JPH0356138B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、鋳型造型方法の改良に関するもので
ある。

（従来の技術および解決しようとする課題） 従来、模型を有する下定盤上に鋳枠を載置した
後、鋳枠内に鋳砂を投入し平板状の上定盤又は周
縁部に突出した鋳砂押圧片を有する上定盤によつ
て鋳砂をつき固めて造型している（例えば、実開
昭54−134728号公報）が、鋳砂が均一な硬度にな
らず、模型の頂部上方の鋳砂は硬く、鋳枠近傍の
鋳砂は軟らかいため、鋳型の搬送工程又は注湯時
に鋳型変形が起こるという問題点がある。そこ
で、本発明はかかる問題点を解消するためになさ
れたもので、鋳型変形を起こしにくい鋳型造型方
法を提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は、模型上方の鋳砂部位に凹穴を穿設
し、該凹穴の端部と係合する凸条を設けた上定盤
によつて鋳砂をつき固める鋳型造型方法である。

（作用） 本発明は上述のような構成であるので、凹穴を
有する鋳砂上面を凸条を設けた上定盤で押圧する
と、最初凸条と鋳枠との間に投入された鋳砂がつ
き固められ、さらに上定盤が水平になつた鋳砂上
面全体を押圧すると、凸条を境にして鋳砂が模型
と上定盤とによつてつき固められると共に、下定
盤と上定盤とによつてつき固められ、鋳砂が略均
一な硬さになる。

（実施例） 第１〜２図は本発明に係る造型方法を示し、模
型１を有する下定盤２上に鋳枠３ａ，３ｂが載置
され、鋳枠３ａ，３ｂ内に鋳砂４を投入し、鋳砂
４を鋳枠３ｂ面と略同一高さに砂切りした後、模
型１上方の鋳砂４部位に凹穴５を穿設し、凹穴５
の端部と係合する凸条６，６を設けた上定盤７に
よつて鋳砂４を上方から押圧してつき固める。
尚、凸条６，６の形状は適宜変更することがで
き、鋳枠３ｂは継ぎ枠を示す。

凹穴５を有する鋳砂４上面を凸条６，６を有す
る上定盤７で押圧すると、最初凸条６，６と鋳枠
３ａ，３ｂとの間に投入された鋳砂４がつき固め
られ、さらに該鋳砂４をつき固めて鋳砂４面を穴
５の底面と同じ高さにした後、上定盤７全体で水
平な鋳砂４上面全体を押圧すると、凸条６，６を
境にして鋳砂４が模型１と上定盤７とによつてつ
き固められると共に、下定盤２と上定盤７とによ
つてつき固められ、鋳砂４が略均一な硬さとな
る。しかる後、鋳枠３ｂを取り除くと、第３図に
示すような鋳型が製造され、８は凸条６によつて
形成された凹溝である。

（発明の効果） 本発明によれば、模型上方の鋳砂部位に凹穴を
穿設し、該凹穴の端部と係合する凸条を設けた上
定盤によつて鋳砂をつき固めるので、鋳砂が略均
一な硬さになり、鋳型の搬送工程又は注湯時に鋳
型変形が起こらず、寸法精度の良好な鋳物が鋳造
される。

又、上定盤に凸条を設け、鋳砂の上面に凹穴を
穿設するだけの簡単な構造によつて鋳砂が略均一
な硬さになるので、造型装置がシンプル化され、
メンテナンスが容易となる。さらに上定盤の凸条
によつて形成された鋳砂の凹溝は、ガス抜き穴と
して利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１〜２図は本発明に係る造型装置を示す断面
図、第３図は本発明により造型された鋳型を示す
断面図である。 １……模型、４……鋳砂、５……凹穴、６……
凸条、７……上定盤。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 模型を有する下定盤上に鋳枠を載置した後、
   鋳枠内に鋳砂を投入し上定盤によつて鋳砂をつき
   固める鋳型造型方法において、模型上方の鋳砂部
   位に凹穴を穿設し、該凹穴の端部と係合する凸条
   を設けた上定盤によつて鋳砂をつき固めることを
   特徴とする鋳型造型方法。 ２ 継ぎ枠を備えた鋳枠内に鋳砂を投入し、継ぎ
   枠と略同一高さに砂切りした後、模型上方の鋳砂
   部位に凹穴を穿設し、該凹穴の端部と係合する凸
   条を設けた上定盤によつて鋳砂をつき固め、次い
   で継ぎ枠を取り除くことを特徴とする鋳型造型方
   法。