JPH0357467Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はNATM工法等に使用する止水シート
に関する。

［従来の技術と問題点］ NATM工法においては、トンネルの掘削後、
支保工建て込み、コンクリート吹き付け、ロツク
ボルト打ち込みの後、覆工コンクリートからの漏
水防止と、ひび割れ防止のため、止水シートを施
工することがある。

このような止水シートは、従来主としてPVC
フイルムが使用されているが、継ぎ目からの漏水
でシートと山ハダの間に空隙ができるためのクラ
ツク等が問題になつている他、シート固定釘打ち
部からの漏水、シート合わせ目からの漏水、二次
覆工コンクリート吹き付け時のシートの破損、シ
ートと二次覆工コンクリートの接着性の悪さ等、
数多くの問題点があつた。

このため、ウレタン吹き付け工法等も検討され
ているが、施工の難しさもあつて実施例は多くな
い。

本考案は、これを解決するもので、充分止水性
を有するとともに、施工の作業性も容易な止水シ
ートを提供するものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案の止水シートは、金網の全部又は一部を
水膨潤性シートに埋めこんでなるものである。

上記水膨潤性樹脂としては、例えばビニル系、
アクリル系の単一重合体、もしくは共重合体、ポ
リウレタン系重合体、セルロース、デンプン、又
はその変性物、架橋物等が挙げられる。

なかでも好ましいものは、水膨潤性ポリウレタ
ン含有可撓性物質であり、特に好ましいのは、水
膨潤性ポリウレタンと天然ゴム、合成ゴム、もし
くは再生ゴム等の混合物からなる可撓性物質であ
る。

本考案の止水シートを以下図面に従つて説明す
る。

第１図は、金網の全部が水膨潤性シートによつ
て埋めこまれたものであつて、このような止水シ
ートは、適当な成形型の中段に金網を保持してお
き、その中へ水膨潤性樹脂を流しこむことにより
製作することができる。

第２図は、金網の半分が水膨潤性シートに埋め
こまれ、他の半分が外部に露出しているもので、
このような止水シートは、適当な成形型の上に金
網を敷き、その上に水膨潤性樹脂を流しこみ硬化
させるか、あるいは成形型に流しこまれた水膨潤
性樹脂が未硬化のうちに、樹脂表面に金網をのせ
ることによつて製作することができる。

［考案の効果］ 本考案の止水シートは、継目からの漏水があつ
ても、水膨潤性樹脂が水を吸収して膨張するので
シートと山ハダの間に隙が充填され、クラツク発
生も少ない。しかも金網入りであるので、コシが
強く、破損もしにくく、施工時の取り扱いも優れ
ている。

さらに水膨潤性物質を採用したことにより、シ
ート固定釘打ち部やシート合わせ目からの漏水も
防止され、シートトコンクリートの間も接着性も
改良されている。

【図面の簡単な説明】

第１図−第２図は本考案の止水シートの断面図
である。第３図は本考案の止水シートの使用状態
を示すトンネルの一部断面図である。 １……水膨潤性樹脂、２……金網、３……地
山、４……一次コンクリート、５……止水シー
ト、６……釘、７……二次コンクリート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金網の全部又は一部を水膨潤性止水シートに埋
   めこんでなる止水シート。