JPH0358741B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、指圧用突子を強制的に反復進退移動
させて、人体局部を指圧マツサージできるように
するマツサージ用指圧装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 人体局部をマツサージするためのマツサージ機
は、数種のものが開発されているが、例えば椅子
の背もたれ部やベツド内に正逆回転自在な螺軸を
配備し、介螺軸に一対の揉み球を配設した揉部材
を螺合させてこれを連続的に移動させる事により
人体局部を摩すりマツサージできるようにしたロ
ーリングマツサージ機や、該ローリングマツサー
ジ機に前記回動ローラの揉み機構や叩機構を付備
して、回動ローラを連続的に移動させると共に該
揉み機構や叩機構を作動させて、人体局部を揉み
マツサージ・叩マツサージ・摩すりマツサージ他
これらの組合せマツサージをできるようにした揉
叩付ローリングマツサージ機等があり、特にその
使用効果が良い事から、一般需要者に重宝されて
いるものである。

ところで、近年では指圧用突子が出没運動する
ように構成して、人体背部に指圧マツサージを施
すことができるようにした指圧マツサージ装置が
開発されている。

第１図及び第２図は、その指圧マツサージ装置
の例を示したものであり、該指圧マツサージ装置
（特公昭61−29746号）は、背当基板１から出没す
る複数の指圧用突子２・２を、筒状の外側突子４
と該外側突子４内から上下動する内側突子５とに
よつて構成し、外側突子４の支持部６をガイドロ
ツド８に規制された上下動可能に装架するととも
に、内側突子５の支持部７を該外側突子４の支持
部６内において上下動可能に装着し、上記両支持
部６・７の下方に、外側突子４の支持部６を上下
動させるカム面１１と、内側突子５の支持部７を
上下動させるカム面１２とを備えたカム体１０を
配設し、外側突子４が最突出位置に保持している
間に該外側突子４の上端面から内側突子５を出没
させるように構成し、外側と内側の突子による２
段階の出没作用によつて体形の局面を押圧できる
ようにしたもである。

しかし、上記従来の指圧マツサージ装置にあつ
ては、外側突子４と内側突子５による２段階の指
圧効果は得られるが、これら指圧用突子２の指圧
動作は、モータ１３により起動されるカム体１０
の回転により行われるようにしているため、カム
体１０と指圧用突子２間の係合は、指圧用突子２
の下面をカム体１０で支持するだけの当接構造と
なる。

従つて、この指圧マツサージ装置を利用した場
合に、前記カム体１０と指圧用突子２間を保持す
る構造が成されていない為、図示されたような正
位置での使用では問題ないが、逆位置（逆さの状
態）では使用した場合には、指圧用突子２の各カ
ムローラ９とカム体１０が当接しない状態にな
り、カム体１０だけが空転して指圧用突子２は出
没動作しないという問題が有り、また、支持部６
とガイドロツド８間が固く係合している場合にお
いても、一端突出した指圧用突子２が元位置に戻
らず、上記の同様に出没動作不能という問題が生
じる。

よつて、この種従来の指圧マツサージ装置で
は、その使用対象範囲や使用角度が限定されると
共に、衝撃によるカム体との雑音等の問題も生じ
ていた。

（発明の目的） 本発明は、上記各種問題点に鑑みて、指圧用突
子を常時保持した状態で強制的に前後動させる事
ができるようにして、本格的な指圧マツサージを
行ない得ると共に、これを上下動可能に構成して
人体局部の任意位置を選択して指圧マツサージで
きるようにしたマツサージ用指圧装置を提供する
ことを目的として成されたものである。

（発明の構成） すなわち、本発明のマツサージ用指圧装置は、
外枠を形成する機構枠体に、指圧用原動モータの
原動軸端に取着されるウオームを臨ませ、該ウオ
ームに噛合するウオームホイールを介して従動軸
を連動し、該従動軸のウオームホイールに並設す
る遊星歯車と噛合して回転する太陽歯車を介して
主動軸と該主動軸の両端にこれと直交状に対設さ
れる楕円状溝を具備する突子誘導板の一対を同調
回転させ、各突子誘導板の楕円状溝に遊嵌せしめ
る各誘導ピンを介して摺動板案内筒に保持される
摺動板の一対と、これら摺動板前端間に架設さ
れ、該先端に少なくとも１以上の指圧用突子を配
設した突子支持板とを同調反復進退移動させるよ
う構成して、指圧用原動モータの作動により突子
支持板先端の指圧用突子を強制的に反復進退移動
させる事を第１の特徴とするものである。

そして、椅子の背もたれ部内に駆動モータに連
動して正逆回転し得る垂直螺軸を立設し、該螺軸
の両側に垂直レールを平行状に夫々配設し、前記
螺軸に昇降体を螺合すると共に、該昇降体を前記
第１の特徴とするマツサージ用指圧装置の機構枠
体の略中央に嵌着し、該機構枠体と前記垂直レー
ルとの相対部位に夫々支持走行ローラを挟持状に
配設して、該機構枠体を前記垂直レールに沿う昇
降自在に構成する事を第２の特徴とするものであ
る。

（発明の作用） 従つて、本発明のマツサージ用指圧装置は、以
上のように構成した事により、次のような作用を
もたらすものである。

すなわち本発明のマツサージ用指圧装置を利用
する場合に、指圧用原動モータを作動させるだけ
で指圧用突子が強制的に反復進退移動するため、
本体をどのような角度にした場合でも本格的な反
復指圧マツサージができる。

また、第２の構成を利用して、駆動モータを操
作して前記昇降体を移動して任意の位置（使用者
の好みの位置）で停止させ、指圧用原動モータを
作動させるだけで指圧用突子が強制的に反復進退
移動するため、使用者の好みの位置での本格的な
反復指圧マツサージができる。

尚、駆動モータと指圧用原動モータを同時に作
動させる事で、使用者の人体局部（人体背部全
域）を順次、自動的に指圧マツサージするように
もできる。

以下、本発明のマツサージ用指圧装置を、第３
図以降に示す一実施例に基づきこれを詳細に説明
する。

実施例 １ 第３図・第４図・第５図は、本発明のマツサー
ジ用指圧装置の一実施例を示すものであり、該マ
ツサージ用指圧装置は、外枠を形成する機構枠体
５８に、指圧用原動モータ４１により従動軸４４
及び主動軸４７を連動させ、該主動軸４７の両端
に対設される突子誘導板４８の楕円状溝４９に摺
動板５１の誘導ピン５２を遊嵌して該摺動板５１
を進退移動させ、摺動板５１前端間に架設され、
先端に指圧用突子５５を具備する突子支持板５４
を反復進退移動させるよう構成したものである。

すなわち、前記マツサージ用指圧装置は、指圧
用原動モータ４１の原動軸端に前記機構枠体５８
に臨ませたウオーム４２を取着し、該ウオーム４
２に噛合するウオームホイール４５をベアリング
４３で可回転に支持された従動軸４４に設けて、
該従動軸４４に指圧用原動モータ４１の原動軸に
連動して回転させるようにしたものである。

また、前記従動軸４４には前記ウオームホイー
ル４５と並設する遊星歯車４６が取付けられてお
り、該遊星歯車４６の回転を前記主動軸４７に伝
達し得るよう、該遊星歯車４６に噛合して回転す
る太陽歯車４８が主動軸４７に嵌設されている。

尚、前記主動軸４７は、その両側をベアリング
４３で可回転に支持されており、前記従動軸４４
から付与される回転力を可及的に抵抗なく伝達し
得るよう構成されている。

前記突子誘導板４８は、円盤状に形成され、前
記主動軸４７の両端に該軸４７と直交状に対設さ
れたものであり、該突子誘導板４８には、その各
対設面側に楕円状溝４９を夫々刻設し、後述する
摺動板５１の誘導ピン５２を該楕円状溝４９内に
遊嵌させて、該摺動板５１を強制的に進退前後運
動させるのである。

前記したように、摺動板５１にはその後部位に
誘導ピン５２が突設されており、該誘導ピン５２
が前記突子誘導板４８の楕円状溝４９内に遊嵌さ
れて、突子誘導板４８の回転を前記摺動板５１の
直線的進退前後運動に変換させるのである。

従つて、該誘導ピン５２には、その楕円状溝４
９嵌入側に筒状回転部材５２′が設けられており、
両者間の摺接抵抗を可及的に少なくできるように
構成すると共に、該摺動板５１の直線的進退前後
動を可能にすべく、前記誘導ピン５２突設側を開
口せしめた断面視コ字状の摺動板案内筒５３を前
記機構枠体５８に支持された状態で配設し、該摺
動板案内筒５３内に前記摺動板５１を嵌入して、
摺動板案内筒５３に沿つて摺動板５１が進退前後
運動するようにしている。

前記突子支持板５４は、前記左右一対の摺動板
５１間の前端に架設されたものであり、該突子支
持板５４の先端には指圧用突子５５の複数（図面
上では左右に対をなして設けた例を示した）を突
設させた状態で配備されており、前記摺動板５１
が反復進退前後運動することにより、各指圧用突
子５５がこれに同調して反復進退移動するように
している。

（実施例２の作用） 本発明のマツサージ用指圧装置は、以上の実施
例１に示したように構成されるものであるから、
これを使用して指圧マツサージを行なう場合は、
枠状部材（図示せず）内に指圧用突子５５が突出
する状態に本発明のマツサージ用指圧装置を収容
し、使用者が該枠状部材を把手し、指圧用突子５
５を指圧したい任意の位置に当接させ、指圧用原
動モータ４１を作動させるだけでよく、指圧用原
動モータ４１の作動により指圧機構４０の指圧用
突子５５が強制的に直線進退移動し、人体局部の
任意の位置を反復指圧することができる。

実施例 ２ 第６図・第７図・第８図は、本発明のマツサー
ジ用指圧装置の他の実施例を示すものであり、該
マツサージ用指圧装置は、椅子２０の背もたれ部
２２内に昇降機構を設けて、これに実施例１で示
した本発明のマツサージ用指圧装置の機構枠体５
８を嵌着して、該枠体５８を昇降動自在に構成す
るものである。

前記椅子２０は、背もたれ部２２を油圧機構２
１等により傾倒自在に構成したものであり、使用
者が可及的にリラツクスした状態での使用を可能
にすべく成されている。そして、前記背もたれ部
２１には、前記昇降機構を配備し、マツサージ用
指圧装置を昇降動可能に内装し得る空間が設けら
れている。

尚、図中の２３は、背もたれ部２２の枠体であ
り、２４は、該枠体２３前面周縁に配設された弾
性部材であり、２５は前記枠体２３ほ外周全域に
被覆された可撓性被覆材である。

前記昇降機構は、駆動モータ３０とこれに連動
する垂直螺軸３１と、該垂直螺軸３１に螺合して
昇降動する昇降体３３と、該昇降体３３を保持す
る垂直レール３２とで構成されている。

すなわち前記駆動モータ３０は、前記枠体２３
の低板２３１−側に設置すると共に該低板２３１
下部位置で駆動モータ３０のロツト端にモータプ
ーリ３０１を嵌着し、前記垂直螺軸３１は前記枠
体２３の幅方向略中央の前記低板２３１と天板２
３２間に立設すると共に該低板２３１の下部位置
で垂直螺軸３１の下端に螺軸回転用プーリ（図示
せず）を装着し、前記モータプーリ３０１と螺軸
回転用プーリ間に無端ベルト３１２を介装して駆
動モータ３０の回転力を垂直螺軸３１に伝動し、
該垂直螺軸３１を正逆回転させ得るよう構成され
ている。

前記垂直レール３２は、前記垂直螺軸３１の両
側に平行状に配設されており、前記垂直螺軸３１
に螺合して昇降する前記昇降体３３をその両側で
保持するためのものである。

尚、前記垂直レール３２の上下端には、夫々リ
ミツトスイツチが取付けられており、前記昇降体
３３を前記背もたれ部２２の上下端で反転させ、
反復上下動可能にしている。

前記昇降体３３は、前記垂直螺軸３１よりの稍
大径の直方体に形成されたものであり、その内部
には、長手方向全周に亙り前記垂直螺軸３１に螺
合する雌螺子部が形成されている。

而して、５６は支持走行ローラであり、前記マ
ツサージ用指圧装置の機構枠体５８全体を前記垂
直レール３２に沿う昇降動自在にすべく、前記昇
降体３３を機構枠体５８の略中央に嵌着して、該
機構枠体５８と該垂直レール３２との相対部位に
夫々挟持状に配設されるものである。

また、図中の５７は、前記支持走行ローラ５６
を可回転にすべく内装されたベアリングである。

尚、上記した支持走行ローラ５６のヘアリング
５７は必ずしも設ける必要が有るものではなく、
垂直レール３２上を走行するようにするためのも
のであれば良く、仕様変更等により任意に変え得
るものである。

（実施例２の作用） 本発明のマツサージ用指圧装置は、以上の実施
例２に示したように構成されるものであるから、
これを使用して指圧マツサージを行なう場合は、
使用者が椅子２０に座り、前記駆動モータ３０を
操作して前記機構枠体５８を任意の位置（使用者
の好みの位置）で停止させ、指圧用原動モータ４
１を作動させるだけでよく、指圧用原動モータ４
１の作動により指圧機構４０の指圧用突子５５が
強制的に直線進退移動し、人体背部を反復指圧す
ることができる。

更にまたこれを使用して連続的な指圧マツサー
ジを行なう場合は、使用者が上記と同様に椅子２
０に座り、前記駆動モータ３０と指圧用原動モー
タ４１との双方を同時に作動させるだけでよく、
機構枠体５８は常時連続して上下通し乍ら指圧用
突子５５が強制的に直線進退移動し、人体背部に
連続反復指圧を行なわせることができる。

（発明の効果） 以上のように、本発明のマツサージ用指圧装置
は、突子支持板先端に配設された指圧用突子を指
圧用原動モータで強制的に反復進退移動させ得る
ように構成するものであるから、モータにより起
動されるカム体の回転により指圧用突子を作動さ
せ、指圧マツサージを行なわせるようにした従来
の指圧マツサージ装置とは異なり、指圧マツサー
ジを行なう場合に、前記カム体と指圧用突子間を
保持する構造が成されていない為に生じる逆位置
（逆さの状態）での指圧用突子の出没不能や、カ
ム体による衝撃雑音等が生じるという問題がなく
なり、どのような使用角度においても指圧用突子
を強制的且つスムーズに前後運動させることがで
きるものであり、使用者の任意の局部を適格に指
圧マツサージできるものである。

また本発明は、指圧用突子を備えた機構枠体を
上下動自在にして、人体局部、特に人体背部を指
圧マツサージできるように構成するものであるか
ら、指圧を行ないたい任意の位置を選択して集中
した指圧マツサージを行なう事ができると共に、
機構枠体５８を連続自動昇降させた状態での指圧
マツサージ、すなわち連続反復指圧マツサージを
行なう事もできる。

よつて、本発明のマツサージ用指圧装置は、従
来の指圧マツサージ装置の各種問題点を一掃する
と共に、これに付加機能を備え、あらゆる面での
使用感を良好にすることができる画期的なもので
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の指圧マツサージ装置を示す断
面正面図、第２図は従来の指圧マツサージ装置に
おける指圧用突子の状態を示す断面側面図、第３
図は本発明のマツサージ用指圧装置の第１の実施
例を示す説明図、第４図は本発明のマツサージ用
指圧装置の第１の実施例を示す拡大側面図、第５
図は本発明のマツサージ用指圧装置の第１の実施
例を示す説明図、第６図は本発明のマツサージ用
指圧装置の第２の実施例を示す説明図、第７図は
本発明のマツサージ用指圧装置の第２の実施例を
示す縦断面図、第８図は本発明のマツサージ用指
圧装置の第２の実施例を示す説明図。 ２０は椅子、２２は背もたれ部、３０は駆動モ
ータ、３１は垂直螺軸、３２は垂直レール、３３
は昇降体、４０は指圧機構、４１は指圧用原動モ
ータ、４２はウオーム、４４は従動軸、４５はウ
オームホイール、４６は遊星歯車、４７は主動
軸、４８は突子誘導板、４９は楕円状溝、５１は
摺動板、５２は誘導ピン、５３は摺動板案内筒、
４８は支持走行ローラ、５４は突子支持板、５５
は指圧用突子、５６は支持走行ローラ、５８は機
構枠体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 外枠を形成する機構枠体に、指圧用原動モー
   タの原動軸端に取着されるウオームを臨ませ、該
   ウオームに噛合するウオームホイールを介して従
   動軸を連動し、該従動軸のウオームホイールに並
   設する遊星歯車と噛合して回転する太陽歯車を介
   して主動軸と該主動軸の両端にこれと直交状に対
   設される楕円状溝を具備する突子誘導板の一対を
   同調回転させ、各突子誘導板の楕円状溝に遊嵌せ
   しめる各誘導ピンを介して摺動板案内筒に保持さ
   れる摺動板の一対と、これら摺動板前端間に架設
   され、該先端に少なくとも１以上の指圧用突子を
   配設した突子支持板とを同調反復進退移動させる
   よう構成し、指圧用原動モータの作動により突子
   支持板先端の指圧用突子を強制的に反復進退移動
   させる事を特徴とするマツサージ用指圧装置。 ２ 椅子の背もたれ部内に駆動モータに連動して
   正逆回転し得る垂直螺軸を立設し、該螺軸の両側
   に垂直レールを平行状に夫々配設し、前記螺軸に
   昇降体を螺合すると共に、該昇降体を外枠を形成
   する機構枠体の略中央に嵌着し、該機構枠体と前
   記垂直レールとの相対部位に夫々支持走行ローラ
   を挟持状に配設して、該機構枠体を前記垂直レー
   ルに沿う昇降動自在に構成する事を特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のマツサージ用指圧装
   置。