JPH0356596B2 - - Google Patents

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JPH0356596B2
JPH0356596B2 JP58146710A JP14671083A JPH0356596B2 JP H0356596 B2 JPH0356596 B2 JP H0356596B2 JP 58146710 A JP58146710 A JP 58146710A JP 14671083 A JP14671083 A JP 14671083A JP H0356596 B2 JPH0356596 B2 JP H0356596B2
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carbon black
carbon
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fibrous
black
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は通常のカーボンブラツクの空隙内に気
相法により繊維状炭素を成長させることにより、
電子部品や感光紙の輸送包装分野において、帯電
防止、静電気除去に効果のある、電気伝導度、加
工性その他の諸特性を改良した複合構造のカーボ
ンブラツク及びその製法に関する。
通常のカーボンブラツクの一次粒子を電子顕微
鏡で観察すると平均粒系10〜300mμの球状粒子
からなる。この粒子は更に折り重なるように二次
凝集したり、結合したりして、大小のストラクチ
ヤーを形成している。これが本発明でいう通常の
カーボンブラツクである。
カーボンブラツクの特性は粒子径の大小、スト
ラクチヤーの大小及び粒子表面に存在する化学的
活性基の多少に依存し、それぞれの特性に応じ
て、ゴム補強用、カラー用、電気伝導材用、乾電
池用等に利用され、使い分けられている。
一方、本発明における繊維状炭素としては、ポ
リアクリロニトリル、レーヨン、ピツチ等を紡糸
した有機前駆体繊維を800〜3000℃に加熱して得
た有機系繊維状炭素がある。又、これらとは全く
別に、炭化水素ガスを熱分解して得られる気相成
長繊維状炭素がある。気相成長繊維状炭素は一般
に、結晶欠陥が極めて少なく、引張り強度や弾性
率が優れているが、生産効率が低い欠点がある。
樹脂、ゴム等の導電性フイラーとして用いられ
るカーボンブラツクの特性としては電気伝導性が
優れている他、樹脂、ゴム等のなじみがよいこ
と、混合性がよいこと、成形時に溶融樹脂の流動
性を損なわず、且つ、成形された製品の表面状態
に平滑性を与えることが重要である。前述の通
り、これらカーボンブラツクの諸特性は粒子の大
小、ストラクチヤーの大小、カーボンブラツク表
面の活性基の多少等に依存するものであるが、導
電性フイラーとしての見地から、前記諸特性の
中、特にストラクチヤーが大きな影響を有する。
一般に、カーボンブラツクを樹脂やゴムに配合
する場合、高度に発達したストラクチヤーのカー
ボンブラツクを使用しても、混合の際に受ける機
械的剪断力により、ストラクチヤーが切断され、
電気伝導度が低下する現象が認められる。この場
合、カーボンブラツクの充填量を増加して、電気
伝導度の低下を補充することも考えられるが、現
実には樹脂の加工性が著しく低下する。
以上の現状であるため、導電性フイラーとして
のカーボンブラツクを改良するにあたつては、機
械的剪断力を受けても切断されないような強度の
結合力を有するストラクチヤーを得るか、又は、
切断されても一次粒子が再び互いに接触しあえる
ような形状のカーボンブラツクを得ることであ
る。
本発明者らは気相法炭素繊維の製造の際に用い
られるシーデイング法(特開昭57−117623号公
報)を応用し、通常のカーボンブラツクの空隙内
に繊維状炭素を成長させることにより、たとえ機
械的剪断応力により切断されても一次粒子が再び
互いに接触しあえるような形状の複合構造のカー
ボンブラツクが得られることを見出し、本発明を
完成するに至つた。
即ち、本発明は通常のカーボンブラツクは高空
隙性の構造であることを利用し、カーボンブラツ
クに金属又は金属化合物の微粒子を混在、担持さ
せ、これを不活性ガス気流中で900〜1500℃に加
熱し、その後炭化水素ガスを送入することによ
り、カーボンブラツクの空隙内に繊維状炭素の介
在した複合構造のカーボンブラツクを得るもので
あり、本発明によれば電気抵抗が高い場合でも
0.30Ω−cm以下、通常は0.25Ω−cm以下(50Kg/
cm2)となり、樹脂、ゴム等と混合するとき成形性
がよく、得られた成形体の電気抵抗も小さい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用するカーボンブラツクはアセチレ
ンブラツク、フアーネスブラツク、サーマルブラ
ツク、チヤンネルブラツクその他副生、回収カー
ボンブラツクの全てを含み、その形状は粉状、プ
レス状、粒状等、繊維状炭素を除く通常のカーボ
ンブラツクが使用できる。中でも、それ自体、電
気伝導性を付与する目的で製造されたアセチレン
ブラツクの粒状品が特に好ましい。
シーデイングする、即ちカーボンブラツクに担
持させる金属としては周期律表の第4a族、第5a
族、第6a族、第7a族、第8a族等を用いることが
できるが、中でもFe、Co、Ni、V、Nb、Ta、
Ti、Zr等が効果的であり、金属又は金属化合物
として使用できる。金属化合物としては上記金属
の酸化物、炭化物、その他の化合物が使用でき
る。この中には気相法炭素繊維の生成条件下にあ
つて、水素により還元され、金属になるものもあ
る。これらの金属或いは金属化合物は超微粒子が
よく、特に300A以下のものが好ましい。
カーボンブラツクに担持させた金属超微粒子を
起点として直径数100Åから数1000Åの極めて細
い繊維状の炭素が、金属超微粒子を頭につけたま
まカーボンブラツクの組織間空隙内に成長し、複
合構造を形成する。
カーボンブラツクに金属超微粒子を担持させる
シーデイング法としては特に限定はなく、例えば
アルコール等の溶媒に微粒子を懸濁させ、或いは
金属塩等をアルコールに溶解させ、この液中にカ
ーボンブラツクを投入、撹拌、混合、脱水、乾燥
すればよい。懸濁量或いは溶解量を加減すれば、
担持量を調節することができる。シーデイング量
は極めて少量でよく、カーボンブラツクに対し、
0.001〜0.3重量%の範囲が適当である。
使用する炭化水素はベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素、メタン、エタン等の鎖状炭化水素
及びこれらを含む副生ガス、混合ガス等である。
反応炉は外部加熱方式の磁性管状炉が好まし
い。磁性管状炉に金属微粒子をシーデイングした
粒状カーボンブラツクを供給し、900〜1500℃、
好ましくは950〜1050℃に保ち、更に上記炭化水
素ガスを水素を含むキヤリヤーガスと共に通過さ
せることにより、カーボンブラツクの組織間空隙
内に微細な繊維状炭素がシーデイング部位から成
長する。炉内ガスの流速を200〜2000cm/分程度
の高速とすると、長さ方向の成長が著しく、1〜
10cm/分程度の低速とすると太さ方向の成長が主
となるので、流速の調節により長さ及び太さを調
節できる。更に、反応方法はバツチ方式に限ら
ず、連続方式も採用できる。
カーボンブラツクに対する繊維状炭素の割合は
50重量%以下である。又、繊維状炭素の長さは1
mm以下、太さは50μ以下である。繊維状炭素の割
合が50重量%を越えたり、長さ、太さが上記範囲
を越えると、カーボンブラツクと繊維状炭素を
別々に準備し、混合、使用した場合と同じ状況を
呈し、樹脂、ゴム等との混練時の剪断応力によ
り、繊維状炭素が折れ易く、導電性付与能力が低
下する。又、繊維同士の絡み合いによりフロツク
を形成しやすく、均等に混練しがたい。
キヤリヤーガスとしては水素ガスが最も好まし
いが、アルゴン等の不活性ガスを混合することも
できる。混合ガスを使用する場合には水素ガスが
30%以上存在していることが望ましい。キヤリヤ
ーガス中の炭化水素ガス含有率は温度、流速等に
よつて、適正範囲を選ぶが、一般的には1〜60容
量%が好ましい。この範囲内で、ベンセン等の炭
素/水素比が大きい炭化水素ではキヤリヤーガス
を多くし、メタン等炭素/水素比が小さい炭化水
素では少なくすることが望ましい。
太さについては数100Åから20μであり、カー
ボンブラツクの粒子径と同程度の太さも可能であ
る。長さの成長は1〜60分で数μ〜数mmの範囲の
ものを得ることができる。発生密度は超微粒子の
シーデイング量に依存する。
本発明により得られた複合構造のカーボンブラ
ツクは樹脂、ゴム等に混合した場合、カーボンブ
ラツクの空隙中に微細な繊維状炭素が多方向に伸
びているため、混練時剪断力により鎖状構造が一
部切断されても、なおかつ一部は接触し、或いは
至近距離にあり、樹脂やゴムの導電性は非常に良
好となる。更に、電池用としても使用できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。
実施例 1 アセチレンブラツク粒状品(電気化学(株)製)
1.0gに、エチルアルコール100c.c.に硝酸鉄0.080
gを溶解した溶液の一部を噴霧し、脱水、乾燥し
た。鉄としての担持量は約0.02重量%であつた。
これをアルミナ質ボートに装填し、反応管径50mm
φの電気炉に導入し、予め900〜1000℃で数分間
水素ガスのみを流した後、ベンゼン(10Vol%)
と水素との混合ガスを100〜300c.c./分で10〜180
分間流した。
得られた複合構造のカーボンブラツクを電子顕
微鏡で観察すると第1図(倍率1000倍)及び第2
図(倍率10000倍)に示すように、カーボンブラ
ツクの空隙内に繊維状炭素が成長しており、この
長さは40〜100μ、太さは200〜500Åの範囲で変
動し、全体の重量は1.1gに増加した。
電気抵抗をJIS−K1469に準拠して測定したと
ころ、原料アセチレンブラツクの粒状品が0.30Ω
−cm(50Kg/cm2)であつたのに対し、本発明に係
るカーボンブラツクは0.15〜0.03Ω−cm(50Kg/
cm2)であつた。
得られた複合構造のカーボンブラツク30部を
ABS樹脂(商標名:デンカGR−4000)100部と
ラボプラストミルR−60(東洋精機(株)製)で200℃
×10分間混練し、得られたコンパウンドを圧縮成
形機で230℃×10分間加熱プレスし、厚さ2mmの
プレスシートを得た。このプレスシートの電気抵
抗をデジタルマルチメーターTR−6856(タケダ
理研(株)製)を用い、SRIS2301に準拠して測定し
たところ、3Ω−cmであつた。
比較のため、本実施例に用いたアセチレンブラ
ツク10部と繊維状炭素1部を単に混合し、その混
合物30部を上記のABS樹脂に混合し、その他は
実施例と同様に処理し、電気抵抗を測定したとこ
ろ、30Ω−cmであつた。
更に、本発明に係る複合構造のカーボンブラツ
クは混練にあたり、加工性も改良されていた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る複合構造のカーボンブラツ
クの結晶構造を表す電子顕微鏡写真であり、第1
図は倍率1000倍、第2図は倍率10000倍である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カーボンブラツクの空隙内に気相法により得
    られた繊維状炭素が介在している複合構造のカー
    ボンブラツク。 2 繊維状炭素の1重量部に対し、カーボンブラ
    ツク1〜99重量部含まれている特許請求の範囲第
    1項記載の複合構造のカーボンブラツク。 3 繊維状炭素の長さが1mm以下であり、太さが
    50μ以下である特許請求の範囲第1項又は第2項
    記載の複合構造のカーボンブラツク。 4 カーボンブラツクに金属又は金属化合物の微
    粒子をシーデイングし、外部加熱方式の管状炉に
    供給し、900〜1500℃に保持した状態で、気化し
    た炭化水素ガスをキヤリヤーガスと共に供給し、
    カーボンブラツクの空隙内に気相法による繊維状
    炭素を成長させる複合構造のカーボンブラツクの
    製法。
JP58146710A 1983-08-12 1983-08-12 複合構造のカ−ボンブラック及びその製法 Granted JPS6038472A (ja)

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