JPH0356503B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子交換機の回線試験方式に関する。
本発明方式は例えば、収容回線が複数のテナント
に分割される電子式構内交換機の回線試験を用い
られる。

〔従来の技術〕

従来、電子式構内交換機の回線試験を行う場
合、交換機に収容される加入者回路あるいはトラ
ンク等の１つを試験端子に設定し、この試験端子
を介して回線試験装置と交換機の被試験回線とを
接続して回線試験を行う。この回線試験に際して
は、被試験回線の属性情報、例えばダイヤル・パ
ルス（DP）方式かプツシユ・ボタン（PB）方式
か多周波（MF）方式かの別、あるいは接続確認
信号の有無などの情報が試験装置側になければ試
験を行えない場合がある。

このため回線試験に際しては、被試験回線の回
線番号を回線試験装置から構内交換機に通知する
と、構内交換機はその被試験回線を試験モードに
設定するとともに、回線試験装置に対して被試験
回線の属性情報を通知してくる。この属性情報に
もとづき、試験者は回線試験装置を操作して試験
を行うことが可能となる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

雑居ビル等に設置されている電子式構内交換機
の構成が第１図ａに示される。第１図ａにおい
て、１は構内交換機、２は回線試験装置である。
構内交換機１は、トランク１０ａ〜１０ｄ、ネツ
トワーク１１、加入者回路１２ａ〜１２ｈ、制御
装置１３等を含み構成されており、加入者回路１
２ｈが試験端子として設定されて回線試験装置２
に接続されている。

このような構内交換機においては、その収容回
線が複数のテナント、第２図ではテナントＡ，Ｂ
に区分されている。交換機はテナント番号が相違
する回線同志（すなわち異なるテナントに属する
回線同志）を交換機内で直接に接続することがで
きないようにソフト的に構成されている。

このため回線試験を行う場合、試験端子が属し
ているテナント内においてならば、試験端子を介
してそのテナント内の被試験回線に回線試験装置
を接続して試験を行えるが、試験端子のテナント
番号とは番号が異なるテナントに対しては回線試
験装置を接続することができず、回線試験を行え
ないという問題点がある。

したがつて従来、複数のテナントの各々につい
て回線試験を行うためには交換機において試験端
子を各テナント毎に当該テナント内に接続し直さ
なければならず、回線試験が非常に手間のかかる
ものとなり、結局、試験を頻繁には行えず、障害
の早期発見を妨げている。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の問題点を解決するために、本発明におい
ては、複数の領域に区分される複数の回線を収容
する電子交換機と、該電子交換機との間で被試験
回線の属性情報を送受して回線試験を行う試験装
置とを備え、該試験装置は、電子交換機の或る特
定の領域内に設定された試験端子を介して被試験
回線と接続されることにより回線試験を行うよう
に構成された電子交換機の回線試験方式におい
て、回線試験に際し電子交換機は該試験端子の属
する領域番号を被試験回線の属する領域番号に変
更する処理を行い、それにより該試験端子と該被
試験回線との接続を可能にして回線試験を行うこ
とを特徴とする電子交換機の回線試験方式が提供
される。

〔作用〕

回線試験のために特定の試験端子から被試験回
線に接続を行うとき、試験装置側から交換機側へ
の回線の属性の通知の際、被試験回線が属する領
域（テナント）番号を併せて通知することによ
り、試験端子が属する領域番号を被試験回線の領
域番号と同一の番号にする。これにより回線試験
装置と任意の領域番号に属する被試験回線との接
続を可能にする。

〔実施例〕

本発明の一実施例としての電子交換機の回線試
験方式を行うシステムの構成が第１図ａに示され
る。

第１図ａにおいて、１は電子式構内交換機、２
は回線試験装置である。構内交換機１はトランク
１０ａ〜１０ｄ、ネツトワーク１１、加入者回路
１２ａ〜１２ｈ、制御装置１３等を含み構成され
る。制御装置１３は呼処理、運用管理処理、ある
いは回線試験装置２との通信情報の送受などの制
御を行う。加入者回路１２ｈは試験端子として設
定されており、回線試験装置２からの試験用回線
が収容される。

交換機に収容されるトランク１０ａ〜１０ｄお
よび加入者回路１２ａ〜１２ｈはテナントＡ，Ｂ
の２つの領域に区分されており、トランク１０
ａ，１０ｂおよび加入者回路１２ａ〜１２ｄはテ
ナントＡに、トランク１０ｃ，１０ｄおよび加入
者回路１２ｅ〜１２ｈはテナントＢに属する。

回線試験装置２の概略的構成が第２図に示され
る。回線試験装置２は、制御装置２１、インタフ
エイス回路２２、メモリ２３、キーボード２４、
表示装置２５、テスト・アダプタ２６、試験用電
話機２７等を含み構成される。試験用電話機２７
はキーボード２４とともに試験端子に接続され
る。テスト・アダプタ２６は構内交換機１の主配
線盤MDF（図示しない）を介して被試験回線に接
続される。

第２図システムの動作が以下に説明される。

いまテナントＡに属するトランク１０ａは被試
験回線として試験を行うものとする。まず、試験
者が回線試験装置２を操作することによつて被試
験回線１０ａの回線番号を回線試験装置２から構
内交換機１に通知する。これにより構内交換機１
は被試験回線１０ａを試験モードに設定するとと
もに、回線試験装置２に対して被試験回線１０ａ
の属性情報を通知する。この属性情報には、DP、
PB、MF方式の別や接続確認信号の有無などの
情報に加えて被試験回路１０ａが含まれるテナン
ト番号情報が含まれる。

回線試験装置２は、被試験回線１０ａの属性情
報の通知を受けると、構内交換機１に対して試験
端子１２ｈの属性情報（例えばDPまたはPB）を
通知するが、この際、この属性情報のなかに構内
交換機１から通知された被試験回線１０ａのテナ
ント番号情報を含めて通知する。

構内交換機１は、それに備えられたメモリ内
に、トランク１０ａ〜１０ｄや加入者回路１２ａ
〜１２ｈなどの回線がいずれのテナント番号に属
するかを示す表を有している。そして回線試験装
置２から送られてきた試験端子の属性情報に基づ
いて、試験端子に１２ｈが属するテナント番号Ａ
を、被試験回線１０ａが属するテナント番号Ｂに
メモリ内に表において変更する。

これにより、第１図に示すように、試験端子１
２ｈのテナント番号が被試験回線１０ａのテナン
ト番号と同一となるので、その相互間を直接に接
続することが可能になり、回線試験装置２から試
験端子１２ｈを介して被試験回線１０ａに試験信
号を発信して回線試験を行うことができる。

なお、回線試験としては、線路の絶縁抵抗、容
量、直流抵抗等の試験、トランクの動作試験など
の各種の試験が行われる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、電子交換機が複数のテナント
に分割されて使用される場合でも、回線試験を行
うに際して各テナント毎に試験端子の接続をし直
さなくとも、どのテナントに対しても試験を実施
することが可能となり、回線試験を簡単に行える
ようになつて障害の早期発見と防止に役立つ。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例としての電子交換機
の回線試験方式を行う構内交換機の構成と動作概
要を示す図、第２図は回線試験装置の概略的な構
成を示す図である。 １……構内交換機、２……回線試験装置、１０
ａ〜１０ｄ……トランク、１１……ネツトワー
ク、１２ａ〜１２ｈ……加入者回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の領域に区分される複数の回線を収容す
   る電子交換機と、該電子交換機との間で被試験回
   線の属性情報を送受して回線試験を行う試験装置
   とを備え、該試験装置は、電子交換機の或る特定
   の領域内に設定された試験端子を介して被試験回
   線と接続されることより回線試験を行うように構
   成された電子交換機の回線試験方式において、回
   線試験に際し電子交換機は該試験端子の属する領
   域番号を被試験回線の属する領域番号に変更する
   処理を行い、それにより該試験端子と該被試験回
   線との接続を可能にして回線試験を行うことを特
   徴とする電子交換機の回線試験方式。