JPH0362253B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0362253B2
JPH0362253B2 JP5517383A JP5517383A JPH0362253B2 JP H0362253 B2 JPH0362253 B2 JP H0362253B2 JP 5517383 A JP5517383 A JP 5517383A JP 5517383 A JP5517383 A JP 5517383A JP H0362253 B2 JPH0362253 B2 JP H0362253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
group
image
present
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP5517383A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59182448A (ja
Inventor
Koichi Nakamura
Toshiaki Aono
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP5517383A priority Critical patent/JPS59182448A/ja
Publication of JPS59182448A publication Critical patent/JPS59182448A/ja
Priority to US06/858,910 priority patent/US4719168A/en
Publication of JPH0362253B2 publication Critical patent/JPH0362253B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C8/00Diffusion transfer processes or agents therefor; Photosensitive materials for such processes
    • G03C8/40Development by heat ; Photo-thermographic processes
    • G03C8/4013Development by heat ; Photo-thermographic processes using photothermographic silver salt systems, e.g. dry silver
    • G03C8/4046Non-photosensitive layers
    • G03C8/4066Receiving layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱現像感光材料に形成せしめた色素像
を転写するための色素固定材料に関する。更に詳
しくは、本発明は熱現像感光材料に形成せしめる
ことの出来る像を、特に外部から溶媒に供給する
ことなく加熱することにより、色素固定層へ転写
するための色素固定材料に関する。 ハロゲン化銀を用いる写真法は、他の写真法、
例えば電子写真法やジアゾ写真法に比べて、感度
や階調調節等の写真特性にすぐれているために、
従来から最も広範に用いられてきた。近年、ハロ
ゲン化銀を用いた感光材料の画像形成処理方法を
従来の現像液等による湿式処理から、加熱等によ
る乾式処理にかえることにより、簡易で迅速に画
像を得ることのできる技術が開発されてきた。 熱現像感光材料は、当該技術分野では公知であ
り、熱現像感光材料とそのプロセスについては、
「例えば写真工学の基礎(1979年コロナ社発行)
の553頁〜555頁、1978年4月発行映像情報40頁、
Nebletts Hand−book of Photography and
Reprography 7th Ed.(Van Nostrand Reinhold
Company)の32頁〜33頁」に記載されている他、
米国特許第3152904号、第3301678号、第3392020
号、第3457075号、英国特許第1131108号、第
1167777号及び、リサーチ・デイスクロージヤー
誌1978年6月号9頁〜15頁(RD−17029)に記
載されている。 乾式で色画像を得る方法については、既に多く
の方法が提案されている。現像薬の酸化体とカプ
ラーとの結合により色画像を形成する方法につい
て、米国特許第3531286号では、p−フエニレン
ジアミン類還元剤とフエノール性又は活性メチレ
ンカプラーが、米国特許第3761270号では、p−
アミノフエノール系還元剤が、ベルギー特許第
802519号及びリサーチ・デイスクロージヤー誌
1975年9月号31〜32頁では、スルホンアミドフエ
ノール系還元剤が、又米国特許第4021240号では、
スルホンアミドフエノール系還元剤と4当量カプ
ラーとの組合せ等が提案されている。 しかし、このような方法においては、熱現像後
露光部分に還元銀の像と色画像とが同時に生ずる
ため、色画像が濁るという欠点があつた。この欠
点を解決する方法として、銀像を液体処理により
取り除くか、色素のみを他の層、例えば受像層を
有するシートに転写する方法があるが、未反応物
と色素とを区別して色素のみを転写することは容
易でないという欠点を有する。 又色素に含窒素ヘテロ環基を導入し、銀塩を形
成させ、熱現像により色素を遊離させる方法が、
リサーチ・デイスクロージヤー誌1978年5月号54
頁〜58頁(RD−16966)に記載されている。こ
の方法では、光のあたつていない部分での色素の
遊離を抑制することが困難であるために、鮮明な
画像を得ることができず、一般的な方法ではな
い。 又感熱銀色素漂白法によりポジの色画像を形成
する方法については、例えば、リサーチ・デイス
クロージヤー誌1976年4月号30頁〜32頁(RD−
14433)、同誌1976年12月号14〜15頁(RD−
15227)、米国特許第4235957号等に有用な色素と
漂白の方法が記載されている。 しかしながらこの方法においては、色素の漂白
を早めるための活性化剤シートを重ねて加熱する
等の余分な工程と材料が必要であり、又得られた
色画像が共存する遊離銀等により徐々に還元漂白
されるために、長期の保存に耐えられないという
欠点を有していた。 又ロイコ色素を利用して色画像を形成する方法
については、例えば米国特許第3985565号、同第
4022617号に記載されている。しかし、この方法
ではロイコ色素を安定に写真材料に内蔵すること
は困難で、保存時に徐々に着色するという欠点を
有していた。 本発明者らは、既にこれら従来法の欠点を解決
することのできる、新しい感光材料を提供し、そ
のための、画像形成方法を提供した(特願昭56−
157758)。これは、実質的に水を含まない状態で
加熱するという簡易な方法により、可動性の親水
性色素を放出し得る感光材料、及びこの可動性の
親水性色素を、主として溶媒の存在下で、色素固
定層に移動させることを特徴とする、画像形成方
法に関するものであつた。 本発明者らは、かかる先の発明について、更に
研究を進めた結果、実質的に水を含まない状態で
加熱することにより形成せしめた、可動性の親水
性色素による像を、外部から全く溶媒を供給する
ことなく加熱することにより、色素固定材料に移
動せしめることが容易に出来ること及び、画像濃
度を高めると同時に画像の鮮鋭度を良好なものと
するためには、色素固定材料にハロゲン化銀と反
応及び/又は吸着し得る化合物を含有せしめるこ
とが重要であることを見いだし、本発明に到達し
た。 従つて本発明の第1の目的は、加熱現像するこ
との出来るハロゲン化銀写真感光材料を用いて得
た画像の品質及び保存性を改良することの出来る
画像形成方法において、露光から色素固定に到る
全工程を、特に溶媒を供給することのない、完全
乾式画像形成工程とするために適した色素固定材
料を提供することにある。 本発明の第2の目的は、露光の後又は露光と同
時に行う加熱現像により生ぜしめた色素像を、外
部から溶媒を供給することなく、加熱現像の後、
又は加熱現像と同時に加熱することによつて、該
色素像を極めて良好なコントラストを保有せしめ
たまま色素固定層に固定するのに適した、乾式画
像形成のための色素固定材料を提供することにあ
る。 本発明の第3の目的は、露光の後又は露光と同
時に行う加熱現像により生ぜしめた色素像を、特
に外部から溶媒を供給することなく、加熱現像の
後又は加熱現像と同時に行う加熱により、画像部
について、高い最大濃度と低い最小濃度を同時に
有する色素画像を色素固定層に固定するに適した
乾式画像形成のための色素固定材料を提供するこ
とにある。 本発明の係る諸目的は、支持体上に少なくとも
感光性ハロゲン化銀、バインダー並びに感光性ハ
ロゲン化銀に対して還元性であり、且つ、感光性
ハロゲン化銀と加熱することにより反応して、可
動性の親水性色素を放出する色素供与性物質を有
する感光材料を、親水性熱溶剤の存在する高温状
態下に置くことにより、像露光と加熱の作用によ
り像様に生じた可動性の親水性色素を移動せしめ
て色素画像を固定するための色素固定材料であつ
て、該色素固定材料が特に、支持体及び、支持体
上に形成された、少なくとも色素固定剤、バイン
ダー並びにハロゲン化銀と反応及び/又は吸着し
得る化合物を含有する、単一の層又は複数の層か
らなる色素固定材料によつて達成される。 本発明に係る感光材料においては、像露光の後
又は像露光と同時に実質的に水を含まない状態で
加熱することにより、露光された感光性ハロゲン
化銀を触媒として、感光性ハロゲン化銀と還元性
の色素供与性物質との間で、酸化還元反応が起こ
るために、露光部には銀画像の他に、ハロゲン化
銀により酸化された酸化体となつた色素供与性物
質から離脱された可動性の親水性色素像も同時に
得られる。本発明においては、この現像工程を
「加熱現像」と呼称するが、この加熱現像をした
ままでは未反応の色素供与性物質が共存するため
に、離脱された可動性の親水性色素像と区別する
ことが困難であり好ましくない。しかしながら本
発明においては、この時得られる色素像の色素
が、親水性の可動性色素であるために、親水性色
素が親和性を有する雰囲気下において、これを色
素固定層に移動せしめることができ、これによつ
て画像の品質及び保存性に優れた色素画像を得る
ことができる。この工程が本発明における「色素
固定」の工程である。この場合親水性色素と親和
性を有する雰囲気は、主として溶媒を供給するこ
とによつて実現することが出来ることについては
既に開示したが(特願昭56−157798)、更に、本
発明においては親水性熱溶剤を存在せしめること
により、親水性色素と親和性を有する雰囲気を実
現させたために、特に溶媒を供給する必要が全く
なく、従つて露光から加熱現像及び色素固定まで
の全工程において全く溶媒を供給する必要のない
完全乾式処理により、色再現性のよい色素画像を
形成することができる。 更に本発明においては、ハロゲン化銀と反応及
び/又は吸着し得る化合物を存在せしめることに
より、例えばカブリ核の成長の抑制若しくは未露
光のハロゲン化銀粒子の現像反応が停止され、み
露光部の最小濃度を抑えることが出来る。このよ
うな効果がいかなる機構によるものかの詳細は明
らかではないが、これにより、画像部の最大濃度
を高め且つ画像部についての最小濃度を低めるこ
とが出来、その結果極めて良好の色素画像を形成
することが出来る。 この原理は、感光材料の乳剤としてネガ型の乳
剤を用いた場合でも、オートポジ乳剤を用いた場
合でも本質的に変わるところはないので、オート
ポジ乳剤を用いた場合には、未露光部に得られた
銀画像及び可動性色素像のうち、色素像のみを色
素固定層に移動せしめる点を除き、ネガ型乳剤を
用いた場合と同様にして、色再現性のよい色素画
像を得ることができる。 本発明における感光性ハロゲン化銀と色素供与
物質との酸化還元反応並びに、引き続いて起こる
色素放出反応は、実質的に水を含まない状態にお
いて加熱することにより引き起こすことができる
が、ここで、加熱とは80℃〜250℃の加熱を意味
し、又、実質的に水を含まない状態とは、反応系
が空気中の水分と平衡状態にあり、反応を引き起
こし又は反応を促進するための水を特に供給する
ことがないことを意味する。このような状態は、
“The theory of the photographic process”
4th Ed.(Edited by T.H.James,Macmillan)
374頁に記載されている。 本発明においては、色素供与性物質を選択する
ことにより、放出される色素を選ぶことが出来る
ので、種々の色を再現することができる。従つて
その組合せを選ぶことにより、多色化することも
できるので、本発明における色素画像には単色の
みではなく多色画像をも含み、単色像には2色以
上の混合による単色像も包含される。 従来色素放出反応は、所謂求核試薬の攻撃によ
るものと考えられ、PH10以上という高いPHの水溶
液中で行われるのが通常であることからすれば、
本発明で使用する感光材料の場合のように、実質
的に水を含まない状態で加熱することのみにより
高い反応率を示すことは極めて異例である。更
に、常温付近の湿式現像から得られた従来の知見
かれすれば、本発明で使用する色素供与性物質
が、所謂補助現像薬の助けを借りることなく、ハ
ロゲン化銀もしくは有機銀塩酸化剤と酸化還元反
応ができることも又極めて異例である(特願昭56
−157798)。 以上の反応は、有機銀塩酸化剤が共存すると特
に良く進行し、高い画像濃度を得ることが出来
る。従つて、有機銀塩酸化剤を共存せしめること
は特に好ましい実施態様である。 本発明に用いられる親水性拡散性色素を放出す
る還元性の色素供与性物質は次の一般式 Ra−SO2−D () で表わされる。 ここでRaは、ハロゲン化銀により酸化されう
る還元性基質をあらわし、Dは親水性基をもつた
画像形成用色素部をあらわす。 色素供与性物質Ra−SO2−D中の還元性基質
(Ra)は、アセトニトリルを溶媒とし、支持電解
質として過塩素酸ソーダを用いたポーラログラフ
半波電位測定において飽和カロメル電極に対する
酸化還元電位が1.2V以下であるものが好ましい。
好ましい還元性基質(Ra)は次の一般式()
〜()である。 ここでR1 a,R2 a,R3 a,R4 aは各々水素原子、アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アラルキル基、アシ
ル基、アシルアミノ基、アルキルスルホニルアミ
ノ基、アリールスルホニルアミノ基、アリールオ
キシアルキル基、アルコキシアルキル基、N−置
換カルバモイル基、N−置換スルフアモイル基、
ハロゲン原子、アルキルチオ基、アリールチオ基
の中から選ばれた基を表わし、これら基中のアル
キル基およびアリール基部分はさらにアルコキシ
基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アシル
基、アシルアミノ基、置換カルバモイル基、置換
スルフアモイル基、アルキルスルホニルアミノ
基、アリールスルホニルアミノ基、置換ウレイド
基またはカルボアルコキシ基で置換されていても
よい。 また、Ra中の水酸基およびアミノ基は求核試
薬の作用により再生可能な保護基で保護されてい
てもよい。 本発明の更に好ましい態様においては還元性基
質Raは次式()で表わされる。 ここで、Gは水酸基又は加水分解により水酸基
を与える基をあらわす。R10 aはアルキル基又は芳
香族基をあらわす。nは1ないし3の整数をあら
わす。 X10は、n=1の時は電子供与性の置換基をあ
らわし、n=2又は3の時はそれぞれ同一でも異
なつた置換基でもよく、その1つが電子供与性基
の時第2もしくは第3のものは、電子供与性基又
はハロゲン原子であり、X10自身で縮合環を形成
していても、OR10 aと環を形成していてもよい。
R10 aとX10の両者の総炭素数の合計は8以上であ
る。 本発明の式()に含まれるもののうち、さら
に好ましい態様においては、還元性基質Raは次
式(a)および(b)で表わされる。 ここでGaは水酸基又は加水分解により水酸基
を与える基をあらわす。R11 a及びR12 aは同じでも
異つていてもよく、それぞれアルキル基である
か、又はR11 aとR12 aが連結して環を形成してもよ
い。R13 aは水素原子又はアルキル基を、R10 aはア
ルキル基又は芳香族基を表わす。X11及びX12
同じでも異つてもよく、それぞれ水素原子、アル
キル基、アルキルオキシ基、ハロゲン原子、アシ
ルアミノ基又はアルキルチオ基を表わし、さらに
R10 aとX12又はR10 aとR13 aとが連結して環を形成し
てもよい。 ここでGaは水酸基、もしくは加水分解により
水酸基を与える基、R10 aはアルキルもしくは芳香
族基、X2は水素原子、アルキル基、アルキルオ
キシ基、ハロゲン原子、アシルアミノ基又はアル
キルチオ基を表わし、X2とR10 aとが連結して環を
形成していてもよい。 (),(a),および(b)に包含される
具体例は、US4055428特開昭56−12642号、およ
び同56−16130号にそれぞれ記載されている。 本発明のさらに好ましい別の態様においては、
還元性基質(Ra)は次式(XI)で表わされる。 (ただし、符号Ga,X10,R10 aおよびnは、式
()のGa,X10,R10 anと同義である。) 本発明の(XI)に含まれるもののうち、さらに
好ましい態様においては、還元性基質(Ra)は
次式(XIa)〜(XIc)で表わされる。 ただし Gaは水酸基、または加水分解により水酸基を
与える基; R21 aおよびR22 aは、同じでも異なつていてもよ
く、それぞれアルキル基または芳香族基を表わ
し;R21 aとR22 aとが結合して環を形成してもよ
く; R25 aは、水素原子、アルキル基または芳香族基
を表わし; R24 aは、アルキル基または芳香族基を表わし; R25 aは、アルキル基、アルコキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、または
アシルアミノ基を表わし; pは0,1または2であり; R24 aとR25 aとが結合して縮合環を形成していて
もよく;R21 aとR24 aとが結合して縮合環を形成し
ていてもよく;R21 aとR25 aとが結合して縮合環を
形成していてもよく、かつR21 a,R22 a,R23 a,R24 a
および(R25 apの合計炭素数は7より大きい。 ただし、Gaは水酸基または加水分解により水
酸基を与える基; R31 aはアルキル基または芳香族基を表わし; R32 aはアルキル基または芳香族基を表わし; R33 aはアルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、ハロゲン原子またはアシ
ルアミノ基を表わし; qは0,1または2であり; R32 aとR33 aとが結合して縮合環を形成してもよ
く;R31 aとR32 aが結合して縮合環を形成してもよ
く;R32 aとR33 aとが結合して縮合環を形成してい
てもよく;かつR31 a,R32 a,(R33 aqの合計炭素数は
7より大きい。 式中、Gaは水酸基、又は加水分解により水酸
基を与える基を表わし; R41 aはアルキル基、又は芳香族基を表わし; R42 aはアルキル基、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、またはア
シルアミノ基を表わし; rは0,1または2であり;
【式】基は2〜4個の飽和炭化水素環が縮 合したものを表わし、しかもフエノール(又はそ
の前駆体)母核への結合にあずかる縮合環中の炭
化原子
【式】は縮合環の一つの要素を構成 する三級炭素原子であり、また該炭化水素環中の
炭素原子(但し、前記の三級炭素原子は除く)の
一部は酸素原子で置換されていてもよく、或いは
該炭化水素類には置換基がついていてもよいし、
又更に芳香族環が縮合していてもよく; R41 a又はR42 aと前記の
【式】基とは縮合環 を形成してもよい。但し、R41 a,(R42 ar
〔一般式〕
上式においてA1,A2,A3,A4は同一か又は異
なつていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル
基、置換アルキル基、シクロアルキル基、アラル
キル基、アリール基、置換アリール基及び複素環
残基の中から選ばれた置換基を表わし、又A1
A2あるいはA3とA4が連結して環を形成していて
もよい。 具体例としては、H2NSO2NH2,H2NSO2N
(CH32,H2NSO2N(C2H52,H2NSO2NHCH3
H2NSO2N(C2H4OH)2,CH3NHSO2NHCH3等が挙げられる。 上記化合物は広い範囲で用いることができる。 有用な範囲は、感光材料の塗布乾膜を重量に換
算したものの20重量%以下、更に好ましくは、
0.1〜15重量%である。 本発明では、水放出化合物を用いると色素放出
反応が促進され有利である。 水放出化合物とは、熱現像中に分解して水を放
出する化合物のことである。これらの化合物は特
に繊維の転写捺染において知られ、特開昭50−
88386号公報記載のNH4Fe(SO42・12H2O等が有
用である。 本発明で用いられる感光材料の支持体は、処理
温度に耐えることのできるものである。一般的な
支持体としては、ガラス、紙、金属及びその類似
体が用いられるばかりでなく、アセチルセルロー
ズフイルム、セルローズエステルフイルム、ポリ
ビニルアセタールフイルム、ポリスチレンフイル
ム、ポリカーボネートフイルム、ポリエチレンテ
レフタレートフイルム及びこれらに関連したフイ
ルム又は樹脂材料が含まれる。米国特許第
3634089号、同第3725070号記載のポリエステルは
好ましく用いられる。特に好ましくはポリエチレ
ンテレフタレートフイルムが用いられる。 本発明で使用する塗布液については、別々に形
成されたハロゲン化銀と有機金属塩酸化剤を、使
用前に混合することにより調液することも可能で
あるが、又、両者を混合し長時間ボールミルで混
合することも有効である。又調製された有機銀塩
酸化剤にハロゲン含有化合物を添加し、有機銀塩
酸化剤中の銀とによりハロゲン銀を形成する方法
も有効である。 これらのハロゲン化銀や有機銀塩酸化剤の、作
り方や両方の混合のし方等については、リサー
チ・デイスクロージヤー17029号や特開昭50−
32928号、同51−42529号、米国特許第3700458号、
特開昭49−13224号、同50−17216号等に記載され
ている。 本発明において、感光性ハロゲン化銀及び有機
銀塩酸化剤の塗布量は、銀に換算して合計で50
mg/10g/m2が適当である。 本発明の感光材料の写真乳剤層又は他の親水性
コロイド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改
良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良(例え
ば現像促進、硬調化、増感)等の種々の目的で
種々の界面活性剤を含んでもよい。 例えばサポニン(ステロイド系)、アルキレン
オキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール/ポリプロピレング
リコール縮合物、ポリエチレングリコールアルキ
ルエーテル類又はポリエチレングリコールアルキ
ルアリールエーテル類、ポリエチレングリコール
エステル類、ポリエチレングリコールソルビタン
エステル類、ポリアルキレングリコールアルキル
アミン又はアミド類、シリコーンのポリエチレン
オキサイド付加物類)、グリシドール誘導体(例
えばアルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキ
ルフエノールポリグリセリド)多価アルコールの
脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル類等の
非イオン性界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、
アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アル
キル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル
類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スル
ホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキ
シエチレンアルキルフエニルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルリン酸エステル類等のよう
なカルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エス
テル基、リン酸エスル基等の酸性基を含むアニオ
ン界面活性剤;アミノ酸類、アミノアルキルスル
ホン酸類、アミノアルキル硫酸又はリン酸エステ
ル類、アルキルベタイン類、アミンオキシド類等
の両性界面活性剤;アルキルアミン塩類、脂肪族
あるいは芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジ
ニウム、イミダゾリウム等の複素環第4級アンモ
ニウム塩類、及び脂肪族又は複素環を含むホスホ
ニウム又はスルホニウム塩類等のカチオン界面活
性剤を用いることができる。 上記の界面活性剤の中で、分子内にエチレンオ
キサイドの繰り返し単位を有するポリエチレング
リコール型非イオン界面活性剤を感光材料中に含
ませることは好ましい。特に好ましくはエチレン
オキサイドの繰り返し単位が5以上であるものが
望ましい。 上記の条件を満たす非イオン性界面活性剤は、
当該分野以外においても広範に使用され、その構
造・性質・合成法については公知である。代表的
な公知文献にはSurfactant Science Series
Volume 1.Nonionic Surfactants(Edited by
Martin J.Shick,Marcel Dekker Inc.1967),
Surface Active Ethylene Oxide Adducts
(Schoufeldt.N著Pergamon Press 1969)等があ
り、これらの文献に記載の非イオン性界面活性剤
で上記の条件を満たすものは本発明で好ましく用
いられる。 これらの非イオン性界面活性剤は、単独でも、
又2種以上の混合物としても用いられる。 ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤
は親水性バインダーに対して、等重量以下、好ま
しくは50%以下で用いられる。 本発明の感光材料には、ピリジニウム塩を持つ
陽イオン性化合物を含有することができる。ピリ
ジニウム基を持つ陽イオン性化合物の例としては
PSA Journal,Section B 36(1953),
USP2648604,USP3671247,特公昭44−30074、
特公昭44−9503等に記載されている。 本発明で使用する感光材料には、現像の活性化
と同時に画像の安定化をはかる化合物を用いるこ
とができる。その中で、米国特許第3301678号記
載の2−ヒドロキシエチルイソチウロニウム、ト
リクロロアセテートに代表されるイソチウロニウ
ム類、米国特許第3669670号記載の1,8−(3,
6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウ
ム・トリフロロアセテート)等のビスイソチウロ
ニウム類、西独特許第2162714号公開記載のチホ
ル化合物類、米国特許第4012260号記載の2−ア
ミノ−2−チアゾリウム・トリクロロアセテー
ト、2−アミノ−5−ブロモエチル−2−チアゾ
リウム・トリクロロアセテート等のチアゾリウム
化合物類、米国特許第4060420号記載のビス(2
−アミノ−2−チアゾリウム)メチレンビス(ス
ルホニルアセテート)、2−アミノ−2−チアゾ
リウムフエニルスルホニルアセテート等のよう
に、酸性部としてα−スルホニルアセテートを有
する化合物類、米国特許第4088496号記載の、酸
性部として2−カルボキシカルボキシアミドを持
つ化合物類等が好ましく用いられる。 本発明の場合には色素供与性物質が着色してい
るために、更にイラジエーシヨン防止やハレーシ
ヨン防止物質、或いは各種の染料を感光材料中に
含有させることはそれ程必要ではないが、画像の
鮮鋭度を良化させるために、特公昭48−3692号広
報、米国特許第3253921号、同第2527583号、同第
2956879号等の各明細書に記載されている、フイ
ルター染料や吸収性物質等を含有させることがで
きる。又これらの染料としては熱脱色性のものが
好ましく、例えば米国特許第3769019号、同第
3745009号、同第3615432号に記載されているよう
な染料が好ましい。 本発明に用いられる感光材料は、必要に応じ
て、熱現像感光材料として知られている各種添加
剤や、感光層以下の層、例えば静電防止層、電導
層、保護層、中間層、AH層、剥離層等を含有す
ることができる。各種添加剤としては、リサー
チ・デイスクロージヤー誌Vol.170,1978年6月
のNo.17029号に記載されている添加剤、例えば可
塑剤、鮮鋭度改良用染料、AH染料、増感色素、
マツト剤、界面活性剤、螢光増白剤、退色防止剤
等の添加剤がある。 本発明においては熱現像感光層と同様、保護
層、中間層、下塗層、バツク層その他の層につい
ても、それぞれの塗布液を調液し、浸漬法、エア
ーナイフ法、カーテン塗布法又は米国特許第
3681294号明細書記載のホツパー塗布法等の、
種々の塗布法で支持体上に順次塗布し、乾燥する
ことにより感光材料を作ることができる。 更に必要ならば米国特許第2761791号明細書及
び英国特許第837095号明細書に記載されている方
法によつて2層又はそれ以上を同時に塗布するこ
ともできる。 本発明においては、感光材料への露光の後得ら
れた潜像は、例えば、約80℃〜約250℃のように
適度に上昇した温度で、約0.5秒から約300秒該要
素を全体的に加熱することにより現像することが
できる。上記範囲に含まれる温度であれば、加熱
時間の増大又は短縮によつて、高温、低温のいず
れにおいても使用可能である。特に約110℃〜約
160℃の温度範囲が有用である。該加熱手段とし
ては、単なる熱板、アイロン、熱ローラー、カー
ボンやチタンホワイト等を利用した発熱体、又は
その類似物による方法等の通常の手段を用いるこ
とが出来る。 親水性熱溶剤の存在する高温状態下で、可動性
の親水性色素による像を色素固定層へ移動せしめ
る本発明の画像形成方法においては、可動性色素
の移動は色素の放出と同時に開始されても、色素
の放出が完了した後であつてもよい。従つて、移
動のための加熱は、加熱現像の後であつても加熱
現像と同時であつてもよい。加熱現像と同時とい
うことは、現像のための加熱が、同時に放出され
た色素の移動のための加熱としても作用すること
を意味する。現像のための最適温度と、色素移動
のための最適温度及びそれぞれに必要な加熱時間
は一致するとは限らないので、それぞれ独立に温
度を設定することもできる。 本発明において「親水性熱溶剤の存在する高温
状態下」とは、親水性熱溶剤が存在する雰囲気温
度60℃以上の状態下」を意味する。 色素移動のための加熱は、感光材料の保存性、
作業性等の観点から、60℃〜250℃であるので、
本発明においては、この温度範囲で、親水性熱溶
剤としての作用を発揮するものを適宜選択するこ
とができる。親水性熱溶剤は、加熱によつて速や
かに色素の移動を助けることが必要であることは
当然であるが、感光材料の耐熱性等をも併せて考
慮すれば、親水性熱溶剤に要求される融点は、40
℃〜250℃、好ましくは40℃〜200℃、更に好まし
くは40℃〜150℃である。 本発明における「親水性熱溶剤」とは、常温で
は固体状態であるが加熱により液体状態になる化
合物であつて、(無機性/有機性)値>1、且つ、
常温における水への溶解度が1以上の化合物と定
義される。ここで無機性及び有機性とは、化合物
の性状を予測するための概念であり、その詳細は
例えば、化学の領域11 719頁(1957)に記載さ
れている。 親水性熱溶剤は、親水性色素の移動を助ける役
割を有するものであるから、親水性色素に対して
溶剤的な働きをし得る化合物であることが好まし
いと考えられる。 一般に有機化合物を溶解する溶剤として好まし
いものは、溶剤の(無機性/有機性)値が、その
有機化合物の(無機性/有機性)値に近いことが
経験的に知られている。一方、本発明に用いられ
る色素供与性物質の(無機性/有機性)値は、ほ
ぼ1前後であり、又これらの色素供与性物質より
離脱する親水性色素の(無機性/有機性)値は、
色素供与性物質の(無機性/有機性)値より大き
い値を有しており、好ましくは1.5以上、特に好
ましくは2以上の値を有している。本発明に用い
られる親水性熱溶剤は親水性色素のみを移動さ
せ、色素供与性物質は移動させないものが好まし
いことから、その(無機性/有機性)値は、色素
供与性物質の(無機性/有機性)値より大きいこ
とが必要である。即ち、親水性熱溶剤としては、
(無機性/有機性)値が1以上であることが必須
条件であり、好ましくは2以上である。 一方、分子の大きさの観点から考察すれば、移
動する色素の廻りには、その移動を阻害せず、自
ら移動し得る分子が存在することが好ましいと考
えられる。従つて、親水性熱溶剤の分子量は小さ
い方が好ましく、約200以下、更に好ましい分子
量は約100以下である。 本発明の親水性熱溶剤は、加熱現像により生じ
た親水性色素の色素固定層への移動を、実質的に
助けることが出来れば足りるので、色素固定層に
含有せしめることが出来るのみならず、色素移動
に必要な親水性熱溶剤の1部を感光材料中に含有
せしめることも、或いは色素固定層を有する独立
の色素固定材料中に、親水性熱溶剤を含有する独
立の層を設けることも出来る。色素固定層への色
素の移動効率を高めるという観点からは、親水性
熱溶剤は色素固定層及び/又はその隣接層に含有
せしめることが好ましい。 親水性熱溶剤は、通常は水に溶解してバインダ
ー中に分散されるが、アルコール類、例えば、メ
タノール、エタノール等に溶解して用いることも
出来る。 本発明で使用する親水性熱溶剤は、感光材料及
び/又は色素固定材料の全塗布量の5〜500重量
%、好ましくは20〜200重量%、特に好ましくは
30〜150重量%の塗布量で用いることが出来る。 本発明で使用する親水性熱溶剤として、例えば
尿素類、ピリジン類、アミド類、スルホンアミド
類、イミド類、アルコール類、オキシム類、その
他の複素環類を挙げることが出来る。 次に、本発明で使用する、親水性熱溶剤の具体
例を示す。 (34) CH3SO2NH2, (35) HOCH2SO2NH2 (36) H2NSO2NH2, (37) 3HCNHSO2NH2 (45) (CH3CO)2NH (47) HOCH2(CHOH)3CH2OH、 (48) CH3C(CH2OH)3, (49) C2H5C(CH2OH)3 (50) O2NC(CH2OH)3, (51) ソルビツト (54) HOCH2−CH=CH−CH2OH (55) CH3CH=NOH, (56) HON=CHCH=NOH (58) HOCH2CH=NOH これらの中でも、尿素類の(1),(2),(3),(10)、ピ
リジン類の(17),(19)、アミド類の(26),
(30),(33)、スルホンアミド類の(34),(36)、
イミド類の(40),(41),(43),(44)及びアルコ
ール類の(46),(54)が特に好ましい。又、本発
明で使用する親水性熱溶剤は、単独で用いること
も出来るし、2種以上を併用することも出来る。 本発明においては、像露光と同時、又は、像露
光に引き続く加熱現像により、像様に発生せしめ
た親水性の可動性色素を移動せしめ、この可動性
色素を受け止めて色素像を固定する色素固定層が
必要である。そのために、本発明においては、支
持体上に少なくともハロゲン化銀、必要に応じて
有機銀塩酸化剤とその還元剤でもある色素供与性
物質、及びバインダーを含む感光層()と、
()層で形成された親水性で可動性の色素を受
けとめることのできる色素固定層()が必要で
ある。 上述の感光層()と色素固定層()とは、
同一の支持体上に形成することも出来るが、本発
明の場合のように感光層()を支持体上に塗布
した感光材料と、固定層()を支持体上に塗布
した固定材料とを別々に形成させることもでき
る。この場合には、感光材料に像様露光して均一
に加熱した後、固定材料を重ね可動性色素を固定
層()に移すことができる。 又、感光材料()のみを像様露光し、その後
色素固定層()を重ね合わせて均一加熱する方
法もある。 感光材料と色素固定材料との密着には、例えば
加圧ローラーによる等の通常の方法を使用するこ
とが出来るが、密着を十分にするために、密着時
にも加熱を併用することも出来る。 像露光の後、又は、像露光と同時に加熱現像し
た後、形成された可動性の親水性色素を色素固定
層に移動せしめるために、感光材料の表面と色素
固定材料の色素受容面とを密着し加熱する場合に
は、該加熱は色素移動にのみ寄写せしめれば良い
のであるから、その観点から加熱温度と加熱時間
を、現像のための加熱とは独立に設定することが
できる。 この方法を採用した場合には、現像のための加
熱は、色素移動にはできるだけ寄与しないよう
に、短時間のうちに現像のための反応を完結せし
めることが好ましい一方、像様に放出せしめた色
素を色素移動層へ転写せしめるための加熱は、適
度の転写時間の範囲で、未露光部の熱反応を引き
起こさないように、できるだけ低温に抑えること
が鮮明な画像を得るための好ましい。 色素固定層()は、白色反射層を有していて
もよい。例えば、透明支持体上の媒染剤層の上
に、ゼラチンに分散した二酸化チタン層を設ける
ことができる。二酸化チタン層は、白色の不透明
層を形成し、転写色画像を透明支持体側から見る
ことにより、反射型の色像が得られる。 色素の感光層から色素固定層への色素移動に
は、色素移動助剤を用いることができる。色素移
動助剤には、水又は苛性ソーダ、苛性カリ、無機
のアルカリ金属塩を含む塩基性の水溶液が用いら
れる。又、メタノール、N,N−ジメチルホルム
アミド、アセトン、ジイソブチルケトン等の低沸
点溶媒、又はこれらの低沸点溶媒と水又は塩基性
の水溶液との混合溶液が用いられる。色素移動助
剤は、受像層の溶媒で湿らせる方法で用いてもよ
いし、結晶水やマイクロカプセルとして、材料中
に内臓させておいてもよい。 色素固定層は、色素固定のための色素媒染剤、
色素の移動を助けるための親水性熱溶剤、色素放
出反応等を促進するための塩基及び/又は、塩基
前駆体等、更には、これらを結合するためのバイ
ンダーを含むことができる。色素固定層が感光材
料とは別の支持体上に設けられる本発明の場合に
は、塩基及び/又は塩基前駆体を含有することは
特に好ましい実施態様である。 色素媒染剤がポリマー媒染剤である場合には、
これがバインダーとして機能するので、このよう
な場合にはバインダーの量を減少し又は、バイン
ダーを特に使用しなくてもよい。逆に、バインダ
ーが媒染剤としての機能を併有する場合には、同
様に、色素媒染剤を使用しないことも出来る。バ
インダーとしては、感光材料に用いられるものと
同じ種類のものを使用することが出来る。 本発明の色素固定層に使用する媒染剤は、通常
使用される媒染剤の中から任意に選ぶことができ
るが、それらの中でも特に、ポリマー媒染剤が好
ましい。ここでポリマー媒染剤とは、2級及び3
級アミノ基を含むポリマー、含窒素複素環部分を
有するポリマー、及びこれらの4級カチオン基を
含むポリマー等で、分子量が5000〜200000、特に
10000〜50000のものである。例えば、米国特許第
2548564号、同第2484430号、同第3148061号、同
第3756814号明細書等に開示されているビニルピ
リジンポリマー、及びビニルピリジニウムカチオ
ンポリマー;米国特許第3625694号、同第3859096
号、同第4128538号、英国特許第1277453号明細書
等に開示されているゼラチン等と架橋可能なポリ
マー媒染剤;米国特許第3958995号、同第2721852
号、同第2798063号、特開昭54−115228号、同54
−145529号、同54−126027号明細書等に開示され
ている水性ゾル型媒染剤;米国特許第3898088号
明細書に開示されている水不溶性媒染剤;米国特
許第4168976号(特開昭54−137333号)明細書等
に開示の染料と共有結合を行うことのできる反応
性媒染剤;更に米国特許第3709690号、同第
3788855号、同第3642482号、同第3488706号、同
第3557066号、同第3271147号、同第3271148号、
特開昭50−71332号、同53−30328号、同52−
155528号、同53−125号、同53−1024号明細書に
開示してある媒染剤、更には、米国特許第
2675316号、同第2882156号記載の媒染剤も挙げら
れる。 これらの媒染剤の内、例えば、ゼラチン等マト
リツクスと架橋反応するもの、水不溶性の媒染
剤、及び水性ゾル(又はラテツクス分散物)型媒
染剤を好ましく用いることが出来る。 特に好ましいポリマー媒染剤を以下に示す。 (1) 4級アンモニウム基をもち、かつゼラチンと
共有結合できる基(例えばアルデヒド基、クロ
ロアルカノイル基、クロロアルキル基、ビニル
スルホニル基、ピリジニウムプロピオニル基、
ビニルカルボニル基、アルキルスルホノキシ基
など)を有するポリマー 例えば (2) 下記一般式で表わされるモノマーの繰り返し
単位と他のエチレン性不飽和モノマーの繰り返
し単位とからなるコポリマーと、架橋剤(例え
ばビスアルカンスルホネート、ビスアレンスル
ホネート)との反応生成物。
【式】 Rb 1:H,アルキル基 Rb 2:H,アルキル基,アリール基 Q:2価基 Rb 3,Rb 4,Rb 5:アルキル基,アリール基,ま
たはRb 3〜Rb 5の少くとも2つが結合して
ヘテロ環を形成してもよい。 X:アニオン (上記のアルキル基、アリール基は置換され
たものも含む。) (3) 下記一般式で表わされるポリマー x:約0.25〜約5モル% y:約0〜約90モル% z:約10〜約99モル% A:エチレン性不飽和結合を少なくとも2つも
つモノマー B:共重合可能なエチレン性不飽和モノマー Q:N,P Rb 1,Rb 2,Rb 3:アルキル基、環状炭化水素
基、またRb 1〜Rb 3の少くとも二つは結合
して環を形成してもよい。(これらの基や
環は置換されていてもよい。) (4) (a),(b)及び(c)から成るコポリマー
【式】又は
【式】 X:水素原子、アルキル基またはハロゲン原子
(アルキル基は置換されていてもよい。) (b) アクリル酸エステル (c) アクリルニトリル (5) 下記一般式で表わされるくり返し単位を1/3
以上有する水不溶性のポリマー Rb 1,Rb 2,Rb 3:それぞれアルキル基を表わ
し、Rb 1〜Rb 3の炭素数の総和が12以上の
もの。(アルキル基は置換されていてもよ
い。) X:アニオン 媒染層に使用するゼラチンは、公知の各種のゼ
ラチンが用いられうる。例えば、石灰処理ゼラチ
ン、酸処理ゼラチンなどゼラチンの製造法の異な
るものや、あるいは、得られたこれらのゼラチン
を化学的に、フタル化やスルホニル化などの変性
を行つたゼラチンを用いることもできる。また必
要な場合には、脱塩処理を行つて使用することも
できる。 本発明のポリマー媒染剤とゼラチンの混合比お
よびポリマー媒染剤の塗布量は、媒染されるべき
色素の量、ポリマー媒染剤の種類や組成、更に用
いられる画像形成過程などに応じて、当業者が容
易に定めることができるが、媒染剤/ゼラチン比
が20/80〜80/20(重量比)、媒染剤塗布量は0.5
〜8g/m2で使用するのが好ましい。 本発明に用いられる典型的な色素固定材料は、
アンモニウム塩を含むポリマーを親水性高分子例
えばゼラチンと混合して、透明支持体上に塗布す
ることにより得られる。 色素固定層が表面に位置する場合には、必要な
場合には、更に保護層を設けることも出来る。こ
のような保護層として、一般に、感光材料の保護
層として用いられるものをそのまま使用すること
が可能であるが、色素固定層が感光材料とは別に
色素固定材料に設けられている場合には、親水性
色素の移動を阻害しないために、保護層にも親水
性を付与することが好ましい。 又、色素を移動せしめるための加熱手段として
は、前述したような、加熱現像の際の加熱手段と
同様の各種手段を採用することが出来る。 本発明においては、感光材料中の色素をそれと
は別の色素固定材料中に移動せしめるものである
から、色素固定材料に固定された最終画像の品質
を良好なものとするためには、特別の工夫が必要
である。即ち、色素固定層に転写された色素画像
の品質を高めるために、転写時に不必要な現像が
進行してカブリが増大することを防止することが
必要である。この目的のために、色素固定材料を
構成するいずれかの層に現像停止剤及び/又はカ
ブリ防止剤として、ハロゲン化銀と反応及び/又
は吸着し得る化合物を含有せしめる事が特に有用
である。特に、色素固定層又は色素固定層の上部
に設けられている層、例えば保護層にこれらハロ
ゲン化銀と反応及び/又は吸着し得る化合物を含
有せしめることが、加熱による色素の転写時に迅
速に感光層の過度の現像を抑制せしめ、鮮鋭な色
素像を得ることができる点で好ましい。このよう
な化合物として一般に含窒素ヘテロ環化合物を挙
げることが出来るが、特に窒素原子を含む5員又
は6員環のヘテロ環化合物が好ましい。 本発明で使用するこれらの含窒素ヘテロ環化合
物は、次の一般式で表すことが出来る。 一般式(),()において、Aは置換又は未
置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アラルキル基及び脂環式炭化水素基、並びに
置換又は未置換のアリール基を表し、Bは置換又
は未置換の炭化水素2価基を表す。好ましい2価
基は例えば次のようなものである。 ―(CH2)n― ―CH2O―(CH2)n―O―CH2 ―CH2O―CH2― ここで、nは1〜12の整数を示し、Xは沃素以
外のアニオンを示す。 Zは、N原子と共にヘテロ環を形成する非金属
群である。 上記の窒素原子を含む5又は6員環ヘテロ環化
合物及びこれらの縮合環の、より好ましい例は、
以下の一般式で示すことが出来る。 一般式〔〕〜〔〕において、R1,R2
R3及びR4は各々水素原子、アルキル、アラルキ
ル、アルケニル、、アルコキシ、アリール、−
NRR′−,−COOR,−SO3M,−CONRR′,−
NHSO2R,−SO2NRR′,−NO2,ハロゲン原子、
−CN又は−OH基である(但しR及びR′は水素
原子、アルキル、アリール、アラルキル基を表
し、Mは水素原子、アルカリ金属原子を表す)。
R1とR2がアルキル基の場合には、互いに結合し
て脂肪族炭素環を形成しても良い。 R5は水素原子、炭素数1〜5のアルキル、−S
−R″基を表す(R″基は水素原子、アルキル、ア
リール、アラルキル基を表す)。 R6は水素原子、アルキル基であり、R7は水素
原子、アルキル基、アリール基である。 R8はアルキル、アリール、ベンジル、ピリジ
ル基を表し、R9はアルキル、アルケニル、アリ
ール基を表す。 R10,R11は共にアルキル、アルケニル、又は
アリール基を表し、R10とR11が共にアルキル基
の場合には、互いに結合して芳香環を形成しても
良い。 本発明においては、下記一般式〔〕で表さ
れるメルカプト基を有する含窒素ヘテロ環化合物
を使用することは特に好ましい。 一般式〔〕 一般式〔〕において、Qは酸素原子、イオ
ウ原子又は−NR基(Rは水素原子、アルキ
ル、不飽和アルキル基又はそれぞれ置換若しくは
未置換のアリール基若しくはアラルキル基を表
す)であり、Y及びGはそれぞれ炭素原子又は窒
素原子、R12及びR13は各々水素原子、アルキル、
不飽和アルキル基、置換若しくは未置換のアリー
ル基又は置換若しくは未置換のアラルキル基、−
SR″″,−NH2基を表し(R″″基は水素原子、アル
キル、アリール、アラルキル、アルキルカルボン
酸又はそのアルカリ金属塩、アルキルスルホン酸
又はそのアルカリ金属塩の基である)、YとGが
共に炭素原子の場合には、R12とR13は置換又は
未置換の芳香環を形成しても良い。 更に、下記一般式で表されるチオ尿素及びその
誘導体もハロゲン化銀と反応及び/又は吸着して
過度の現像を停止せしめ、或いはカブリを防止す
るのに極めて有効である。 R1〜R4は同一でも異なつていてもよく、各々、
水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基(例
えばメチル基、エチル基、シクロヘキシル基、ヒ
ドロキシエチル基、カルボキシペンチル基、ジエ
チルアミノプロピル基等)、置換もしくは未置換
のアルケニル基(アリル基等)、置換もしくは未
置換のアラルキル基(ベンジル基)、置換もしく
は未置換のアリール基(フエニル基、p−トリル
基、m−メトキシフエニル基等)、含窒素ヘテロ
環基(ピリジル基、キノリン基、チアゾール基、
チアジアゾール基、オキサゾール基、ベンゾチア
ゾール基、ベンゾオキサゾール基、イミダゾール
基、ベンゾイミダゾール基、トリアゾール基、モ
ルホリン基、ベンゾトリアゾール基等)、アシル
基(メトキシ基、エトキシ基、ベンゾイル基等)
である。 R1とR2又はR3とR4は互いに結合して炭素原
子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含む5員、
6員又は7員環を形成してもよく、R1とR3又は
R2とR4は互いに結合して炭素原子、窒素原子、
酸素原子、硫黄原子を含む5員、6員又は7員環
を形成してもよい。 これらの一般式で表される化合物のうち、本発
明で使用する代表的な具体例を以下にしめす。 本発明においては上記の化合物の他に、例えば
米国特許第4168169号に記載の置換された複素環
式のチアゾリン、オキサゾリン、イミダゾリン又
はイミダゾリジンハロゲン化銀錯化剤等、一般式
に限定されるものではないが、当業界において、
ハロゲン化銀感光材料の定着剤として一般に知ら
れているハロゲン化銀錯化剤例えばチオ硫酸塩又
はチオシアン酸塩等をも使用することが出来る。 ここで錯化剤とは、乳剤中の銀イオンを溶解し
て取り除く化合物であるか又は銀イオンに反応若
しくは吸着して、ハロゲン化銀を非感光性及び/
又は現像不活性化する、所謂安定化化合物を意味
し、感光材料中の銀に対して、モル比で1/1000
〜10倍好ましくは1/1000〜5倍の範囲で使用す
ることが出来る。 本発明においては、これら塩基又は塩基放出剤
と同時に種々の色素放出助剤を併用することもで
きる。これら色素放出助剤の併用は画像濃度を高
めるのに有効であり、色素固定層に形成された最
終画像の鮮鋭度をより良好なものとすることがで
きて好ましい。このような色素放出助剤として
は、例えば前記感光材料中に用いられる化合物を
挙げることが出来る。 本発明においては、最終画像は、感光性のない
色素固定材料に形成されるが、この場合には感光
性という機能と最終画像の固定という機能をそれ
ぞれ感光材料及び色素固定材料に別々に付与せし
めるので、それぞれの機能のみを十分に発揮せし
める材料を広く選択することができる。 本発明の色素固定材料に使用する色素放出助剤
としては、一般に無機又は有機の塩基又は塩基放
出剤が有用である。このような無機塩基として
は、一般に水に溶解させた場合に、ヒドロキサイ
ドイオンを放出する化合物が好ましい。無機塩基
の具体例としては、例えば、アルカリ金属又はア
ルカリ土類金属の水酸化物、第2及び第3リン酸
塩、ホウ酸塩、炭酸塩、キノリン酸塩、メタホウ
酸塩、アンモニウム水酸化物、4級アルキルアン
モニウムの水酸化物その他の水酸化物類などを挙
げることが出来る。 本発明で使用することの出来る色素放出助剤と
しての有機塩基には、脂肪族アミン類、芳香族ア
ミン類、複素環状アミン類、アミジン類、環状ア
ミジン類、グアニジン類、環状グアニジン類など
が挙げられ、pKaが8以上のものが特に有用であ
り、本発明においては、これら有機塩基の前駆体
も、好ましい塩基前駆体として使用することが出
来る。このような塩基前駆体としては、例えば、
トリクロロ酢酸、シアノ酢酸、アセト酢酸等の熱
分解性有機酸との塩、米国特許第4088496号に記
載の2−カルボキシカルボキサミドとの塩を挙げ
ることができるが、更に、英国特許第998945号、
米国特許第3220846号、特開昭50−22625号等に記
載の塩基前駆体を用いることも出来、又、従来ア
ルカリ剤或いは緩衝剤として写真感光材料及びそ
の処理液に用いられる塩基をも使用することが出
来る。 本発明の色素固定材料の支持体としては、前述
の感光材料に用いられる支持体の中から任意に選
ぶことが出来るが、現像又は色素移動のための加
熱に対して耐熱性である高分子物質が好ましい。
本発明の色素固定材料に用いられる有機高分子物
質の例としては以下のものがある。それを列挙す
ると、分子量2000〜85000のポリスチレン、炭素
数4以下の置換基を持つポリスチレン誘導体、ポ
リビニルシクロヘキサン、ポリジビニルベンゼ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカルバゾ
ル、ポリアリルベンゼン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルホルマール及びポリビニルブチラ
ール等のポリアセタール類、ポリ塩化ビニル、塩
素化ポリエチレン、ポリ三塩化フツ化エチレン、
ポリアクリロニトリル、ポリ−N,N−ジメチル
アリルアミド、p−シアノフエニル基、ペンタク
ロロフエニル基及び2,4−ジクロロフエニル基
を持つポリアクリレート、ポリアクリルクロロア
クリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエ
チルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレー
ト、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリイソ
ブチルメタクリレート、ポリターシヤリーブチル
メタクリレート、ポリシクロヘキシルメタクリレ
ート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリ−2−シアノ−エチルメタクリレート、
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
類、ポリスルホン、ビスフエノールAポリカーボ
ネート、ポリカーボネート類、ポリアンヒドライ
ド、ポリアミド類並びにセルロースアセテート類
が挙げられる。又、Polymer Handbook 2nd
ed.(J.Brandrup,E.H.Immergut編)John
Wiley&Sons 出版に記載されている合成ポリマ
ーも有用である。これらの高分子物質は、単独で
用いられても、又複数以上を組み合わせて共重合
体として用いてもよい。 特に有用な支持体としては、トリアセテート、
ジアセテート等のセルロースアセテートフイル
ム、ヘプタメチレンジアミンとテレフタル酸、フ
ルオレンジプロピルアミンとアジピン酸、ヘキサ
メチレンジアミンとジフエン酸、ヘキサメチレン
ジアミンとイソフタル酸等の組合せによるポリア
ミドフイルム、ジエチレングリコールとジフエニ
ルカルボン酸、ビス−p−カルボキシフエノキシ
ブタンとエチレングリコール等の組合せによるポ
リエステルフイルム、ポリエチレンテレフタレー
トフイルム、ポリカーボネートフイルムが挙げら
れる。これらのフイルムは改質されたものであつ
てもよい。例えばシクロヘキサンジメタノール、
イソフタル酸、メトキシポリエチレングリコー
ル、1,2−ジカルボメトキシ−4−ベンゼンス
ルホン酸等を改質剤として用いたポリエチレンテ
レフタレートフイルムが有効である。 本発明の写真感光材料及び色素固定材料には、
写真乳剤層その他のバインダー層に無機又は有機
の硬膜剤を含有してもよい。例えばクロム塩(ク
ロムミヨウバン、酢酸クロム等)、アルデヒド類
(ホルムアルデヒド、グリオキサール、グルター
ルアルデヒド等)、N−メチロール化合物(ジメ
チロール尿素、メチロールジメチルヒダントイン
等)、ジオキサン誘導体(2,3−ジヒドロキシ
ジオキサン等)、活性ビニル化合物(1,3,5
−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリア
ジン、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノ
ール等)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロ
ル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン等)、ムコ
ハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフエノキシク
ロル酸等)、等を単独又は組み合わせて用いるこ
とができる。 本発明においては、熱現像感光層と同様、色素
固定層、保護層、中間層、下塗層、バツク層その
他の層についてもそれぞれの塗布液を調液し、浸
漬法、エアーナイフ法、カーテン塗布法又は、米
国特許第3681294号明細書のホツパー塗布法等の
種々の塗布法で、支持体上に順次塗布し乾燥する
ことにより、色素固定層を有する感光材料又は色
素固定材料を作ることができる。 本発明においては、種々の露光手段を用いるこ
とができる。潜像は、可視光を含む輻射線の画像
状露光によつてえられる。一般には、通常のカラ
ープリントに使われる光源例えばタングステンラ
ンプ、水銀灯、ヨードランプ等のハロゲンラン
プ、キセノンランプ、レーザー光源、及びCRT
光源、螢光管、発光ダイオード等を光源として使
うことができる。 原図としては、製図等の線画像はもちろんのこ
と、階調を有した写真画像でもよい。又カメラを
用いて、人物像や風景像を撮影することも可能で
ある。原図からの焼付は、原図と重ねて密着焼付
をしても、反射焼付をしてもよく、又引伸し焼付
をしてもよい。 又ビデオカメラ等により撮影された画像やテレ
ビ局より送られてくる画像情報を、直接CRTや
FOTに出し、この像を密着して、或いはレンズ
を通して、熱現像感光材料上に結像させて、焼き
付けることも可能である。 又、最近大幅な進歩が見られるLED(発光ダイ
オード)は、各種の機器において、露光手段とし
て又は表示手段として用いられつつある。この
LEDは、青光を有効に出すものを作ることが困
難であるので、LEDを用いてカラー画像を再生
するためには、LEDとして緑光、赤光、赤外光
を発する3種を使い、これらの光に感光する感光
材料部分が各々、イエロー、マゼンタ、シアンの
染料を放出するように設計すればよい。 即ち、緑感光部分(層)がイエロー色素供与性
物質を含み、赤感光部分(層)がマゼンタ色素供
与性物質を、赤外感光部分(層)がシアン色素供
与性物質を含むようにしておけばよい。これ以外
の必要に応じて異なつた組合せも可能である。 上記のような、原図を直接に密着または投影す
る方法以外に、光源により照射された原図を、光
電管やCCD等の受光素子により読み取り、コン
ピユーター等のメモリーに入れてこの情報を必要
に応じて加工する、所謂画像処理を施した後、こ
の画像情報をCRTに再生させ、これを画像状光
源として利用したり、処理された情報に基づい
て、直接3種LEDを発光させて露光する方法も
ある。 本発明画像形成方法は、露光から加熱現像、色
素固定に到る迄の全工程で、特に外部から溶媒を
供給することなく、完全に乾式処理することが出
来、極めて簡便な画像形成方法である。、更に、
従来の所謂ハロゲン化銀写真感光材料の感度を維
持することが出来るのみならず画像濃度も高く、
形成した色素画像を色素固定材料に固定するの
で、色素像の品質及び保存性は極めて良好であり
色再現性がよく、完全乾式処理であるにもかかわ
らず、カラーの画像再現をも十分に行うことが出
来て極めて有用である。 このような特徴を有する本発明の画像形成方法
は、単に写真の分野のみならず、近年の所謂ソフ
ト画像のハード画像への転換の要求にも応え得る
ものであり、更に、形成された色素画像は色素固
定層に固定されているので、その画像の保存性も
良好であるため、長期保存を必要とする場合にお
いても簡便に利用することが出来る点で、従来の
写真技術を凌駕したものであり、本発明の意義は
大きい。 以下本発明を実施例により更に詳述するが、本
発明はこれにより限定されるものではない。 実施例 1 ゼラチン40gとKBr26gを水3000mlに溶解し
た後、この溶液を50℃に保つたまま撹拌した。次
に硝酸銀34gを水200mlに溶かした液を10分間で
上記溶液に添加した後、沃化カリウム3.3gを水
100mlに溶かした液を2分記で添加した。 このようにしてできた沃臭化銀乳剤のPHを調整
し、沈降させ、過剰の塩を除去した後、PHを6.0
に合わせ収量400gの沃臭化銀乳剤を得た。 次に色素供与性物質のゼラチン分散物の作り方
について述べる。 マゼンタ色素供与性物質(42)5g、界面活性
剤として、コハク酸−2−エチル−ヘキシルエス
テルスルホン酸ソーダ0.5g、トリ−クレジルフ
オスフエート(TCP)5gを秤量し、酢酸エチ
ル30mlを加え、約60℃に加熱溶解させて均一な溶
液とした。この溶液と石灰処理ゼラチンの10%溶
液100gとを撹拌混合した後、ホモジナイザーで
10分間、10000RPMにて分散する。この分散液を
マゼンタの色素供与性物質の分散物を言う。 次に感光性塗布物の調整法について述べる。 (a) 感光性沃臭化銀乳剤 25g (b) 色素供与性物質の分散物 33g (c) 次に示す化合物の5%水溶液 10ml (d) 次に示す化合物の10%水溶液 4ml H2N−SO2N(CH32 (e) グアニジントリクロロ酢酸の10%エタノール
溶液 15ml 以上の(a)〜(e)を混合し、加熱溶解した後、厚さ
180μmのポリエチレンテレフタレートフイルム上
に30μmのウエツト膜厚となるように塗布した。
更にこの膜の上に保護層として次の組成物を塗布
した。 (a) ゼラチン10%水溶液 35g (b) グアニジントリクロロ酢酸10%エタノール溶
液 6ml (c) コハク酸−2−エチル−ヘキシルエステルス
ルホン酸ソーダの1%水溶液 4ml (d) 水 55ml を混合した液を25μmのウエツト膜厚となるよう
に塗布した。この塗布試料を乾燥後、タングステ
ン電球を用い、2000ルクスで10秒間像状に露光し
た後、140℃に加熱したヒートブロツク上で60秒
間均一に加熱した。 次に色素固定剤を有する色素固定材料の形成方
法について述べる。 ポリ(アクリル酸メチル−コ−N,N,N−ト
リメチル−N−ビニルベンジルアンモニウムクロ
ライド)(アクリル酸メチルとビニルベンジルア
ンモニウムクロライドの比率は1:1)10gを
200mlの水に溶解し、10%石灰処理ゼラチン100g
と共に均一に混合した。この混合液を二酸化チタ
ンを分散した厚さ120μmのポリエチレンテレフタ
レートフイルム上に90μmのウエツト膜厚となる
ように均一に塗布した。 この色素固定剤を有する層上に、尿素4gを10
mlの水に溶解し、10重量%のポリビニルアルコー
ル(ケン化度98%)12gと均一に混合した液((A)
液とする)を60μmのウエツト膜厚となるように
均一に塗布した。この塗布試料を乾燥後、色素固
定材料(Aシート)として用いた。同様にA液中
に本発明の化合物(43) を0.3g用いた他は全く同様な液((B)液とする)
を作り、上記と同様な操作で色素固定材料(Bシ
ート)を得た。 上述の加熱した感光材料と色素固定材料を膜面
が接するように重ね合わせて密着し、140℃のヒ
ートブロツク上で40秒間加熱した後、色素固定材
料を感光材料からひきはがすと、色素固定材料上
にネガのマゼンタ色像が得られた。このネガ像の
濃度をマクベス反射濃度計(RD−519)を用い
て測定したところ、次の結果を得た。
【表】 以上の結果より本発明の色素固定材料を用いる
ことにより、低い最小濃度で高い最大濃度を持つ
鮮明な画像が得られることが実証された。 実施例 2 A液中に下記の化合物を用いた他は実施例1と
全く同様な操作を行い、次の結果を得た。
【表】
【表】 以上の結果から、本発明の色素固定材料を用い
ることにより、優れた画像が得られることが実証
された。 実施例 3 実施例1の色素供与性物質(42)のかわりに下
記の色素供与性物質を用いて実施例1と同様な操
作により色素供与性物質の分散物を作つた。 色素供与性物質(10) 5g 色素供与性物質(68) 7.5g 色素供与性物質(21) 5g 実施例1と全く同様な操作で試料を作成し、同
様に処理を行つた。得られた結果を次に示す。
【表】 以上の結果より本発明の色素固定材料を用いる
ことにより、低い最小濃度で高い最大濃度を持つ
鮮明な画像が得られることが実証された。 実施例 4 次に有機銀塩酸化剤を用いたときの実施例を示
す。 ベンゾトリアゾール銀乳剤の調製法 ゼラチン28gとベンゾトリアゾール13.2gを水
3000mlに溶解した溶液を40℃に保つたまま撹拌し
た後、この溶液に硝酸銀17gを水100mlに溶かし
た液を2分間で加えた。 このベンゾトリアゾール銀乳剤のPHを調製し、
沈降させ、過剰の塩を除去した後PHを6.0に合わ
せ、収量400gのベンゾトリアゾール銀乳剤を得
た。 このベンゾトリアゾール銀乳剤を用いて次の感
光性塗布物を調製した。 (a) 沃臭化銀乳剤(実施例1記載のもの) 20g (b) ベンゾトリアゾール銀乳剤 10g (c) 実施例1の色素供与性物質の分散物 33g (d) 次に示す化合物の5%水溶液 10ml (e) 次に示す化合物の10%水溶液 4ml (N2N−SO2N(CH32 (f) グアニジントリクロロ酢酸の10%エタノール
溶液 15ml 以上の(a)〜(f)を混合し、その後は実施例1と全
く同様な操作で試料を作成し同様に処理した。そ
の結果を下記に示した。
【表】 本発明の色素固定材料を用いることにより、低
い最小濃度で高い最大濃度を持つ鮮明な画像が得
られることが実証された。 実施例 5 ポリ(アクリル酸メチル−コ−N,N,N−ト
リメチル−N−ビニルベンジルアンモニウムクロ
ライド)(アクリル酸メチルとビニルベンジルア
ンモニウムクロライドの比率は1:1)10gを
200mlの水に溶解し、10%石灰処理ゼラチン100g
と均一に混合した。この混合液を酸化チタンを分
散した厚さ120μmのポリエチレンテレフタレート
フイルム上に90μmのウエツト膜厚となるように
均一に塗布した。 この色素固定剤を有する層上に尿素4gを10ml
の水に溶解し、10%のポリビニルアルコール(ケ
ン化度98%)12gと均一に混合した液((A)液とす
る)を60μmのウエツト膜厚となるように塗布し
た。この塗布試料を乾燥後、色素固定材料(Aシ
ート)として用いた。同様にA液中に本発明の化
合物(43)化学式0.05gを用いた他は全く同様な
液((L)液とする)を作り、上記と同様な操作で色
素固定材料((L)シート)を得た。 次に実施例1と同じ感光材料をタングステン電
球を用い、2000ルクスで10秒間像状に露光した。
この露光された感光材料と上述の色素固定材料を
膜面が接するように重ね合わせ密着して、130℃
のヒートブロツク上で50秒間加熱した後、色素固
定材料を感光材料からひきはがすと色素固定材料
上にネガのマゼンタ色像が得られた。このネガ像
の濃度はマスベス反射濃度計(RD−519)を用
いて測定したところ、次の結果を得た。
【表】 以上の結果より、本発明の色素固定材料を用い
ることにより、優れた画像が得られることが実証
された。 実施例 6 実施例4の感光材料を使用した他は実施例5と
同じ色素固定材料を用い、実施例5と同様の操作
を行つた。色素固定材料上のネガ像の濃度をマク
ベス反射濃度計(RD−519)を用いて測定した
ところ、次の結果を得た。
【表】 以上の結果より本発明の色素固定材料を用いる
ことにより、優れた画像がえられることが実証さ
れた。 実施例 7 実施例1と同じ色素固定剤を有する層上に、以
下の(a)〜(f)を混合した液(M,N,O,P,Q
液)を60μmのウエツト膜厚となるように均一に
塗布して、この塗布試料を乾燥して色素固定材料
(M,N,O,P,Qシート)を作製した。 (a) 水 10ml (b) ケン化度98%のポリビニルアルコール10重量
%水溶液 12g (c) 下記構造式の化合物 100mg (d) ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダの5%水
溶液 0.5ml (e) 本発明の化合物(43) 1g 以上の(a)〜(e)については、M,N,O,P,Q
各液に共通であり、親水性熱溶剤については次の
如くである。 (f) M:ピリジンN−オキサイド 4g N:スルホンアミド 4g O:アセトアミド 4g P:尿素 2g及びN−メチル尿素2g Q:尿素、N−メチル尿素、エチレン尿素、エチ
ル尿素各々1g 実施例4の感光材料をタングステン電球を用
い、2000ルクスで10秒間像状に露光した。その
後、140℃に加熱したヒートブロツク上で20秒間
均一に加熱した。この加熱した感光材料と上述し
た色素固定材料を膜面が接するように重ね合わせ
た。140℃のヒートブロツク上で40秒加熱した後、
色素固定材料を感光材料からひきはがすとネガの
マゼンタ色像が得られた。このネガ像の濃度はマ
クベス濃度計(RD−519)を用いて測定したと
ころ次の結果を得た。
【表】 以上の結果より、本発明の色素固定材料を用い
ることにより、低い最小濃度で高い最大濃度を持
つ画像が得られることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 支持体上に、少なくとも、感光性ハロゲン化
    銀、バインダー、並びに感光性ハロゲン化銀に対
    して還元性であり、且つ、加熱下において感光性
    ハロゲン化銀と反応して、親水性色素を放出する
    色素供与性物質を有する感光材料を、像露光後又
    は像露光と同時に加熱することにより像様に形成
    せしめた可動性の親水性色素を、加熱することに
    よつて色素固定層に固定せしめるための色素固定
    材料において、該色素固定材料が、支持体、及び
    支持体上に形成された、少なくとも色素固定剤、
    バインダー並びにハロゲン化銀に反応及び/又は
    吸着し得る化合物を含有する単一の層又は複数の
    層から成ることを特徴とする、乾式画像形成のた
    めの色素固定材料。
JP5517383A 1983-03-31 1983-04-01 乾式画像形成のための色素固定材料 Granted JPS59182448A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5517383A JPS59182448A (ja) 1983-04-01 1983-04-01 乾式画像形成のための色素固定材料
US06/858,910 US4719168A (en) 1983-03-31 1986-04-30 Dye-fixing material

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5517383A JPS59182448A (ja) 1983-04-01 1983-04-01 乾式画像形成のための色素固定材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59182448A JPS59182448A (ja) 1984-10-17
JPH0362253B2 true JPH0362253B2 (ja) 1991-09-25

Family

ID=12991332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5517383A Granted JPS59182448A (ja) 1983-03-31 1983-04-01 乾式画像形成のための色素固定材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS59182448A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4775613A (en) 1985-03-30 1988-10-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Heat-developable light-sensitive material
JPH04355752A (ja) * 1991-06-03 1992-12-09 Fuji Photo Film Co Ltd 色素固定要素

Also Published As

Publication number Publication date
JPS59182448A (ja) 1984-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6215853B2 (ja)
JPH0251494B2 (ja)
JPS6215852B2 (ja)
JPH0140974B2 (ja)
JPS59157637A (ja) 熱現像カラ−感光材料
JPH0414338B2 (ja)
JPH0411019B2 (ja)
JPH0368372B2 (ja)
JPH0251498B2 (ja)
JPH0248103B2 (ja)
EP0119615B1 (en) Dry image-forming process
JPH0369093B2 (ja)
JPH0554109B2 (ja)
JPH0143946B2 (ja)
JPH0251496B2 (ja)
JPH0362258B2 (ja)
JPH0362257B2 (ja)
JPH0244336A (ja) 熱現像感光材料
JPH0362256B2 (ja)
US5250386A (en) Dry image-forming process
JPH0251497B2 (ja)
EP0123904B2 (en) Heat developable photographic material
JPH0362255B2 (ja)
JPH0362253B2 (ja)
JPS6261940B2 (ja)