JPH0357587A - ペーストろう材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はアルミニウム材のトーチろう付、例えばアル
ミニウム製熱交換器の本体と冷媒出入口管とのトーチろ
う付や、アルミニウム材の接合からなる自動車用吸気マ
ニホールドの補修ろう付時等に用いられるペーストろう
材に関する。

なおこの明細書において、アルミニウムの語はその合金
を含む意味で用いる。

従来の技術 上記のようなペーストろう材は、従来、アルミニウムろ
う材粉末と塩化物系フラックス粉末１ とに溶媒を加えて混練することにより形或されたもので
あった。ここに、塩化物系フラックスをろう材粉末とと
もに共存させるのは、ろう材粉末表面に存在する強固な
酸化皮膜をろう付時に除去して良好なろう付を行わせる
理由による。

発明が解決しようとする課題 ところが、上記の塩化物系フラックスは、腐蝕性残渣に
より耐食性を劣化させることから、ろう付後に酸洗浄等
によるフラックスの十分な洗浄除去処理が必要であり、
その作業が煩雑であるうえ、複雑な構造の接合部材では
十分な洗浄を行うことができないというような欠点があ
った。

もとより、塩化物系フラックスに代え、非腐食性である
フッ化物系フラックスを用いることにより、腐蝕性残渣
の問題は一応これを解決できる。しかしこの場合には、
フッ化物系フラックスが一般に脱酸化膜に対する活性度
が低くフラックス作用に乏しいため、塩化物系フラック
スに較べて良好なろう付が困難であるという新２ たな問題を派生するものであった。

この発明はかかる技術的背景に鑑みてなされたちのであ
って、ろう付後のフラックス残渣の洗浄除去処理が不要
であり、かつろう付性にも優れたペーストろう材の提供
を目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、この発明は、アルミニウム
ろう材粉末と共存させるフラックスとして、非腐食性で
あるフッ化物系フラックスを基本的に用いるものとする
一方で、フッ化物系フラックスのフラックス作用の弱さ
をＣｕＣｋ（塩化第一銅）を添加することで補おうとい
うちのである。

即ち、この発明に係るペーストろう材は、アルミニウム
ろう材、フッ化物系フラックス及びＣｕＣ，１２各粉末
の溶媒添加混練物からなるものである。

上記ペーストろう材の各成分について説明すると、アル
ミニウムろう材粉末はその組成が特に限定されるもので
はなく、従来から公知の４３ ３４３合金とか４２４５合金等を用いうる。しかし、ろ
う材が組成的に押出、引抜き等の塑性加工が困難で粉末
状としてしか提供できないようなものである場合に、こ
の発明を適用することの利点が大きい。即ち、ＡＣ４Ｃ
等のアルミニウム鋳物材をろう付する場合、ＡＣ４Ｃの
固相線温度が５７７℃であることから、液相線温度が５
４７℃程度以下であるアルミニウムろう材が求められる
。このようなろう材として、Ａｕｌｌｗｔ％Ｓｔ−１０
ｗｔ％Ｚｎ−１０ｗｔ％ＣＵよりなるアルミニウム合金
ろう材が考えられているが、かかるろう祠はＣｕ添加量
が多いため通常の押出、引抜、圧延等の塑性加工が実質
的に困難であり、粉末等として提供せざるを得ない。こ
のため、かかるアルミニウムろう材粉末に対して本発明
を有効に適用しうる。

フッ化物系フラックスはフッ化物を成分とするフラック
スであるが、その組成は特に限定されない。フッ化物系
フラックスの一例としては、ＫＦとＡｐＦ３とを共晶組
成ないしはそれに近４ い組成範囲に含むように、ＫＦ水溶液にＡＱＦ３粉末を
溶解せしめて発熱反応を生じさせて水分を蒸発除去した
後の残留物からなるもの、あるいはＫＦとＡ，ＱＦ３と
の混合物に水を加えてペースト状としこれを乾燥したも
の、あるいはＫＡＵＦ４とＫＦを８０〜９９．８ｗｔ％
：２０〜０．　　２ｗｔ％程度の割合で混合した混合物
、あるいはＫ３　ＡｆｉＦ６とＫＡｐＦ４を組成物とす
るもの等を挙げうる。

前記ＣｕＣｐは、フラックスを従来の塩化物系からフッ
化物系に代えたことによるろう付性の低下を防止し、良
好なろう付を可能とするために共存させるものである。

即ち、ＣｕＣ，Ｑが存在しない場合には、フッ化物系フ
ラックス及びろう材粉末か溶融する前に該ろう材粉末の
酸化が急激に進行し、その後フラックスが溶融しでもそ
のフラックス作用が弱いため十分なろう付を行うことが
困難になる。これに対し、ＣｕＣ女を存在させた場合に
は、比較的低温度（３５０〜４００°Ｃ）において、 ５ ＣｕＣ，Ｃ＋Ａｆｆ→Ａ，ＱＣ，Ｑ３　＋Ｃｕの反応が
起こり、Ａｎ１２３は蒸気圧が高く飛散し、ろう材粉末
の一部表面に銅が析出して強固な酸化物を破壊する。そ
の結果、フラックス作用の弱いフッ化物系フラックスに
よっても容易に良好なろう付が可能となる。ＣｕＣ，Ｑ
のかかる効果を有効に発揮させるためには、ＣｕＣ旦粉
末の配合割合をフフ化物系フラックス粉末９９．５〜８
０ｗｔ％に対して０，５〜２０ｖｔ％程度に設定するの
が好ましい。０．　　５ｖｔ％未満では上記効果が少な
く、逆に２０ｗｔ％を超えても却って酸化防止効果が有
効に働かないおそれがある。また、アルミニウムろう材
粉末とフッ化物系フラックス粉末及びＣｕＣ（ｌ粉末合
計との配合割合は、良好なろう付を行わせるために、ア
ルミニウムろう材粉末：６０〜８０ｖｔ％に対してフッ
化物系フラックス粉末及びＣｕＣｆｌ粉末：４０〜２０
ｗｔ％程度に設定するのが良い。

アルミニウムろう材粉末、フッ化物系フラックス粉末及
びＣｕ（ＩＪ粉末はこれらの混合物に６ 分散溶媒を加えて混練し、もって所期するペスト状ろう
材となされる。分散溶媒としては従来から使用されてい
る比較的沸点の高い高級アルコールやワセリン等の混合
物その他を用いれば良い。この分散溶媒は、ろう付時に
加熱温度の」二昇に伴い蒸発飛散する。

発明の効果 この発明に係るペーストろう材は上述の次第で、アルミ
ニウムろう材、フッ化物系フラックス及びＣｕＣｐ各粉
末の溶媒添加混練物からなるものであるから、フラック
スとしてフッ化物系フラックスを用いたことによるフラ
ックス作用の低下をＣｕＣｕの酸化膜破壊作用で補うこ
とができる。従って、塩化物系フラックスを用いた場合
と同等あるいはそれ以上の良好なろう付を行うことがで
きる。もとより、フッ化物系フラックス自体は非腐食性
であるのに加えて、ＣｕＣ］中の塩素成分はＡ塁と反応
して飛散し腐蝕性残渣として残存するることはないから
、ろう付後残渣を除去するための洗浄を行う必要７ はなく、しかも洗浄を実施しなくてもろう例品に十分な
耐食性を保有させることができる。

実施例 （実施例） Ａｆｌ−１．１ｗｔ％Ｓｉ−１０ｗｉ％Ｚｎ−１０ｗｔ
％Ｃｕからなるアルミニウムろう材、フッ化物系フラッ
クス及びＣｕＣｐの各粉末を用意し、これらの混合物に
高級アルコールを含む溶媒を加え混練してペーストろう
材を製作した。フッ化物系フラックスはＡｆｌＦ３　：
５４．ｌｖｔ％とＫＦ：４５．９ｗｔ％を均一に乾式混
合し、これに少量の水を加えてペースト状物とし、次い
でこのペースト状物を乾燥したものを用いた。また、フ
ッ化物系フラックス粉末とＣｕＣ，Ｑ粉末との配合割合
は９３ｖｔ％：７ｗｔ％とした。また、アルミニウムろ
う材粉末と、フッ化物系フラックス粉末及びＣｕＣｌ粉
末合計との配合割合は７０ｗｔ％：３０ｗｔ％とした。

次に、上記のペーストろう材を用いてＡＣ４Ｃからなる
アルミニウム鋳物ブロックに３００８ ３アルミニウムパイプを炉中ろう付したところ、接合部
に十分かつ良好なフイレットを形或てき、ろう付性に優
れたものであった。

（比較例） ＣｕＣ．Ｑ粉末を除去した以外は上記実施例と同じペー
ストろう材を用いて、実施例と同一条件で炉中ろう付を
行ったところ、接合部分のフィレット形成が不十分で良
好なろう付を行うことはできなかった。

以上 ９

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. アルミニウムろう材、フッ化物系フラックス及びＣｕＣ
   ｌ各粉末の溶媒添加混練物からなるペーストろう材。