JPH0363062A - リン酸カルシウム化合物被覆複合材の製造方法 - Google Patents

リン酸カルシウム化合物被覆複合材の製造方法

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JPH0363062A
JPH0363062A JP1200886A JP20088689A JPH0363062A JP H0363062 A JPH0363062 A JP H0363062A JP 1200886 A JP1200886 A JP 1200886A JP 20088689 A JP20088689 A JP 20088689A JP H0363062 A JPH0363062 A JP H0363062A
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Masashi Hosonuma
正志 細沼
Atsumi Takeuchi
篤実 竹内
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
    • C23C22/06Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
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    • C23C22/22Orthophosphates containing alkaline earth metal cations

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、人工歯根、人工骨、固定具等のインブラント
材に用いられる生体親和性に優れたリン酸カルシウム化
合物で被覆した金属や合金又はセラミックスの複合材に
関する。
(従来技術とその問題点) 人工骨、人工歯根等の生体インブラント材は、事故等に
より骨が欠損した場合や歯が抜けた場合等に、残ってい
る骨に接合したり顎骨に植え込んだりして生来のものに
近い形で使用でき、快適な生活を維持することを可能に
するため最近注目を集めている。
しかしながらこれらのインブラント材は人体に埋め込む
ものであるため、人体に無害であることが必須であり、
この他に強度が十分である、加工性がある、溶出しない
、適度の比重がある、生体への親和性がある等の種々の
条件を具備するものでなければならない。
従来からインブラント材として使用されているα−アル
ミナ、貴金属類及びステンレススチール等の合金は、上
記各条件の少なくとも1つの条件を欠き更に共通の欠点
として生体に対する親和性に欠け、インブラント材とし
ては不適切であった。
最近上記した各条件の全てを満たす材料としてアパタイ
トセラミックスが提案されている。該アパタイトセラミ
ックスの主成分はリン酸カルシウム化合物であり、骨や
歯の主成分ちリン酸カルシウム化合物であるため、両者
の親和性は極めて良好で生体埋込後の同化は非常に優れ
ている。
しかし該アパタイトセラミックスは従来の材料と同様に
強度が弱い、加工性が悪い等の欠点があり、その用途は
限定されていた。
従ってこの欠点を解消するためには、強固な密着性を実
現できる金属−セラミックス、セラS 7クス一セラξ
ツクス接合技術が必要であるが、該技術としては現在の
ところプラズマ溶射法やスパッタ法が知られている。
プラズマ溶射法はこのような接合には有用であるが、複
雑な形状を有する材料に対して表面全体を被覆すること
が困難であること、又その特性上多孔材の表面全部を被
覆することが不可能であり、又高価な装置を要すること
、高価なアパタイト粒子の歩留まりが悪いこと、コーテ
ィングと基材の接合が必ずしも十分でない等の欠点を有
する。
又スパッタ法は、製造コストが高く、又膜厚を最大1μ
m程度までしか厚くすることができず、用途に応じて任
意の膜厚に調節できない等の欠点がある。
この欠点を解消するために、基材上にリン酸カルシウム
化合物の硝酸水溶液又は塩酸水溶液から加熱焼成してリ
ン酸カルシウム化合物層を形成するようにした複合材の
製造方法が提案されているが、この方法は任意形状の基
材表面に均一に被覆層を形成できる利点を有する反面、
上記リン酸カルシウム化合物をそのまま水溶液から析出
させ、基材表面に付着させたものであるため、該基材と
前記リン酸カルシウム化合物との密着性がやや不十分で
あり、長期間に亘って使用すると剥離が生じ易くなると
いう欠点を有している。
(発明の目的) 本発明の目的は、従来のインブラント材の欠点であるリ
ン酸カルシウム化合物と基材との密着性が不十分である
点を改良し、長期間に亘って使用しても被覆したリン酸
カルシウム化合物が剥離することのない強固なインブラ
ント材の製造方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、カルシウムの無機化合物及びリンの有機化合
物を含有する酸性の溶液を、基材表面に塗布し加熱焼成
して、該基材表面に前記カルシウム及び前記リンを含ん
で成るリン酸カルシウム化合物被覆層を形成することを
特徴とするリン酸カルシウム化合物被覆複合材の製造方
法である。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明は、人工歯根等の、基材にリン酸カルシウム化合
物を被覆して成るインブラント材を製造する際に、前記
基材上に直接前記リン酸カルシウム化合物を被覆するの
ではなく、まず該リン酸カルシウム化合物の成分である
カルシウム及びリンをその構成成分とするカルシウムの
有機化合物及びリンの有機化合物を前記基材上に被覆し
該基材上で両者を加熱焼成することにより反応させなが
ら、前記基材に強固に密着したリン酸カルシウム化合物
の被覆層を形威し、上記した本発明の目的を達成するこ
とを特徴とする。
本発明においてリン酸カルシウム化合物とは、主として
水酸アパタイト及びリン酸三カルシウムを指称し、更に
本発明方法による加熱焼成により副生ずると考えられる
リン酸水素カルシウム、リン酸二水素カルシウムの他、
不純物成分又は基材成分と水酸アパタイト又はリン酸三
カルシウムとによって形成されるリン酸カルシウム系の
化合物を含むものである。
本発明における基材としては、チタン、チタン合金、コ
バルト−クロム合金及びステンレス調等の生体用金属材
料やアルミナ及びジルコニア等のセラミソクス材料が用
いられる。このような基材の形状及び表面の性状は、板
状、棒状等の単純なものでも、メソシュ、多孔板、ネジ
切り等の加工度の高いものでも、又平滑な表面でも多孔
質表面を持つものでもよい。前記基材は物理的密着強度
を向上させるために、プラスチング、エツチング及びロ
ーレフト加工等により粗面化しアンカー効果を高めても
よい。又不純物の除去及び塗布液の濡れ性を大きくする
ために、プラスチング、ジェット洗浄、シャワー洗浄、
スクラブ洗浄、界面活性剤、溶剤、酸及びアルカリによ
る浸漬洗浄や超音波洗浄、溶剤による蒸気洗浄、のうち
のいくつかを組み合わせて用いることが好ましく、又純
水で濯いだ後、塗布液を塗布する直前に紫外線洗浄や高
温加熱洗浄を加えると更に効果的である。
次に前記基材表面に、カルシウムの無機化合物、リンの
有機化合物、及び必要に応じて水や有機溶媒を含有させ
た酸性の塗布液を塗布し、加熱焼成により基材表面と強
固な密着性を有するリン酸カルシウム化合物被覆層を形
成する。
本発明で用いられるカルシウムの無機化合物としては、
硝酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、水
酸化カルシウム、酸化カルシウム、リン酸水素カルシウ
ム及びリン酸二水素カルシウム等がある。このうち硝酸
カルシウムと塩化カルシウムは、酸等の添加物なしでそ
のまま水や有機溶媒に溶解するので好適である。
又リンの有機化合物としては、リン酸ジメチル、リン酸
ジ−n−ブチル、リン酸ジ(2−エチルヘキシル)、リ
ン酸トリーn−ブチル、リン酸ジフェニル−2−エチル
ヘキシル等のリン酸エステル、1−ヒドロキシエタン−
1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸
等のホスホン酸、ジエチルジチオリン酸、ジイソプロピ
ルジチオリン酸等のシアルキノ^オリン酸等を用いるこ
とができる。又亜リン酸エステルも用いることができる
が、塗布液を調製する過程で加水分解を起こし沈澱を生
じ易いので注意が必要である。これらのリンの有機化合
物はいずれも比較的毒性が低き部類に属するが、リンの
有機化合物にはバラチオン(商品名)等殺虫剤として使
用される多くの毒性の高い化合物があるので化合物の選
択及び該化合物の取り扱いには注意を要する。これらの
リンの有機化合物は中性のものでも使用できるが、リン
酸ジエステル、リン酸モノエステル等の酸性の化合物の
方がより好ましい。更にこれらの酸性のリンの有機化合
物の水に対する溶解度はできるだけ小さい方が望ましい
。即ちリン酸トリエステル等の中性の化合物を用いた場
合は、加熱焼成後にリン酸カルシウム化合物として微量
の水酸アパタイトを生ずるのみで、大部分は酸化カルシ
ウム、水酸化カルシウムないしは炭酸カルシウムとなる
このような場合、生成物として水酸アパタイト又はリン
酸三カルシウムを得るためには硝酸及び塩酸等の酸を添
加して塗布液を十分に酸性にしておかなければならない
。又酸性のリンの有機化合物の場合には、加熱焼成後の
生成物として水酸アパタイト又はリン酸三カルシウムを
生ずるが、酸性のリンの有機化合物の水に対する溶解度
が大きい場合には、塗布液中の水の作用により、水酸ア
パタイト及びリン酸三カルシウムに対して大きな溶解能
を有する。即ち塗布液に酸の水溶液を添加するのと類似
の作用を有することになる。
被覆層の形成に際しては、塗布〜坑底の操作を複数回行
って所望の厚さの被覆層を得る場合があり、このような
場合には一度形成された被覆層の一部が次の塗布操作中
に溶は出すことになり十分に均一かつ強固な被覆層を形
成させるためには、塗布方法等にやや制約を受けること
になる。
更に塗布液には必要に応じて溶媒を加えるが、その目的
はカルシウムの無機化合物とリンの有機化合物をともに
安定溶解させて溶質濃度と粘度を調節するためであり、
塗布の後、塗膜が十分にレベリングできる程度の蒸発速
度を有するものが好ましい。好適な溶媒としては、イソ
プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル及び水等があるが、溶質
濃度をできるだけ高く維持し粘度を下げる場合には、ア
セトン、メチルアルコール又はそれらの混合物を適宜添
加すればよい。
塗布液の組成ないし組成比は目的とするリン酸カルシウ
ム化合物の種類に応じて決定される。即ち水酸アパタイ
トを目的とする場合には、その分子式Ca 10(P 
04)6(OH)zに従ってカルシウムとリンと水のモ
ル比がlO:6:1となるように上記カルシウム化合物
とリン化合物と水の量を決定し溶媒を加えて混合し溶解
させる。ただし水酸基源としての水は、塗布操作中の湿
度条件によっては蒸発量が多くなるため、上記比率より
十分多い量を予め添加すると結晶性に優れた水酸アパタ
イトを得易くなる。又被覆するリン酸カルシウム化合物
としてリン酸三カルシウムが必要な場合には、その分子
式Ca 3(P 04)zに従って、カルシウムとリン
のモル比が3:2となるように上記カルシウム化合物と
リン化合物とを溶媒を加えて混合し溶解させるようにす
る。リン酸三カルシウムを得るためには水は添加しなく
てもよい。
前記塗布液を前記基材表面に塗布する方法としては、ス
ピンコータ、スプレィ塗布、浸漬塗布、刷毛塗り及び静
電塗装等の従来公知の方法を使用することができる。又
塗布液に潤滑剤、増粘剤等の種々の添加剤を加え、ペー
ストとして印刷法により塗布することも可能である。
このように塗布液を塗布した基材を加熱焼成すると、目
的とするリン酸カルシウム化合物が表面に被覆された複
合材を得ることができる。該加熱焼成の際の温度は30
0℃から1000℃であることが好ましく、300℃未
満ではリン酸カルシウム化合物の結晶化が不十分であり
、又1000℃を越えると、基材に金属材料を使用した
場合に多く見られるように基材表面の酸化が急速に進行
してリン酸カルシウム化合物の基材表面への付着性が低
下する。
加熱を非酸化性雰囲気下で行うと、結晶化が十分に進行
しない場合があるため、加熱は酸素、水蒸気、オゾン、
及び空気々の酸化性雰囲気下で行うことが望ましい。
前記被覆層は十分に結晶度の高いリン酸カルシウム化合
物となるが、工程中の湿度条件によっては水分の乾燥が
速く特に塗布液に有機溶媒を使用した場合には、水分が
不足したまま被覆層が形成されることになり、リン酸カ
ルシウム化合物として水酸アパタイトを目的としても、
リン酸三カルシウムとやや結晶性の悪い水酸アパタイト
の混合物しか得られないことがある。このような場合に
は、目的とするリン酸カルシウム化合物の結晶性を良好
にするために水熱処理を行うことができる。
水熱処理とは、高温の水特に高温高圧の水の存在下に行
われる結晶育成法をいう。該水熱処理の条件は特に限定
されないが、例えばオートクレーブ中で水蒸気の存在下
温度100〜200℃、圧力約1〜16kg/calの
条件とすることができ、これにより被覆層の結晶性が良
好になる。
更にこのようにして得られた被覆層を不活性雰囲気又は
真空中で焼成温度以上の温度で加熱することにより、被
覆層自体の焼結を促進させ、更に被覆層と基材との密着
性を向上させることもできる。
上記した方法で基材表面に水酸アパタイト又はリン酸三
カルシウムを主とするリン酸カルシウム化合物の被覆層
を形成することができるが、該被覆層の厚さが不足する
場合には、必要に応じて塗布〜焼成の操作を繰り返して
所望の厚さとすることができる。
前記塗布液に硝酸等の酸性水溶液を添加せず、塗布液の
酸性を水に対する溶解度の小さいリンの有機化合物に担
わせている場合には、水酸アパタイトやリン酸三カルシ
ウム自体に対する塗布液の溶解能はほとんど無視できる
。そのため塗布〜焼成の操作を繰り返しても下地被覆層
が溶解することなく確実に積層を形成することができる
。又塗布液は常温においてリン酸カルシウム化合物の析
出を生ずることがないので、長期に亘って安定に保存し
使用することが可能である。
本発明では、塗布液を基材上に塗布し、その後加熱して
塗布液からリン酸カルシウム化合物を生成させるので、
基材がどのような形状であっても表面全体に均一な被覆
層を形成することができる。
(実施例) 以下本発明の実施例を記載するが、これらの実施例は本
発明を限定するものではない。
大男LfLL 硝酸カルシウム四水和物4.72 gにn−ブチルア加
えて塗布液とした。この塗布液のカルシウムとリンと水
のモル数の比はCa:P:HzOのモル比は5:3:2
0である。
JIS2種チタン板の表面を#7oのエメリーでブラス
ト処理し更に硝#!15%及び弗酸1%を含有する常温
の水溶液に1時間浸漬し同じ溶液中で5分間超音波洗浄
を行った。十分に水洗した後、乾燥させた。
このチタン板の片面に上記塗布液をスプレーにて塗布し
5分間静置してレベリングさせ60’Cで15分間乾燥
させた後空気雰囲気にて600 ’Cに加熱し20分間
保持した。
この塗布〜焼成の操作を5回繰り返したところ表面は灰
白色の被覆層となり、X線回折による結晶相の同定から
この被覆層は良好な結晶性を有する水酸アパタイトであ
ることが分かった。
一方比較として酸性のリン酸ジ(2−エチルヘキシル)
3.86gの代わりに中性のリン酸トリーnブチル3.
19gを塗布液中に含有させたこと以外は同じ条件で同
じ操作を行ったところ、XvA回折による被覆層の同定
から被覆層は微量の水酸アパタイト以外は炭酸カルシウ
ムから戒っていることが分かった。
去豊班又 61%硝酸4.13gに純水10.00 gを加え更に
十分攪拌しながら少量ずつ炭酸カルシウム2.00 g
を加えた。この溶液には少量の溶は残りの炭酸カルシウ
ムが存在した。この溶液に60%の1−ヒドロキシエタ
ン−1,l−ジホスホン酸水溶液2.06 g ヲ加え
ると、溶液中の炭酸カルシウムは全て溶解した。この溶
液のカルシウムとリンのモル数の比ばCa : P=5
 : 3である。
界面活性剤であるジ(2−エチルヘキシル)スルホコハ
ク酸ナトリウムの1%水溶液に石英ガラス板を常温で2
4時間浸漬し、水洗乾燥後、500℃で15分間加熱し
て高温加熱洗浄を行った。
冷却後直ちに前記石英ガラス板に、前記塗布液をスプレ
ーにて塗布し10分間レベリングを行い60℃で15分
間乾燥させた後、空気雰囲気にて750℃に加熱し10
分間保持してから徐冷した。
この塗布〜焼成の操作を4回繰り返したところ前記石英
ガラス板の表面は灰白色の被覆層で覆われた。これをそ
のままX線回折装置で分析したところ水酸アパタイトの
固有ピークが得られ、これは結晶性の極めて良好な水酸
アパタイトの被覆層であると認められた。
去圭U生走 硝酸カルシウム四水和物4.72 gにn−ブチルアル
コール15.00 gとアセトン5.OOgを加え十分
攪拌して溶解させた。これにリン酸ジ(2−エチルヘキ
シル)3.86gを加えよく混合させて塗布液とした。
この塗布液のカルシウムとリンと水のモル数の比はCa
 : P : Hz O=5 : 3 :20である。
一方向径5Rの円筒形の99.5%アルξす容器に、直
径31mのコバルト−クロム−モリブデン合金棒(AS
TM  F75相当)と45メソシュ以上20メツシュ
以下の回転電極法によるコバルト−クロム−モリブデン
合金棒(ASTM  F75相当)の球状粉を密に充填
してlXl0−’〜I X 10−’m Hgの真空中
で1200℃で3時間焼成して多孔質表面のコバルト−
クロム−モリブデン合金棒を得た。表面活性化処理とし
てこれを60℃の5%塩酸水溶液に20分間浸漬させた
後、純水中で超音波洗浄を行い乾燥させた。
このコバルト合金棒を上記塗布液中に浸漬した後、速や
かに遠心機中に固定し1500回転/分で回転させ、余
剰の液を除去し、更に前記合金棒を空気気流中で昇温速
度20℃/分で700℃に加熱して10分間保持した。
この塗布〜乾燥の操作を更に4回繰り返したところ表面
は灰白色の被覆層で覆われ、X線回折による同定では、
水酸アパタイトの十分良好な結晶が得られていた。更に
この試料の断面を走査電子顕微鏡で観察したところコバ
ルト合金球によって形成された空隙は埋め尽くされるこ
となく、コバルト合金の表面は厚さ1〜51mの被覆層
で覆われていた。
りにリン酸ジ−n−ブチル2.80 gを使用して実施
例1と同様にチタン板表面にリン酸カルシウム化合物の
被覆層を形成した。なお本実施例の塗布液中のカルシウ
ムとリンと水のモル数の比はCa:P:HzO=3:2
:12である。
得られた灰白色の被覆層をX線回折により同定したとこ
ろ、この被覆層は良好な結晶性を有するリン酸三カルシ
ウムであることが分かった。
一方比較として酸性の前記リン酸ジ−n−ブチル2.8
0gの代わり花生性のリン酸トリーn−ブチル3.55
 gを塗布液として用いたこと以外は同様にして前記操
作を行ったところ、X線回折による被覆層の同定から該
被覆層は微量の水酸アパタイト以外は炭酸カルシウムか
ら戒っていることが分かった。
(発明の効果) 本発明は、チタン等の基材表面にリン酸カルシウム化合
物被覆層を形成する際に、該リン酸カルシウム化合物を
そのまま被覆するのではなく、前記リン酸カルシウム化
合物中のカルシウム及びリンの原材料としてカルシウム
の無機化合物及びリンの有機化合物を使用し、これ−ら
の化合物を含有する酸性の塗布液を前記基材表面に塗布
し加熱焼成してリン酸カルシウム化合物被覆層を形成す
るようにしている。従って本発明によると次のような種
々の効果が生ずる。
第1に、基材表面に塗布されたカルシウムの無機化合物
とリンの有機化合物が基材表面での加熱焼成による直接
反応により粒化せずに連続した被覆層を形成するととも
にこれが基材と強く密着した強固な結合を有するリン酸
カルシウム化合物被覆複合材を得ることができ、長期間
保存しあるいは使用しても表面の剥離等の不都合を生ず
ることがない。
第2に、前記リン酸カルシウム化合物被覆層の形成に際
しtは、■回の塗布〜焼成の操作のみでは必要な厚さを
有する被覆層を得ることができないことが多く、前記塗
布〜焼成の操作を複数回行って所望の厚さの被覆層を形
成することがある。
この場合本発明方法において水に対する溶解度の小さい
酸性のリンの有機化合物例えばリン酸ジエステルを使用
すれば塗布方法のいかんを問わず一度形成された下地の
被覆層が溶解することがなく十分に均一かつ強固な被覆
層を形成することが可能になる。
第3に、基材としてチタンやチタン合金等の金属材料あ
るいはアルミナやジルコニア等のセラミックス材料を使
用することが多いため、本発明により製造された複合材
を人工骨や人工歯根として使用する場合に、生体に無害
かつ安定で溶出の可能性もなく、しかも機械強度が十分
大きく特に金属材料の場合には加工も容易である。
第4に、基材表面にリン酸カルシウム化合物を被覆しで
あるため、生体内における親和性が十分に大きく、生体
と容易に、かつ十分な接合強度をもって接合することが
できる。
第5に、リン酸カルシウム化合物被覆層を塗布液の熱分
解反応により生成させるようにしであるため、どのよう
な形状の基材でもその表面全体に均一な被覆を形成する
ことができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カルシウムの無機化合物及びリンの有機化合物を
    含有する酸性の溶液を、基材表面に塗布し加熱焼成して
    、該基材表面に前記カルシウム及び前記リンを含んで成
    るリン酸カルシウム化合物被覆層を形成することを特徴
    とするリン酸カルシウム化合物被覆複合材の製造方法。
  2. (2)カルシウムの無機化合物が、硝酸カルシウム、塩
    化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸
    化カルシウム、リン酸水素カルシウム及びリン酸二水素
    カルシウムから成る群から選択された化合物である請求
    項1に記載の方法。
  3. (3)リンの有機化合物が、リン酸エステル、ホスホン
    酸及び/又はジアルキルジチオリン酸である請求項1に
    記載の方法。
  4. (4)加熱焼成を300〜1000℃の酸性雰囲気で行
    うようにした請求項1に記載の方法。
  5. (5)加熱焼成後に被覆層が形成された基材を水蒸気中
    で水熱処理を行い前記被覆層の改質を行うようにした請
    求項1に記載の方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1993024422A1 (en) * 1992-06-03 1993-12-09 The University Of Sydney Light transmitting device and method for the manufacture thereof
CN107513701A (zh) * 2017-08-18 2017-12-26 山东省科学院新材料研究所 一种环保型无氟无铬促漆膜附着磷化溶液及其应用

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WO1993024422A1 (en) * 1992-06-03 1993-12-09 The University Of Sydney Light transmitting device and method for the manufacture thereof
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