JPH0355067A - 注射器アダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、日々の皮下注射を要する糖尿病患者等が一
方の手しか使えない状態で行う自己注射を極めて容易化
できる注射器アダプタに関するものである。

（従来の技術） 従来から日々の皮下注射を要する糖尿病患者等が皮下注
射を行う場合、医師、看護婦とは熟練度に差のある患者
自身の心身に亘る苦痛負担についてこれを解消できるよ
うな技術的手段が殆ど講しられていないため、患者の熟
練度に左右される厳しい実情は変わっていない。

即ち、自己注射を行う場合、先ず両手で注射器を取扱い
インシュリン等の薬剤をシリンダー内に吸入し、その目
盛により所定の薬剤量を確認した後、吸引された空気を
排除して注射可能の状態に注射器をセットする。

次に、注射器の外筒部を利き手の指で握りながらその親
指をピストン頭部に掛けた状態に保ち、片一方の手の上
腕郎等の適箇所に注射針を皮下に刺通する。この場合、
静脈を誤って刺通していないか確認するため、親指の操
作によりピストン頭部をさらに約１０粍引き上げ、生じ
た負圧によって血液が注射器内に浸入して来るかどうか
を確認する。もし上述の状態になれば注射針の刺通箇所
を変更して正しい皮下注射ができる状態にした後、ピス
トン頭部を親指で押し込み、注入時の抵抗を指加減しな
がらピストンの行程一杯まで注入操作を行う。

なお、注射器を取り扱うために取り付けられる補助的手
段として、例えば特開昭６３−２００７３８号公報、特
公表昭５６−５００９１４号公報、実開昭５７−４５９
４６号公報等があり、また糖尿病患者が自分で血液サン
プルを指からとる採血器具が特開昭５９−１６０４４１
号公報等に示されるが、自分自身で行う皮下注射の負担
を決定的に解消できるような補助的手段は提示されてい
なかった。

（発明が解決しようとする課題） この発明は上述のように患者自らの手で自分の身体の適
箇所に皮下注射を行うに当たり適当な補助手段がないた
め患者の熟練度に左右される厳しい問題点を解決し、一
方の手しか使えない状態で行う自己注射を極めて容易に
片手操作で皮下注射を行うことのできる注射器アダプタ
を提供しようとするものである。

（課題を解決するための手段） この発明は上述の目的を達戊するため、注射器の外筒部
を嵌挿して取り付けられる保持装置を片手指で握り易い
形状に形成した上、親指を掛けてワンタッチで操作する
操作装置を設けて、注射器のピストンを吸引または注入
の何れかの方向へも指加減で作動できるように保持装置
に支持案内部を設けてピストンと共に平行移動可能に支
持される案内ロッドの先端に設けた係止アームをピスト
ン頭部に係止してなる移動機構に保持装置に内設した駆
動装置に連結される伝動装置を取り付けて往復移動自在
に構威したものである。

次に、案内ロッドを移動するための伝動装置としては案
内ロッド側に設けたラックを保持装置に軸支したピニオ
ンで駆動する直線運動機構を設ける。また、カム機構を
リンク機構を組み合わせた伝動装置を用いてもよい。更
に、案内ロッドの先端部に設けた連結環に取り付けたク
ランプ部材を介して案内ロッドと平行して駆動される駆
動用ねじ棒に噛合う送りナットを挟持する伝動装置を用
いてもよい。

次に、保持装置内には駆動源として電池と共に内装され
る小形直流モータと駆動チェーンまたは手動弐の駆動装
置として保持装置の外側に指動により回動自在のハンド
ルレハーを設けてその駆動軸に直結する増速歯車機構を
介して案内ロッドの伝動装置に連結させるものでもよい
。

なお、操作装置のうち、手動式のものはばね機構を付設
して操作性を容易化してもよい。また、自動式のものは
押ｉ口式のスイッチを設けて操作を極めて容易となすこ
とができる。

（作　用） この発明は上述のように構戒されているので、従来の技
術におけるようにＰ練度に左右される皮下注射の心身の
負担を解消し、安心して極めて容易に一方の手しか使え
ない状態においても自己注射を片手で行う作用を有する
ものである。即ち、この注射器アダプタは注射器の外筒
部を嵌挿した保持装置を片手指で握り易い形状にした上
、外筒部に挿入されたピストンを係止して往復移動自在
に平行移動するよう保持装置に支持案内される案内ロッ
ドを伝動装置を介して駆動装置に連結し、その操作装置
を保持装置の外側に設けてあるので、親指を操作装置に
掛けて指動することによって手動式または自動式の駆動
装置を作動し指加減によって極めて容易にピストンの吸
引、または注入ストロークを任意に調整しながら所定の
操作手順で自己注射を行うことができる。

（実施例） この発明の実施例を以下図面に基づいて説明する。

第１図〜第４図はこの発明の実施例の注射器アダプタ１
を示すものである。第１図の注射器■はプラスチック材
からなる容量ｌＩｎｌの使い捨てシリンジを保持装置に
取り付けるため、その外筒部に設けた第３図（ハ）にも
示す一方向に長手に形成される鍔部Ａｓが保持装置２の
長手方向に直角な一側端面３に当接するまで嵌挿できる
取付孔４を厚みの薄ぐ細長くてシガレットケースのよう
に片手で持ち安い形状の保持装置２の横幅方向の一例に
片寄るせて透設する。この場合、外筒部Ｓの取付孔４は
保持装置の長手方一同の略中央部まで形成し、嵌挿され
た外筒部Ｓの筒先Ｔに至る先端部Ｆは露出した状態とし
、筒先Ｔのみがその他側端面５より突出する程度とする
。そして、露出された開口部６を横方向から被装する第
３図（イ）にも示す透明なプラスチック材からなるカバ
ー７を係脱自在の係止縁８を下端部に形成して保持装置
２に取り付ける。従って、注射器Ｉに吸引された薬剤等
は目盛と共に外側から容易に視認しながら操作を行うこ
とができる。なお、取付孔４は外筒部Ｓの外径より大き
い内径に形成し、両者に嵌合した上締付け効果を及ぼし
得る軸方向に割れ目（図示省略）を有するライナー９を
第２図に示すようにその前端部１０の上面に設けたノッ
チ部１１を指動させて押し込み外筒部Ｓをセットしても
よい。

この場合、直径の異なる注射器Ｉに適合する内径のライ
ナー９を用意しておけば同し注射器アダプタ１に各種の
容量の注射器Ｉを取り付けることができる。第２図に示
す厚み方向の中央の割れ目１２で示すように保持装置２
は左右に二分割され四隅に設けた取付ねじ１３を螺設し
て両者を一体化する。従って、保持装置２の内部に内設
される部材の取付け取外しは簡単に行い得る他、別に一
例のケースｌ４に開口部を設け電源となる電池等の取替
容易に形成しセットねじ１５を設けて被装されるＩｆｌ
６を取り付けてある。

次に、注射器Ｉの外筒部Ｓの後端の鍔部Ａｓかラ嵌入さ
れるピストンＰのピストン頭部ＰＨに係止される第３図
（口）図にも示す係止アーム１９を係脱自在にピストン
軸心と直交する平面上を回動自在に案内ロッド２０の後
端部２１に枢着され、止めねじ２２を螺設して止着され
る基端部２３と係止アームＩ９を回動しながらピストン
頭部ＰＨの鍔ＰＦを側方から挾入できる係止溝２５を設
けた先端部２６を形成する。

なお、係止溝２５を形成する先端部２６のピストンＰを
係合できる内側の係止片２８は横方向に開口するフック
状に形成され係止アーム１９を係脱自在に構成する。

案内ロッド２０はピストン軸心に沿って平行移動可能に
取り付けられ保持装置２に設けた支持案内部２９の案内
孔３０を摺動し、保持装置２の内部に第５図および第６
図に示すものは突出させた先端部３１に連結環３２をピ
ン止めし、その外周に巻付けたリング状のバンド３３を
ノックピン３４を介して案内ロッド２０に軸止した上、
案内ロッド２０に平行して取り付けられた駆動用ねじ棒
３５に噛合う送りナット３６の対向する側方に突設した
結合ピン３７に嵌着される係止孔３８を設けた取付部３
９を送りナット３６の両側から抱くように形成したクラ
ンプ部材４０を設けて案内ロッド２０を駆動して直線運
動させる伝動装置４１の実施例ｌである。

なお、案内ロッド２０のストローク長は第１図、第５図
に示すように、ピストンＰを筒先Ｔまで一杯に外筒部Ｓ
内に押し込んだ場合のピストン頭部ＰＨの想像線で示す
前進位置から薬剤を所定量吸引した位置までストローク
Ｌ１だけ移動させた状態にしておいた注射器を取り付け
た保持装置２を持って注射針を適箇所に穿刺した後、静
脈を誤って刺通していないかｔ＋Ｉ認のため、ピストン
頭部ＰＨを更に約１０粍引出した想像線で示す後退位置
までストロークＬ２だけ移動させ血液が吸引されるかを
チェンクする。チェックの結果がＯＫであるときは案内
ロッド２０を引き込んでその先端部３１が保持装置２の
内部で筒先下方向に一杯想像線で示す前進位置まで移動
させるため上述の伝動装置４１を設けて駆動ねじ棒３５
を駆動する小形直流モータ４２とその電源となる電池４
３を内設してなる注射器アダプタ１である。駆動装置４
４を作動させる操作装置４５は保持装置２を片手で握っ
たとき親指を掛けて指動し易い保持装置２の長手方向の
注射器Ｉを取り付けた側と対向する底面４６に長手方向
に第４図にも示すように筒先例に注入用押釦４７、中央
側に吸引用押釦４８を突設し、両者の間に中立釦４９を
設けてこれを解除しない限りみだりに作動しないように
形成する。

なお、保持装置２の長手方向に直角な一側端面３の電池
４３の取り付け側にも電源のオンオフスイッチ５０を設
けて電池４３の消耗を防止すると共に案内ロッド２０の
不時の移動等の危険防止を計る。

案内ロッド２０の伝動装置４１をラック５１とビニオン
５２で構威した実施例２は第７図に示される。案内ロッ
ド２０の全長の約半分に及ぶ保持装置２の支持案内部２
９に嵌挿される先端側の部分のロッド２０の側面を長手
方向に切欠いた取付面にラック５ｌを螺設し、ラック５
１を取り付けた案内ロッド２０が案内孔３ｏを摺動自在
に形戒する。一方、これに噛合う駆動ピニオン５２を保
持装置２に設けたピニオン軸５３に軸支させ、更に同軸
に取り付けたチェーン歯車５４を駆動チェーン２４を介
して駆動用小形直流モータ４２に軸着されたチェーン歯
車５５に連結して電池４３を電源として駆動される駆動
装置４４を設けたものである。

第８図、第９図は手動式の駆動装置を有する実施例３の
注射器アダプタ１を示すものである。保持装置２の外側
の正面に親指を掛けて指動できる円周部５５にローレッ
トを刻設した円盤状のハンドルレバー５６は円周上の一
箇所からレバー５７を突設し、指を掛けて回動し易く形
成すると共に、その取付位置をハンドルレハー５６の円
周部５５の部分円弧が保持装置２の長手方向の注射器Ｉ
の取付側と対向する底面４６からはみ出すように取り付
けて該底面４６に当てた親指の指腹で指動してハンドル
レハー５６を微調整可能とし注入時の抵抗に加減しなが
ら矢印Ｒ方向に回動操作をすることができる。ハンドル
レバー５６の駆動軸５８には駆動ギヤ−５９およびピニ
オン６０の直結噛合による増速歯車機構６■を設けた上
、駆動チェーン歯車５４．５５を介して案内ロッド２０
のランク５１に噛合う駆動ビニオン５２を回動させる。

なお、駆動軸５８にうず巻ばねを介装しラチェット装置
等を付設してハンドルレバー５６の回動を注入方向に付
勢する構戒を設けてもよい（図示省略）。

また、手動式の実施例としてカム機構とリンク機構を内
装した保持装置にばねを介装した操作装置を設けてもよ
い。

なお、保持装置２の形状についても上述のケース状の形
状だけでなくクランプ状の取付け装置に注射器を挟持し
、案内ロッド２０の移動支持案内部２９を付設した簡易
型のものでもよい。

（発明の効果） この発明は上述の構成を有するので下記の利点がある。

（１）この発明の注射器アダプタは注射器を取り付けた
上、片手指で握り易《形戒した保持装置に親指を掛けて
ワンタッチで操作する操作装置を設けてピストンの吸引
、注入操作を極めて容易化できるので糖尿病患者等が一
方の手しか使えない状態で自己注射を行うような用途に
最適の作用効果を有すること。

（２）注射器のピストンの往復移動をラック、ピニオン
の伝動装置を介して平行移動させる案内ロッドで行う構
戒であるので直線運動が円滑で作動に無理がないこと。

（３）案内ロッドと平行移動可能の駆動用ねじ棒に螺合
する送りナットを介して駆動する構成によって直線運動
を円滑に作動させることができること。

（４）駆動装置に電池を電源とする小形直流モータを内
装しているので作動が確実であること。

（５）手動式の操作装置で駆動される構戒も有するので
駆動装置の不作動な状態においても予備として使用する
ことができること。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の注射器アダプタの実施例１の全体要
部説明正面図、第２図は実施例ｌの注射器の取り付け側
を上面とする説明平面図、第３図は第１図の左右両側面
の説明図、（イ）図はＡＡ視、（口）図はＢＢ視、（口
）図はＣＣ視、第４図は実施例ｌの第２図に対向する側
の説明背面図、第５図は第２図のＤＤ断面を含む実施例
ｌの要部説明部分断面図、第６図は第５図のＥＥ視伝動
装置の説明部分断面図、第７図は実施例２の注射器アダ
プタの要部説明部分断面図、第８図は実施例３の注射器
アダプタの要部説明部分断面図、第９図は実施例３の全
体説明外形正面図である。 （主要部分の符号の説明） １・・・注射器アダプタ ２・・・保持装置 １９・・・係止アーム　２０・・・案内ロノド２３・・
・基　端　部　２９・・・支持案内部３１・・・先端部
３２・・・連結環 ３５・・・駆動用ねじ棒 ３６・・・送りナット ４０・・・クランプ部材 ４１・・・伝動装置 ４２・・・小形直流モータ ４４・・・駆動装置　　４５・・・操作装置５１・・・
ラ　ッ　ク　５２・・・ビニオン５５・・・駆動チェー
ン ５６・・・ハンドルレハ′一 ５８・・・駆動軸 ６１・・・増速歯車機構 Ｉ・・・注射器 Ｓ・・・外筒部 ＰＨ・・・ピストン頭部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、注射器（Ｉ）の外筒部（Ｓ）を取り付けて、片手で
   取扱い容易に形成したケース状の注射器の保持装置（２
   ）において、 注射器のピストン頭部（ＰＨ）に係止される片持状の係
   止アーム（１９）の基端部（２３）を軸支し、ピストン
   軸心に沿って取り付けられ平行移動可能の案内ロッド（
   ２０）を摺動自在に案内する支持案内部（２９）を設け
   、保持装置（２）に内設された駆動装置（４４）に連結
   される伝動装置（４１）を取り付けた案内ロッド（２０
   ）を往復移動自在に構成し、保持装置（２）の外側に指
   動により注射器（Ｉ）の吸引注入操作可能の操作装置（
   ４５）を設けたことを特徴とする注射器アダプタ。 ２、保持装置（２）の内部において移動する案内ロッド
   （２０）の長手方向の片側に設けたラック（５１）と噛
   合う駆動ピニオン（５２）を軸支して構成した伝動装置
   （４１）を有する請求項（１）項記載の注射器アダプタ
   。 ３、案内ロッド（２０）の保持装置（２）内に突出する
   先端部（３１）に取り付けた連結環（３２）に取り付け
   たクランプ部材（４０）を介して保持装置（２）に内装
   されて案内ロッド（２０）と平行移動可能の駆動用ねじ
   棒（３５）に螺合する送りナット（３６）を挟持し構成
   した伝動装置（４１）を有する請求項（１）項記載の注
   射器アダプタ。 ４、保持装置（２）に内装された小形直流モータ（４２
   ）と駆動チェーン（５５）または駆動用ねじ棒（３５）
   とからなる駆動装置（４４）を有する請求項（１）項記
   載の注射器アダプタ。 ５、保持装置（２）の外側にハンドルレバー（５６）を
   設け指動により回動自在に形成すると共に、その駆動軸
   （５８）に直結する増速歯車機構（６１）を設け伝動装
   置（４１）に連結する操作装置（４５）を有する請求項
   （１）、（２）項記載の注射器アダプタ。