JPH0356623A

JPH0356623A - 線材、棒鋼の冷却方法

Info

Publication number: JPH0356623A
Application number: JP19358589A
Authority: JP
Inventors: Akira Onishi; 晶大西; Michiharu Hannoki; 播木　道春
Original assignee: Sumitomo Metal Industries Ltd
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1989-07-26
Filing date: 1989-07-26
Publication date: 1991-03-12
Anticipated expiration: 2009-01-19
Also published as: JPH064893B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、線材や棒鋼をオンラインで冷却する装置及び
該装置を用いて冷却する方法に関するものである。

（従来の技術）線材・棒鋼の高品質化及びコスト低減を目的として、熱
間圧延直後に急速冷却を行い、組織の微細化による強度
や靭性の向上を図っている。

また、上記目的に加え、更に生産性の向上を図るため、
粗圧延直後に急冷を行ってフエライトとオーステナイト
の二相域で仕上圧延を行い、焼鈍時間の半減化さらには
完全省略を行っている。

こうした冷却装置には均一冷却性、高冷却能が必要とさ
れるが、従来の冷却装置では、第９図に示すように、パ
イプ状の冷却管１１内面に多数のノズル１２が設けられ
た構造であり、この冷却管ｌ１の内部を走行する材糾に
冷却水が噴射され、冷却管ｌ１の出口に設置されていろ
水切ノズルｌ３によって走行方向と逆向きに噴射された
水と圧空により、材料表面に付着した冷却水が取り除か
れるようになっている。なお、第９図中１４は搬送ロー
ラを示す。

ところが、第９図に示すような冷却装置では次のような
問題がある。

■　急速冷却を行うためには大量の冷却水が必要である
。

■　冷却装置出口における水切りが不十分で、復熱バラ
ツキが大きくなって重大な品質バラツキが発生する。

■　冷却水量を多くすると冷却装置内を走行する線材や
棒鋼の搬走抵抗が大きくなる。

従って、その対策として次のような冷却装置が提案され
ている。

（１）第１０図に示すように、冷却ゾーンｌ５の内径を
、入口及び出口の径よりも大きくして、内面に設けられ
たノズル１２から材料に噴射された冷却水が冷却ゾーン
１５内を充満可能な如く威し、浸漬冷却により冷却能の
向上を図るもの。

（２）特開昭５９−２２６１２１号公報に開示されてい
るように、出側の冷却ノズルを内側（材料搬送方向と逆
向き）に向けて配置することにより該ノズルより噴射す
る冷却水に水切り能力を持たせると共に、更に冷却装置
の中央部の上部に排水孔を設けて積極的に排水を行って
冷却装置出口からの流出水量を少なくし、水切り効果を
高めるもの。

（３）特開昭５３−１２７３１４号公報に開示されてい
るように、材料に冷却媒体として水と空気のｌ昆合物を
噴射することにより殿送抵抗を低下させるもの。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら上記した冷却装置にあってもまだ次のよう
な問題があった。

（１）冷却ゾーンの内径を、入口及び出口の径より大き
くし、冷却ゾーンの内部に冷却水を充満させて浸漬冷却
を行う場合、冷却装置の内部に空気が残留して冷却能の
低下、不均一冷却が発生する。更に従来のキリ穴ノズル
やスリットノズルでは、噴射された冷却水が充満した冷
却装置の内部を貫通する力や冷却水を攪拌する力が小さ
く、冷却能が低下する。

（２）出側冷却ノズルに水切り能力をもたせても、十分
に排水を行わないと、走行する材料に引張られて出口よ
り乗り水となって材料の表面を走り、冷却ムラが発生す
る。

中央部下部に排水孔を設けた冷却装置も提案されている
が、冷却装置内冷却水の流れが下部に偏り、銅材の上部
と下部で冷却ムラが発生する。

（３）冷却媒体として冷却水と空気の混合物を使用した
場合には、空気の残留により、冷却能の低下が大きく、
品質向上、生産性向上が十分ではない。

本発明は上記した問題点を解決すべく成されたものであ
り、冷却能力の向上、均一冷却性の向上、冷却装置出口
における水切り性能の向上、及びそれに起因する諸問題
を解決できる冷却装置を提供することを目的としている
。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために本発明に係る第１の冷却装置
は、走行する高温状態の線材・棒鋼をオンラインで冷却
する管状冷却装置において、該管状冷却装置を人口・中
間・出口の三つのゾーンで形威すると共に、中間ゾーン
には対向する位置に排水量のｊＪｊｌ整可能な排水管を
２個以上設け、入口及び出口ゾーンには給水量の調整可
能な多数のノズルを配設しているのである。

また本発明に係る第２の冷却装置は、上記第１の冷却装
置における入口及び出口ゾーンの内部径を入口及び出口
径より大径となすと共に、入口及び出口ゾーンに配設し
たノズルを、その噴射角が夫々中間ゾーンに向かうよう
にしているのである。

更に本発明に係る冷却方法は、上記第１又は第２の冷却
装置を用いて冷却するに際し、人口ゾ−ンでの冷却を高
圧・高水量で、一方出口ゾーンでの冷却は流量を絞って
行うと共に、これら総冷却水量に合わせて各排出管から
の流出流量を均一とすべく調整するものである。

すなわち、本発明に係る冷却装置は中間ゾーンの対向す
る位置に流量調整可能な２個以上の排水管を設けたため
、総冷却水量に合わせて各排水管からの排出流量を均一
化することにより、冷却装置内の流れも上下・左右に均
一化し、線材、棒鋼を円周方向に均一に冷却できる。

また、総冷却水量に合わせて使用する排水管の数及び排
出流量を調整することにより、冷却装置内の空気がすば
やく抜ける。

また、出口側では線材、棒鋼表面温度が５００　’Ｃ以
下まで下っているため、低圧でも熱伝達率が高く強冷却
が可能であるので、人口冷却ゾーンでは高圧、高水量で
強冷却を行い、出口冷却ゾーンでは流量を絞ることによ
り効率よく強冷却が行なえる。さらに、こうすることに
より出口からの冷却水の流出量を絞り、流出圧を低下さ
せることができるので、線材、棒鋼への水乗りがほとん
どなくなり、水切り効率を大幅に向上できる。

また、人口、出口の冷却ゾーンに設ける多数のノズルに
、本出願人が先に実願昭６３−３２１１６号明細書で提
案したノズルを採用すれば更に大幅に冷却能力が向上す
る。

（作　　用）本発明冷却装置の入口冷却ゾーンでは、高水量密度で、
搬送されて来た線材、棒鋼を急速冷却する。本発明冷却
装置では人口、出口部の内径は、内部の冷却ゾーン内径
以下になっているため、冷却水を通水すると、まず冷却
装置内部に冷却水が充満し、中間ゾーンの排水管より排
水される。この時、総冷却水量に合わせて、排水管の流
量調整弁を調整し、各排水管より均一流量で排出される
ようにすれば、冷却装置内に残留していた空気は容易に
、完全に流出させられる。また冷却ゾーン内面の対向位
置に設けられた多数の冷却ノズルより噴出された冷却水
は、上下左右均一な流れを形威し、中間ゾーンの排水管
から流出する。従って線材、棒鋼は円周方向に均一に冷
却される。

入口冷却ゾーンでは、膜沸騰状態なので蒸気膜を破るだ
けの水圧が必要だから高水量密度強冷却が行われるが、
出口冷却ゾーンでは、被冷却材である線材、棒鋼の表面
温度が下がっているため、その表面は核沸騰状態なので
、低水量密度でも、大きな熱伝達率（５０００ｋｃａｌ
／ボ・ｈ・’Ｃ　）が与えられ、強冷却が可能である。

従って、出口冷却ゾーンの給水量を入口冷却ゾーンより
かなり小さく絞って冷却を行うことで、冷却水出口より
流出し、走行中の線材、棒鋼に付着し、冷却ムラ発生原
因となる冷却水流出量を低下させることができる。

またこれは、線材、棒銅の径、材質、速度、水温、目標
冷却停止温度によって給水量、排水量は電磁流量バルプ
等流量調整機構により制御する必要がある。

さらに、入口及び出口の冷却ゾーンに設置するノズルに
本出願人が実願昭６３−３２１１６号明細書で提案した
ノズルを採用すればキリ穴ノズルやスリットノズルに比
べて大きな冷却能力が得られ、また、２〜３肋のスリッ
トノズルや、フルコーンノズル（異物通過径約５ｍｍ）
に比べてノズル径が大きいためノズルつまりが少なく　
（同し水量密度を得るノズルで約７１ＩＩＩ１）、有利
である。

そして、冷却装置内部径が、人口、出口径よりも大きく
なっており、かつ内部に設けられた多数のノズルを内側
に向けて設置する事によって、冷却装置内に水が充満し
、浸漬強撹拌冷却で冷却速度が向上する。加えて出口ノ
ズル噴射水が内側（進行方向と逆向き）に流れる事で、
線材、棒鋼に付着して流出して来る水が少なくなり、水
切り効率が大幅に向上する。

（実　施　例）以下本発明を第１図〜第３図に示す実施例図面及び第４
図〜第８図に示す実験結果を示す図面に基づいて説明す
る。

第１図は第１の本発明装置の一実施例を断面で示す概略
説明図、第２図は第２の本発明装置の一実施例を断面で
示す概略説明図、第３図は第２図のＩ［［−Ｉ１１断面
図である。

これら図面において、■は本発明に係る管状冷却装置で
あり、軸方向に人口・中間・出口の三つのゾーン２〜４
を形成している。

このうち中間ゾーン３には、対向する位置に例えば４つ
の排水管５を設け、入口ゾーン２及び出口ゾーン４に多
数設けられたノズル６から例えば線材７に向けて噴射さ
れ、該線材７を冷却した後の排水を排出できるようにな
っている。そして、前記排水管５には夫々排出量を調整
可能なようにｉＪｔ量調整弁８が介設されている。

また入口ゾーン２及び出口ゾーン４に設けられた多数の
ノズル６に冷却水を供給する給水管９にも前記排水管５
と同様流量調整可能な弁ＩＯが介設され、ノズル６から
の冷却水の噴射量を調整できるようになっている。

ところで、第１図に示す実施例では、冷却装置ｌの入口
及び出口と入口・中間・出口の三つのゾーン２〜４の内
径は同一であるが、出口が長くなっている。これは通水
抵抗を増加させ、冷却装置出口より冷却水が流出し、線
材表面での冷却ムラの発生を防止するためである。また
、第２図に示す実施例では、入口・中間・出口の三つの
ゾーン２〜４の内径を入口及び出口の径より大径となし
、内部に冷却水が充満するようになっている。

また、第１図及び第２図に示す実施例では入口及び出口
のゾーン２、４に設置されたノズル６の向きを、夫々そ
の噴射角が中間ゾーン３に向かうようになされていろ。

そして、第２図に示す実施例では、入口及び出口のゾー
ン２、４のうち、入口及び出口側のノズル６を本出願人
が実願昭６３−３２１１６号明細書で提案したノズル６
゛とし、中間ゾーン３例のノズル６をキリ穴ノズルとし
ている。

次にかかる本発明に係る冷却装置１を用いて線材を冷却
する方法について説明する。

線材は図面における左側より搬入され、入口冷却ゾーン
２で、進行方向に向かう（内向き）多数のノズル６゜と
キリ穴ノズル６から噴出される冷却水により強冷却され
る。中間ゾーン３では浸漬強攪拌冷却され、さらに出口
冷却ゾーン４では、進行方向とは反対向きの（内向き）
多数のノズル６”とキリ穴ノズル６から噴出される冷却
水により冷却される。

このようにして強冷却された線材は図面の右側の出口よ
り搬出されるが、この時多少の冷却水が表面に付着して
流出して来る。しかし、出口冷却ゾーン４に設置したノ
ズル６、６′が内側を向いており、かつ出口冷却ゾーン
４の給水量は少ないので（約６５％程度）、少しの水切
り補助ノズル（図示せず。一般的な水ジェットや圧空ノ
ズル）で十分水切り可能となっている。

また、本発明方法では上下左右に設けた４本の排水管５
より冷却水を均一に流出するため、２．５ｋｇ　／　ｃ
Ｉｊの水圧の場合、下記表のケースｂのように下側排水
管５の流量調整弁８を約１０’絞り込んだ。

なお、下記表のケースａ　−　ｃに示す流量調整弁８の
開度の場合の排水量を第４図に示す。

（単位：　ｄｅｇ）この時出入口の径約５０ｍｍに対して、入口及び出口の
冷却ゾーン２、４の内径は約９０Ｍと大きくする事で内
部に冷却水が充満し、冷却能が向上した。

さらに多数のノズル６の一部を本出願人が提案したノズ
ル６”とする事で第５図に示すように貫通力が増大し、
さらに第６図に示すように冷却能が大幅に向上した。

また冷却ヅーン２、４の内面に取付けた多数のノズル６
、６゜は、冷却能を下げずに排気効率、水切り効率を上
げるため、夫々約４５゜に内側へ傾けた。

実機において本発明冷却装置を用いて本発明方法を実施
した結果、第７図及び第８図に示すように、水切り効率
が改善され、圧空コストの低下、又冷却水の有効活用が
できようになった。そして均一強冷却が可能となり、鋼
材の品質不良、形状不良等が大幅に滅少した。

（発明の効果）以上説明したように、本発明によって棒鋼・線材の均一
・強冷却が可能となり、品質向上、生産性向上が可能と
なった。

【図面の簡単な説明】

第１図は第ｌの本発明装置の一実施例を断面で示す概略
説明図、第２図は第２の本発明装置の一実施例を断面で
示す概略説明図、第３図は第２図の１１断面図、第４図
は各流量調整弁の開度を変えたときの排出量を示す図、
第５図は各種ノズルのｊ｛ｉ突圧と流水量の関係を示す
図、第６図は各種ノズルの平均熱伝達率と鋼材温度の関
係を示す図、第７図は本発明装置と従来装置を用いた場
合の圧空便用率及び冷却水使用率を示す図、第８図は同
じく不良品発生率を示す図、第９図及び第１０図は従来
の冷却装置の説明図である。１は冷却装置、２は入口ゾーン、３は中間ゾーン、４は
出口ゾーン、５は排水管、６、６゜はノズル、７は線材
、８は流量調整弁、９は給水管、１０は弁。子均禎侘達鼻（Ｋ−＾・入’ｃ）排ｉ４Ｑ．（私ｉ＾羽？ｉ管１ネ）墳Ｓ１灸八（参／（，Ｎつ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）走行する高温状態の線材・棒鋼をオンラインで冷
却する管状冷却装置において、該管状冷却装置を入口・
中間・出口の三つのゾーンで形成すると共に、中間ゾー
ンには対向する位置に排水量の調整可能な排水管を２個
以上設け、入口及び出口ゾーンには給水量の調整可能な
多数のノズルを配設したことを特徴とする線材・棒鋼の
冷却装置。
（２）請求項１記載の冷却装置において、入口及び出口
ゾーンの内部径を入口及び出口径より大径となすと共に
、入口及び出口ゾーンに配設したノズルを、その噴射角
が夫々中間ゾーンに向かうようにしたことを特徴とする
線材・棒鋼の冷却装置。
（３）請求項１又は２記載の冷却装置を用いて線材・棒
鋼を冷却するに際し、入口ゾーンでの冷却を高圧・高水
量で、一方出口ゾーンでの冷却は流量を絞って行うと共
に、これら総冷却水量に合わせて各排出管からの流出流
量を均一とすべく調整することを特徴とする線材・棒鋼
の冷却方法。