JPH0360506B2 - - Google Patents

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JPH0360506B2
JPH0360506B2 JP62208967A JP20896787A JPH0360506B2 JP H0360506 B2 JPH0360506 B2 JP H0360506B2 JP 62208967 A JP62208967 A JP 62208967A JP 20896787 A JP20896787 A JP 20896787A JP H0360506 B2 JPH0360506 B2 JP H0360506B2
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JP
Japan
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blood
passage
membrane oxygenator
membrane
oxygenator
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Atsuhiko Nogawa
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Terumo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、体外血液循環において、血液中の二
酸化炭素を除去し、血液中に酸素を添加するため
の膜型人工肺に関する。
[従来の技術] 従来、人工肺は、大別して、気泡型と膜型に分
類される。
積層型、コイル型、中空糸型等の膜型人工肺
は、気泡型人工肺に比較して、溶血、蛋白質変
性、血液凝固等の血液損傷が少ない点で優れてお
り、近年かなり普及してきた。
しかし、この膜型人工肺において、十分な酸素
添加能を得るためには、血液層を薄くする必要が
あることから、血液の流路の幅が狭く、流路抵抗
が大きいことから、患者と人工肺との落差により
血液を人工肺に潅流する、いわゆる落差潅流を行
うことができなかつた。人工肺の取り扱いにおい
て、人工肺より後方(送血側)にポンプを置く落
差潅流方式の方が、人工肺の前方(脱血側)にポ
ンプを置く方式のものより取り扱いが容易であ
る。そして、この点を改良し、膜型人工肺におい
ても落差潅流を可能とした、人工肺を本件出願人
が提供している(特開昭59−55256号公報、特開
昭59−57661号公報、特開昭59−67963号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] 上記人工肺により、落差潅流は可能となつた
が、体外循環中に、脱血に大量の気泡が、混入し
た場合その大量の気泡が直接人工肺に流入し、人
工肺内部にこの気泡が残り、エアーブロツクし、
酸素添加能および二酸化炭素除去能を低下させる
ことおよびエアーブロツクにより人工肺の圧力損
失が高くなり人工肺に落差にて血液を流入するこ
とができなくなることがあつた。
よつて、本件発明は、上記問題点を解決し、体
外循環中に、脱血に大量の気泡が、混入してもエ
アーブロツクを起こすことのない膜型人工肺を提
供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するものは、一端に血液流入
口を、他端に血液流出口を有する膜型人工肺と、
該膜型人工肺の前記血液流入口に接続された血液
流入通路と、一端が該血液流入通路の上方部分に
接続され、他端が前記膜型人工肺の血液流出口ま
たはその近傍または血液流出口に接続される血液
流出通路に接続され、前記血液流入通路を流れる
血液中で気泡を多く含む血液を、前記膜型人工肺
の膜に実質的に接触させずに、該膜型人工肺の血
液流出口または血液流出口に接続される血液流出
通路に流出させる短絡通路とを有する膜型人工肺
装置である。
そして、前記膜型人工肺の血液流入口は、膜型
人工肺内部の血液室の下方と連通し、前記血液流
出口は、該血液室の上方と連通するものであるこ
とが好ましい。さらに、前記短絡通路の一端が接
続される血液流入通路の上方部分は、前記膜型人
工肺の血液流入口より上方に位置するように構成
されていることが好ましい。そして、前記短絡通
路の一端が接続される血液流入通路の上方部分
は、例えば、血液流入通路中に取り付けられたエ
アーチヤンバーの上方部分である。さらに、前記
短絡通路の一端が接続される血液流入通路の上方
部分は、例えば、前記膜型人工肺の血液流入口に
取り付けられ血液流入通路を構成するエアーチヤ
ンバーの上方部分である。また、前記血液流入通
路の上方部分は、例えば、血液流入通路中に取り
付けられた熱交換器の上方部分である。さらに、
前記短絡通路の一端が接続される血液流入通路の
上方部分は、例えば、前記膜型人工肺の血液流入
口に取り付けられ血液流入通路を構成する熱交換
器の上方部分である。また、前記短絡通路の他端
は、例えば、前記血液流出通路中に設けられた貯
血槽と接続されているものである。また、前記短
絡通路の他端は、例えば、前記血液流出通路中に
設けられた貯血槽と前記膜型人工肺との間の位置
の血液流出通路と接続されているものである。ま
た、前記短絡通路の他端は、前記膜型人工肺の血
液流入口に接続され血液流出通路を構成する貯血
槽に接続されているものでである。さらに、前記
短絡通路は、気泡除去部を有するものであること
が好ましい。また、前記気泡除去部は、例えば、
カーデイトミーリザーバである。
本発明の膜型人工肺装置を図面に示した実施例
を用いて説明する。
本発明の膜型人工肺装置を、第1図に示した実
施例を用いて説明する。
この膜型人工肺装置は、一端に血液流入口を、
他端に血液流出口を有する膜型人工肺1と、膜型
人工肺1の血液流入口に接続された血液流入通路
5と、一端が血液流入通路5の上方部分に接続さ
れ、他端が膜型人工肺1の血液流出口またはその
近傍または血液流出口に接続される血液流出通路
6に接続され、血液流入通路5を流れる血液中で
気泡を多く含む血液を、膜型人工肺1の膜に実質
的に接触させずに、膜型人工肺1の血液流出口ま
たは血液流出口に接続される血液流出通路に流出
させる短絡通路4とを有している。
具体的に説明すると、この実施例の膜型人工肺
装置は、血液流入通路5中に取り付けられたエア
ーチヤンバー2と、血液流入通路5と連通する膜
型人工肺1と、膜型人工肺1の血液流出口と連通
する血液流出通路6と、エアーチヤンバー2内と
血液流出通路6とを連通し膜型人工肺1を通過し
ない少流量の血液を流通を許す短絡通路4を有し
ている。さらに、血液流出通路6には貯血槽3が
設けられている。また、貯血槽3より後方の血液
流出通路6に人体に血液を送る送血ポンプ7が設
けられている。このような、回路構成により人体
からの落差潅流を行うことができる。
そして、本発明にいる人工肺は、例えば特特開
昭59−55256号公報、特開昭59−57661号公報、特
開昭59−67963号公報に示されるような落差潅流
を行うことができる膜型人工肺であり、落差潅流
が可能な人工肺とは、圧力損失が、最大流量時
1100mmHg以下、好ましくは60mmHg以下のものを
いう。さらに、膜型人工肺の血液流入口は、膜型
人工肺内部の血液室の下方と連通し、前記血液流
出口は、該血液室の上方と連通するものであるこ
とが好ましい。
具体的に述べると、第3図に示すような、血液
流入口と血液流出口を有するハウジングと11、
ハウジング11内に収納された多数のガス交換中
空膜18からなる中空膜束と、中空糸膜の両端を
開口した状態で中空膜束の両端部をハウジング1
1に固着する隔壁と、中空膜内部と連通するガス
流入口22とガス流出口24とを有する中空型人
工肺であることが好ましい。このような膜型人工
肺であれば、落差潅流を容易に行うことができ
る。
そして、エアーチヤンバー2は、血液流入通路
中の血液流を血液中に混入した大量の気泡を含む
血液流と気泡をあまり含まない血液流とに簡易的
に分離するためのものであり血液流入通路中に取
り付けられていることが好ましい。そして、この
エアーチヤンバーは、落差潅流を妨げない程度の
圧力損失であることが必要であり、圧力損失は、
20mmHg以下、好ましくは5mmHg以下である。こ
のような目的を達成する、低い圧力損失のエアー
チヤンバーであれば、どのような形状、構造もの
でも使用できるが、具体的に述べると、例えば、
第2図および第3図に示すエアーチヤンバーが考
えられ、内容積積が30〜200m3程度のものである。
第2a図は、エアーチヤンバーの一例の部分断面
図を示しており、第2b図は、第2a図のX−X
線断面図である。このエアーチヤンバー2は、円
筒状のハウジングの上部にハウジングの接線方向
に血液入口50が設けられており、血液が、エア
ーチヤンバー内に旋回流として流入するようにさ
れており、エアーチヤンバー内部にて、気泡を多
く含む血液を、簡易的に上方に分離する。さら
に、エアーチヤンバーの上部には、簡易的に分離
された気泡を多く含む血液を、短絡通路に流入さ
せるために、短絡通路との接続口54が設けられ
ている。また、エアーチヤンバー2の下端には、
血液出口52が、設けられている。また、このよ
うな形状のものに限らず、第3図に断面図を示す
立方体状のものであつてもよく、この例のエアー
チヤンバー2も、第2a図および第2b図のもの
と同様に、血液入口50と血液出口52および接
続口54を有している。
また、エアーチヤンバーに代わりに、上記した
エアーチヤンバー機能である血液流入通路中の血
液流を血液中に混入した大量の気泡を含む血液流
と気泡をあまり含まない血液流とに簡易的に分離
する機能を有する熱交換器を用いてもよい。熱交
換器としては、第5図に示し後述するものが好適
に使用できる。
そして、エアーチヤンバー2には、その上部と
血液流出通路6と連通する短絡通路4が設けられ
ている。さらに、短絡通路の一端が接続される血
液流入通路の上方部分は、膜型人工肺の血液流入
口より上方に位置するように構成されていること
が好ましい。
この短絡通路4は、エアーチヤンバー2の上方
に分離された気泡を多く含んだ血液流を、膜型人
工肺1を通過させずに、血液流出通路6に送るた
めのものであり、この短絡通路4を設けることに
より、血液流入通路に大量の気泡が混入した場合
であつても、膜型人工肺1に大量の気泡が混入す
ることを防止できる。
そして、この短絡通路4は、血液流出通路6の
どこに連通していてもよいが、血液流出通路6
が、貯血槽3を有する場合は、貯血槽3または貯
血槽3と人工肺1との間の血液流出通路を連通し
ていることが好ましい。このように、貯血槽また
は人工肺と貯血槽との間の血液流出通路に連通さ
せれば、短絡通路4を通過した多くの気泡を含ん
だ血液流中の気泡を貯血槽3にて除去することが
できるからである。短絡通路4を貯血槽3より後
方の血液流出通路に連通させたときは、気泡が人
体に流入するのを防ぐために、気泡除去器(図示
せず)を設けることが好ましい。
短絡通路4は、軟質チユーブまたは硬質チユー
ブからなり、好ましくは軟質チユーブである。ま
た、短絡通路4は、透明性材料にて形成されるこ
とが好ましい。短絡通路4の内部の血液の流れを
容易に確認できるからである。
そして、この短絡通路4は、血液流入通路5を
流れる血液量の0.01%〜10%、好ましくは0.1%
〜2%の通過を許すものである。この範囲であれ
ば、人工肺における酸素添加能、二酸化炭素除去
能をあまり低下させることなく、かつ血液流入通
路に大量の気泡が混入した場合に、膜型人工肺1
に大量の気泡が流入することを防止できる。具体
的に述べると、短絡通路4の直径が、血液流入通
路5の1/100〜1/2、好ましくは1/50〜1/4である。
また、短絡通路4は、その途中に気泡除去部8
を設けてもよい。この気泡除去部8には、種々の
ものが使でき、例えば上記のエアーチヤンバーを
小型化したものが好適に使用できる。また、気泡
除去部8は、カーデイートミーリザーバーであつ
てもよい。気泡除去部における圧力損失が高い場
合は、気泡除去部と血液流出通路6との間にポン
プ(図示せず)を設けることが必要となる。
貯血槽3は、人工肺1より流出した血液を一時
的に貯留するためおよび貯血槽に流入した血液中
の気泡除去を行うためのものであり、軟質部材に
より形成された閉型貯血槽または硬質部材により
形成された開放型貯血槽のいずれでもよい。好ま
しくは、開放型貯血槽である。開放型貯血槽は、
プライングおよび貯血槽内部に貯血量の確認が容
易であること、超音波の発信および受信装置、ま
たは発光素子および受光素子を用いた貯血量検知
が容易であるという利点を有しているからであ
る。
次に、第4図に示す本発明の膜型人工肺装置の
実施例を説明する。
この実施例の膜型人工肺装置は、血液流入通路
を形成する熱交換器10と、この熱交換器10を
血液流入口に取り付けた膜型人工肺1と、膜型人
工肺1の血液流出口16と、熱交換器10の上部
とを連通する短絡通路12とからなつている。
具体的に述べると、血液導入口と血液排出口と
血液導入口と血液排出口と連通する血液室を有す
る熱交換器10と、熱交換器10の血液排出口と
連通する血液流入口と血液流出口と、多数のガス
交換膜と、多数のガス交換用膜を収納するハウジ
ング11と、ハウジング11内をガス交換用膜に
より血液流入口および血液流入口と連通する血液
室とガス室とに区画するように前記ガス交換膜を
前記ハウジングに固着する隔壁と、ガス室内部と
連通するガス流入入口22とガス流出口24とを
有する膜型人工肺1とからなり、さらに熱交換器
10の血液室と膜型人工肺1の血液流出口16と
を連通し少流量の血液の流通を許す通路12を有
する膜型人工肺である。
そして、本発明に用いる人工肺は、落差潅流を
行うことができる膜型人工肺であり、落差潅流が
可能な人工肺とは、上記したように圧力損失が、
最大流量時100mmHg以下、好ましくは60mmHg以
下のものをいう。
具体的に述べると、第4図に示すような膜型人
工肺1であり、血液流入口と血液流出口を有する
ハウジング11と、ハウジング11内に収納され
た多数のガス交換用中空糸膜18からなる中空糸
膜束と、中空糸膜の両端を開口した状態で中空糸
膜束両端部をハウジング11に固着する隔壁と、
中空糸膜内部と連通するガス流入口22とガス流
出口24とを有する中空糸型人工肺であることが
好ましい。このような膜型人工肺であれば、落差
潅流を容易に行うことができる。
より具体的に述べると、膜型人工肺1は、血液
流入口と血液流出口とを有するハウジング11
と、ハウジング11内に軸方向に収納されたガス
交換膜である中空糸膜18の集合体と、中空糸膜
18の両端部をハウジングに液密に保持する隔壁
とを有し、ハウジング11内はガス室と血液室に
区画され、ハウジングの端部である上側の隔壁の
上方には中空糸膜18の内部空間であるガス室に
連通するガス流入口22を有するキヤツプ状のガ
ス導入側ポートと、下側の隔壁の下方に設けられ
中空糸膜18の内部空間に連通するガス流出口2
4を有するキヤツプ状のガス排出側ポートが取り
付けられている。なお、ガス排出ポートは取り付
けず、中空糸膜18の下側開口端をガス流出口と
してもよい。さらに、ハウジング11の血液流入
口付近および血液流出口付近は中空糸膜18と接
触しない拡径部となつている。
ガス交換膜としては、多孔質膜、拡散膜(例え
ばシリコン膜)のいずれでもよいが、好ましく
は、多孔質膜である。さらに、多孔質膜として
は、上記の中空糸膜、平膜のいずれでもよいが、
好ましくは中空糸膜である。
多孔質中空糸膜としては、内径100〜1000μm、
肉厚は5〜200μm、好ましくは10〜100μm、空孔
率は20〜80%、好ましくは30〜60%、また細孔径
は0.01〜5μm、好ましくは0.01〜1μmのものが好
ましく使用でき。また、多孔質膜に使用される材
質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラ
フルオロエチレン、セルロースアセテート等の疎
水性高分子材料が用いられる。好ましくは、ポリ
オレフイン系樹脂であり、特に好ましくは、ポリ
プロピレンであり、延伸法または固液分離法によ
り壁に微細孔が形成されたものがより好ましい。
よつて、人工肺1は平膜型、中空糸膜型のいず
れでもよく、好ましくは、上記した中空糸膜の外
側に血液を流すタイプのものであり、この人工肺
を用いれば、圧力損失が少ないため循環回路中の
人工肺の前に送血ポンプを設ける必要がなく、人
体からの落差のみによる脱血にて確実に血液を人
工肺に送ることができる。
ハウジング11は、例えば円筒状をした透明体
で形成される。透明体で形成するのは内部の確認
が容易だからである。
そして、このハウジング11内にその軸方向に
向けて並列に約5000〜100000本の多数の中空糸膜
18が収納されており、さらに、中空糸膜18は
ハウジング11それぞれ開放された状態で隔壁に
より液密状態に固定されてい。隔壁は、ポリウレ
タン、シリコーンゴムなどのポツテイング剤で形
成される。血液流入口および血液流出口は、ハウ
ジング11の両端部付近に設けられている。ハウ
ジング11内の上記隔壁ではさまれた部分は、中
空糸膜18の内部側のガス室と中空糸膜18の外
側の血液室とに仕切られている。
そして、上側の隔壁の外側にはガス流入口22
を有するガス導入側ポート、下側の隔壁の外側に
はガス流出口24を有するガス排出側ポートが取
り付けられており、これらは、締め付けリングま
たは、締め付けリングを用いず、各ポートをハウ
ジング11に超音波、高周波などを用いての融
着、接着剤を用いて接着または機械的に嵌合させ
ることにより取り付けられる。
この実施例の膜型人工肺の特徴は、熱交換器1
0の血液室と膜型人工肺1の血液流出口16とを
直接連通する短絡通路12を有する点にある。
短絡通路12は、熱交換器10の上方に分離さ
れた気泡を多く含んだ血液流を、膜型人工肺1の
中空糸膜18に実質的に接触させることなく流出
させるためのものであり、この短絡通路12を設
けることにより、血液流入通路に大量の気泡が混
入した場合であつても、膜型人工肺1の血液流入
口よりその大量の気泡が流入することを防止で
き、よつて、気泡により中空糸膜がエアーブロツ
クされることを防止する。短絡通路12は、血液
流出口16を形成する突出部と連通していること
が好ましい。血液流出口16と短絡通路12との
連通は、短絡通路12を接続可能なポートを有す
るコネクターを血液流出口に取り付けて、短絡通
路12と、コネクターのポートとを接続すること
により容易に行うことができる。
そして、この短絡通路12は、熱交換器10に
流入する血液量の0.01%〜10%、好ましくは0.1
%〜2%の通過を許すものである。この範囲であ
れば、人工肺における酸素添加能、二酸化炭素除
去能をあまり低下させることなく、かつ血液流入
通路に大量の気泡が混入した場合に、膜型人工肺
1に大量の気泡が流入することを防止できる。具
体的に述べると、短絡通路12の直径が、熱交換
器10の血液流出口の1/100〜1/2、好ましくは1/
50〜1/4である。
短絡通路12は、軟質チユーブまたは硬質チユ
ーブからなり、透明性材料にて形成されることが
好ましい。
そして、本発明に用いる熱交換器10は、血液
温度の調整を行うとともに、血液流入通路中に混
入した大量の気泡を含む血液流と気泡をあまり含
まない血液流とに簡易的に分離するエアーチヤン
バーとしての機能を有している。そして、熱交換
器10は、落差潅流を妨げない程度の圧力損失で
あることが必要であり、圧力損失は、30mmHg以
下、好ましくは10mmHg以下である。
上記のような目的を達成する熱交換器であれ
ば、どのような構造、形状のものでも使用できる
が、具体的に述べると、例えば、内容積が100ml
〜250mlであり、第5図に示すよう、血液導入口
14、血液排出口15および開口11を有する筒
状ハウジング内に多数の熱交換管体20を液密に
収納し、この熱交換用管体20の外面とハウジン
グの内面との間に血液室を形成し、熱交換用管体
20内部に熱交換用媒体を流通できるようにした
ものである。開口11は、熱交換器10の血液室
の上部と外部とを連通しており、この開口11に
通路12が取り付けられる。また、血液導入口1
4は、ハウジングの側部下方に血液流出口15
は、血液導入口14と反対側の側部上方に設けら
れており、血液排出口15より開口11の位置は
さらに上方となつている。これは、熱交換器10
内部にて、分離された大量の気泡を含む血液流
を、血液排出口より排出させないためである。ま
た、開口11の径は、血液排出口の径より十分小
さい径である。上記の熱交換器では、熱交換用の
細管を用いているが、これに限らず1本の熱交換
用管体を例えば螺旋状に巻いたもの、さらに、多
数の熱交換用細管の内部を血液が流通するタイプ
のものであつてもよい。また、この他に、熱交換
器のハウジングを円筒体に形成し、血液をその円
筒体の接線と平行に流入させる、いわるゆ旋回流
を起こすように流入させ、熱交換器の血液室上方
と連通する開口より、気泡を多く含んだ血液を流
出させるものでもよい。
また、短絡通路12の他端は、第6図に示すよ
うに、膜型人工肺1の血液流入口の近傍に接続さ
れていてもよく、第6図の膜型人工肺装置では、
ハウジング11の上部であり、ハウジング11が
中空糸膜18と接触しない拡径部分に接続されて
いるものであつてもよい。
次に、第7図に示す本発明の膜型人工肺装置の
実施例を説明する。
この実施例の膜型人工肺装置は、膜型人工肺1
と熱交換器10と貯血槽3とからなる膜型人工肺
装置である。
この実施例の膜型人工肺装置の特徴は、熱交換
器10と貯血槽3とを連通する短絡通路12を有
する点である。
膜型人工肺1および熱交換器10については、
第4図および第5図を用いて説明した前述の実施
例に用いたものと同様である。そこで、短絡通路
12および短絡通路12が接続される貯血槽3に
ついて説明する。
貯血槽3は、硬質部材からなる開放型貯血槽、
あるいは軟質部材からなる密閉型貯血槽のいずれ
でもよいが、好ましくは開放型貯血槽である。こ
こでは開放型貯血槽を用いて説明する。
貯血槽3は、膜型人工肺1の血液流出口16と
連通する血液入口32と、血液入口32と連通す
る貯血部34と、貯血部34の下部に設けられた
血液排出口36と、上方に設けられた貯血槽3内
部と外部とを連通する連通口38と、熱交換器1
0と貯血槽3とを連通する短絡通路12とを有し
ている。さらに血液入口32と貯血部34間にあ
る血液流入部40には血液流入部40の血液流路
を横切るように消泡部材42を設けることが好ま
しい。
短絡通路12は、一端が熱交換器10の血液室
内の上方と連通しており、他端が貯血槽3の上方
と連通している。また、短絡通路12の他端は、
貯血槽3の上方でなくいずれに連通していてもよ
く、例えば貯血部34に連通していてもよい。
この短絡短絡通路12は、熱交換器10の上方
に分離された気泡を多く含んだ血液流を、膜型人
工肺1内を通過させずに貯血槽3に流入させるた
めのものであり、この短絡通路12を設けること
により、血液流入短絡通路に大量の気泡が混入し
た場合であつても、膜型人工肺1に大量の気泡が
流入することを防止でき、よつて、気泡によりガ
ス交換膜である中空糸膜がエアーブロツクされる
ことを防止する。そして、この短絡通路12は、
熱交換器10に流入する血液量の0.01%〜10%、
好ましくは0.1%〜2%の通過を許すものである。
この範囲であれば、人工肺における酸素添加能、
二酸化炭素除去能をあまり低下させることなく、
かつ血液流入短絡通路に大量の気泡が混入した場
合に、膜型人工肺1に大量の気泡が流入すること
を防止できる。具体的に述べると、短絡通路12
の直径が、熱交換器10の血液排出口の1/100〜
1/2、好ましくは1/50〜1/4である。短絡通路12
は、軟質チユーブまたは硬質チユーブからなり、
透明性材料にて形成されることが好ましい。
そして、短絡通路12の他端は、貯血槽3内に
上記のような消泡部材42を設ける場合には、短
絡通路12より貯血槽3に流入する血液が消泡部
材42を通過た後、貯血部34に流入するように
取り付けることが好ましい。このようにすること
により、血液中に含まれる気泡を除去できるから
あでる。貯血槽3について、より具体的に述べる
と、貯血槽3は、貯血部34、血液入口32、短
絡通路12との連通口などを形成するハウジング
とその上方に設けられた蓋体とからなり、それら
は硬質部材で形成され、ハウジング部分は透明で
あることが好ましい。貯溜している血液を容易に
確認できるからである。蓋体には貯血槽3の内部
と外部とを連通する連通口38が設けられてい
る。貯血槽3に用いられる材料としては、硬質塩
化ビニル樹脂、スチレン樹脂、カーボネイト樹脂
などがある。
そして、膜型人工肺1の血液流出口16と血液
入口32とは液密に連通している。この血液流出
口16と血液流入口32は液密に嵌合しているか
または液密となるように超音波、高周波または接
着剤を用いて接着される。同様に、短絡通路12
と、その連通口も液密状に連通している。なお、
短絡通路12は、ハウジングと連通するものを用
いて説明したが、これに限らず貯血槽3の上部の
蓋に連通口を設け、その連通口と連通させてもよ
い。
貯血槽3の血液流入口40は膜型人工肺1の血
液流出口16から流入した血液が貯血部34に入
るまでの血液流路を形成するものであり、貯血部
34より高い位置にあにかつ血液入口16とほと
んど落差のない底面を有している。底面の形状
は、平坦状、半筒状などでもよいが、平坦状であ
れば、消泡部材42の設置が容易であり好まし
い。消泡部材42は、気泡を含む血液が流れてき
たとき消泡を行い気泡のない血液を貯血槽34に
送るためのものである。この消泡部材42には、
一般的に、発泡体が用いられ、その疎水性を利用
して気泡を成長させ、除去するものである。発泡
体とは、網目状をした三次元立法体をいう。
消泡部材42は流れてくる血液のすべてが接触
するように(消泡部材に接触しない血液流路が形
成されないように)貯血槽3の血液流入口40の
底面、側面に密着するように配置されている。さ
らに消泡部材42の移動を防止するためにハウジ
ングの内側面に係止部44が設けられている。消
泡部材42としては、発泡体でありかつメツシユ
数の大きい発泡体とメツシユ数の小さい発泡体の
2つの発泡体を密着させたもので構成されている
ことが好ましく、かつ2つの発泡体をメツシユ数
の大きい発泡体が血液導入口16側となりメツシ
ユ数の小さい発泡体が貯血部34側となるように
することが好ましい。このようにメツシユ数の違
う2つの発泡体を用い、さらにそれらを血液の流
れ方向に対しメツシユ数が小さくなるように並設
したので、圧力損失を大きくすることなく、十分
な消泡能を有するものである。
次に、第8図に示す本発明の実施例の膜型人工
肺装置の実施例を説明する。
この膜型人工肺装置は、膜型人工肺1と、膜型
人工肺1に連通する血液流入通路5および血液流
出通路6と、血液流入通路5中に設けられた血液
中の気泡を多く含む血液を簡易的に分離する分離
機能と分離された気泡を排出する排出機能とを有
するエアーチヤンバー2とを有するものである。
さらに、血液流出通路6には、貯血槽3が取り付
けられている。さらに、貯血槽3より後方の血液
流出通路部分にのみ人体に血液を送る送血ポンプ
が設けられ、落差によるが行なわれる。
そして、この実施例の膜型人工肺装置に用いる
膜型人工肺1は、前述の実施例と同様に、例えば
特開昭59−55256号公報、特開昭59−57661号公
報、特開昭59−67963号公報に示されるような落
差潅流を行うことができる膜型人工肺であり、落
差潅流が可能な人工肺とは、圧力損失が、100mm
Hg以下、好ましくは60mmHg以下のものをいう。
具体的形状、構造等については、第4図に示した
実施例のものと同様である。
そして、エアーチヤンバー2は、血液流入通路
中の血液流を血液中に混入した大量の気泡を含む
血液流と気泡をあまり含まない血液流とに簡易的
に分離し、さらに上部に有する気泡排出機能によ
り、気泡を簡易的に除去するためのものである。
そして、このエアーチヤンバーは、落差潅流を妨
げない程度の圧力損失であることが必要であり、
圧力損失は、20mmHg以下、好ましくは10mmHg以
下である。上記のような目的を達成するエアーチ
ヤンバーであれば、どのような形状、構造もので
も使用できるが、具体的に述べると、例えば、内
容積が30〜200m3であり、第9図に示すように、
筒状ハウジング60の上端開口には、通気性かつ
血液非透過性のフイルター62を有し、ハウジン
グ62の上部の中央部には、ボール弁64が設け
られている。ボール弁64は、その比重が血液よ
り軽いものをされており、ボール弁64は、枠体
66内に収納されている。この枠体66内には、
血液が流入可能である。また、ボール弁64の上
部のハウジング60内は、閉塞面となつており、
連通口70によりその上部と下部とが連通してい
る。また、ハウジング60の下部には、血液入口
68および血液出口72が設けられている。この
エアーチヤンバー2内に血液が流入すると、ボー
ル弁64は、血液より比重が小さいため浮上し、
連通口70を閉塞する。また、エアーチヤンバー
2内に気泡を多く含む血液が流入すると、気泡
は、ハウジング60の閉塞面付近に溜まり、ボー
ル弁64は、気泡の貯留分だけ重力により下降
し、連通口70が開口し、気泡がハウジングの上
部に流出する。さらにその気泡は、フイルター6
2を通り外部に排出される。
また、この他に、第2図に示したエアーチヤン
バーと同様の形状を有する円筒体に形成し、血液
をその円筒体の接線と平行に流入させる、いわゆ
る旋回流を起こすように流入させるものでもよ
く、第2図のエアーチヤンバーの接続口54部分
に、上記のボール弁機能を有するものとしてもよ
い。
また、エアーチヤンバーは、熱交換器を構成し
ていてもよい。熱交換器部分の構成としては、第
5図に示し、説明したものが使用でき、その接続
に上記のボール弁機能を有する気泡排除手段を取
り付ける。
通気性かつ血液非透過性のフイルターとして
は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロ
エチレン、セルロースアセテート等の疎水性高分
子材料の多孔質膜、または親水性多孔質膜を疎水
性処理したものが使用できる。
また、エアーチヤンバーとしては、上記のもの
に限らず、フイルターを、エアーチヤンバーの開
口に直接融着等により固着したもの、さらに、内
部に疎水性多孔質膜を収納したフイルターをエア
ーチヤンバーの開口に液密に固着してもよい。さ
らに、血液の露出を確実に防止するために、多孔
者膜を複数枚積層したものを用いてもよい。
[実施例] 次に、本件発明の実施例、比較例およびそれら
を用いた実験について説明する。
(実施例) 人工肺は、第4図に示すような形状のものを用
いた。具体的に述べると、血液流入口と血液流出
口とを有するハウジング内に軸方向に、ポリプロ
ピレンにて固液相分離法をも用いて形成された外
径約300μm、内径約200μm、空孔率約35%、細孔
径約100Åの多孔質中空糸膜約30000本の集合体を
収容し、ポリウレタンを用いて中空糸膜の両端部
を閉塞することなくハウジングに液密に固着する
隔壁を形成し、ハウジングの端部である上側の隔
壁の上方には中空糸膜の内部空間であるガス室に
連通するガス流入口と有するキヤツプ状のガス導
入側ポートと、下側の隔壁の下方に設けられ中空
糸膜の内部空間に連通するガス流出口を有するキ
ヤツプ状のガス排出側ポートを取り付けた膜型人
工肺を作成した。膜面積は、約3.0m2であつた。
エアーチヤンバーとしては、ポリカーボネート
にて第2a図および第2b図に示す形状のものを
作成した。このエアーチヤンバーの圧力損失は、
血液流量6/minにおいて、4mmHgであつた。
また、エアーチヤンバーの血液出口と膜型人工肺
の血液流入口とをチユーブにて連通した。血液流
出通路としては、途中に貯血槽を有するものを用
いた。貯血槽としては、ポリカーボネート製で容
量3.5のものを用いた。
そして、血液流出口通路を膜型人工肺の血液流
出口に取り付け、貯血槽と膜型人工肺との間の血
液流出通路中に外部に突出するポートを有するコ
ネクターを取り付けた。このコネクターのポート
とエアーチヤンバーの上部に設けらている接続口
とを直径1.2mmの軟質塩化ビニルチユーブにて接
続し、短絡通路とし、本発明の膜型人工肺装置を
作成した。
(比較例) エアーチヤンバー、短絡通路、コネクターを設
けない以外については、上記実施例1と同様とし
た。
(実験) 実施例1の膜型人工肺装置の貯血槽より後方の
血液流出通路上に送血ポンプを設けた。
同様に比較例1の膜型人工肺装置の貯血槽より
後方の血液流出流路に血液ポンプを設けた。
上記実施例および比較例の膜型人工肺装置を用
いて、以下の実験を行つた。
実験では、新鮮ヘパリン化牛血としてヘマトク
リツト値を生理食塩水により35%に調整したもの
を用い、この牛血をシングルパスで4/minの
流量で流し、ガス流入口より、酸素含有ガスを4
/mの流量で流し、さらに、血液流入通路中
に、シリンジを用いてエアーを50ml/minで10分
間注入した。膜型人工肺の血液流入口および血液
流出口の血液のPH、炭酸ガス分圧((pCO2)、酸
素ガス分圧(pO2)、膜型人工肺での圧力損失を
測定した。その結果、酸素添加能および二酸化炭
素除去能において実施例のものと比較例のものは
あまり差がなかつた。しかし、膜型人工肺の圧力
損失は、実施例の膜型人工肺では、エアー流入を
10分間行つた後においても血液循環当初における
20mmHgのまま圧力損失の上昇は見られなかつた。
比較例のものでは、血液循環当初では圧力損失が
20mmHgであつたが、徐々に上昇し、10分後では、
圧力損失は、40mmHgに上昇した。
[発明の作用] 本発明の膜型人工肺装置の作用を、第7図に示
す実施例の膜型人工肺装置を用いて説明する。
この膜型人工肺装置は、熱交換器10と熱交換
器10の血液排出口と連通する膜型人工肺1と膜
型人工肺1の血液流出口16と連通する貯血槽3
とからなり、熱交換器10の上部と貯血槽3とを
連通する短絡通路12を有している。
そして、この膜型人工肺の熱交換器10の血液
導入口14に血液流入通路が取り付けられ、貯血
槽3の血液出口26には血液流出通路および血液
流出通路には送血ポンプが設けられ体外循環回路
が構成される。
人体より血液流入通を路経て熱交換器10に流
入した血液は、血液排出口に至るまでに加温また
は冷却される。さらに、流入する血液中に大量の
気泡が含まれていると熱交換器10内にて、気泡
を大量に含む血液が熱交換器10の血液室の上方
に簡易的に分離される。そして、分離された気泡
を多く含む血液は、短絡通路12を通り膜型人工
肺1を通過せず、貯血槽3に流入する。また、短
絡通路12を通らない血液は、膜型人工肺1の血
液流入口より膜型人工肺1内に入り、中空糸膜1
8に接触し、二酸化炭素が除去され、酸素が添加
されて、血液流出口16より、貯血槽3に流入す
る。膜型人工肺1を通過した血液および短絡通路
12より流入した血液は、貯血槽3内部に設けら
れた消泡部材42に接触し、消泡された後、貯血
部34に貯留される。貯血槽3に貯留された血液
は、血液流出通路に設けられたポンプにより血液
流出通路を通り人体に返却される。
[発明の効果] 本発明の膜型人工肺は、一端に血液流入口を、
他端に血液流出口を有する膜型人工肺と、該膜型
人工肺の前記血液流入口に接続された血液流入通
路と、一端が該血液流入通路の上方部分に接続さ
れ、他端が前記膜型人工肺の血液流出口またはそ
の近傍または血液流出口に接続される血液流出通
路に接続され、前記血液流入通路を流れる血液中
で気泡を多く含む血液を、前記膜型人工肺の膜に
実質的に接触させずに、該膜型人工肺の血液流出
口または血液流出口に接続される血液流出通路に
流出させる短絡通路を有するものであるので、血
液流入通路を流れる血液中に大量の気泡が含まれ
ていても、気泡を大量に含む血液が血液流入通路
の上部部分に接続された短絡通路を通り膜型人工
肺の膜に実質的に接触せず、膜型人工肺の血液流
出口または血液流出通路に流入するので、大量の
気泡が直接人工肺に流入し、膜型人工肺内部にこ
の気泡が残り、エアーブロツクし、酸素添加能お
よび二酸化炭素除去能を低下させることおよびエ
アーブロツクにより人工肺の圧力損失が高くなり
人工肺に落差にて血液を流入することができなく
なることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の膜型人工肺装置の一実施例
を示す概略図、第2a図、第2b図は、本発明の
膜型人工肺装置に用いられるエアーチヤンバーの
一例の断面図、第3図は、本発明の膜型人工肺装
置に用いられるエアーチヤンバーの一例の断面
図、第4図は、本発明の膜型人工肺装置の他の実
施例の部分断面図、第5図は、本発明の膜型人工
肺装置に用いられる熱交換器の一例の部分断面
図、第6図は、本発明の膜型人工肺装置の他の実
施例の部分断面図、第7図は、本発明の膜型人工
肺装置の他の実施例の部分断面図、第8図は、本
発明の膜型人工肺装置の他の実施例を示す概略
図、第9図は、本発明の膜型人工肺装置に用いら
れるエアーチヤンバーの一例の断面図である。 1……膜型人工肺、2……エアーチヤンバー、
3……貯血槽、4……短絡通路、5……血液流入
通路、6……血液流出通路、10……熱交換器、
12……短絡通路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一端に血液流入口を、他端に血液流出口を有
    する膜型人工肺と、該膜型人工肺の前記血液流入
    口に接続された血液流入通路と、一端が該血液流
    入通路の上方部分に接続され、他端が前記膜型人
    工肺の血液流出口またはその近傍または血液流出
    口に接続される血液流出通路に接続され、前記血
    液流入通路を流れる血液中で気泡を多く含む血液
    を、前記膜型人工肺の膜に実質的に接触させず
    に、該膜型人工肺の血液流出口または血液流出口
    に接続される血液流出通路に流出させる短絡通路
    とを有することを特徴とする膜型人工肺装置。 2 前記膜型人工肺の血液流入口は、膜型人工肺
    内部の血液室の下方と連通し、前記血液流出口
    は、該血液室の上方と連通するものである特許請
    求の範囲第1項に記載の膜型人工肺装置。 3 前記短絡通路の一端が接続される血液流入通
    路の上方部分は、前記膜型人工肺の血液流入口よ
    り上方に位置するように構成されている特許請求
    の範囲第1項または第2項に記載の膜型人工肺装
    置。 4 前記短絡通路の一端が接続される血液流入通
    路の上方部分は、血液流入通路中に取り付けられ
    たエアーチヤンバーの上方部分である特許請求の
    範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の膜型
    人工肺装置。 5 前記短絡通路の一端が接続される血液流入通
    路の上方部分は、前記膜型人工肺の血液流入口に
    取り付けられ前記血液流入通路を構成するエアー
    チヤンバーの上方部分である特許請求の範囲第1
    項ないし第3項のいずれかに記載の膜型人工肺装
    置。 6 前記血液流入通路の上方部分は、血液流入通
    路中に取り付けられた熱交換器の上方部分である
    特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに
    記載の膜型人工肺装置。 7 前記短絡通路の一端が接続される血液流入通
    路の上方部分は、前記膜型人工肺の血液流入口に
    取り付けられ前記血液流入通路を構成する熱交換
    器の上方部分である特許請求の範囲第1項ないし
    第3項のいずれかに記載の膜型人工肺装置。 8 前記短絡通路の他端は、前記血液流出通路中
    に設けられた貯血槽と接続されているものである
    特許請求の範囲第1項ないし第7項のいずれかに
    記載の膜型人工肺装置。 9 前記短絡通路の他端は、前記血液流出通路中
    に設けられた貯血槽と前記膜型人工肺との間の位
    置の血液流出通路と接続されているものである特
    許請求の範囲第1項ないし第7項のいずれかに記
    載の膜型人工肺装置。 10 前記短絡通路の他端は、前記膜型人工肺の
    血液流入口に接続され血液流出通路を構成する貯
    血槽に接続されているものである特許請求の範囲
    第1項ないし第7項にいずれかに記載の膜型人工
    肺装置。 11 前記短絡通路は、気泡除去部を有するもの
    である特許請求の範囲第1項ないし第10項のい
    ずれかに記載の膜型人工肺装置。 12 前記気泡除去部が、カーデイトミーリザー
    バーである特許請求の範囲第11項に記載の膜型
    人工肺。
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