JPH0357909B2 - - Google Patents

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JPH0357909B2
JPH0357909B2 JP8345582A JP8345582A JPH0357909B2 JP H0357909 B2 JPH0357909 B2 JP H0357909B2 JP 8345582 A JP8345582 A JP 8345582A JP 8345582 A JP8345582 A JP 8345582A JP H0357909 B2 JPH0357909 B2 JP H0357909B2
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half ester
optically active
methoxycarbonyl
dibenzyl
oxoimidazolidine
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JP8345582A
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JPS58201785A (ja
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Naohito Oohashi
Kozo Shimako
Takaharu Ikeda
Kikuo Ishizumi
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP83103665A priority patent/EP0092194B1/en
Priority to EP86112335A priority patent/EP0220435B1/en
Priority to DE8686112335T priority patent/DE3382001D1/de
Priority to DE8383103665T priority patent/DE3372365D1/de
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は式() 〔式中、*は不斉炭素を示す。Bzlはベンジル基
を示す。4a位、6a位はシス配位である。〕 で表わされる光学活性なシス−1,3−ジベンジ
ルヘキサヒドロ−1H−フロ〔3,4−d〕イミ
ダゾール−2,4−ジオン(以下、ラクトン体と
略称する。)の製造方法に関するものであり、さ
らに詳しくは、(4S、5R)−1,3−ジベンジル
−5−メトキシカルボニル−2−オキソイミダゾ
リジン−4−カルボン酸〔以下(4S、5R)−ハー
フエステル体と略称する。〕と(4R、5S)−1,
3−ジベンジル−5−メトキシカルボニル−2−
オキソイミダゾリジン−4−カルボン酸〔以下
(4R、5S)−ハーフエステル体と略称する。〕とが
混在する過飽和溶液に光学活性な(4S、5R)−ハ
ーフエステル体または(4R、5S)−ハーフエステ
ル体の結晶を存在せしめ、それと同種の光学活性
なハーフエステル体を上記過飽和液より優先的に
晶出させ、(4S、5R)−ハーフエステル体または
(4R、5S)−ハーフエステル体を得、次いで得ら
れたハーフエステル体のカルボキシル基をジボラ
ンで還元するか、または、メトキシカルボニル基
を水素化硼素ナトリウムで還元、閉環することに
より、 〔式中*およびBzlは前述と同一。4a位、6a位は
シス配位である。〕 で示される光学活性なシス−1,3−ジベンジル
ヘキサヒドロ−1H−フロ〔3,4−d〕イミダ
ゾール−2,4−ジオンの製造方法に関する。
本発明によつて得ることができる光学活性なラ
クトン体()はビオチンおよびその他医薬品製
造上の中間体として極めて重要なものである。
従来、光学活性なラクトン体()の製造方法
としては特公昭49−3255号公報(A法)および、
特公昭53−35076号公報(B法)に記載の方法が
知られている。
A法においては(±)−シス−1,3−ジベン
ジル−5−(3′−コレステリルオオシカルボニル)
−2−オキソイミダゾリジン−4−カルボン酸を
トリエチルアミンとの塩として光学分割するとい
う方法により、光学活性なコレステリル半エステ
ルを得て、これを水素化ホウ素リチウムにて還元
し、ラクトン体()を得る方法もしくは(±)
−シス−1,3−ジベンジル−5−シクロヘキシ
ルオキシカルボニル−2−オキソイミダゾリン−
4−カルボン酸をエフエドリンとの塩として光学
分割し、光学活性なシクロヘキシル半エステルを
得て、これを水素化ホウ素リチウムにて還元し、
ラクトン体()を得る方法であるが、エフエド
リン、コレステロールの如き高価な光学活性化合
物を使用しなければならず、かつラクトン体
()の収率は低収率である。
B法においてはシス−1,3−ジベンジル−2
−オキソイミダゾリジン−4,5−ジカルボン酸
と光学活性な有機第1級アミンより脱水して得ら
れたシス−1,3−ジベンジルヘキサヒドロピロ
ロ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4,6−ト
リオン誘導体を水素化ホウ素ナトリウム等にて不
斉還元し、次いで加水分解する事により、ラクト
ンを得る方法であるが、不斉収率が十分とはいえ
ず、又、高価な光学活性アミンを使用しなければ
ならないという欠点があり、両者とも経済的製造
法とは言難い。
本発明者らは上述した従来の欠点を克服すべく
鋭意研究を進めた結果、経済的でかつ工業的に容
易な操作で光学活性なラクトン体()を高収率
で合成することができる本発明方法を見い出し
た。
ラセミ体を光学分割し、光学活性体を取得する
方法に於て、当該ラセミ体の過飽和溶液に一方の
光学活性体を接種して、接種したと同種の光学活
性体を分離取得するといういわゆる優先晶出法の
原理は周知である。しかしこの方法が有利に適用
できるのは、一般に当該ラセミ体がラセミ混合物
を形成する場合に限られ、ラセミ化合物の場合に
は適用できないと言われている。しかしいかなる
化合物がラセミ混合物を形成するか、或いは優先
晶出法が適用できるかは不明であり、しかもその
規則性もない。即ち、この光学分割法を適用しう
るラセミ混合物を形成しうる場合はむしろ特殊な
場合である。従つてこの様な条件を満足する化合
物を見出すには非常な努力を払わねばならない。
今まで(4S、5R)−ハ−フエステル体と(4R、
5S)−ハーフエステル体との混合物を光学分割
し、光学活性なハーフエステル体を取得するとい
う方法は全く知られていなかつた。本発明者等は
光学活性な(4S、5R)または(4R、5S)−ハー
フエステル体の製造方法に関し種々の方法にて検
討した結果、該ハーフエステル体がラセミ混合物
を形成し、優先晶析法による光学分割が可能であ
る事を見出すに至つた。
本発明方法であるハーフエステル体の光学分割
では、得られる光学活性なハーフエステル体は
4S、5R配位をもつものおよび4R、5S配位をもつ
ものをいずれも得る事ができる。続いて任意の配
位(4S、5R配位、または4R、5S配位)をもつ光
学活性なハーフエステル体のカルボキシル基また
はメトキシカルボニル基の一方を選択的に還元
し、閉環することにより任意の配位(4aS、6aR
配位、または4aR、6aS配位)をもつ光学活性な
ラクトン体()を得ることができる。
即ち、光学活性なハーフエステル体から光学活
性なラクトン体()の製造においては光学活性
なハーフエステル体をメトキシカルボニル基を還
元し、閉環させた場合と、カルボキシル基を還元
し、閉環した場合とでは得られる光学活性なラク
トン体の配位は互に逆のものとなるのである。
従つて、本発明方法により得られる(4S、5R)
及び(4R、5S)−ハーフエステル体いずれから
も、天然型ビオチン製造上の重要中間体であるこ
とが既に知られている4aS、6aR配位をもつ光学
活性なラクトン体()に導びくことができる。
上述の本発明方法と天然型ビオチン製造との関
連を下記に示す。
〔上式中、Bzlは前述のとおりである。〕 本発明方法では光学分割操作で得られる2種類
の光学異性体のいずれをも、次の還元方法を選ぶ
ことにより同一の配位をもつ光学活性なラクトン
体()に変換できるものであり、この事は一般
に光学分割操作を経る製造法では光学分割操作で
得られる2種類の光学異性体の一方だけを利用
し、他方は廃棄するかあるいはラセミ化し再度光
学分割操作に付す事と比べると、本発明方法の大
きな特徴であり、工業的価値の高い点である。
以下に本発明方法を具体的に説明する。
本発明方法は(4S、5R)−ハーフエステル体と
(4R、5S)ハーフエステル体の混合物を光学分割
する工程と、光学活性なハーフエステル体を還元
し、閉環することにより光学活性なラクトン体
()を得る工程から成つている。
(4S、5R)−ハーフエステル体と(4R、5S)−ハ
ーフエステル体の混合物を光学分割する工程で
は、該混合物の過飽和溶液を調製し、この溶液に
光学活性な(4S、5R)または(4R、5S)−ハー
フエステル体の結晶を接種する事により、該光学
活性体と同種の光学活性なハーフエステル体を優
先的に晶出させ、これを採取すれば良い。
(4S、5R)−ハーフエステル体と(4R、5S)−ハ
ーフエステル体の混合物の過飽和溶液の調製方法
としては、ラセミ−ハーフエステル体を適当な溶
媒に加熱溶解したのち、冷却する方法、溶液を濃
縮する方法、或いはこのハーフエステル体の溶解
度を減少させるような溶媒を添加する方法など一
般の過飽和溶液の調整に常用される方法を用いる
事ができる。
溶媒としては、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒及び
これらと水との混合溶媒、あるいはベンゼン、ト
ルエン等の芳香族炭化水素系溶媒を用いる事がで
きるが、光学分割を効率的に行なう上ではベンゼ
ン、トルエンが好ましい。
本発明に於けるハーフエステル体の過飽和溶液
の溶質が光学的に純粋なラセミ体である時には、
分割に際し外部より種晶を接種する必要がある
が、溶質が光学的に不純な時、即ち、一方の光学
活性体がより多く存在する場合にあつては、その
活性体が自然起晶し、これが種晶を接種したと同
様の作用をするので、必ずしも外部よりの接種を
必要としない。本発明方法では、この様に自然起
晶し外部からの接種と同様に作用する場合であつ
ても接種したと称することとする。
接種量は特に制限はなく、多ければ多い程分割
が容易になり、かつ促進されるが、通常分割溶液
中にハーフエステル体の1〜10重量%程度の接種
量を用いれば十分である。
目的とする光学活性体が他方に比べ過剰に存在
する場合において、自然起晶を待たずに接種する
場合には、その接種量は更に少量で良い。
接種する光学活性体はその使用目的からして高
純度であることが望ましい。
本発明方法においては過飽和溶液より一方の光
学活性体のみを晶出させるいわゆる片側分割のみ
ならず、平行又は直列に連結した2個の分割塔、
或いは区画を有する分割槽のそれぞれに相反する
光学活性なハーフエステル体の一方を接種し、こ
れにハーフエステル体の過飽和溶液を接種させる
ことにより2種の光学活性なハーフエステル体を
同時に取得することもできる。
又、本発明方法を実施するに当り、ハーフエス
テル体の過飽和溶液に、ジメチルアニリン、ジメ
チルベンジルアミン、トリエチルアミン等の有機
塩基あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等の無機塩基をハーフエステル体に対し0.05〜
0.6モル倍添加し、過飽和溶液の安定性を増すこ
ともできるが、特に必須の条件ではない。
次に光学活性なハーフエステル体のカルボキシ
ル基またはメトキシカルボニル基のいずれか一方
を選択的に還元し、次いで閉環することにより光
学活性なラクトン体()を得る工程について説
明する。
光学活性なハーフエステル体のカルボキシル基
を選択的に還元する方法としては、一般にカルボ
キシル基を選択的に還元する事ができる還元剤、
すなわちジボランを用いることにより還元反応を
実施する事ができる。該ジボランは、例えば水素
化ホウ素ナトリウムと三沸化ホウ素またはそのエ
ーテル錯体等とを、テトラヒドロフラン等のエー
テル系溶媒中で反応させることにより製造するこ
ともできる。
反応溶媒としては反応の進行を妨げない溶媒で
あれば特に制限がないが、好ましい溶媒としてジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエ
ーテル系溶媒、トルエン、ヘキサン等の炭化水素
系溶媒を用いる事ができる。反応温度は室温でも
良いが、室温より冷却するか溶媒の沸点まで加温
しても良い。
光学活性なハーフエステル体のメトキシカルボ
ニル基を選択的に還元する方法としては、一般に
メトキシカルボニル基を選択的に還元する事がで
きる還元剤、すなわち水素化硼素ナトリウムを用
いることにより還元反応を実施する事ができる。
反応における溶媒、温度条件はカルボキシル基
を還元する場合と同様の条件下実施する事ができ
るが、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール系溶媒、あるいは、これらとテトラヒドラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒もしくは水と
の混合溶媒を用いる事もできる。好ましくは、エ
チレンジクロリド、モノクロルベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素系溶媒、上記のエーテル系溶媒ま
たは前記の炭化水素系溶媒のいずれかとアルコー
ル系溶媒との混合物が挙げられる。
還元反応終了後、反応液を中性または酸性とし
た後、クロロホルム、ジクロロエタン、酢酸エチ
ル等の有機溶媒で抽出するが、この時、閉環し光
学活性なラクトン体()を得ることができる。
光学活性なラクトンを収率良く得るには還元反応
後反応液を酸性とする事が好ましい。
以下に実施例を挙げ具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例 1 ラセミ−シス−1,3−ジベンジル−5−メト
キシカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4
−カルボン酸(以下ラセミハーフエステル体と略
称する)10.0gにベンゼン500mlを加え、加温・
溶解した。
この溶液を徐々に冷却し、52℃となつたところ
で(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メトキ
シカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4−
カルボン酸0.50gを接種し、50〜47℃にて2時間
保温・撹拌した。析出した結晶を過し、乾燥し
た。(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メト
キシカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4
−カルボン酸2.07gが得られた。
融 点 148〜149℃ 〔α〕20 365 −27.3°(C=2、DMF) 光学純度 98% 液にラセミハーフエステル体3.10gを加え、
加熱・溶解した。この溶液を徐々に冷却し、52℃
となつたところで(4R、5S)−1,3−ジベンジ
ル−5−メトキシカルボニル−2−オキソイミダ
ゾリジン−4−カルボン酸0.50gを接種し50〜47
℃にて2時間保温、撹拌した。
析出した結晶を過し、乾燥した。
(4R、5S)−1,3−ジベンジル−5−メトキシ
カルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4−カ
ルボン酸3.40gが得られた。
融 点 148〜149℃ 〔α〕20 365 +27.0°(C=2、DMF) 光学純度 97% 水素化硼素ナトリウム320mg、イソプロピル
アルコール35mlの混合液に上記(4S、5R)−
1,3−ジベンジル−5−メトキシカルボニル
−2−オキサイミダゾリジン−4−カルボン酸
1.20g、テトラヒドロフラン15mlからなる溶液
を室温にて滴下した。次にこの反応液を60〜70
℃にて7時間撹拌した。反応液を冷却し、濃塩
酸2.5gを加え、減圧にて反応液を濃縮した。
残渣に水250mlを加え、クロロホルム100mlにて
2回抽出した。クロロホルム層を水にて洗浄
し、無水硫酸マグネシムにて乾燥後、減圧濃縮
し、残渣1.04gを得た。
これを含水イソプロピルアルコールより再結
晶し、(4aS、6aR)−1,3−ジベンジルヘキ
サヒドロ−1H−フロ〔3,4−d〕イミダゾ
ール−2,4−ジオン0.90gを得た。
融 点 115〜118℃ 〔α〕20 D +61.0°(C=1、CHCl3) 上記(4R、5S)−1,3−ジベンジル−5−
メトキシカルボニル−2−オキソイミダゾリジ
ン−4−カルボン酸1.84gとテトラヒドロフラ
ン15mlの溶液に−20℃で水素化硼素ナトリウム
226mgを少量ずつ加えた。これに三弗化硼素−
エーテル錯体1.06gを滴下し、同温度で1時
間、室温にて3時間撹拌した。この反応液を氷
水50ml中に注入し室温にて1時間撹拌後炭酸カ
リウム水溶液にてPH9としたのち、酢酸エチル
50mlにて2回抽出した。有機層を飽和食塩水に
て洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルにてカラムク
ロマト精製し、(4aS、6aR)−1,3−ジベン
ジルヘキサヒドロ−1H−フロ〔3,4−d〕
イミダゾール−2,4−ジオン0.80gを得た。
融 点 114〜118℃ 〔α〕20 D +59.8°(C=1、CHCl3) 実施例 2 ラセミ−シス−1,3−ジベンジル−5−メト
キシカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4
−カルボン酸10.0gにトルエン700mlを加え、加
温・溶解した。
この溶液を徐々に冷却し、62℃となつたところ
で(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メトキ
シカルボニル−2−オキソイミドゾリジン−4−
カルボン酸0.5gを接種し60〜62℃にて2時間保
温・撹拌した。
析出した結晶を過し、乾燥した。
(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メトキシ
カルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4−カ
ルボン酸2.20gが得られた。
融 点 147.5〜148.5℃ 〔α〕20 365 −26.7°(C=2、DMF) 光学純度 96% 液にラセミハーフエステル体3.20gを加え、
加熱溶解した。この溶液を徐々に冷却し、62℃と
なつたところで(4R、5S)−1,3−ジベンジル
−5−メトキシカルボニル−2−オキソイミダゾ
リジン−4−カルボン酸0.5gを接種し、60〜62
℃にて2時間保温撹拌した。
析出した結晶を過し、乾燥した。
(4R、5S)−1,3−ジベンジル−5−メトキシ
カルボニル−2−オキソイミドゾリジン−4−カ
ルボン酸3.30gが得られた。
融 点 148〜149℃ 〔α〕20 365 +27.0°(C=2、DMF) 光学純度 97% 水素化硼素ナトリウム248mg、イソプロパノ
ール10mlの混合物に上記(4S、5R)−1,3−
ジベンジル−5−メトキシカルボニル−2−オ
キソイミダゾリジン−4−カルボン酸1.20gお
よびエチレンジクロリド20mlの混合物を室温に
て滴下した。この反応液を2時間還流したの
ち、イソプロパノールおよびエチレンジクロリ
ドを減圧にて留去した。残渣に冷却下メタノー
ル20mlを徐々に加え、次に濃塩酸2.5gを加え
た。この混合物を1時間還流し、減圧濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマト精製し、
0.72gの(4aS、6aR)−1,3−ジベンジルヘ
キサヒドロ−1H−フロ〔3,4−d〕イミダ
ゾール−2,4−ジオンを得た。
融 点 116〜118℃ 〔α〕20 D +60.1°(C=1、CHCl3) 実施例 3 ラセミ−シス−1,3−ジベンジル−5−メ
トキシカルボニル−2−オキソイミダゾリジン
−4−カルボン酸2.00gにてアセトニトリル10
mlを加え、加温・溶解した。この溶液を徐々に
冷却し、35℃となつたところで(4S、5R)−
1,3−ジベンジル−5−メトキシカルボニル
−2−オキソイミダゾリジン−4−カルボン酸
0.20gを接種し、27〜30℃にて2時間保温・撹
拌した。
析出した結晶を過し、乾燥した。
(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メトキ
シカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4
−カルボン酸0.40gが得られた。
融 点 143〜145℃ 〔α〕20 365 −23.9°(C=2、DMF) 光学純度 86% 水素化硼素ナトリウム53mg、イソプロピルア
ルコール6mlの混合液に上記(4S、5R)−1,
3−ジベンジル−5−メトキシカルボニル−2
−オキソイミダゾリジン−4−カルボン酸200
mg、テトラヒドロフラン2.5mlからなる溶液を
室温にて滴下した。次に反応液を60〜70℃にて
7時間撹拌した。反応液を冷却し、濃塩酸0.4
gを加え、減圧にて反応液を濃縮した。残渣に
水40mlを加え、クロロホルム20mlにて2回抽出
した。クロロホルム層を水にて洗浄し、無水硫
酸マグネシウムにて乾燥後減圧濃縮し、残渣
180mgを得た。残渣をシリカゲルカラムクロマ
ト精製し、(4aS、6aR)−1,3−ジベンジル
ヘキサヒドロ−1H−フロ〔3,4−d〕イミ
ダゾール−2,4−ジオン141mgを得た。
融 点 108〜110℃ 〔α〕20 D +53.0°(C=1、CHCl3) 実施例 4 ラセミ−シス−1,3−ジベンジル−5−メ
トキシカルボニル−2−オキソイミダゾリジン
−4−カルボン酸2.50gにベンゼン50ml、トリ
エチルアミン70mgを加え、加温・溶解した。こ
の溶液を徐々に冷却し、50℃となつたところで
(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メトキ
シカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4
−カルボン酸0.25gを接種し、50〜48℃にて2
時間保温・撹拌した。
析出した結晶を過し乾燥した。
(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メトキ
シカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4
−カルボン酸0.61gが得られた。
融 点 143.5〜145℃ 〔α〕20 365 −26.6°(C=2、DMF) 光学純度 95% 水素化硼素ナトリウム53mg、イソプロピルア
ルコール6mlの混合液に上記(4S、5R)−1,
3−ジベンジル−5−メトキシカルボニル−2
−オキソイミダゾリジン−4−カルボン酸200
mg、テトラヒドロフラン2.5mlからなる溶液を
室温にて滴下した。
以後実施例3のと同様に処理し(4aS、
6aR)−1,3−ジベンジルヘキサヒドロ−1H
−フロ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−
ジオン145mgを得た。
融 点 114〜116℃ 〔α〕20 D +59.1°(C=2、CHCl3) 実施例 5 ラセミ−1,3−ジベンジル−5−メトキシカ
ルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4−カル
ボン酸2.50gにトルエン50ml、トリエチルアミン
70mgを加え、加温・溶解した。この溶液を徐々に
冷却し、67℃となつたところで(4S、5R)−1,
3−ジベンジル−5−メトキシカルボニル−2−
オキソイミダゾリジン−4−カルボン酸0.25gを
接種し、67〜65℃で2時間、保温・撹拌した。
析出した結晶を過し、乾燥した。
(4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メトキシ
カルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4−カ
ルボン酸0.52gが得られた。
融 点 145〜146.5℃ 〔α〕20 365 −27.4°(C=2、DMF) 光学純度 98% 水素化硼素ナトリウム53mg、イソプロピルア
ルコール6mlの混合液に上記(4S、5R)−1,
3−ジベンジル−5−メトキシカルボニル−2
−オキソイミダゾリジン−4−カルボン酸200
mg、テトラヒドロフラン2.5mlからなる溶液を
室温にて滴下した。
以後実施例3のと同様に処理し、(4aS、
6aR)−1,3−ジベンジルヘキサヒドロ−1H
−フロ〔3,4−d〕イミダゾール−2,4−
ジオン138mgを得た。
融 点 116〜118℃ 〔α〕20 D +61.5°(C=1、CHCl3

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (4S、5R)−1,3−ジベンジル−5−メト
    キシカルボニル−2−オキソイミダゾリジン−4
    −カルボン酸〔以下、(4S、5R)−ハーフエステ
    ル体と略称する。〕と(4R、5S)−1,3−ジベ
    ンジル−5−メトキシカルボニル−2−オキソイ
    ミダゾリジン−4−カルボン酸〔以下(4R、5S)
    −ハーフエステル体と略称する。〕とが混在する
    過飽和溶液に光学活性な(4S、5R)−ハーフエス
    テル体または(4R、5S)−ハーフエステル体の結
    晶を存在せしめ、それと同種の光学活性なハーフ
    エステル体を上記過飽和液より優先的に晶出さ
    せ、光学活性な(4S、5R)−ハーフエステル体ま
    たは(4R、5S)−ハーフエステル体を得、次いで
    得られたハーフエステル体のカルボキシル基をジ
    ボランで還元するか、または、メトキシカルボニ
    ル基を水素化硼素ナトリウムで還元、閉環するこ
    とを特徴とする式 〔式中、*は不斉炭素を示し、Bzlはベンジル基
    を示し、4a位、6a位はシス配位である。〕 で表わされる光学活性なシス−1,3−ジベンジ
    ルヘキサヒドロ−1H−フロ〔3,4−d〕イミ
    ダゾール−2,4−ジオンの製造方法。
JP8345582A 1982-04-16 1982-05-17 光学活性なラクトン体の製造方法 Granted JPS58201785A (ja)

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