JPH0361050A - 熱記録ヘッド - Google Patents

熱記録ヘッド

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JPH0361050A
JPH0361050A JP19577689A JP19577689A JPH0361050A JP H0361050 A JPH0361050 A JP H0361050A JP 19577689 A JP19577689 A JP 19577689A JP 19577689 A JP19577689 A JP 19577689A JP H0361050 A JPH0361050 A JP H0361050A
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heat
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勝文 熊野
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は熱記録ヘッドに関する。
[従来の技術] 熱記録ヘッドは、感熱紙を用いる感熱記録方式や熱転写
インクシートを用いる熱転写記録方式に於いて、ドツト
単位で発熱して感熱紙や熱転写インクシートを加熱する
装置として知られている。
感熱記録方式や熱転写記録方式も、近来、記録画像の高
密度化による高品質化や記録の迅速性が要請されている
高密度で解像性の良い記録画像を失現するには、高密度
に配列された各発熱体が互いに熱的に独立していること
が必要であり、迅速な画像記録を実現するには、各発熱
体の時定数を小さくして発熱体の熱応答性を高めること
が必要である。
近時、発熱体の配列密度として16ドツト/mm以上が
求められ、発熱体の発熱時定数として数m5ec。
以下の値が求められている。
「熱応答性が良い」とは、発熱体を加熱したときに発熱
体が急速に温度上昇するための立ち上がり熱応答性が良
く、さらに、発熱体の加熱を停止したときに発熱体の温
度が急速に低下するための立ち下がり熱応答性が良いこ
とを意味する。
従来の熱記録ヘッドでは発熱体を支持する基板にアルミ
ナ等の熱伝導性の良い材料を用い、基板を通じての放熱
効率を高めることにより立ち下がり熱応答性の向上を図
り、それと同時に、基板と各発熱体との間に熱伝導性の
悪いガラスグレーズ層を数10μm程度の極薄い層とし
て設け、良好な立ち上がり熱応答性と各発熱体の熱独立
性とを実現している。
[発明が解決しようとする課題] 従来の熱記録ヘッドでは上述の如く、発熱体からの放熱
の大部分を基板を通じて行うことを熱記録ヘッドの設計
原理としている。この場合、基板からの放熱は極めて効
率良く行われるものの、発熱体を加熱するときも加熱に
より発生する熱量の相当部分が基板により放熱されるた
め、必要な立ち上がり熱応答性を実現するためには、熱
記録そのものに必要な熱量を遥かに越える熱量を発生さ
せる必要があり、このため発熱体の熱劣化による短命化
が問題となる。また大量の熱の発生の為には電力供給用
の電極の断面積を大きくとることが必要であり、この必
要性が発熱体配列の高密度化の妨げになる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、記録の高密度化、迅速化を可能
ならしめる新規な熱記録l\ラッド提供にある。
[課題を解決するための手段] 本発明の熱記録ヘッドは、感熱記録方式や熱転写記録方
式に於いて、ドツト単位で発熱して感熱紙や熱転写イン
クシートを加熱する装置であり、発熱体と、基板と、絶
縁層と、電極と、保護層とを一体化してなる。
「発熱体」は、ドツト単位で発熱して感熱紙や熱転写イ
ンクシートを加熱するものであって、アレイ状に配列さ
れる。
「基板」は、発熱体を支持する。
「絶縁層]は、発熱体と基板との間に介設される。この
絶縁層は、基板と発熱体の密着性を良くするために設け
られる。
「電極」は、個々の発熱体に電力供給する。
「保護層」は、絶縁層とともに発熱体を挟持するように
設けられ、発熱体を保護する。記録が行われるとき、保
護層の表面が感熱紙や熱転写インクシートに接触する。
基板の、少なくとも発熱体に近接する部分は気孔率0.
1〜75%の気孔を有する。
絶縁層は、厚さを0.01〜10μm、熱伝導率を0゜
1〜3J/m see Kの範囲に設定される。
保護層は、厚さを1〜20μmの範囲に設定され、熱伝
導率を1〜25J/m see Kの範囲で且つ絶縁層
の熱伝導率以上の値に設定される。
上記保護層は、単一の屑で構成することもできるが、互
いに熱伝導率の異なる2層により2層構造にすることも
できる。2層構造とする場合は、熱伝導率の低い方の層
を発熱体の側に設け、なお且つその厚さを十分に薄くす
る。
上記気孔は基板の全体に分布させても良いし。
発熱体側の基板部分に層状に分布させても良く、基板に
於ける発熱体に近接する部分にのみ分布させても良い。
また、絶縁層と発熱体と保護層とを、後述する実施例5
のように、基板端面部即ち基板の厚みで形成される端面
部分に形成することもできる。
さらに後述する実施例6のように、絶縁体と発熱体とを
、基板の厚みにより形成される基板端面部に臨むように
基板面端縁部に形成し、保護層を上記発熱体と基板端面
部とが覆われるように形成しても良い。
[作  用] 以下、本発明の作用を従来の熱記録ヘッドとの比較によ
り説明する。
考察を簡単にするために、第2図(I)に示すようなモ
デルを考える。同図に於いて符号10は基板を示し、符
号40は発熱体を示している。
このモデルに於いて、発熱体40に電流iを通じると、
発熱体40の抵抗をrとして、単位時間に発生する熱量
はiの2乗に比例し、rに比例する。
発熱体40に熱が発生すると発熱体40の温度は上昇す
るが、この温度上昇により発熱体40と周囲との間に温
度差が生ずると直ちに熱伝達による放熱が生ずる。この
放熱の特性を、発熱体40上に感熱紙もしくは熱転写イ
ンクシート(以下、簡単にシートと総称する)が無い場
合と、ある場合とに分けて考察する。
まずシートが焦い場合に就いて考えると、発熱体40か
らの放熱量は基板10を通じての放熱量と、発熱体40
の周囲雰囲気への放熱量の和である。
周囲雰囲気への放熱は、発熱体40と周囲雰囲気との温
度差ΔT1と対流による熱伝達係数に1とにより定まる
。この放熱量を単位時間当たりQlとする。
また基板10への放熱は、発熱体40と基板10との温
度差ΔT2と対流による熱伝達係数に2とにより定まり
、この放熱量を単位時間当たりQ2とする。
発熱体40への通電により発生する熱量を単位時間当た
りQ。とする。
すると微小時間ΔLに就いて、発熱体40に蓄積する熱
量をQAtとすると、 QAt”QoΔt−Q +Δt”−Qz△Lであり、こ
の間の発熱体40の温度上昇Δ′rは、発熱体40の熱
容景をAとして、 ΔT=QΔt/A となる。
さて、基板10への放熱は熱伝導による放熱であるが、
熱伝導による熱移動の難易は熱抵抗によって定まる。即
ち、熱抵抗Rは、第2図(III)に示すように熱伝導
の面積dと伝導距離りと前述の熱伝達係数に2とを用い
て、 R= (1/に2)・(L、/d) で与えられる。
従来の熱v2録ヘッドに於いては上記面積dは発熱体4
0のドツト面積より大きいが、これをドツト面積程度と
考える。また伝導距離りは基板1oの厚さ程度と考えら
れる。基板10は熱伝導率の高い材質を用いているので
熱抵抗Rは小さく、従って基板10を介して放熱される
熱量Q2は大きい。これに対して発熱体40から周囲雰
囲気中への放熱量Q、は、熱伝達係数に1が小さいこと
もあって小さい。換言すれば、Ql<<02である。
上の如くに考えると、発熱体に時間t。の間、定の電流
を通じたとき発熱体に発生する熱量は第3図(II)の
直線3−21の如きものとなり、基板から放熱される熱
は時間とともに同図の曲線3−22の如くなり、発熱体
の周囲雰囲気中への放熱は曲線323の如きものとなる
。このとき発熱体の温度Tは曲線3−24の様に変化す
る。
時間t。後に、発熱体への通電を停止すると以後発熱体
は放熱により冷却する。即ち、基板および周囲雰囲気を
通じての放熱は何れも、曲線3−22.323が示すよ
うに略指数関数的に0に近づき、発熱体の温度も曲線3
−24が示すように略指数関数的に急激に低下する。
一方、本発明の熱記録ヘッドの特徴の一端は、基板が気
孔を有することにある。
第2図(II)に於いて符号10Aが、かかる気孔を有
する基板を示している。基板]、OAが気孔を有すると
基板10Aを介して放熱される熱は、気孔間を通じて熱
伝導されるのであるが、上記従来ヘッドの場合と同様に
dの大きさをドラ1〜面積程度と考えた場合、気孔の存
在により熱伝導の面積dが小さくなり、伝導距離りが大
きくなる。従って気孔の存在は基板に於ける見掛けの熱
抵抗Rを大きくする。即ち、基板に気孔を分布させるこ
とにより基板に於ける熱伝達係数に2を周囲雰囲気への
熱伝達係数に□と同等もしくはそれ以下にすることがで
きる。従って、発熱体に一定時間t。だけ通電して発熱
体の発熱量は第3図(I)に示す直線3−11のように
変化し、基板10Aを通じての放熱は同図の曲線3−1
2の様に、また発熱体10Aから周囲雰囲気中への放熱
は同図の曲線3−13のようになる。また発0 熱体の温度変化は曲線3−14のようになる。従来の些
板に比人ると些板11Aを通じての放熱が少なく、発熱
体で発生する熱量が有効に発熱体自体の温度上昇に寄与
するので1発熱体の立ち上がり熱応答性は極めて良い。
また、従来の基板では基板を通じての放熱の効率が良い
ので発熱体はその熱容量を有る程度大きくしないと発熱
体に発生した熱を発熱体自体の温度上昇のために有効に
蓄えることができず、良好な立ち上がり熱応答性を得る
ことが出来なかったが、気孔を有する基板を用いて基板
による放熱を抑えることにより発熱体の熱容量を小さく
することが可能となる。このことは発熱体自体の大きさ
を小さくできることを意味するから、熱記録ヘッドの高
密度化に有利である。
しかし反面、発熱体10Aに通電を停止した後の発熱体
の温度は第3図(I)の曲線3−14が示すように極め
て緩やかに低下する。この点を見ると、気孔を持つ基板
を用いた場合、立ち下がり熱応答性は従来のものに比し
て著しく悪い。
1 しかし上の考察は、発熱体の上にシートが無い場合であ
る。実際に、熱記録が行われるときには発熱体の上には
感熱紙や熱転写インクシー1へのようなシートがあり、
発熱体への通電時には発熱体に発生する熱量の相当部分
がシートの加熱に使用され、通電停止後には発熱体の熱
はシートを通じても放熱される。
従来の熱記録ヘッドの基板としては熱伝導率が100J
/m see K以上のものが用いられている。シート
の熱容量は1〜2J/g K、熱伝導率は100−10
100O/m sec Kと基板の熱伝導率に比べて著
しく小さい。
これらの数値を用いて計算すると従来の熱記録ヘッドで
は発熱体への通電時にシー1〜の加熱に消費される熱量
は、発生総熱量の40%程度であり、通電停止後の放熱
は、主として基板を通してのものとなる。
従って発熱体上にシー1〜が有るとき、従来の熱記録ヘ
ッドの場合、基板を通じての放熱特性は第3図(II)
の曲線3−25のようになり、シートへの放熱特性は同
図の曲線3−26のようになる。そして発2 熱体自体の温度変化特性は、同図の曲線3−27が示す
ように、シー1〜の無い場合の特性曲線3−24と殆ど
変わらない。
これに対し、気孔を有する基板を用いた場合、発熱体の
上にシートがあっても基板IOAを通じての放熱特性は
第3図(I)の曲線3−15が示すように、シートの無
いときの特性曲線3−12と殆ど変わらない。これに対
し、シートを通じての放熱は曲線3−16が示すように
シートが無い場合に比べて有効に大きくなる。従って、
シー1〜がある場合には発熱体の温度変化特性は第3図
(I)の曲線3−17が示すように、シートが無い場合
に比べて立ち下がり熱応答性が有効に改善される。しか
も立ち上がり熱応答性は相変わらず良好に保たれる。
前述の如く、気孔を持つ基板の使用は発熱体の熱容量の
低減化を可能とするから、発熱体として熱容量の十分に
小さいものを用いることにより、立ち上がり、立ち下が
り熱応答性の良い熱記録ヘッドの実現が可能である。
以上が、本発明の基本的な原理である。この原3 理を簡略化して述べれば、本発明の熱記録ヘッドの設計
原理は、熱記録時に於いて発熱体に発生する熱を基板側
へでは然<、シー1〜側へより多く放熱させる点にある
但し、熱記録ヘッドの実際の構造に於いては、発熱体と
基板との間に、これら両者の密着性を高めるための絶縁
層が介設され、発熱体のシートに対する側の面には保護
層が形成される。
そこで、このような実際の構造に於いて上記原理を実現
するために、第1に、保護層の熱伝導率を絶縁層の熱伝
導率以上に設定する。
また、記録を行うためのシーI・即ち感熱紙や熱転写イ
ンクシートの熱容量や熱伝導率は一様ではない。シート
の熱容量は1〜5J/g Kであり、熱伝導率はtoo
−1000mJ/m see Kである。
従って、シートに於けるこのような熱容量、熱伝導率の
範囲を考え、さらにヘッドの構造状の強度等を考慮する
と、本発明の目的を遠戚するには基板側の放熱特性を決
定する絶縁層の「厚さおよび熱伝導率」、基板に於ける
気孔の割合、即ち「4 気孔率」は以下の範囲が良い。
即ち、気孔率は0.1〜75り、絶縁層の厚さは0゜0
1、−10μm、熱伝導率は0.1−3J/m see
 Kの範囲が良い。
またシート側への放熱特性を決定する保護層の「I7さ
と熱伝導率」に就いては、保護層の厚さは1〜20μm
の範囲にあり、熱伝導率は1〜25J/m 5ecKの
範囲が良い。勿論、保護層の熱伝導率は絶縁層の熱伝導
率以上に設定される。
記録に用いるシートの種類を有る程度特定して、その熱
容量、熱伝導率の範囲を決定すれば、それにノ、フして
上記気孔率等を一ヒ記範囲内で設定することにより本発
明の目的を有効に達成できる熱記録ヘッドを実現できる
また、シートの熱容量を検出する機構を設けたり、ある
いはシー1への端部に黒べた画像を形成しその濃度を検
出するなどし、シートの熱容量等に応して発熱体への通
電量を最適値に制御するような記録制御を行うこともで
き、このような制御を行えば、多数種類のシー1へに対
し、適正且つ良質5 の記録が可能である。
以下、基板と絶縁層と保護層とに就き、より詳細に説明
する。
基板の材料として好適なものの一つはガラスである。ガ
ラスは、緻密な横進のものでも極めて代い熱伝導率を持
つが、これに気孔を形成することによって、より低い熱
伝導率を実現できる。
気孔を形成するには、溶融状態のガラスに気体をバブリ
ングする方法や、分相ガラスの酸処理によりガラス多孔
体を形成する方法、ゾルゲル法により得られる水分等を
含むゲルを熱処理しガラス発泡体を作る方法等を利用で
きる。5jOy、 、 ZrO,、、A 1203 、
 Ti0zやアルカリ金属、アルカリ土類金属、その他
の金属の酸化物およびこれらの混合物を材料として用い
ると、気孔率0.1〜90%、熱伝導率2J/m5ec
 K以下の断熱性の高い多孔性ガラスを、制御良く作製
することが可能である。しかし、基板の構造体としての
使用条件を考えると、気孔率は0゜1〜75%が適当で
あり、この場合、熱伝導率は0.01−1.5J/m 
sec Kとなる。
6 基板の材料としては他に、Si、AI、Ti、Zr等の
酸化物や窒化物等の多孔性微結晶体(多孔質セラミック
)およびポリイミドやフッ素樹脂、シリコーン樹脂等の
耐熱性の高い樹脂の気孔体を挙げることができる。
また、前述の如く、気孔を有する部分は基板の一部とし
て設けることもできる。例えば、気孔を含む材料を50
μm〜5mm、好ましくは50〜500μmにスライス
したものを板状基体上に貼り付けて基板とすることも出
来るし、あるいは熱処理する前のゾルゲル法で得られた
乾燥ゲルを焼結してガラス化し、その一部に炭酸ガスレ
ーザー等の熱源による熱処理で発泡により気孔形成を行
うこともできる。
次に、絶縁層に就いて説明すると、この絶縁層は前述の
通り発熱体と基板との密着性を高めるために形成される
が、同時に発熱体相互の熱独立性を確保するために熱伝
導率の低い電気絶縁性の材料であることが必要である。
このような、条件を満たす材料として、SxO,+、A
IJ3.TiO2,ZrO2等の金7 属酸化物を挙げることができる。
絶縁層の厚さは、基板中の気孔の大きさが1100A−
1007−のとき、0.01−100 μrnが適当で
あり、基板の表面性を損なうことなく絶縁層を形成する
方法としては、上記金属化合物をCVD、スパッタリン
グ、スピンコー1〜、ロールコート、デイツプコート等
により堆積する方法や、基板表面の表層を炭酸ガスレー
ザーや赤外線ランプ等の熱源を用いて溶融し表面を平滑
化する方法がある。
次に、保護層に就き説明する。
保護層は、シートとの接触が行われる部分であるから、
耐摩耗性が要求される。また保護層は、発熱体の熱を効
率良く、シー1〜に伝熱する機能を持たねばならない。
従って熱伝導率としては、1〜25J/m5eckの範
囲が好ましく、尚且つ絶縁層以上の値が要請される。
膜厚は耐摩耗性を考慮すると0.5〜20ILmの範囲
が良い。
このような条件を満足する保護層の材料としては、5i
Oz 、5i31L 、SiC,丁a20s 、 Ti
N 、 ZrO,、等の金属酸工8 化物や金属窒化物、炭化物を挙げることができる。
また、前述したように、保護層を2層に形成することも
できる。この場合は、発熱体相互の熱独立性を高めるた
め、発熱体に接して低熱伝導率の層を極薄く形成し、そ
の上に高熱伝導率で耐摩耗性を持つ層を堆積する。
[実施例] 以下、具体的な実施例に即して説明する。
実施例1 第工図(I)に於いて、符号1は基板、2は絶縁層、3
は電極、4は発熱体、5は保護層を示す。
基板lは、ゾルゲル法で得られた、水分を僅かに含む乾
燥ゲルを、−旦、1200°Cで焼結後、再度1400
6Gで熱処理して得られるSiO□ガラス体で構成され
ている。この基板1の熱伝導率は0.4J/m5ee 
K 、見掛けの比重は1 、2g/c川3、用板に含ま
れる気孔は孔径が0.3〜5μmで、気孔率は約55%
である。
絶縁M2は上記基板1上にスピンコードによりSiO□
系膜形成用塗布液をコーティングして形成さ9 れた厚さ0.5μmのSiO2膜である。
電極3はAu4膜として形成される。即ち、絶縁N2で
あるSiO□膜上にAuを厚さ1μmに堆積させ、所定
の電極形状にパターニングすることにより形成される。
発熱体4は、電極3の形成後、スパッタリングによりT
a2Nを約0.1μmの厚さに堆積し、30X30μm
、30μm間隔にパターニングして形成され、図面に直
交する方向ヘアレイ配列されている。
保護層5は、発熱体4の形成後に、CVD法によりSi
O□を厚さ約5μmに堆積して形成される。
このようにして得られた熱記録ヘッドの発熱体配列密度
は、約16ドツト/mmである。
この実施例1の伝熱状況の試算結果を従来のへこの比較
から明らかなように実施例1の熱記録0 ヘッドは、感熱紙への熱の伝達が従来例の2倍以上であ
り、シートとして同種の感熱紙もしくは熱転写インクシ
ートを用いた場合、実施例1の場合、発熱体への電力供
給を有効に軽減させることができ熱記録に於ける省力化
を図ることができる。
実施例1の熱記録ヘッドを用い60文字/minの記録
を行った所、良好な印字が可能であり、熱応答性も十分
であることが分かった。
実施例2 第1図(II)は、実施例2の熱記録ヘッドの構造を示
している。実施例2は実施例1の変形例であり第1図(
I)と同一の符号を付した部分は、実施例1における各
部と同一である。
実施例上との差異は、保護層50の構造にある。
即ち、実施例2では保護N50は2層構造である。
発熱体4および電極3の上には、先ず、SiO□膜51
がプラズマCVD法により0.1μmの厚さに堆積形成
され、次いで原料ガスを切り替えて、Si3N4膜52
を厚さ5μmに堆積形成して保護層50としている。
1 実施例2の場合、伝熱状況は、基板側、シーh側への伝
熱量は実施例と略同程度であるが、SiO2層51の低
熱伝導率のため基板横方向への伝熱が減少し、発熱体相
互の熱独立性をより向上させ得ることが確認された。
実施例3 第1図(III)に、実施例3の熱記録ヘッドの構造を
示している。第1図(II)と同一の符号を付した部分
は、実施例2における各部と同一である。
実施例2との差異は、基板10と保護層50Aの構造に
ある。
即ち、実施例3では基板IAが複合構造を有している。
符号1aはAl2O3の板を示す。この板の上に設けら
れた層1bは、実施例1.2に於ける基板1と同様の方
法で作製された気孔を有するSiO2ガラス体の表面を
レーザービームでスキャンニングして平坦化したものを
0.1mmにスライシングしたもので、板5a上に貼り
付けられている。
基板IAの表面性は良好であり、凹凸はlILm以下で
、絶縁層等の形成に関して何ら問題はなかつ2 た。実施例1と同様にして絶縁層2、電極3、発熱体4
を形成し、その上にSiO□のN51を0.1μmの厚
さに、Ta205の層53を厚さ1101Lに、それぞ
れスパッタリングにより堆積して保B Jm 50 A
とした。
実施例3の伝熱状況は実施例2のそれと略同じであった
この実施例3の熱記録ヘッドを用いて60文字/m」n
の記録を行った所、良次了な印字か可能であり、基板の
気孔を有する層1bの厚さは1001L程度でも十分で
あることが分かった。
実施例4 第1図(IV)に、実施例4の熱記録ヘッドの構造を略
示する。この実施例4は実施例3の変形例であり、第1
図(III)に於けると同一の符号で示す部分は、実施
例3に於ける各部と同じである。
実施例3との差異は、基板IBの構造にある。
即ち、基板IBは、先ずゾルゲル法で得られた、水分を
僅かに含む乾燥ゲルを約1200°Cで焼結した緻密な
5102ガラスの板1cを用い、この板1cの片3 面の、発熱体4のアレイ配列部分に近接する部分に、炭
酸ガスレーザービームて1001L程度の幅を持つ線状
(長手方向は図面に直交する方向)に熱処理を行って、
この部分に気孔を発生させた領域1dを形成した構造と
なっている。領域1dの厚さは1001L程度である。
実施例4の熱記録ヘッドの印字特性は、実施例1〜3の
印字特性と略同様である。従って、基板に於ける気孔を
有する部分は、この実施例4のように発熱体に近接する
部分に厚さ]00μm程度の領域〕dを設けるのみで十
分であることが分かる。
実施例5 第4図(I)に、実施例5の熱記録ヘッドの構造を示す
。実施例5の特徴は、絶縁層2と発熱体4と保護層5と
が基板lの厚みにより形成される基板端面部に形成され
ていることである。
基板lは、実施例1における基板と同様のもので厚みは
1mmである。絶縁層2はSjO□系の膜形成用塗布液
を用いてデイピング法により得られた厚さ0.5μmの
5iO8膜である。デイピング法しこよる4 と絶縁層2を、この例のように基板端面部に形成するこ
とが可能である。
この絶縁N2の上に、基板1を挟んで両面同位置に、A
4極3を厚さ1 μm 、輻30μmで30μm間隔に
形成した。
発熱体4は、基板端面部の絶縁層4上に丁a2Nを0.
1μmの厚さに堆積したのち基板両面のAu電極3をつ
なぐようにパターニングして形成した。
さらに発熱体4の上に、保護層5として5j3N4膜を
CVDにより堆積形成した。
この端面型の熱記録ヘッドも実施例1〜4の熱記録ヘッ
ドと同様の効果があり、良好な印字特性を実現できた。
カラー記録を行う場合には、3原色のそれぞれに対応し
て3種の熱記録ヘッドが必要になるが、この端面型の熱
記録ヘッドは3つの熱記録ヘッド1互いに厚み方向に重
ねるようにして配備できる。従って端面型の熱記録ヘッ
ドは、実施例1〜4の平面型のものに比して実装に際し
て装置のヘッド部を小型化できるという利点をもってい
る。
5 実施例6 第4図(II)に、実施例6の熱記録ヘラ1−の構造を
示す。実施例6も、実施例5と同様端面型の熱記録ヘッ
ドである。
実施例6の特徴は、絶縁層2と発熱体4とが基板上の基
板端面部に臨むようにして基板面端縁部に形成されてお
り、保護i 5A、、 5Bが発熱体4と基板端面部と
を覆うように形成されている点にある。
この実施例6の熱記録ヘッド製逍方法の1例を第5図を
参照して説明する。
実施例5に於いて用いたのと同じ、厚さ1mmの基板l
の基板面上に、厚さ0.5μmのSiO□膜を絶縁N2
として形成した。
この絶縁層2上に、第5図(I)に示すように。
長さ110ll1.幅10μmのAu電極3を間隔が一
つ置きに10μm、20Pmとなるようにスl−ライブ
状に2列に配列形成した。各配列の間の間隔は図の如く
750μm、またAu電極の厚みは1μmである。
次に、電極3の2列の配列の近接部分に、第5図(H)
に示すように発熱体4を形成した。即ち、6 発熱体4は、厚さ0.1μmのTa2Nの層であり、1
0μm間隔で対をなす電極対の2対の近接部を覆うよう
にパターニングされている。
さらに発熱体4の上を覆うように保護M(第4図(II
)で符号5Aで示す保護M)を実施例5の場合と同様に
してSi3N+層として堆積し、その後、第5図(II
)に鎖線で示す部位をダイシングソーにより切断し、切
断により形成された基板端面部に、実施例5と同様にし
て保護層(第4図(II)で符号5Bで示す保護層)を
Si、N4層として堆積し、第4図(II)に示す如き
熱記録ヘッドを得た。この製造方法によれば、実施例6
の熱記録ヘッドを一度に2個製造できるので量産性が良
い。
実施例6の熱記録ヘッドも実施例5の熱記録ヘッドと同
様の効果を有し、印字特性も実施例1〜4のものと同様
良好である。
[発明の効果] 以上、本発明によれば新規な熱記録ヘッドを提供できる
本発明の熱記録ヘッドは上述の如き構成となっ7 ているので、従来の熱記録ヘッドに比べて熱記録に必要
な電力量を有効に軽減させることができる。
試算では、従来の略l/10程度の消費電力で記録可能
である。この省力化により電極の断面積を小さくできる
のでデバイス構築時の微細加工が容易になる。
また、発熱体を低熱容量化できるので、従来のものと同
等あるいはそれ以上の高速熱応答性が可能であり、高ド
ツト密度を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例を4例示す図、第2図及び第
3図は、本発明の詳細な説明するための図、第4図は、
別実施例を2例示す図、第5図は、実施例6の熱記録ヘ
ッドの製造方法の1例を説明するための図である。 131.基板、200.絶縁層、399.電極、410
3発熱体、8 形σ 幻 (I) も4図 (I) (It)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、発熱体と、この発熱体を支持する基板と、上記発熱
    体と基板の間に介設される絶縁層と、上記発熱体に電力
    供給するための電極と、上記絶縁層とともに発熱体を挟
    持するように設けられる保護層とを一体化してなる熱記
    録ヘッドであって、上記基板の、少なくとも上記発熱体
    に近接する部分が気孔率0.1〜75%の気孔を有し、
    上記絶縁層は、厚さが0.01〜10μm、熱伝導率が
    0.1〜3J/msecKの範囲にあり、上記保護層は
    、厚さが1〜20μmの範囲にあり、熱伝導率が1〜2
    5J/msecKの範囲で上記絶縁層の熱伝導率以上の
    値を有することを特徴とする、熱記録ヘッド。 2、請求項1に於いて、 絶縁層、発熱体、保護層が、基板の厚みにより形成され
    る基板端面部に形成されていることを特徴とする、熱記
    録ヘッド。 3、請求項1に於いて、 絶縁体と発熱体とが、基板の厚みにより形成される基板
    端面部に臨むように基板面端縁部に形成され、保護層が
    上記発熱体と基板端面部とを覆うように形成されている
    ことを特徴とする、熱記録ヘッド。
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