JPH0354909Y2 - - Google Patents

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JPH0354909Y2
JPH0354909Y2 JP1452986U JP1452986U JPH0354909Y2 JP H0354909 Y2 JPH0354909 Y2 JP H0354909Y2 JP 1452986 U JP1452986 U JP 1452986U JP 1452986 U JP1452986 U JP 1452986U JP H0354909 Y2 JPH0354909 Y2 JP H0354909Y2
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、印刷紙等とラミネートを行なう際に
接着剤、有機溶剤を用いることなく加熱圧着のみ
でラミネーシヨンが可能な熱接着層を付与してな
る光沢性に優れたプリントラミネート用フイルム
に関するものである。 [従来の技術] 印刷されたアート紙等の印刷部分を保護した
り、耐水、耐油性の付与、光沢を出す目的で印刷
紙の上にフイルムをラミネートすることは通常行
われており、このような処理を等業界では一般に
「プリントラミネート」と称している。 最近、プリントラミネートは、有機溶剤、接着
剤を使うことなく、熱圧着のみでラミネート可能
なプリントラミネート用フイルムが知られている
(例えば、特開昭56−42652号公報、特開昭59−
24666号公報など)。 [考案が解決しようとする問題点] しかし、このプリントラミネート用フイルムは
すべり性、耐ブロツキング性に劣るため、フイル
ム生産時にシワが入つたり、また使用の際ロール
からの巻出しでフイルム面同士がくつつき平面性
が悪化したり、またプロツキングが著しいときに
はフイルムが破断されたりする等の問題がある。
このため、すべり性、耐ブロツキング性を付与す
るために有機系の滑剤および無機粒子を多量に添
加すると印刷紙との熱接着性、透明性が著しく悪
化するという重大な欠点を有していた。 また、熱圧着プリントラミネートしたとき、プ
リントラミネート紙がカールしたり、さらに本の
表紙などに用いるときプリントラミネート紙を折
り曲げ、折り目が型くずれしないように折り目の
部分を100〜120℃の熱板で軽く圧着アイロンがけ
をする。このときフイルムと印刷紙の接着はがれ
(浮き)が発生し外観が悪くなるという欠点があ
つた。 さらに、これらのプリントラミネート用フイル
ムは熱接着層にエチレンを主成分とした低融点ポ
リマーを用いているため、フイルム製造工程やス
リツト工程で発生するフイルム屑をポリプロピレ
ン層に回収した場合透明性、光沢が著しく悪化す
るという重大な欠点をも有していた。 本考案は上記欠点のないもの、すなわち非常に
光沢性に優れ、またプリントラミネート紙がカー
ルしたり、折り曲げ加熱熱板アイロン処理で接着
はがれがなく、印刷紙と強力な熱接着性を有し、
かつすべり性、耐ブロツキング性に優れ、さらに
フイルム屑を回収して用いたときに光沢、透明性
低下の少ないプリントラミネート用フイルムを提
供とすることを目的とするものである。 [問題点を解決するための手段] 本考案はA層/B層/C層の3層構成より成る
積層フイルムにおいて、A層は表面粗さが0.06μ
m以下の二軸延伸ポリプロピレンフイルム層、B
層はポリオレフイン系フイルム層、C層はエチレ
ン成分5〜40重量%のエチレン−プロピレンブロ
ツク共重合体を主成分とする樹脂100重量部に対
して石油樹脂およびテルペン樹脂の少なくとも1
種以上とエチレンアクリル酸共重合体樹脂との混
合物が20〜50重量部の含有されてなる熱接着樹脂
層で、かつC層の表面から100Åまでの表層部に
イミノ型または/およびアミノ型の窒素原子100
個当り1個以上を有することを特徴とするもので
ある。 本考案に適用される二軸延伸ポリプロピレンフ
イルム層(A層)はアイソタクチツクインデツク
ス(I.I)90〜99%、テトラリン中で測定した極
限粘度〔η〕が1.0〜4.0(dl/g)特に1.2〜2.3
(dl/g)の範囲のものが望ましい。プロピレン
以外の第2成分、例えばエチレン、ブテン、ヘキ
センなどを少量(3モル%以下)ランダムに共重
合したものを用いてもよいが、本考案の場合、ホ
モポリプロピレンからなる二軸延伸フイルムが特
に好ましい。 本考案の二軸延伸ポリプロピレンフイルム層の
表面粗さは0.06μm以下が好ましく、より好まし
くは0.04μm以下である。表面粗さが大きいと光
散乱によりプリントラミネート紙の光沢性、透明
性に劣つたものとなる。またフイルム製造時およ
びスリツト時に発生する屑をポリオレフイン層
(B層)に回収した場合、ポリオレフイン樹脂と
回収原料との分散相溶性が悪いために表面に小さ
な凹凸が出来、光の選択によつて光沢や透明性が
悪化する。この光の散乱を防止するために上記表
面粗さの二軸延伸ポリプロピレン層を積層するこ
とにより、ポリオレフイン層に回収原料を混入し
ても、光沢、透明性が低下することなく、外観の
優れたプリントラミネート紙を得ることができる
のである。なお、表面粗さの加限値は特に限定し
ないが製造のし易さから0.02以上が好ましい。 なお二軸延伸ポリプロピレン層の厚みは1.0μm
であれば充分効果が得られる。厚みの上限は特に
限定されないが3.0〜5.0μm以下が好ましく、そ
れ以上の厚みは特に不必要である。また二軸延伸
ポリプロピレンフイルムには公知の添加剤、例え
ば結晶核剤、酸化防止剤、熱安定剤、すべり剤、
帯電防止剤、ブロツキング防止剤などを含有させ
てもよい。 B層に適用されるポリオレフイン系フイルム層
のポリオレフインとは、公知のポリオレフインで
具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン−1、メチルペンテンポリマーなどをあ
げることができるが、特にプロピレンホモポリマ
ーが好ましい。またこのポリオレフイン系層には
フイルム製造工程やスリツト工程で発生する屑を
混合回収した構成も当然含まれる。なおポリオレ
フイン系層には公知の添加剤、例えば結晶核剤、
酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤などを含有さ
せてもよいことはもちろんである。 なお、前述の如く、該B層には回収により他の
層の成分が混入することが考えられるが、この場
合、B層に混入されるエチレン・プロピレンブロ
ツク共重合体樹脂は、20重量%以下、より好まし
くは10重量%以下、石油樹脂及びテルペン樹脂の
少なくとも1種以上並びにエチレン・アクリル酸
共重合体樹脂は7%以下、より好ましくは4%以
下である。これよりも混入量が多くなると、光
沢、透明性が悪化し、また製膜安定性に劣り好ま
しくない。 なお、B層にエチレン・プロピレンブロツク共
重合体樹脂、石油樹脂及びテルペン樹脂、エチレ
ン・アクリル酸共重合体樹脂が混入されることに
よりA層及びC層界面の接着力を向上させること
ができる。かかる点から上記各樹脂の混入量は、
0.1重量部以上が好ましい。 次にC層に用いる熱接着樹脂層とは、エチレン
−プロピレンブロツク共重合体を主成分とする樹
脂(以下EPBCと略す)100重量部に対して、石
油樹脂およびテルペン樹脂の1種以上とエチレン
アクリル酸共重合体(以下EAAと略す)樹脂と
の混合物が20〜50重量部混合されてなる層を指
し、更に具体的に例示するとEPBCとはエチレン
−ポリプロピレンブロツク共重合体単独でも良い
し、他のポリマを5〜20重量%添加することもで
きる。 かかる他のポリマとしてはエチレン−プロピレ
ンランダム共重合体、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレンランダム共重合体と
ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンとの
ブレンド物等を挙げることがきる。EPBCにおけ
るエチレン成分は通常5〜40重量%であり、好ま
しくは15〜30重量%である。 ここでEPBCのエチレン成分とは、エチレン−
プロピレンブロツク共重合体以外のポリマが添加
された場合には、他のポリマにおけるエチレン成
分も含めた全エチレン成分を指す。 エチレン成分が5重量%、好ましくは15重量%
未満では、印刷紙と十分な接着強度と耐ブロツキ
ング、すべり性の優れたフイルムを得ることがで
きない。またエチレン成分が40重量%、好ましく
は30重量%を越えると、プリントラミネート紙を
折り曲げ、折り目部分を加熱アイロン処理したと
きフイルムと印刷紙との接着はがれ(浮き)が発
生する。さらにフイルム製造工程やスリツト工程
で発生するフイルム屑をポリオレフイン層(B
層)に回収した場合、二軸延伸ポリプロピレンフ
イルム層(A層)で積層しても透明性、光沢が著
しく悪化しプリントラミネート紙としたときに外
観の悪いものとなつてしまうからである。 本考案フイルムは熱接着樹脂(C層)にEPBC
を用い、かつエチレン成分を5〜40重量%と特定
化したことにより、熱接着樹脂層(C層)の表面
に微細な凹凸を生成させることができ、熱接着性
と耐ブロツキングを同時に満足できる。ここで表
面に生成させる微細な凹凸は、EPBCのエチレン
成分と延伸条件等により適宜選定可能であり、通
常表面平均粗さRaで0.07〜1.5μm、特に0.08〜
1.0μmのものが熱接着性、耐ブロツキングの点か
ら好ましい。 次に、EPBCに混合する石油樹脂とは石油系不
飽和炭化水素を直接原料とする樹脂で、シクロペ
ンタジエンを主原料とするものと、高級オレフイ
ン系炭化水素を主原料とするものがあるが、本発
明の場合、前者の方が好ましい。代表的な樹脂名
としては水添ジシクロペンタジエン(“エスコレ
ツ”エクソン社製など)がある。 また、テルペン樹脂とは、(C5H8)nの分子式
(ただし、nは3〜50の自然数)を持つ炭化水素
およびそれらの酸素誘導体、不飽和誘導体であり
本発明の場合、炭素、水素のみからなる飽和炭化
水素が好ましい。 EPBC層に上記の石油樹脂およびテルペン樹脂
の1種以上(以下特定の石油樹脂と略す)と混合
されるEAA樹脂とは、エチレンを基本骨格とし
アクリル酸、メタクリル酸等を共重合させたもの
で、本考案の場合は共重合物としてアクリル酸が
特に好ましい。また共重合量は特に制限されるも
のではないが3〜15重量%共重合したものが本発
明の場合特に好ましい。 熱接着樹脂層(C層)は、上記のEPBC100重
量部に対して、上記特定の石油樹脂とEAA樹脂
との混合物が20〜50重量部、好ましくは25〜42重
量部含有させたものである。この含有量が少ない
と、熱接着性に劣り、またラミネート紙がカール
したりする。逆に多過ぎるとプリントラミネート
紙の折り目加熱アイロン処理によるフイルム印刷
紙の接着はがれが起こるばかりか、溶融押出性に
劣りフイルムの生産性が悪くなりコスト高とな
る。 なお本考案において熱接着樹脂層(C層)に配
合される特定の石油樹脂とEAA樹脂は必ず共存
していることが必要で、特定の石油樹脂あるいは
EAA樹脂単独では強固な熱接着性が得られない。
特定の石油樹脂イとEAA樹脂ロの混合比ロ/イ
が重量比で1.0〜0.2、さらにいうとロ/イが0.7〜
0.25の範囲にあると強固な接着性が得られるので
特に望ましい。 また本考案フイルムは熱接着樹脂層(C層)の
表面から100Åまでの表層部に、イミノ型、およ
び/またはアミノ型の窒素原子Nを、炭素原子
C100個当り1個以上有していなければならない。
すなわち、NとCとの比率N/Cが0.01未満だと
印刷紙との熱接着性が悪く実用上の接着強度が得
られない。なお、炭素原子100個当りの窒素原子
の数(以下、Ncと略称する)の上限は特に限定
されないが、8個以下が好ましく、5個以下がよ
り好ましい。 また熱接着樹脂(C層)の厚みは必要とする接
着強度等により適宜選定すれば良いが、通常1.5
〜6μmが好ましい。このときA層とほぼ同じ厚
みとする方がカールを防止する点で望ましい。積
層フイルム全体の厚みは特に限定されないが、通
常10〜30μmのものが特に好んで使用される。 このプリントラミネート用フイルムの代表例を
図面に基づいて説明する。 図は、プリントラミネート用フイルムの断面図
で、1は特定の表面粗さの二軸延伸ポリプロピレ
ンフイルム層(A層)、2はポリオレフイン系フ
イルム層(B層)、3はEPBCに特定の石油樹脂
およびテルペン樹脂、EAA樹脂を含有した熱接
着層(C層)にイミノ型または/およびアミノ型
の窒素原子を有した層を示すものである。 以下に本考案のプリントラミネート用フイルム
の製造方法について述べるが、必ずしもこれに限
定されるのもではない。 ポリプロピレン樹脂[層Aの原料]とポリオレ
フイン系樹脂[層Bの原料]とEPBCと特定の石
油樹脂とEAA樹脂との混合物[層Cの原料]を
それぞれ別々の押出機に供給し、溶融ポリマを口
金内で積層し、25〜65℃に保たれたキヤステンド
ラム上にニツプキヤストし、このときA層はキヤ
ステングドラムの鏡面に接触密着急冷して冷却固
化させる。このキヤストシートを二軸延伸する。
なお、B層とC層の積層は、上記の共押出に限定
するのもでなく、一軸延伸前、または二軸延伸の
前などいずれでも良い。二軸延伸の方法は任意の
公知の方法、たとえば逐次二軸延伸、同時二軸延
伸などを用いることができる。たとえば逐次二軸
延伸法の場合上記キヤストシートを120〜145℃に
保たれた熱風オーブン中で予熱後、長手方向に4
〜7倍延伸し、続いて140〜158℃に保たれたテン
ター内で幅方向に7〜12倍延伸し、150〜165℃で
数%程度リラツクスさせながら熱処理をする。つ
づいて端部をカツト除去後、熱接着樹脂層Cを炭
酸ガス、窒素ガス下などの存在下で実質上酸素の
ない雰囲気中でコロナ放電処理あるいはプラズマ
処理をして表面から100Åまでの極表層部にイミ
ノ型または/およびアミノ型窒素原子を導入する
のである。代表的な該表面処理法としては、例え
ば特公昭57−30854号広報などに示されている様
に本質的に窒素N2と二酸化炭素CO2混合ガス
(N2/CO2=100/0〜50/50体積比)雰囲気下
で、しかも酸素濃度0.1vol%以下の雰囲気下でコ
ロナ放電処理する。あるいは種々の気体をプラズ
マ状態におきフイルム表面を化学変性させる方
法、例えば特開昭59−98140号広報などがある。 〔考案の効果〕 以上述べたように本考案はポリオレフイン系層
Bの片面に特定表面粗さの二軸延伸ポリプロピレ
ンフイルム層Aをもうけ、多面に特定のEPBC、
石油樹脂、EAA樹脂を特定量含有した熱接着樹
脂層Cを積層し、その層Cの外表面に特定の窒素
原子を導入したことにより次のような効果が得ら
れる。 (1) 印刷紙とプリントラミネートしたとき、光沢
に優れクリアーな感じを与える。 (2) 印刷紙とプリントラミネートしたとき、ほと
んどカールしない。 (3) プリントラミネート紙を折り曲げ、加熱アイ
ロン処理してもフイルムと印刷紙との接着はが
れ(浮き)がなく外観が美しい。 (4) フイルム屑を回収しても、光沢、透明性の低
下が少ない。 (5) 印刷紙との熱接着性に優れる。 (6) 耐ブロツキング、すべり性に優れる。 なお、本考案で使用した用語の定義および測定
方法について説明する。 (1) 極限粘度[η] ASTM D−1601に従つてテトラリン中で測定
したもので、dl/g単位で表わす。 (2) I.Iは沸騰nーヘプタンの抽出残量(wt%)
で表す。 (3) 光沢度 ASTMD−2457に準ずる。なお熱
接着層Cを流動パラフインでマウントして測定
した。 (4) イミノ型または/およびアミノ型の窒素原子
はポリプロピレンポリマー鎖の炭素に直接結合
しており、その量はESCA法の測定値を用い
る。 本考案で言うESCA法とは軟X線励起光電子分
光法の略称であつて、軟X線の照射によつて試料
化合物の原子から叩き出された光電子の分光スペ
クトルから試料の表面近傍の元素の種類および化
学結合状態を分析する方法である。ESCA法では
炭化水素系高分子物質に対して光電子の透過能が
小さく、該高分子物質のESCAによる測定はその
表面から100Å以内特に極表層部の情報が相対的
に強く得られる特徴を有する。 本考案で言うアミノ型または/およびイミノ型
窒素とはESCA法によつて同定される結合窒素で
あつて、アミノ基、イミノ基に代表されるESCA
で測定される結合窒素のIS軌道(NIS)スペクト
ルの結合エネルギーが397.0〜402.5evの範囲(但
しポリプロピレンにおけるCISのメインピークを
285.0evとする)にピークを有するものである
(以下単にアミノ型又は/及びイミノ型窒素とい
う)。 具体的には、国際電気株式会社製のESCAスペ
クトロメータ−ES−200型を用い、処理フイルム
の処理面のNISスペクトルとCISスペクトルを測定
し、NISスペクトルのうちアミノ型又は/及びイ
ミノ型窒素の結合エネルギーに対応するピークの
積分強度と、CISスペクトルの積分強度の比を算
出した。 本考案におけるアミノ型又は/及びイミノ型窒
素と炭素原子の個数比N/Cは、前述の積分強度
比をもとに算出される。 (4) 表面粗さRaとは JIS B 0601に従い、カツトオフ0.25mmで求
めた中心線平均粗さRaで表す。 (5) ブロツキング 幅3cm×長さ10cmの試料を長さ4cmにわたつて
重ね合せて、40℃,85%RHの雰囲気中に2Kgの
荷重で24時間放置した後、引張り試験機で剪断剥
離に要する力を測定する。 この値が小さいほど耐ブロツキング性は優れて
おり、剥離力が2.0Kg以上で、フイルムを剥離す
る時破壊するものを×印、1.0Kg未満で、フイル
ムを剥離する時ほとんど抵抗を感じないものを○
印、その中間のものを△印とした。 (6) プリントラミネート特性 (イ) 熱接着性 ブツクカバー用に印刷された印刷面に、プリン
トラミネート用フイルムの熱接着樹脂層Cとを重
ね合せ、加熱された鏡面ロール(100mmφ径)で
線圧60Kg/cm、5m/分の速度で熱圧着ラミネー
トする。このときのフイルムと紙との層間接着力
(25℃の測定雰囲気で、テンシロンを用い100mm/
分の速度でフイルムを180度剥離するに要した力)
が100g/cm以上となつたときの鏡面ロール表面
温度で評価した。 ロール表面温度100℃未満で100g/cm以上の接
着力が得られたものを○、115℃以上になつても
100g/cm以上の接着力が得られないものを×と
し、その中間を△として評価した。 (ロ) カール フイルムと紙との接着力が100g/cmの得られ
る温度でラミネートしたプリントラミネート紙を
フイルム長さ方向に30cm、幅方向に10cmでサンプ
リングし、平滑な平面上におき、ラミネート紙端
部の浮き上がり距離を測定した。ラミネート紙が
平面上から10cm以上浮き上がつたときカールは×
であり、2cm以下のときは○とし、その中間を△
として示した。 (ハ) 接着はがれ フイルムと紙との接着力が100g/cmの得られ
る温度でラミネートしたプリントラミネート紙を
フイルム面が外側にくるように折り曲げ、その上
から120℃に加熱された、長さ10cm、幅2cm、重
さ100gのアイロンで両面に30秒加熱処理した。
フイルムと印刷紙との接着状態(接着はがれ)を
微分干渉顕微鏡を用いて調べ、フイルムと印刷紙
が50%以上にわたつて接着はがれを起こしている
ものを×、10%以下のものを○として評価した。 (ニ) 光沢性(透明性) フイルムと紙との接着力が100g/cmの得られ
る温度でラミネートしたプリントラミネート紙の
外側を感能的に次の3段階で評価した。 ○:表面がテカテカとして非常に光沢があり、印
刷物がクリアーである。 ×:表面がボケて光沢に劣り、印刷物が明瞭でな
い。 △:両者の中間物。 〔実施例〕 次に実施例にもとづいて本考案の実施態様を説
明する。 実施例 1 極限粘度[η]=1.9、I.I=97%のポリプロピレ
ンポリマー(A層の原料)を30mmφ押出機に供給
し、次にポリオレフインポリマ(B層の原料)と
してブテンを2%ランダムに共重合させたブテン
プロピレン共重合体([η]=1.9)を65mmφ押出
機に供給した。一方、エチレン成分25重量%含有
のEPBC100重量部に対して特定の石油樹脂とし
て、ジシクロペンタジエン系樹脂(“エスコレツ”
5320.エクソン化学社製)を28重量部とEAA樹脂
としてアクリル酸含有6.5重量%の“プリマコー
ル”3340(ダウ・ケミカル製)を14重量部に混合
したポリマー(C層の原料)を40mm押出機に供給
した。いずれの押出機も240℃に加熱してポリマ
ーを溶融し、口金内でポリマー,A,B,Cとを
3層に積層後、口金から吐出し、30℃に保たれた
キヤステイングドラム上にニツプキヤストし、急
冷却固化して(このときA層がキヤステイング鏡
面ドラムに密着する様にキヤストする)未延伸シ
ートを得た。該未延伸シートをテフロンコートさ
れた加熱ロール上で予熱後、135℃で5倍長手方
向に延伸後冷却した。続いて150℃に加熱された
テンター内で幅方向に9倍延伸後、155℃で幅方
向に5%のリラツクスを許しながら熱処理した。 得られたフイルムはA層及びC層が、各3μm、
B層が9μmの合計15μmのフイルムであつた。続
いてC層面に窒素90%、炭酸ガス10%の混合雰囲
気中でコロナ放電処理を行なつた。 次にブツクカバー用に印刷された印刷紙面に、
上記フイルムのC層とを重ね合わせ、加熱された
鏡面ロール(100mmφ)で線圧60Kg/cm、5m/
分の速度で熱圧着ラミネートした。 実施例 2 熱接着層(C層)の石油樹脂“エスコレツ”
5320の添加量を20重量部、EAA樹脂“プリマコ
ール”3440の量を5重量部とした以外は実施例1
と全く同様にフイルムを製造し、印刷紙をラミネ
ートした。 実施例 3 熱接着層(C層)の石油樹脂の変わりにテルペ
ン樹脂“クリアロン”P−125(安原油脂製)を用
いる以外は実施例1と同様にして、印刷紙とラミ
ネートをした。 かくして得られたプリントラミネート用フイル
ムの表面粗さ、Nc、ブロツキングおよびプリン
トラミネート特性を評価した結果を第1表に示
す。 この表から明らかなように本考案のプリントラ
ミネート用フイルムは光沢、耐ブロツキング性に
すぐれ、印刷紙との熱圧着プリントラミネート特
性(光沢性、接着性、カールしない、接着はがれ
のない)に優れていることがわかる。 比較例 1,2 熱接着層(C層)に用いるEPBCのエチレン成
分を4重量%、50重量%とした以外は実施例1と
まつたく同様にしてフイルムを製造し、印刷紙と
ラミネートした。評価結果を第1表に示す。
EPBCのエチレン成分が特定範囲にないとフイル
ムがブロツキングしたり、光沢および熱接着性に
劣つたものとなる。 比較例 3,4 熱接着層(C層)のEPBC100重量部に添加す
る石油樹脂“エスコレツ”5320とEAA“プリマコ
ール”3340の混合物の添加量を15重量部、57重量
部とした以外は実施例1と全く同様にしてフイル
ムを製造し、印刷紙とラミネートした。評価結果
を第1表に示す。特定の石油樹脂とEAA樹脂が
特定範囲にないと熱接着性に劣つたり、カールお
よび接着はがれが起こる。 比較例 5,6 熱接着層(C層)の組成をEPBCと石油樹脂
“エスコレツ”5320の2成分系、EPBCとEAA樹
脂“プリマコール”3340の2成分系とした以外は
実施例1と同様にしてフイルムを製造し、印刷紙
とラミネートした。評価結果を第1表に示す。
EPBCに特定石油樹脂とEAA樹脂が共存してい
ないと熱接着性に劣つたものとなる。 比較例 7 実施例1で作成したフイルムの熱接着層(C
層)に空気中でコロナ放電処理したフイルムを実
施例1と同様に印刷紙にラミネートした評価結果
を第1表に示す。Ncの値が1個/100炭素原子以
上、すなわち0.01以上でないと、熱接着性に劣つ
たものとなる。 実施例 4 回収工程を考え、実施例1で用いた積層フイル
ムを25重量%B層(ポリオレフイン系フイルム
層)に添加した以外は実施例1と全く同様にして
フイルムを製造し、印刷紙とラミネートした。評
価結果を第1表に示す。屑回収しても特定の表面
粗さのA層と積層することにより光沢にすぐれ、
印刷紙との熱圧着プリントラミネート特性(光沢
性、接着性、カールしない、接着はがれのない)
に優れていることがわかる。 比較例 8 実施例4で使用した原料を用いて3層押出積層
をキヤステイングドラムの温度を80℃空冷却キヤ
ストとした以外は実施例1と全く同様にしてフイ
ルムを製造し、印刷紙とラミネートした。評価結
果を第1表に示す。A層の表面粗さが特定範囲に
ないと光沢性に劣つたものとなる。 比較例 9 実施例1で用いた積層フイルムを25重量%B層
(ポリオレフイン系フイルム層)に回収混合添加
し、A層の積層をなしとした以外は実施例1と全
く同様にしてフイルムを製造した。得られたフイ
ルムの厚みはB層12μm、C層3μmの計15μmで
あつた。次にブツクカバー用に印刷された印刷面
に上記フイルムのC層とを重ね合わせ、加熱され
た鏡ロール(100mmφ)で線圧60Kg/cm、5m/
分の速度で熱圧着ラミネートした。評価結果を第
1表に示す。A層の表面粗さが大きくプリントラ
ミネート紙は光沢性に劣つたものであつた。 【表】
【図面の簡単な説明】
図は本考案の代表的なプリントラミネート用フ
イルムの断面図である。 1……二軸延伸ポリプロピレンフイルム層(A
層)、2……ポリオレフイン系フイルム層(B
層)、3……EPBCに特定の石油樹脂およびテル
ペン樹脂、EAA樹脂を含有した層(C層)にイ
ミノ型(アミノ型)窒素原子を有した層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. A層/B層/C層の3層構成より成る積層フイ
    ルムにおいて、A層は表面粗さが0.06μm以下の
    二軸延伸ポリプロピレンフイルム層、B層はポリ
    オレフイン系フイルム層、C層はエチレン成分5
    〜40重量%のエチレン−プロピレンブロツク共重
    合体を主成分とする樹脂100重量部に対して石油
    樹脂およびテルペン樹脂の少なくとも1種以上と
    エチレンアクリル酸共重合体樹脂との混合物が20
    〜50重量部含有されてなる熱接着樹脂層で、かつ
    C層の表面から100Åまでの表層部にイミノ型ま
    たは/およびアミノ型の窒素原子を炭素原子100
    個当り1個以上を有することを特徴とするプリン
    トラミネート用フイルム。
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