ 6・・・ 耐熱構造体 波板材 平板材 ろう材 セル ケース 第 図 第3図 第4図 ろう材量(g/cc ) ろう材! (g/cc )

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)帯状で波形の凹凸が連続的に折曲形成された波板
    材と帯状で平坦な平板材とが、ろう材を介し交互に巻き
    付けられ接合されてロール状をなす、ハニカム構造の耐
    熱構造体であって、 該波板材と該平板材は、フェライト系ステンレス製より
    なり、 該ろう材は、ニッケル基ろう材が用いられ、該波板材と
    該平板材との接合部の所定箇所に配されてなり、かつ該
    ろう材の量は、この耐熱構造体の体積1ccに対し0.
    002gから0.07gの範囲内の割合に設定されてい
    ること、 を特徴とする耐熱構造体。
  2. (2)まず最初に、帯状で波形の凹凸が連続的に折曲形
    成されたフェライト系ステンレス製の波板材と、帯状で
    平坦なフェライト系ステンレス製の平板材とを準備する
    準備工程と、 ニッケル基ろう材が用いられ、その量がこの耐熱構造体
    の体積1ccに対し0.002gから0.07gの範囲
    内の割合に設定されたろう材を使用し、該ろう材を、該
    波板材と該平板材間の接合対象部の所定箇所に配するろ
    う材配設工程と、該波板材と該平板材とを、交互に巻き
    付けてロール状となす成形工程と、 これらの各工程の後加熱を行い、該ろう材により該波板
    材と該平板材とを接合する接合工程と、を有してなるこ
    とを特徴とする耐熱構造体の製造方法。
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